7人のプリンセスの心の力によって呼び出される鍵穴。鍵穴であるためキーブレードで開閉できるが、他の鍵穴と同じく門や入り口としての性質が主となっている。
作中で呼称が定まっておらず、「闇へと通じる鍵穴」という項目名は、KHIでこの鍵穴を指したマレフィセントの言葉であるが、この呼び名はこの鍵穴を「世界に闇を溢れさせる門」と見なしていた勢力から見た呼び名である。
しかし、その本質は「キングダムハーツのある場所に通じる扉」である。
- BbSのゼアノートレポートでは「キングダムハーツへの扉」、3Dのキーワードグロッサリーでは「キングダムハーツへと続く入り口」、メモリアルアルティマニアには「“世界の中心”へとつづく鍵穴」と表記されている(メモリアルアルティマニアは他の表記もあり、それこそページによって呼称が異なる)。
KHIでは実際につながっていたのは、エンド・オブ・ザ・ワールドであるが、闇の扉は、『キングダムハーツ自体』に対して開かれる扉であるため(アナザーレポートp.28参照)、確かにキングダムハーツがある場所へと繋がっていることにはなる。
また、エンド・オブ・ザ・ワールドは世界の闇の中心地であるため、この鍵穴が開かれると入り口から強大な闇の力やハートレスが溢れてきてしまう。
- 本来は「キングダムハーツに通じる鍵穴」と呼ぶべき鍵穴が「闇へと通じる鍵穴」と呼ばれていたのも、キングダムハーツが闇の中にあるためと思われる。
- アルティマニアαの記述では、闇へと通じる鍵穴が「闇の扉の鍵穴」だと書かれている。しかし、アンセムはキングダムハーツの扉を開くことが出来ているため、これでは辻褄が合わない。
鍵穴がある場所への入口は、様々な色が混ざり合ったハートレスのエンブレムマークが縁どられている。この入口は「闇の淵」と呼ばれる場所へのゲートになっており、そこに鍵穴と扉らしき物が存在している。こちらはエンブレムマークの姿形そのままで、鍵穴はマークの一番下についている。
- ちなみに、KHIIにも「闇の淵」というマップが存在するが、全く異なる場所のことを指す。
闇の縁は赤、緑、青、黒といった様々な色が混じりあった気味の悪い空間であり、この空間内にある鍵穴を封印することで、入り口の扉を閉じることができる。元々は存在しなかった空間に作られた代物なのだろう。
KHIでアンセムがマレフィセントを利用して、ホロウバスティオンの大広間にこの鍵穴を呼び出し、そして、呼び出した鍵穴を(扉を)開き全ての世界を闇に包むと共に、エンド・オブ・ザ・ワールドへ進入し、最終的にはキングダムハーツを手に入れようとしていた。
大広間には緑・青・赤の3色に闇のかかり、電流が流れるエンブレムのマークの鍵穴型の装置と集められたセブンプリンセスたちが配置され、セブンプリンセスたちの心から放たれた光が一箇所に集まり、その光から鍵穴に力が与えられることで闇へと通じる鍵穴になった。
マレフィセントの計画はうまくいっていたものの、カイリの心が欠けていたために鍵穴は完成せず、扉も開けなかった。
- 彼女たちの心は鍵穴の完成と同時に身体から解放され、集まった心が「人の心のキーブレード」となる。
マレフィセント消滅後、未完成の鍵穴にソラの中のカイリの心が反応してカイリの心の所在が明かされ、鍵穴完成のためにカイリの心を解放させようとアンセムがソラに襲いかかる。アンセムを退けて鍵穴を閉じようとしたが未完成の鍵穴は閉じることもできない。ソラが自ら心を開放し、ソラの消滅と引き換えにカイリの心が解放されて鍵穴が完成。しかし、アンセムが扉を開く前に鍵穴から強大な闇が漏れ出してしまう。
- 鍵穴が完成すると、それまで流れていた×の電流が止まる。
- もしカイリの心が解放された瞬間に、プリンセスとしての彼女の力が反応していたならば、一瞬とはいえ人の心のキーブレードが完成していたと考えられる。実際、ソラが心を解放した時に使ったのは人の心のキーブレードであった。
つまり、人の心のキーブレードの完成は、「この扉の鍵を解錠する目的がある」と考察できる。
BbSのゼアノートレポートにも、心に闇を持たない、7つの純粋な光の心を集める事で、人の心のキーブレードが完成し、キングダムハーツへの扉が開かれると書かれている。キングダムハーツの扉ではなく、キングダムハーツへの扉と書いてあるため、前述の考察の裏付けにもなっている。
リクに乗り移ったアンセムが人の心のキーブレードを呼び出したのは、会話の内容的にもカイリの心が眠っていた当時にその条件が満たされていたかの確認をするためでもあったのだろう。
実際はもっと強い闇の力が世界中に流れ出るはずだったが、残ったプリンセスたちがそれを抑えてくれていた。
- この時、同時に扉の開放も抑え込んでいたのだろう。
しかしその前に流出した闇の影響は各地に広がり、ホロウバスティオン脱出後は各ワールドに出現するハートレスが変わったり、強化されたりする。
アンセムは鍵穴から溢れだした強大な闇を利用し、闇から闇を渡り歩く事で、闇の扉がある「エンド・オブ・ザ・ワールド」に向かっていた。
- 本来ならこの扉を開き、世界を闇で包むと共にキングダムハーツを入手する手筈だったが、前述のようにプリンセスに邪魔されたため、扉から漏れた闇を伝ってキングダムハーツの存在する世界へと移動したと思われる。
闇が溢れる前に一旦トラヴァースタウンに避難していたソラ達は、アンセムが消えた後ホロウバスティオンに戻り、これ以上闇が流出することのないよう、鍵穴を封印した。
- 上記のようにソラは鍵穴に鍵をかけているため、アルティマニアαの表記は間違いである。