【生物】/粘精

Last-modified: 2021-10-31 (日) 23:24:15

アルファベット表記:Etherized Slime
読み:ねんせい
分類:精粒類固精目(ただし半不純)
危険度等級:E~S(種・個体による)
生息地方・国家:大陸全土
生息域:主に暗所
発案者:tocoma110
Tag: 生物 精粒類 危険度等級E 危険度等級D 危険度等級C 危険度等級B 危険度等級A 危険度等級S 発案:tocoma110


概要

精粒類の中でも特殊な固精種の代表格であり、また秘境での目撃例が極めて多い生物の一つ。
粘液状あるいはスライム状の生命体であり、主要形性精素によってその体色・性質が大きく異なる。
エルネセトア大陸の中でも著名な害獣の一種であり、自然環境・遺跡のみならず、村落や都市部下水道などでも目撃される、ある意味で最も例外的な精粒類。

  • 厳密には純粋な精粒類とは言い難いところがあるのだが、一般には精粒類の一種とされている。

外見的には水身の民に似て居なくもないが、彼らとは全く別の生命体である。

 

分布

種によるが、主に陽光の少ない場所を好む傾向にある様子。
そのため、都市部では地下下水道、遺跡型秘境の場合は内部、自然型秘境の場合は暗所などで目撃されることが多い。

 

形態

ぱっと見は、うすぼんやりとした輝きを発するスライム状の何か。
液状に近い不定形ながらも、形状そのものはある程度自律で操作可能なようで、状況に応じて様々なに切り替える。場合によっては密度を変え、非常に高い強度・硬度を実現する。
外敵との戦闘時などは密度を高め硬質化したり、獲物を捕えるために一部を触手状あるいは杭状にするなども可能。


大きさは成長段階によって異なる。
平均的な質量の個体で、開拓の民成人男性を丸呑み出来る程度の大きさとなる。一方、重量は見た目に反し比較的軽い。
大きさ自体は制限がないらしく、観測されている限りで最大の個体は湖一つ分に相当するという。


体色は前述の通り保有する精素で変わる。
また、ぼんやりとした発光はある程度自身で制御出来る。

 

生態

食性は雑食──というよりは含有精素食。
後述の性質からなのか、生体あるいは他の物体ごと捕食する点が特徴。そのため各種環境に住む生物などを中心に攻撃し、捕食する。
取り込む精素は種類を問わないようだが、それでも好みないし適した精素を好むようではある。
また、主要とする精素により異なる特性を獲得する様子。

  • 狩猟スタイルは基本的に奇襲。
    特に生体精素を好んで捕食する種の場合、窒息死させたのちに取り込む事が多い。そのため、「迷宮の天井には気をつけろ」は秘境開拓者冒険者の間では鉄則である。

活動の時間帯は特に決まりがないようだが、夜間を好む傾向がある。
これは暗所を好み活動する事にも通じると考えられているが、その理由は不明。
液状ないしスライム状の肉体は多量の水分で構成されるため、乾燥を嫌うとする説が根強いが、厳密な答えは出ていない。


精素によって活動する一方で、一般的な精素濃度環境でも活動が可能。
そのため、精素を必須要素としつつ活動エネルギーには通常物質なども代用出来る、と考えられている。


精粒類の例に漏れず、死亡すると精素結晶を形成する。
だが、結晶化する精素量はそれほど多くなく、どちらかといえばその肉体の方が価値を持つ。
彼らの肉体は一種の精素含有物であり、精錬し一定の手順で加工することで薬品などの材料になる。


活動が活発化すると精素が発光する。
そのため、暗所であっても戦闘や奇襲時には薄ぼんやりと姿が浮かび上がる
そのほか、身体を引きずったところには微かな液が残り、足跡を作る。そこも微かな精光反応が見られるため、確認されると注意喚起が促される。


雌雄はなく、単体・交配のどちらでも繁殖可能。
前者の方が繁殖速度が速い一方で繁殖個体は著しい自己欠損を強いられ、後者は時間が掛かる一方で個々の欠損量が減じる。

 

能力

前述の通り、不定形のため肉体を変形させられる。
核さえ通れれば自在に隙間に入り込むことも可能。
また、表層に吸着力を発生させることで、重力に逆らった形で足場を活用することが出来る。これにより、天井からの落下奇襲などを行なってくる。

  • これらの変形機能等を応用し、波音器官を形成することも可能なことがある。

固有の性質として個体ごとに自らに適合する精素を変換する特性を持っている。
これにより、異なる性質の精素であっても、自らに必要な精素を摂取することが可能。ただし、そのためには別の物質を利用する必要があるようで、他の物質ごと捕食するのはそれが理由となっていると考えられている。
そのため、古くから精術士、中でも精合術の使い手の間で強い関心を持たれてきた。

  • 万能の触媒とまではいかないが、特定傾向の精素への変換触媒としては機能し、重宝される。

 

主な種類

以下は主要形態による特性・固有の特性を備えるもの限定の呼称である。

グニャゥル

Gnyawl。軟粘精。
最も一般的な粘精。
外見は透明な色のついた粘液・スライム状の肉体の中に、眼球と視神経を彷彿とさせる形状の核を持つもの。また単体生殖を主とし、最も繁殖速度が早いことで知られる。
環境適応率の高さが特徴で、環境ごとに異なる特性・能力を得た亜種が存在する。
肉体構成精素比率が高いため、一般的に精素濃度が高めの地域(秘境など)に生息する。

ボルブ

Bolb。濁粘精。
グニャゥルに似るが異なる種。
概ねの形状は近しいものも、濁って半透明~不透明な肉体となっている点が特徴。
グニャゥルよりも攻撃的なことで知られ、好んで生体精素を摂取しようとする。狩猟の一環として体内で精素毒を形成するようで、毒素を噴射したり、肉体を変形させ毒針の役割を果たすことがある。
こちらもまた同程度にメジャーな存在であり、各地に亜種が存在する。
ただしこちらは不純物が多いこともあり、精素濃度が低い都市部の下水道や、精素関連廃棄物が不法投棄されている場所、毒性の高い地域などで目撃される。そのためか、しぶとい。

ヴュベルブ

Vubelb。泡粘精。
非常に珍しい泡状の肉体を持つ粘精。
空棲類の一種であり、ほとんどどこかの陸地に肉体をつけることなく、大気中をふわふわと浮いている。
空気中の精素のみでほぼ活動可能なようで、他種を積極的に襲う例は稀。
核は体内をふらふらしているなど、他の種類と比べて変な点が多い。

テアリス

Tealis。滴粘精。
水滴型の固体性の強い粘精。
ぶにぶにとした弾力のある肉体を持ち、表層を被膜が覆う。二つの核を持つことが特徴。そのためなのか、その行動には知性を感じさせる振る舞いがちらほらと混ざる。


本種の特徴は交配生殖を好むことと、合体の能力。
単体ではそれほど強大な力を発揮しないが、別個体とまじりあうことで質量を増大した姿になることが可能。それにより、単体時の何倍も強大な力を発揮する。
ただし、合体を長時間続けていると肉体・精神が完全にくっついてしまうらしい。

パイラル

Pilal。硬粘精。
台形円柱状の肉体を持つタイプ。
弾力があり粘精も強いゼリー状の肉体を持っており、それ故に高い肉体保持力を持つ。その一方で自在に変形させられる部位が限られたり、本体は一定の伸縮以外は出来ないなど、自在な変態能力を失っている。
なお、特性によってプリン、ゼリー、ババロアなど、菓子にちなんだ名前が付けられている。

 

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