その他/【ルドラの秘宝】

Last-modified: 2023-01-18 (水) 11:46:23

発売は1996年4月5日。スクウェア最後のSFC用RPGとして名高い(実際は違うんだけど)。
FFやロマサガシリーズの影に隠れてしまったが、同年2月に発売された「バハムートラグーン」と並ぶSFC末期の代表作品とされるだけあり、ストーリーや戦闘グラフィックはかなり秀逸。

  • 1995年下半期に『聖剣伝説3』、『ロマサガ3』がリリース後、年明けに『バハラガ』、本作と怒涛のリリースラッシュ。『スーパーマリオRPG』も含めると恐ろしく短いスパンで大作RPG系作品が出ていて手が…お金が回らなかったというプレイヤーも多いはず(当時は1ソフト1.2万円前後が当たり前の頃)。というか開発部隊はどうなってたのか。
    • ルドラの秘宝で言えばスクウェア大阪の開発なので、他のソフトのチームとは完全に独立している。
      FFUSAの次の作品であり、(サガ3から続く初代の)大阪開発部としては最後となる。

言霊システム、という一風変わった魔法形態が特徴。六文字以内なら、自分で好きな魔法が作れる。
FF以外にドラクエの呪文やメガテンの魔法を入力すると、ほぼ同じ効果が得られる(例:ファイアなら火属性単体攻撃)。
誤解されがちが多いが両手剣アポカリプスの初出はこの作品ではなく、「バハムートラグーン」である。
主人公は全四人、それぞれ個別ストーリーが用意されており、プレイ中にすれ違うことも。
一人だけ、他三人の物語をクリアしないと出れない。
FFシリーズとの繋がりは言霊とアポカリプスくらいで、独立した世界観を持っている。
と、思ったらあったよ、ほうちょうが。クリティカルを出すため、あえて最強武器を装備させずにコレでラスボス行く人も多いなぁ。


しかしながら細かい仕様というか、雰囲気的な部分でFFと似たところが多い。
少なくとも同じスクエアのゲームであるサガシリーズなどと比べると、FFと共通点の多いゲームと言い切れる。
共通点をざっと挙げると、

  • ドットキャラが「笑う」「驚く」「手を上げる」などのしぐさをする。
  • セーブはフィールドではどこでも可能で、ダンジョン・街中では特定のセーブポイントのみ可能。
  • 戦闘画面もよく似ている。左に敵キャラ、右に味方キャラが配置され、
    左下に敵の名前、右下に味方の名前とHP,その中間にコマンドが表示される。
  • さらに味方キャラの配置は縦一列であり、それに加えて前列後列の配置分けがある
  • ダンジョンに入ると、マップが切り替わるたびにダンジョン名や階層が表示される。
  • 数日後に人類の滅亡が迫っている…という設定にしては登場人物の雰囲気が明るい。

BGM担当は、FFUSAやSa・ga3の笹井隆司氏。
戦闘曲が非常に格好いい。特に主人公のうち二人、リザとサーレントのボス曲は神。
各主人公ごとにフィールド曲があり、ボス曲はそのアレンジ。静かな曲が一転してカッコイイ曲になって登場するのは素晴らしい。


言霊システムが特徴的。「ウ○コ」などの下品な名前をつけるとほぼ確実に弱い。
キャラクターにFFの名前を付け、言霊名をFFっぽくすればそっくり。
まあ、FFの魔法を言霊にすると半端なく弱いんだけど・・・

  • >半端なく弱い→ダメージ与える系はね。詳しくは↓。

まだエニックスと合併前なのだが、なぜかDQの呪文やSMTの魔法も大抵そのまま発動する。

  • べホマラーやディアラマにはお世話になりました。正規言霊のメガミより使い勝手がいいってどうよ?
  • 補助系はそうも言い切れなかったりする。「プロテス」とか「シェル」とか「リフレク」とかは結構猛威を振るう。
    特にプロテスは重要で、普通に防御力を上げるほか、防御力と魔法防御を一時的に大きく高めた状態にさせる。
    魔法防御まで関わる点はFF3のそれに近いものがある。もちろん、十全に発揮するには本作の言霊法則に応じて強化したほうがよい。
  • DQ系やSMT系の言霊は、厳密には「該当呪文・魔法によく似た言葉+接頭接尾辞」という形で再現されている。
  • ちなみにこの言霊システム、ATBと同じく特許を取得している(特許3158043で閲覧可能、2016年で失効)。
    ATBの特許が大雑把な概要しかなかったのに対し、こちらは具体的な計算式等も記されており、ユーザーが独自に研究解析したデータよりも詳細である。

上でも触れられているが、ハード後期だけあり戦闘グラフィックに関してはSFC史上でも最高レベルと言える。
敵、味方ともに攻撃、魔法などの行動はおろかニュートラル状態まで常にアニメーションしているのに驚いたFFプレイヤーも多かろう。
主戦場がPS(≒ポリゴン)に移る直前のスクウェアスタッフによるドット絵芸は一見の価値アリである。


キャラクターデザインは雨宮慶太氏。
氏は後にFF14のゲストクリエイターとして「リターン・トゥ・イヴァリース」シリーズのボスデザインを手掛けることになる。