全般 
ATB。FF4より採用。
コマンド制バトルとリアルタイム性の両立を目指して導入された。
従来のターン制バトルとは違い、基本的に常に時間が流れている形になっており、敵味方にそれぞれ設定されている「待機時間」が経過した順に行動可能(コマンド入力の受付開始)になる。
コマンド入力後、さらに一定の「準備時間(チャージタイム)」を経過した後コマンドが実行される。
行動の実行後は再びそのキャラに待機時間が設定される。
待機時間は、入力したコマンドや、キャラクターのスピードに関係する能力値に基づいて算出される。
コマンドを入力していなくても、敵は勝手に行動し続ける。
FF6以降の作品では、行動順を後回しにして他の味方を先に行動させることもできる(行動スキップ)。
FF10-2より前の作品では、いずれかのキャラの行動中に別のキャラが同時に行動することはできず、行動の順番待ち状態となる。
- 要するにRPGのコマンド制バトルにRTS*1の要素を加えたものである。
多くの作品では、時間の流れ方はコンフィグで設定できる。
プレイヤーの任意で常に時間が経過する(一部演出のぞく)「アクティブ」とコマンド入力時(魔法やアイテムなどのリスト選択時や、行動の対象選択時)は時間が止る「ウェイト」の2モードから選択することが出来るのが通例であり、プレイヤーのプレイスタイルにあわせたプレイが可能。
時間の流れる速さ「バトルスピード」を設定できる作品もある。
バトルスピードの値が小さいほど待機時間や行動の準備時間が高速になる。
バトルスピードを速くしても、行動の演出時間は変わらない。
基本的に「ウェイト」&「バトルスピード最遅」の設定が最も難易度が低い。
アクティブに設定するメリットは特に無く、より緊張感のある戦いを楽しみたいといったプレイヤーの好み次第。
FF5以降コマンド入力開始までの待機時間がゲージで表示されるようになり、プレイヤーが積極的にタイミング管理をすることが容易になる。
シリーズ毎にゲージの挙動が違う。
- ATBをベースとしたシステムを採用した作品の多くはこのゲージ表示を踏襲しているが、スマホ版FF6、WOFF等、そうでない表示形式を採用しているものも少しずつ増えてきている。
CCFF7に至ってはその類の表示がなく、強いて言うなら行動中・後のモーションにかかる時間が操作キャラの待機/準備時間というべきか。 - このゲージ、わりと名称がまちまちで、例えば初出になるFF5ではSFC版は固有名が無かったが*2、GBA版ではATBゲージになった。
FF8では取説がATBバー/タイムゲージ、チュートリアルではATBゲージ、といった具合。
現在では類似のものも含めて、おおむね「ATBゲージ」「ATBバー」あたりで通じる。
スタートボタンを押していないと敵に一方的に殴られる。
- 「アクティブ」&バトルスピード最速のATBは、普通の「RPG」の域のコマンド捌きではいけない。
状況認識とコマンド決定、コマンド入力をほぼ同時(に近い瞬時)におこなわなければならない。
ATBゲージと比例して「ストレス」も溜まっていく…。- なお、プレイヤーが上手で入力が早ければバトルスピードは関係ないかというとそんなことはなく、コマンドのウインドウが開くまでの時間や行動順送りをする時間は変わらないのに、その間も相手のゲージは溜まっていく。
- 格ゲーとかでこちらがコマンド入力しないでほっとくと勝手に殴られるのと一緒ですね。
ATBを拡張した派生システムも存在する。
FFでは導入された4からほぼ全ての作品で採用されているが、
10ではカウントタイムバトル(CTB)、12ではアクティブディメンションバトル(ADB)になっている。
- アクティブディメンションバトル(ADB)はATBに空間の概念を加えたもの。
これはATBと別物ではなく、ATBの拡張版となっている。
また、リアルタイムに行動が実行されるバトルである11、14、15には存在しない。
- ただし、11は攻撃間隔やキャストゲージ、14はGCD(グローバルクールダウン)等といった形でATBの様な「待ち時間」が存在する。
4のミストドラゴン、5のウイングラプター、6のユミール、7のガードスコーピオンなどは
それぞれ初ボス敵でありながら時間の流れによって通常形態・反撃形態を切り替えてくるので、
ATBに慣れるための戦闘と言ってもいい。
→最初のボス
スクウェア独自のシステムで、特許も取られている。
FF以外の作品にも同様のシステムを採用しているものがある。
基本的に、ATBでは行動が入力可能になるまでに待機時間があり、行動は入力するとすぐ実行される(FF4などでは詠唱時間という要素もあるが)。
FF12のADBでは逆に、行動の入力はいつでも可能だが、行動が実行されるまでに待機時間がある。
少し触れるとわかるが、FF4~9までのATBは基本システムがプレイヤー側に不利な作りである。
敵側はターンが来ればCPUが設定パターンに基づいた行動を瞬時に選択していくのに対し、プレイヤーは人間なのでターンが来てからコマンド入力完了までに判断や操作の遅れによるタイムロスが発生してしまう。
カーソルを動かして行動を選択するコマンド入力型のため時間がかかりやすいというのも理由である。
つまり、思考時間やカーソルの移動時間が一切存在しない敵側と比べると、パーティーメンバー全員のコマンドを手動入力するために時間がかかってしまうプレイヤー側が不利なのである。
これについては、コンフィグの「バトルスピード」を遅くすることで時間経過に余裕がうまれ、プレイヤーは不利を感じにくくなる。
- 作品によっては、敵側にも補正を入れてなるべくプレイヤーが不利にならないよう作られていたりもする。
例えばFF4では、同じ素早さでもプレイヤーサイドとエネミーサイドでは実際の行動スピードはプレイヤーの方が速い、などである。
また、リアルタイム制の戦闘なのにプレイヤーがメンバー全員の行動を入力しなければならないのも負担が大きく、無駄なくこなそうとしても入力が追いつかない部分が出てくる。
例えば、ゲージが満タンになっていてコマンド入力が可能な状態のキャラが複数いても、プレイヤーは1人ずつしか命令できないので、不本意にコマンド入力待ちのキャラが出てきてしまう。
RTSのように、メンバーがそれぞれ自動で行動していて、要所だけプレイヤーが手動で命令するような仕組みだったら…というわけで
ガンビットなどのAIが以降のFFのリアルタイム制バトルには搭載されているのだろう。
アクティブタイムバトルの考案者は、伊藤裕之氏。
ただし、「アクティブタイム」という名前は坂口博信氏がつけたらしい。
完全なリアルタイムではない「セミリアルタイム」の戦闘は、F1からヒントを得たという。
伊藤 そう。ただ、リアルタイムだと、いままでターン制のRPGを遊んできたプレイヤーたちが戸惑うだろうと思ったんですね。そのときに観ていたのがF1で。
当時はマニュアルのトランスミッションが主流の中で、クラッチを踏まずとも、ハンドルに付いたパドルをコントロールすればマニュアルを運転しているような感触を味わえる、セミオートマチックが現れたんです。
リアルタイムがマニュアルだとしたら、オートマチックがターン制だと思い、その中間のものは「セミリアルタイム」だなと思いつきました。
FF4 
初めて搭載されただけあって荒削りな面があり、バトルスピードの数値が一つ違うだけで物凄く変化する。
1だとこちらが一人コマンド入力する前に敵が何度も行動する、ということが当たり前のように発生。
逆に6だと後発の作品と同じような感覚で戦うことが可能。
当時は1でプレイしていたユーザーも少なくないはず。
本作をシリーズでも難易度が高い、と評価する人が多いのは敵の強さもあるが、このバトルスピードのえげつなさが大きいだろう。
全体の基本となる時間がセシルの素早さ×5で算出される。
セシルより速いものは敵も味方もセシルよりたくさん行動するという普通のことが起きるだけ。
たとえセシルの素早さを1、味方を99にしても味方が一方的に有利になることではない(素早さ99もある味方がいればそもそもどんな敵にも勝てる)。
- セシル一人を遅くするのは、後述の「渋滞」を意図的に発生させる準備で、制限プレイなどで「セシルより大幅に速い敵」と「セシルよりちょっぴり速い味方」の行動回数は結果的に同じくらいになる。
普通のプレイでは推奨できない。
WSC版では移植したスティングが仕様を把握しきってなかったため、能力値の最低値が1ではなく0となっている。
0の状態で戦闘に入るとフリーズする上に結構な確率でデータが破損する。
で、これはうろ覚えだけど、バトルスピードは1、2~3、4~6の3段階しか内部で判定してなかった気がした。
- 攻略サイトでセシルの暗黒騎士&パラディンの成長データを見たが、これの理論上最低でドワーフの斧でマイナスしても0や1には届かないと思う。
- 呪いの指輪を装備することで強引に素早さ0にすることができる。
もっとも、フリーズする時点でやってはいけないが。
- 呪いの指輪を装備することで強引に素早さ0にすることができる。
戦闘開始時は素早さが全員同じ、または先制攻撃時という場合、隊列の中央、一番上、一番下、中央の一つ上、中央の一つ下の順に行動を開始する。
ただしSFC版、PS版ではそうでない場合、メンバー中一番素早さの高いキャラが最初に行動を開始し、以降はそのキャラの次に行動できる隊列にいるキャラから順に行動可となる。
例えば一番素早さが高いキャラが隊列の一番上、二番目に高いキャラが中央にいる場合、戦闘開始時には隊列一番上のキャラが最初に行動し、以降一番下から中央の一つ下のキャラが行動し終えた後、中央のキャラは最後に漸く行動可となるというわけである。
ただし素早さに結構な差がある場合は、違う状況になる場合もある。
FF4のATBはGBA版以前は順番飛ばしが出来ないで地味に厄介になる事も。
対策としてはなるべく最初に行動させたいキャラを隊列の一番上に配置し、一番素早さの高いキャラを中央に配置するという方法がある。
SFC版、PS版で並び替えの自由を残したいなら、ステータス吟味をする際、素早さの値は装備補正も含めて99に統一した方が良いだろう。
- クロノ・トリガーもFF4の一部スタッフが関わっているのか似たようなシステムになっている。
ATB初採用ということもあって、かなり仕様が荒削り。
単位時間の区切りが非常に大雑把で、単位時間あたりに一つの出来事しか起こらない。
(1つの単位時間はスリップダメージ1回分と等しい)
まず主人公セシルは常に同じ感覚でターンが回ってくるが、これが5単位時間である。
(他のキャラはセシルと素早さを比較してターンが回るのが速くなるか遅くなるかが決まる)
言い替えればセシルが行動してからまたターンが回ってくるまでに5人しか動けないことになる。
FF4のパーティは最大5人で、更に敵も複数登場するのだから、やがて複数の行動が重なった状態、言わば行動の「渋滞」が発生してしまう。
そしてこの場合の行動とは攻撃だけではなく、状態異常の効果時間切れ等も含まれるので、FF4の戦闘中はかなりの割合で渋滞が発生しうると言える。
渋滞した時は優先度の低い行動が後回しにされるので、攻撃を続けていると状態異常がいつまでも切れない。
Aボタンを押しっ放しだと死の宣告で死なないのも、次々と行動を入力して強制的に渋滞を引き起こしているから。
ただしバトルスピードを変えると単位時間の流れる速さが変わるので、バトルスピード1ではたとえ押しっぱなしでも渋滞が起きないぐらいに入力が間に合わなくなる。
- セシルと素早さを比較するという工程がなかなか曲者で、セシルは5単位時間でターンが来るのだから、セシルより5倍速いキャラはそれ以上早くても意味が無くなってしまう(一瞬でターンが回ってくる)。
逆に言えば、敵の素早さがセシルの10倍だろうが20倍だろうが5倍以上の変化は無いし、こちらもセシルより5倍早いだけで20倍の素早さと同等の立場になるのだ。
なのでセシルをレベル1パラディンで放置して素早さを低く保つことで、他の仲間のターン経過を相対的に速くし、ふいうちを受けても一瞬でターンを回して対処したり、低レベルクリア等の縛りプレイで敵との格差を減らしたりと、様々な応用が可能。
FF5以降は時間の区切りが細かくなったおかげで渋滞はよほどのことでは起きなくなった。
(エフェクトの関係で順番待ちが発生したりはするものの、状態異常が切れないなんてことはなくなった)
またFF4のリメイク版では単位時間あたりに起きる出来事が一つとは限らなくなったので解消された。
FF12にある順番待ちに伴うテクニックもこれに近い現象かもしれない。
FF4(GBA版) 
二人以上同時に行動可能になるとターンが次の人に順番が回るのに微妙な間が発生する。
また、バトルスピード1だとゲージが物凄く速く動くのが観察できる。
バトルスピードに応じて、ゲージの動く早さが変化する。
SFC~PSではゲージOFF、GBAではゲージONのみ。
戦闘開始直後のゲージはセシルの素早さを基準にして各々のゲージが溜まるようになっているため、セシルの素早さより極端に素早さが低い味方や敵は開幕からしばらく動けないという現象が発生する。
そのため、序盤で暗黒騎士セシルを高レベルに育成するようなやり込みプレイだと、新しく加入した仲間と敵はセシルとの素早さの差が非常に大きいせいでまともに動けず、しばらくセシルが一方的に敵を攻撃する展開も。
- バトルスピード1の場合、全員素早さMAXに近い状態だと、最速でコマンドを決定しても1人目の行動終了後、3人目の行動前に1人目のゲージがもう一杯になってしまう。
ちなみにこの場合、バトルスピード6でも、ちょっと油断してコマンド入力に時間を食うとすぐにゲージが一杯になって行動順が来るまでの時間が無駄になるぐらい。
バトルスピードの設定が露骨に戦闘の速度にも反映されるため、稼ぎの際などにはバトルスピード1を、ボス戦などではバトルスピード6を、とその場その場に応じて使い分けていきたい。
というか、バトルスピード1はあまりに時間経過が速すぎて、どんなに最速で入力していてもバトルスピード6の時より敵の最初の攻撃までにこちらが攻撃できる回数が減ってしまう。
低いレベルの仲間に呪いの指輪をつけるなどして仲間の素早さを0にすると、セシルの素早さに関わらず即座に動けるようになってしまう。
E3では確認済みだが他の機種では不明。
これだけなら文句なしの最強なのだが、他の能力が低いためにあまり意味が無い。
どれだけ早く動けても肝心の攻撃回数が1回なので…。
- SFC版からの仕様。セシルの素早さが戦闘時間の基準になっていて、
セシルの素早さを各キャラの素早さで割ることでターンが来るまでの時間を決めている。
素早さ0の場合は0で割る形になるので、例外処理として最速になるようにしている。
ただし上にも書いてあるが、WSC版のみこの処理を忘れているのでフリーズしてデータが飛ぶ。
FF4(DS版) 
DS版は敵の行動中のみゲージが止まらないという謎仕様。
Yボタンで順送りが可能。Xボタンはオートバトルの機能になった。
- 敵の攻撃中に味方キャラ1に順番がまわってきた場合、すぐにコマンド入力せず、味方キャラ2のゲージが溜まるのを待ってから入力した方がいい場合がある。アクティブでも味方の行動中は止まる。
ウィンドウ表示がもっさりしているために、オートにしないとテンポが非常に悪い。
味方の素早さが上がっても敵よりバンバン行動できたりはせず、99まで上げても序盤のザコ相手にポコポコ殴られる。
システムがどうなってんのか知らないが。
- クロノ・トリガーのように敵と味方の素早さの差は一定になるようになってるとか。
以下は色々試してみた推測。
バトルスピードは、ゲージの増加スピードへの影響。
速くすれば増加スピードが上がり、遅くすれば下がる。
コマンド入力中にもゲージは動くので、遅くした方が敵のゲージが増えにくくなる。
敵の行動中(戦闘アニメーション中)は、味方のゲージが増える。
アニメーションが長い行動をすると、味方のゲージが増えやすくなり、味方が有利になる。
誰が行動してもゲージが増えるFF6と違い、味方が行動している時に味方のゲージは増えない。
つまり、バトルスピードを速くすると、長いアニメーションをする敵に有利になる。
敵の行動中に窓を開くと味方のゲージが止まって不利になる。
これらは立場が逆でも影響する。
味方が長いアニメーションの行動をすると不利になり、特にバトルスピードを上げるとその傾向が高まる。
例えば、味方が長いアニメーションのカウンターをすると、攻撃してきたばかりの敵がまた攻撃してくる。
おそらく味方の行動中に窓を開けば、敵のゲージが止まって有利になるだろう。
FF4(PSP版) 
順番送りが付いた。
コンフィグでON/OFFを設定できる。
デフォルトではOFF。
FF4TAと同じ表示形式が採用されている。
FF4(ピクセルリマスター版) 
コンフィグによるバトルスピードとバトル中メッセージの設定が、従来の「1~6」という数字ではなく「遅い・やや遅い・普通・やや速い・速い」という文字で表されるようになった。
また、6段階から5段階になった。
アクティブタイムバー、順送り機能も搭載。メニューボタン(デフォルトではY)を押せば送れる。
ちなみに今回は誰が行動してもエフェクト中は全体の時間が止まる。SFC版仕様に戻った。
FF4TA 
コマンド入力したキャラクターは、行動に移るまでの時間がゲージで表示される。
さらにジャンプなどの「行動してから攻撃を当てるまでタイムラグがある」場合だと、今度は行動後に攻撃を当てるまでのゲージが表示されるようになる。
また6以降慣例となった順番送りも可能。ただし順送りのみ。
FF5 
コマンド入力開始までの待機時間がゲージで表示されるようになった。
これによって作戦を立てやすくなるなど、快適性は格段に上昇した。
また魔法(詠唱ポーズが一瞬表示される)を含めた殆どのコマンドが選択即実行されるが、下記のような例外もある。
- バトルスピードに関係なく、ゲージの蓄積スピードは変化しない。
- 形式上「ゲージが溜まって満タンになったらコマンド入力できる」わけだが、「入力までの待ち時間を空白部分の長さで表している」と言うのがFF5の実態に即している。
味方にターンが回ると、バトルスピードに合わせて数秒だけ時間が止まるという特徴がある。
敵が行動を選択している間はゲージが止まるので、それを目安に動くことが可能である。
ボス戦でパターンに嵌めるなど、上級者になるためには必須か?
素早さと装備の重さで開始蓄積ゲージ量が変動する。蓄積速度は変わらない。
スロウでゲージ量が0でしばらく停止してから開始するように見えるが、素早さが高い状態でスロウにかかると0ではなく低い値から開始するので、
恐らく実際のゲージはもっと長いのだが上の方しか表示されていないのだと考えられる。
そしてスロウやヘイストで変わるのは開始蓄積ゲージ量のみで、こちらも速度自体には影響しない。
コマンドによっては即時発動ではなく実行までの待ち時間がある。
例として「たたかう」や「アイテム」の待ち時間は0、「ねらう」は5、「ためる」や「いあいぬき」は60、「ジャンプ」は跳んでから落下・攻撃まで80。
敵味方ともにATBゲージは「120-素早さ+(装備の重さの合計)/8」で計算され、ヘイストで半分、スロウで倍の量になるが、少なくともGBA版までの場合、これだけでは戦闘開始時のATBゲージの説明をするには不充分である。
ヘイストやスロウを考えない場合、各ジョブの素早さが約20~40、すなわちATBゲージは80~100となるのだが、実際の戦闘開始時に100近く減らすまでターンを待たされることは滅多にない。
ATBゲージをよく見ると、しばしば戦闘が開始した瞬間にグッと伸びており、しかもその瞬間、実際に時間が流れているわけではない(猛毒やリジェネの効果が働いていない)。
つまり「1ターン目のゲージは自動的に極力省略し、そこから後のゲージは基本計算に応じる」処理がなされている。
これはFF5の戦闘が、「敵味方の中で一番素早いキャラクターにターンが回る直前」を戦闘開始と定めているからで、言い換えると各キャラクターの「初期ATBゲージ」とでも言うべき量だけは、「そのキャラのATBゲージ-その戦闘で一番素早いキャラのATBゲージ」で計算され、「一番素早いキャラの初期ATBゲージは自動的にほぼ0に近い数値にする」というルールでもって戦闘が開始することになる。
- この結果、FF5では基本的に「すぐ誰かが動き出す」ところから戦闘が始まる。
時たま戦闘が開始しても誰にもターンが回らず、しばらくATBゲージがたまるだけのケースもあるが、これは主に極めて素早い敵が、初手で「何もしない」行動をとることで発生する現象。
初期ATBゲージは、他の敵味方のキャラクター全員との相対的な素早さの差が重要になる。
敵味方の素早さが全員近い数値なら、全員の初期ATBゲージが小さくなってすぐターンが回るし、逆に素早さがバラつけばバラつくほど、相対的に遅いキャラの初期ATBゲージは長くなって待たされる。
なのでこちらのジョブ、装備、素早さは変えていないのに、敵の素早さによって初動のタイミングが変化することになる。
- 敵全員の初期ATBゲージに90を足す先制攻撃、味方全員の初期ATBゲージに60を足すバックアタックも、このバラつきを大きく発生させることで両陣営の出足にわかりやすい差をつけていることになる。
この初期ATBゲージが計算されたところで、全員のその数値に強制的に1を足し、装備者のみを0にして戦闘開始させるのが、正宗のさきがけ能力の正体である。
なのでさきがけは確定するものの、正宗装備者のその後のターンのタイミングは敵の顔ぶれに左右され変化し得る。
敵の行動を遅くするスロウ系、味方を早くするヘイスト系を軸とする時空魔法、そしてそれを使うジョブ時魔道士が新登場。
黒魔法=攻撃、白魔法=回復という位置づけがあった中で、「時」に関する魔法を取り出して一つの系統にした正にこのシステム故に生まれたジョブで、上手く使えば特にボス戦の難度が一気に軽減する。
バトルスピードを5~6にすると、スリップのダメージ速度が倍になり、かえって難しくなる。
- 誰かの行動を待ってからコマンド入力しようとすると、最低でも下記のスリップダメージを食らう。
バトルスピード ダメージ 1 0 2 3 3 7 4 15 5 30 6 60
ボタン押しっぱなしで最速でコマンド入力しても、入力待ち時間を消費する。
スピード1の入力待ち時間は0なので、最速で打ってもゲージが増えてしまう。
ジョブのバーサーカーやゾンビ、混乱のステータスキャラはATBゲージとは別の専用のタイマー(いわゆるSTゲージ)で管理され、ATBゲージとST(ステータス)ゲージは連関しているのだが、戦闘不能やクイックにより連関が外れバーサーカー特有の行動を取る。
正宗によるさきがけ時や、先制攻撃/バックアタック時のバーサーカーが特異な行動を取るのもSTゲージが原因。
- バーサーカーやゾンビについては、戦闘不能などでゲージをいじられない限り2ターン目以降のATBゲージは通常ステータスの計算方法と変わらないものの、
上記の初期ATBゲージにあたる数値は、常に60で固定。
これは自分はもとより敵味方の素早さがどうであろうが、ヘイスト状態であろうが、正宗を装備していようが一切変化しない。 - よって、他の敵味方の初期ATBゲージが全員59以下になることの多い通常戦闘では、バーサーカーやゾンビが毎回ドンケツの動き出しになりやすいし、逆に神竜のように通常ジョブに素早さで60以上の差をつける極端な敵との戦闘にバーサーカーをぶち込んだ場合、初期ATBゲージが神竜<バーサーカー(60)<通常ジョブとなり、本来素早さで上回るはずの味方ジョブよりバーサーカーが先に動くこともあり得る。
FF5(iOS/Android版) 
詳細は不明だが、少なくともSFCとは別物。
FF6以降のように「バトルスピード=ゲージが貯まる」速度になり、また素早さによる影響も「ゲージの長さ」ではなく「ゲージの溜まる速度」に影響するようになった。
バトルスピード1はバトルスピード6の2倍程度の速度で時間が進んでおり、オート状態でターンが回ってから行動するまでのロスもバトルスピード1のときは6の時と比べて2倍程度になっている。
内部処理的にはSFC版と同様で表示方法のみを改めた、という可能性もあるが、少なくともターンが回った瞬間に時間が停止する仕様はなくなったため、最速入力で行動したり、タイミングを測って行動するのがSFC版より難しくなっている。
- 同じバトルスピードにおける受けるスリップダメージが行動待ち時間に比例していることから、基本的な内部処理は変わっていない可能性が高い。
- スマホ版で導入されたオートモードにおいても、ターンが回ってから行動するまでにそれなりのロスが生じる。
時空魔法「スピード」を使用すると、ATBゲージの仕様が旧来と同じ、一時停止ありのものに変化するようになった。
- AUTOモード中の一瞬のカーソル移動もゲーム時間が進行するため、こちらの素早さが「敵の素早さ+1」の状態だと、通常はAUTOモードでも敵が先制する。
同じ状況でスピードを使うと、カーソル移動の瞬間も時間停止中に行えるため、こちらが確実に先制出来るようになる。
時空魔法「スピード」の効果が大幅に強化された。
バーサクやゾンビ、混乱もATBゲージ一本で管理されるようになり、以前のような挙動は修正された。
混乱中およびバーサク中、ゾンビ状態中もATBゲージの蓄積が表示され、満タンになると行動する仕様に変更された。
FF5(ピクセルリマスター版) 
基本的に旧スマホ版を踏襲しておりゲージが満タンになっても一時停止が発生しない。
FF6のように戦闘開始時のゲージ初期値がランダムとなり、また行動スキップも実装されている。
FF6 
敵味方の行動中にゲージが止まらない。
自分以外の行動時にも止まらないのでいつの間にかゲージ満タン、ということも。
また、順番送りが可能になったが、FF6のみ順番を送る際に順送りか逆送りか選ぶことができる。
Xボタンで順送り、Yボタンで逆送り。
バトルスピードは敵の行動速度にのみ影響し、味方のゲージの蓄積スピードには一切影響しない。
したがって遅くするほど難易度が下がる。
前作FF5に比べコマンド入力と実行とのタイムラグが大きい。
例えば「メタルヒットマン相手に全体サンダガを使う」際に入力後の詠唱演出の間に怪音波を受けて威力を落とされる、という事態も起こる。
実は、魔法の入力から実行までの速度には素早さが影響しているため、素早さが高いほど早く魔法が発動できるようになる。
また戦闘開始時のATBゲージの溜まり具合もバラつきがあり、素早さが低いキャラが最初に動けるケースもある。
FF6(GBA版) 
ボタン数の関係で順送りのみ。一人に連続で行動させたいときなど、ちょっと面倒くさい。
FF6(iOS/Android版) 
現在選択中のキャラに関係なく、キャラのウインドウをタップすれば、そのキャラに直接順番を回すことができる。
スマホ故にタップミスなどのリスクもあるが、慣れれば従来のターンパスと比べてタイムラグがかなり小さくなる。
直接回すので、順送りや逆送りなどを気にする必要もない。
コマンドメニュー・HP/MP残量表示がATBゲージを兼ねたインターフェースになっている。
各人の素早さに応じて画面下からせり上がり、全て表示されると明転して行動可能になる。
FF6(ピクセルリマスター版) 
コンフィグの「バトルスピード」が、味方の行動速度にも影響するようになった。
バトルスピードを「遅い」と「速い」で比べると、キャラのATBゲージの蓄積速度が明確に変わる。
つまり、「バトルスピード=バトル全体の時間経過速度」というわかりやすい仕組みになった。
敵の行動速度だけを一方的に遅くできた旧来の仕様と比べると、楽ができなくなったとも言える。
FF7 
FF7以降も順送りのみ。人数が減ったので気にはならないが。
バトルスピードの設定が非常に柔軟。また、ウェイト・アクティヴに加えエフェクト時ウェイト・ウィンドウ時アクティヴという「おすすめ」の設定が加わったが、本作のエフェクト中のウェイト効果はかなり中途半端なのでかえって敵の行動を早くしかねず、おすすめはできない。
バトルスピードを一定以上の速さにするとゲージの動きが非常に速くなり、スロウが掛かっていようがお互いの行動のモーションの長さですぐにゲージが貯まりほとんどターン制の戦闘になってしまう。
そのせいでバリア・マバリアの効果時間を縮めるくせに、倍速で動けるわけでもないヘイストの株が大幅に下がる結果となっている。
ただこれは一定以上のバトルスピードでの話で、逆にバトルスピードを遅くしてウェイトモードにし、敵のモーションの長さを逆利用し、モーション中にアイテム欄を開くことによって倍速行動を可能とする「窓調整」なるテクニックも編み出されている。
ちなみに、設定の「おすすめ」はほとんど敵に窓調整をさせているようなものである。全くおすすめできない。
- 窓調整はFF6の時点で可能。
ウェイトにして味方の行動時に窓を開き、敵の行動時には開かない。
「アクティブ」であっても召喚魔法の演出の際にはゲージが止まる。
- 召喚魔法演出中はターゲット指定ができなくなるので、止まってくれないと困る。
FF6以前のウェイトモードでは「魔法やアイテムのターゲット選択中には時間経過が止まるのに、『たたかう』のターゲット選択中だと時間経過が流れ続ける」という仕様の不統一があったのだが、FF7では改善された。
FF7R 
ゲーム内マニュアルの「基礎知識-ゲームの遊び方」に記述されているが、本作のATBは「Action Tactical Battle(アクションタクティカルバトル)」であり、厳密にはアクティブタイムバトルではない。
本作では、操作キャラ一人につきMAX2ゲージ分のATBゲージが設置されている。
移動、通常攻撃、ガード、回避、キャラ固有スキル(クラウドのブレイブモード、バレットのぶっぱなす等)はATBゲージを消費しない。
武器アビリティ、特殊コマンド(みやぶるやチャクラ等)、魔法、召喚、アイテムの使用等はATBゲージを消費する。
大半は1ゲージ消費で済むが、MAX2ゲージ消費しなければ発動しないアビリティもある。
リミット技はリミットゲージが満タンまであればATBを消費せず発動する。
ATBゲージは時間経過で増えていくが増加量は微々たるもので、ゲージを溜めるには通常攻撃や、ガード、回避を活用する必要がある。
ほとんどの回復行動がATBゲージを消費するため、HPとATBゲージの管理を疎かにすると、HP回復が必要な時に回復行動がとれなくなり、ひたすら逃げ回るか、満身創痍で特攻を仕掛けるかの2択を強いられる。
- ATBゲージ消費行動も怯みや吹き飛びで容赦なく潰されてしまう。
技は動作中に怯み耐性が付与されているものもあるが、魔法の詠唱中などは無防備。 - また、戦闘不能になると0に戻ってしまう。
蘇生された者が自前で回復、ということはできないので、戦闘不能者を現実的に戦線復帰させるにはアレイズ以外の蘇生手段では蘇生と回復で実質的に2ゲージ必要。
総じて被ダメージやそのリアクションによるゲージのロスが重く、押されるとジリ貧になりやすい。 - バトルがアクションになったのは間違いないが、実はATBを消費する行動の重要度が非常に高く、ATBゲージの管理や使用のタイミングがバトルの本当の核となっている。
そのため、下手にアクションゲームだと思い込んで通常攻撃と回避だけでなんとかしようとすると途端に苦戦するようなバトルデザインが成されている。
CCFF7 
CCFF7では待ち時間が無くなりスムーズ且つ自然なアクションが可能になった
(ただし難易度等の調整のためか、敵には思考時間や準備時間が存在する)。
FF8 
G.F.を召喚する時、召喚までの待ち時間がATBゲージに表示される。
チャージタイムそのものはFF4で採用されていたが、それが目に見えるようになった。
また、順番送りを利用して特殊技を任意に発動させることが可能。
上記のテクニックやスロットを使うときは敵に一方的に殴られるリスクがあるため、魔法などの演出時間をうまく利用すると安全。
バトルスピードを最速まで弄ると味方のゲージはバトルスピードを上げる前よりも早く溜まるものの、それ以上に敵のゲージが非常に早く溜まるようになる。
敵の行動速度急上昇のリスクが結構大きい(速さにかなりの大差をつけてもサボテンダーがこっちのコマンド入力前に次々に逃げ出す、アルテマウェポンが超高速で動くなど)ため、速さにジャンクションすることができるようになったらおとなしくバトルスピードを下げた方が良いだろう。
あまり取り上げられないが、前二作や次作とは違いゲージが敵味方の行動中に止まるタイプとなっている。
止まらないタイプに慣れていると違和感を覚えるかもしれないがキビキビ動いてくれるため次作のFF9よりもスピード感はある。
じつは止まるタイプで順番送りできるものは珍しく、先にたたかうなど短い入力で済むコマンドを入れてから、そのキャラが行動している間に特殊技を出現させたりやや時間のかかるコマンド選択をしたりといった方法が有効である。
- むしろFF4やFF5では同じく行動中に時間が止まっていたので、一時的にだが先祖返りを果たしていると言える。
また、早さが再び重要なステータスとなっている。 - おそらくスコールの攻撃の仕様によるところもあると思われる。
トリガーを引く関係で画面を注視しがちであるため、その間に時間が進むとより忙しくなってしまう。
FF9 
FF6と同様ゲージは敵味方が行動中でも止まらない。
FF9のATBシステムは評判が悪く、レビテトやシェル、プロテス等の補助魔法があっという間に切れたり、自分のターンがなかなか回ってこなかったり、コマンド入力と実行とのタイムラグがやたら長かったり、逆に召喚やオートポーションなどのエフェクトが長いアビリティを使ってリジェネの時間を稼いで超回復ができたり、ロード時間の長さとともにプレイヤーをイライラさせる原因になった。
- コンフィグで、「アクティブ」を選んだ人にとっては、なおさらであろう。
魔法などの演出の間に、サポート魔法が切れている…というのはざら。
ま、その分スリルも上がるのだが…。
逆に「ウエイト」にした場合は、ウィンドウの開閉で戦闘を有利にも不利にもできる。
例えば、味方の演出の間はウィンドウを開いて時間を止め、敵の演出の間はウィンドウを閉じて時間を動かすというものである。
これを知っていると知らないとでは、低レベル攻略時にえらい差が出る。 - ATBゲージの色は、通常=緑色、ヘイスト=黄色、スロウ=灰色、ストップ=黒色になる。
当然、ストップの時はATBゲージは止まる。
一方、すばやさ50でヘイストは、あっという間にゲージがたまるので気持ちいい。
一部の強敵モンスターには、ATBが瞬時に満タンになる能力を持つものがいる。
このようなモンスターは、こちらの行動を組み込まない限り次々と絶え間なく行動されてしまう。
ウィンドウの開閉なども利用し、敵の行動を制御しないとキツイだろう。
FF10-2 
FF10-2では、それまでキャラ1体が行動している間はコマンドを入力しても行動が終わるまで待機だったものが、複数のキャラが同時に行動可能になるなど、従来の作品と比べてよりリアルタイム性の強い戦闘システムになった。
10-2では行動開始までの時間も「ウェイトゲージ」として表示された。
これまでのFFのATBシステムの完成型とも言われており非常に評価が高い。
「キャラの立ち位置」「チャージ時間」「実行時間」「硬直時間」「攻撃範囲」と言った概念が登場。
コマンド戦闘の延長線上であった従来作品のATBから、アクションRPGに一歩近づいたと言える。
この方向性は次作でさらに掘り下げられ、ADBとして結実した。
その後のアクション作品においても、この作品のノウハウが生かされている。
「Chain」の概念が導入されており、間髪入れることなく連続して攻撃することで威力が増大するというものでありタイミングを計って攻撃する、といった戦略性が生まれている。
アイテム使う前にもチャージが発生するので、使う前に死ぬことも多い。
味方側の素早さは大幅に抑制されている一方で敵側は255まで設定されている。
チャージが長いと攻撃する前に一方的にやられることも多い。
キャラの立ち位置が変わる事が多く、敵味方入り乱れる乱戦になる事も多い。
背後から攻撃をあてるとダメージが2倍になる隠れ効果もある。
- 最大で60000ダメージ与えるサボテンマシンガンの場合、背後から受けると99999ダメージが発生する。
ATBの一つの到達点といえるだろう。
実際、以降の作品は大きく形を変えたATBしかない。
FF13 
FF13でもATBの名前が使われているが内容は大きく異なり、空間の概念やリーダーのみを操作しパーティキャラは自動で戦うシステムはむしろ前作のADBに近い。
コマンド入力も、ゲージの上に先にコマンドを複数ストックしておき、コマンドバーの長さだけゲージが溜まったものから順に発動していくというもの。
(ゲージが最大まで溜まれば自動で発動、途中で任意でゲージを止めた場合は溜まった分のみ発動する)
コマンド入力時のウェイトも用意されておらず(代わりにコマンド入力中もゲージが溜まる)、バトルスピードは通常とゆっくりの2段階に変えられるのみ。
- 13ではリーダーが死ぬと即ゲームオーバーでなお且つリーダー変更もできず、更には回避・無効不能の死の宣告を放つモンスターもいるため、『難易度高いんじゃなくて理不尽』『ガンビットの劣化』との声もある。
- その難所を何とか回避するのがプレイヤーの腕の見せ所じゃあないのか?
第一、回避不能の即死攻撃してくる敵なんて極一部だよ。
よほど戦闘に時間かけない限り、死の宣告も使ってこないし。
少なくとも難易度の高さは理不尽では無いと思う。 - 不可避な死の宣告は従来の時間制限イベントみたいなものとも捉えられるので理不尽とは言い難い。
逆に言えば必ずその時間内にクリアできるように設計されていると考えたほうが気が楽かも。 - 回復魔法を無限に使えるFF13では、極端に防御回復に偏重して敵の攻撃に耐えれさえすれば、絶対に勝ててしまう。
それを防ぐための死の宣告だろう。
なんだかんだで少なくともこのバトルシステムはおおむね「評判がいい」といってもいいと思われる。
- ff13批判派でも「戦闘と音楽だけは良い」といった意見がある。
厳密には、ストックした分のATBゲージを、コマンドごとに設定されたATBゲージ消費量分を使用してアクションを実行する、というもの。
先行入力に見えるが、実際は消費量分のストックができるまで実行できないだけである。
先行で決定した場合は、実行までのゲージ貯蓄時間があるため、結果的に状況に合わない行動を取ってしまうこともあるので(特に範囲攻撃など)、できるだけ入力を遅らせたり、先行入力をキャンセルするなどの適切な判断が要求される。
(「こうげき」コマンドなら決定するまでは状況に合わせて内容が逐次変化するため便利)
チェーンを繋ぎたい時は、ゲージ全てを一気に使うだけでなく、時にはゲージを溜めつつ消費の少ないものを一回だけ使用する、などしてコスト管理しながらオートで動く仲間とタイミングを合わせることも戦術として必要となる。
このシステムの欠点として、一度の実行でターゲットは一体までしか選べないというものがある。
一体ずつ集中して処理していく分には非常に心強いシステムではあるが、逆に複数を相手にするのが苦手。
例えば、ケアル二回をキャラAにかけた後、ケアル二回をキャラBにかける、という行動を一度に実行できない。
この場合はキャラAにケアル二回分だけを実行した後、キャラBに対して同様に行うという手順になるが、これができるのはリーダーだけで、仲間は常にストックをフルに使うことを優先してしまう。
(ケアルの場合は対象のHPが八割程度になる回数まで実行するので、余らせる場合もあるのだが)
特にエンハンサーはこの弊害を一番に受けてしまうので、リーダーの役割が重要となる。
オプティマやチェーンと密接に関係しているのでそちらも参照のこと。
FF13-2 
バトルシステムの細かい部分で前作から多少変わった部分が見られるが、XIII型ATBとしての根幹はほぼそのままの形で続編である本作に引き継がれている。
主だった変更はと言われて強いて挙げるとするならば、「リーダーチェンジ」によってプレイヤーがコマンドを選択するキャラを戦闘中任意に切り替えられるようになった点か。
リアルタイム性が強いためか、従来の意味における「バトルスピード」の調整項目は無い。
そのかわり、UI部分や3Dオブジェクトの描画まで含めた「実行速度」そのものを調整するフラグメントスキルが存在する。
高速時はコマンド入力を手早く行うのは勿論、シンクロドライブのコマンド受付時間も半減してしまう点に注意。
DLCの展開などで腑に落ちない部分があるが故に皮肉めいて「バトルシステムは面白い」と言われることもあるが、色眼鏡を掛けずとも面白いものは面白いわけで、前作に続いてもう1度楽しめるのは純粋に嬉しいものである。
LRFF13 
13や13-2から一新。
ライトニングは3つのスタイルに合わせて3つのATBゲージを持ち、コマンドを実行する際にはコマンドアビリティ毎に決められたATBコストの値だけATBゲージを消費することになる。
- たたかうやルインは10、ラ系魔法は25、ビートダウンやエレメラ、4属性ガ系魔法は40、強斬りやルインガは50。
これらの値はレベルアップによって小さくなる他、特定のアクセサリによって変動する。
また、ウェアの中には既存のATBコストと異なる値をもったコマンドアビリティがセットされていることがある。- ATBコスト40という値は、ジャイアントインパクトや大魔道士の理を発動できるか否かの境であるので、それらのアビリティを考えなしにレベルアップさせてしまうと後悔することもある。
コマンドにはそれぞれ連続攻撃可能な回数も決められており、最後の一撃はフィニッシュ攻撃となりダメージ等が増加する。
- たたかうや初級魔法は5回、ラ系魔法は3回、ビートダウンやエレメラは2回、強斬りやガ系魔法は1回。
これらの回数は特定のアクセサリによって変動する。
ATB速度およびATB最大値という能力値も新たに登場。
前者はATBゲージが回復するスピードのこと。ATB速度が100の場合、1秒につきATBゲージが2回復する。初期値は100であり、最大値は200。
- 使用していないスタイルのATB速度は3倍になる。スタンバイATB速度UPを使えばその倍率を上昇させることができる。
後者はATBゲージをストックしておける最大値のこと。こちらも同じく初期値は100、最大値は200。
これらの能力値は限界突破をオンにしても最大値が伸びることはない。
13や13-2と違い、連続攻撃の最中でもターゲットを変更することができる。
FF零式 
CCFF7のATBをよりアクションゲーム用にしたシステムとなっている。
そのため従来のATB…アクティブタイムバトルという意味合いとしては大きく変わり、感覚的にはDFFのバトルシステムでRPGをしているという状態に近い。
ジャンプやダッシュは任意ではできない点を除けば普通のアクションゲームと同様と考えていいほど。
魔法詠唱に時間がちょっと掛かる程度で、他はほぼアクション。
- なんというかCCFF7との違いは、敵の待機時間が短い事と、敵の行動テーブルの中に回避行動が増えたって事だな。
- 回避行動については、下記してある「待機状態」の時に攻撃されるとよく取るようだ。(勿論回避行動を取れる敵に限る)
反対に、攻撃動作中の敵は基本的に回避を取れない事が多い。
そのシステムから、操作キャラは絶え間ない行動を取る事が出来る。
しかしCPUのバトルメンバーや敵には待機時間などが存在する。
具体的には「攻撃を行なう状態」と「待機状態」があり、待機状態で一定時間が過ぎると各攻撃行為を行なうようになっている。
そのためプレイヤーからすると、仲間はあまり積極的な行動を取っていない様に感じることも。
(操作キャラがピンチの時はもの凄く機敏な動作で回復魔法を使用したりするが、これは仲間の思考が操作キャラの存命を最優先するため)
というか、開発中はこれの予定だったようだが製品版はどう思ってもATBではないとしか言えない。
- どうでもいいが、The 3rd Birthdayに似てると思った。
- ここまでシステムを改良すると、もはや普通のアクションと大差ない操作感。
ジャンプの使用できないキングダムハーツシリーズといったところか。
FFRK 
ドット絵や歴代シナリオの再現に加えATBもFFお馴染みの要素として採用されている。
スマホに最適化されたATBとのことで歴代の仕様を踏襲しつつもスマホゲーならではの要素も取り入れられている。
FF4TAのように行動に移るまでの時間もゲージで表示される。
タッチ1つでコマンドを決定できるほか、魔法やアイテムなどのリスト選択もなく、行動の対象も事前に選択しなければオートで決まるのでアクティブ・ウェイトの設定はなく敵味方の行動時のエフェクト中のみ時間が止まる仕様になっている。
オートバトルの機能があり、格下相手ならスマホゲーらしく手軽にサクサク進められる。
バトルスピードの設定もあり、設定に応じてゲージの動く早さが変化する。
1~5で設定できるが歴代作品とは逆で数値が大きいほどバトルスピードが速くなる。
またコンフィグだけでなく戦闘中もバトルスピードを変更できるため雑魚戦は5にしてオートバトルでさっさと切り抜けボス戦は1にしてじっくり戦うといったプレイングもできる。
初期は行動の順番送りはできなかったが後にアップデートで順送りのみ可能になった。
WOFF 
縦配置で敵味方共有のゲージが1本あり、キャラアイコンが一番上まで達したキャラから順に行動する。
従来の「ウェイト」「アクティブ」の他、クラシックタイプでコマンドを選んでいているときだけ時間が止まる「セミアクティブ」も選択可能。
チョコボシリーズ 
チョコダンではターンアクティブタイムバトル(TATB)になっている。
1ではTATB、2ではTATB2を採用。TATB2ではリアルタイム性がなくなっている。
なお、時忘れでは普通のターン制になった。
クロノトリガー 
クロノトリガーでは、改良版である「ATB Ver.2」が採用されている。
位置取りや範囲攻撃といった空間の要素があることと、2人以上同時に行動可能になったときに合体攻撃(連携技)が使えることがATBとの違い。
ちなみにFF4がセシルとの素早さの差でゲージのたまる速度が変わるように、クロントリガーは敵のスピード差が一定になるようになっている。
そのためバトルスピードを最も遅い8にしても敵が異常速いとこちらのゲージの速度が速くなるし、逆に最も速いバトルスピード1しても敵が遅ければゲージの速度が遅くなる。
なので敵との素早さの差が大きいと実質バトルスピードを変えたのと同じ状態に。
ちなみに続編のクロノクロスではATBではなく、CTBに近い「クロスシーケンスバトル」を採用している。
その他の作品 
RPGツクール4でもこのシステムが導入されている。
- PC版RPGツクール2003も同様だが、両者ともあくまでATBとは別物*3である。
大人の事情ってやつである。- これはスクエニがATBで特許を取得しているからだが……ちょっと待ってもらいたい。
他社がこの手のシステムを採用する際、確かにATBの名を冠するものはない。
だが、名前以外に特許に抵触しない工夫はなされているのか、そこがどうにも気にかかる……。
(実際、Wikipediaでもこの点には触れているが、「これらのソフトと特許との関連は不明」とされている)- 敢えて黙認してるのかも。任天堂のタッチパネル上ジョイスティックみたいに。
- これはスクエニがATBで特許を取得しているからだが……ちょっと待ってもらいたい。
- ちなみにツクール4はATB以外にも「サイドビューの戦闘画面」「召喚獣ムービー」など、
全般的にFFシリーズを意識したルックになっている。シリーズではあまり評判がいいほうではないが……。
RPGツクール2003のデフォルト戦闘システムもATBに近い戦闘システムだが、「リアルタイムバトル」と称されている。
徳間書店の「永遠のフィレーナ」というゲームにも採用されている(バトル形式の名称は不明)。
探せばもっとありそうだ。
召喚獣ムービーには、一撃必殺の爪を持つ獣王や槍を投げる騎士等がいるが、ゲスト出演している奴もいる。
スクエニで出している「シグマハーモニクス」という作品では、名称こそないもののATBとほぼ同様の戦闘システムである。
違う点は以下の通り。
- 1vs複数という戦闘の都合上、操作キャラ(1人)が3つの独立したゲージを持っている。
このゲージは独立しているので、Aのゲージが行動不能になってもBとCのゲージが動いていればなんらかの行動はできる。 - ゲージの速度はレベルによって変わることはなく一定。移動中および戦闘中に変更することはできる。
- ゲージごとに選択できる行動の組み合わせが異なる。移動中および戦闘中に変更することはできる。
メガテンNINEやドラクエ10もATB方式を採用しており、それだけではなくキャラの位置取りが重要になるなどアクション性が強め。
- βの話だけどコマンド入力せずに放置で確かに戦闘進むけど、放置してたぶん次にまわってくるのが早くなる。
従来のSMTやDQはご存じのとおり完全ターン制なので、慣れないと違和感がある。
スクエニから発売された「いけにえと雪のセツナ」という作品では、クロノ・トリガーのATB2.0をベースとしたバトルシステム設計がなされている。
同じくスクエニから発売された「ロストスフィア」でも同様のシステムが取られ、更に行動前にキャラクターを移動させる操作が追加されている。
ATBの生みの親でもある伊藤裕之氏が2021年に手掛けた「ダンジョンエンカウンターズ」にて、戦闘システムにATBが採用された。
敵の待ち時間(及びHP・防御値)もゲージ表示されるため「ゲージ蓄積量の多い敵から先に狙って行動を潰す」「もうすぐ攻撃してくる敵を倒しきれないときは他に狙いを移すことも検討する」などといった戦略が重要になる。