【生物】/精粒類

Last-modified: 2024-03-02 (土) 00:52:24

アルファベット表記:Etherized Legion/Etherid
読み:しょうりゅうるい
分類:区分
発案者:tocoma110
Tag: 生物 精粒類 精素 区分 発案:tocoma110


概要

肉体が通常の有機物ではなく、精素を主体とした粒子で構成される生物の総称。
他の生物と大幅に異なる生命活動形態を持っており、独自の生態・性質を色濃く備える。

  • 特に顕著なのは環境の精素状態に生命活動を大きく左右される点。これは低濃度で体調不良を起こす、などという生易しいものではなく、他の生物で言えば呼吸困難・酸素欠乏などに匹敵する危険度を意味する。

無知な者の間では実体精素現象と混同されることも多いが、その内部に自律詠唱連鎖核を有さない点が異なっている。

  • 大陸秘境開拓時代で多彩な新種が発見されても、そういった種は観測されていないことから、両者はまるで異なる存在だというのが定説。
    未だ研究過程にあるため、細かいことは分かっていないというのが正しいところである。

 

分布

大陸各地の秘境
精素濃度の高い環境ほど活性化される性質を持つため、当然高濃度の区域に好んで生活する。
その性質上、精素の高い場所を好むため、綴州での観測率が非常に高い。

  • 自然環境型・遺跡のどちらと問わず生息する。

 

形態

不定形であることが最大の特徴。
種によって基本形態に相当する姿が存在するが、あくまで平時の生活での利便性等からとっているにすぎず、必要に応じて自在に変形する。凝縮濃度によっては精素結晶並みの固体化を引き起こせるが、凝固し過ぎると戻れなく性質がある。そのため、通常は液状ないし砂状の密度にとどめることが多い。

  • また、微弱な精光反応を起こし続けているため、その姿は暗がりでもぼんやりと浮かび上がる。
    活動が活発になるほど、その輝きは強まる。

基本的に色合いは主要構成精素を反映し、擬態を行なっても色合いを変えることまでは難しい。そのため、多くは「赤色に輝く肌人型」などの形容されるような形で、その肉体を形成する。

  • 最も多いのは「光球に数枚の羽根上の部位が生えているもの」である。
    これらは煌めく粒子状の残像を残すことでも知られ、それらは「尾」と呼ばれる。

 

生態

群体・個体が曖昧なことも多く、個体の概念が広義ないし全く異なる概念で成り立つ生物でもある。
個体として独立した性質を各個で形成しながら、一つの塊として合体し、その個体として振る舞うこともあるという稀有な特性を持つ。そのため、明確な個我を見せる種であっても、他個体と合一すると別の個体が如く振る舞うことがある。その性質は単純に真社会性を持つ生物とも、群れで一つの生物のように擬態・活動する生物とも全く異なる。


主体となる栄養素は精素であるが、それ以外の要素も摂取する。
精素単体では生物的特性を形成することは出来ないようで、微量ながら有機・無機を問わず摂取する必要がある。しかし、その摂取量は限りなく少なく、定期的な摂取は非常に長い間隔で行われることが多い。

  • 逆に、精素は常時摂取出来なければならないため、一般的に生息する領域は精素濃度が高い。
    生息数が多いほど、体躯が大柄なほど、必要となる精素量は増大する。そのため、そういった種・個体ほど人里から遠い地区に棲息しやすい。
    • 更に、摂取精素に対してある種の嗜好性を持っているようで、種・個体によって好む精素が異なる。
      そのため好みの精き素を求めるあまり、本来の生息域から飛び出てくることがある。そうした事態は綴州ではありふれたトラブルとして認知されている。

また、精素を通じて他種の情報を獲得することも出来る。
獲得した情報は、純粋な観察などから得るものの数倍の精度を持つらしく、精粒類に多大な影響をもたらす。
そうした経験を積み重ねたことで、人類種に近い思考形態・言語特性を獲得する個体・種も存在する。

  • そういった種・個体は人類種と、わかりやすいコミュニケーションをとることも可能だが、根本的な生体の差異から価値観・感覚の共有が難しい傾向にある。
    • 人類種的な思考を行なうようになりながらも、文化・社会を形成することは皆無に等しく、群れていても基本的に「同じ領域に住んでいるだけ」となりがち。群れというよりは同好の士の集団……と言った方が正確。
      そのため、現状精粒類の人類種は存在しない、というのが学会での見解となっている。

精粒類が死亡すると、その肉体は凝固し精素結晶を発生させることがある。しかも、純度の高いものが形成されやすいことから、秘境開拓者のみならず、一攫千金を求める密猟者も後を絶たない。

  • が、生息域の問題や討伐難易度から、狩猟は簡単に行えるものでもなく、試してみては挫折するというケースが圧倒的。しかし、綴州など一部地域では成立しうる環境もあるため、それらの狩猟を主要な生業とするものも存在しないわけではない。

 

能力

先天的な精術スペシャリストであり、その生命活動の全般にまでそれらが関わってくる。
前述の通り自律詠唱連鎖核を持つわけではないので、肉体の基本的な活動は自動で詠唱を行なう心臓に相当する器官が全身に精素を循環させ、それによる様々な反応で肉体を動かしているとされる。

  • 当然ながら、その精術の技量は人類種の精術士をはるかに凌駕している。
    少なくとも、単独で精術合戦が可能な種は木霊の民など、規格外な性質を持つ人類種に限られる。

 

主だった種

精竜種

Chromatic Dragon。代表例であり最も強大な捕食者。
竜を模した形態・性質を持ち、生息域の食物連鎖における上層に君臨する。
詳細はリンク先参照。

羽精種

Fairied Legion。光球と羽で構成される種。
最も観測数・生息数が多いとされる精粒類。
大きさは概ね光球直径が5~10㎝程度のものがほとんどで、精素による性質の差異がある以外の種の差異はほとんどないと目されている。大気中の精素を吸収しながら存在を維持する。
さしたる攻撃能力もない代わりに、様々な精素を吸収し放浪するため、環境内の精素循環・流動に一役買っている。

  • 使用する精術も小規模かつ出力も低く、寿命も長くて1~2年と極めて短い。そのため、本種を狩ることは極めて簡単である。
    しかし、死んでも手のひらにすっぽりと収まる程度の精素結晶にしかならないため、わざわざ専門に狩猟する者も存在しない。精々が即席で少量の精素結晶が必要な秘境開拓者冒険者くらい。
    どちらかと言えば、蛍などの類に近い風物詩として親しまれることの方が多いくらいである。

純精種

Elementalic Legion。不定形かつ、他種の形質などを模倣しない精粒類の総称。*1
自然界では最もベーシックな純精種とされ、厳密なことを言えば前述の羽精種もこれの一種である。
多くは球状ないし多角結晶体状、あるいは気体状・炎状の発光体として顕現する。
形態は自在に変えられるものも、あまり他種を模倣した形態になることはなく、どちらかと言えば用途に合わせて肉体密度を高め疑似物質部位を形成するにとどまる。


精術行使能力は高く、特に出力・規模の大きさに優れるとされる。単独での技量は木霊の民以外の人類種では及ばないとされ、様々な道具を駆使して、ようやく対抗出来るレベルとされる。その一方で環境の精素状態に生理機能を左右されやすく、純精種を討伐する場合は「如何に場の精素状態を操れるか」が鍵となる。


死亡時に形成される精素結晶は純粋な精素結晶であることがほとんど。
ただし、その純度は秘境内の浅い領域で採取出来る精素結晶より、高純度になりなすい。小さなものでも、同等の大きさの数倍~十数倍の値が付くことも。

呪精種

Spectoric Legion。他種の強い感情をベースに、精素が精神感応を起こし生まれる精粒類。
その性質から、「亡霊」などとも表現される。*2


亡霊現象と類似したものと考える学者も存在するが、実態は全く別物。
不可解な超常現象ではなく、他種の精神状態が反映されたことで性質が歪んだ純精種というのが正確なところ。大体の呪精種は性質が歪み繁殖活動は行わない(行えない)ものも、自己保存性が非常に強く、自己を保つために積極的に精素を吸収しようとする。


更に、呪精種は起点となった存在と同一・近似種の生態精素を好んで食する
例えば人類種から生まれた呪精種は人類種を好んで捕食する、と言った具合に。そのため、出現が観測された場合、積極的な討伐が行われる。


行使する精術は精素汚染を誘発する傾向が強い。
それは自身の存在を強固にするためというより、単に他者を害するための行動として行なっているらしく、環境の精素循環を妨げることも珍しくない。
その理由についてはいまだに不明な点が多い。


なお、死亡時に形成される精素結晶は汚染性が強く、一般的な利用には適さない。
ただし、精素研究や一部の製造技術では重宝されるため、適切なマーケットへ売り出せば大金に変わることもある。

擬精種

Sith Legion。他種に酷似した形態に至る精粒類。
呪精種に近い他種から影響を受け発展した精粒類であるが、こちらはあくまで形態や行動の一部のみであり、精神的な感情・疑似的な記憶をそのまま引き継ぐわけではない。そのため、酷似した形状や習性を見せはしても、決してその種の在り様自体をそのまま反映する……という例は珍しい。


使用する精術は生体干渉を行なう術が多い。
呪精種に近しいことからか、擬態元に近しい生物の生態精素を好んで摂取したがる傾向にある。そうした性質から前述の術式を得意とすると思われる。
物理現象発現を行なう場合は、出力規模よりも構成の巧みさ・精密さに長ける傾向が強い。
また、学習能力も高いため、他種が行使した術を模倣するなどという高度な芸当を見せることも。


死亡時に生じる精素結晶は、指向性の強いものであることが多い。利用する分野が明確であり、それゆえに確たるニーズのあるものとそうでないものの差が激しい。

固精種

Crystalized Legion。形態変化を起こせない固定化された肉体を持つ例外的な種。
ざっくりと説明すると、生きた精素結晶*3
性質的には純精種と大差がないのだが、現象発現型の精術よりも自身に付与するタイプの術式を得意とする傾向にある。

  • 純精種の亜種と目されるが、観測例が少ないため未だに細かな情報は不足している。
    またその形態は実に様々。どこか機械を連想させるものから、動物に近しいものまで幅広く、本種の独自性が垣間見える。

 

関連するもの


相談コメント欄


*1 所謂「非人型の精霊系エネミー」を想像してください。
*2 いわゆるゴースト系エネミーの一部が該当します。
*3 クリスタルゴーレム的なものや、デビチルの○○エレメント系を想像してください