どうしたんだ佐伯!

Last-modified: 2021-09-01 (水) 20:52:26

佐伯貴弘(元横浜→中日)が2006年8月23日の横浜ベイスターズ対読売ジャイアンツ戦(横浜スタジアム)で起こした珍プレーのこと。
実況・松下賢次アナの絶妙かつ的確なツッコミも相まって、ベイスの暗黒期を象徴する珍プレーの一つとして現在でも語り継がれている。

概要

1-1で迎えた9回表、巨人は吉見祐治を攻め立てて一死満塁のチャンスを作る。ここで横浜は勝ち越しを防ぐべく前進守備シフトを敷き本塁封殺に備えていた
吉見は対する鈍足の阿部慎之助に注文通りの平凡な一塁ゴロを打たせピンチを脱した…かに思われたが、一塁手・佐伯は本塁に送球して三塁走者・鈴木尚広をアウトにすれば良かったものを、もたついた挙句何故か一塁ベースへ先にタッチしてしまう*1その間に俊足の鈴木はホームベースを駆け抜けて巨人勝ち越し。結局これが決勝点となった。

このプレーを目の当たりにした実況の松下賢次アナウンサーはテレビ中継で「どうしたんだ佐伯!何のための前進守備だ!これはいけませーん!!」と絶叫。同じく椎野茂アナウンサーもTBSラジオで「これは順番が逆だろー!」と叫ぶ始末。ベンチの牛島和彦監督はガッツリと佐伯を睨んだ。

このプレー自体は誰がどう見ても佐伯のボーンヘッドであるが、記録上は内野ゴロの間に鈴木が生還し吉見が失点となっている。後逸や悪送球でもないためエラーにはならず、さらに鈴木の生還を許したものの一塁で阿部をアウトにしているため安打にすらならない*2。9回まで巨人打線を抑え続けた吉見にとっては踏んだり蹴ったりな珍プレーであった。

なおここ数年消去法的に4番を任されていた佐伯だが、この年は極度の打撃不振に陥り、シーズン後半を境に急成長を見せていた後輩に4番を明け渡すことになる。

動画

fileJEPXcRmAljfAPF9B.mp4

コピペ

佐伯はホームゲッツーを知らなかったのではないかという疑念まで持ち上がり、これを元ネタとしたなろう小説風のコピペが存在する。

ベイスターズナインは怪しい者を見る目つきで俺を睨んでいる。

佐伯が怪訝そうな顔をして尋ねた。

「前進守備…?なんだそれは。確かにあのとき、いつもより守備位置を前にするようには言われていたが。」

俺は唖然とした。

「なんと…前進守備を知らないのか。

いいか、9回同点で1死満塁。ここは何としても抑えきらなければならないという場面だな。

ここでゴロ性の打球が一塁へ向かった。こうだったな。」

「そうだ。そして当然俺は一番近いアウトを取るために一塁ベースを踏んだ。」

なんと、これでも野球ができるのか。だが無理もない。

何せここは勝利という一般的には何よりも優先される目標を完全に度外視し、

究極のエンターテインメント性のみを追求してきた、『ベイス・ボール』の世界なのだ。

「ちょっと待ってほしい。一塁へ向かいたい気持ちもわかる、しかしだ。

ここで捕ったボールを一塁ではなく、ホームへ投げたとしたらどうなる?」

俺がこう問うと、一瞬、周りの空気が止まった。

その数秒後、辺りは感嘆の声に包まれた。

「なんてことだ!本塁に投げれば相手に点をやることなくアウトを取れるじゃないか!」

「おい、それにフォースアウトを取った後、バッターランナーをアウトにすることもできるぞ!凄いなこれは!」

「そうか!守備位置をいつもより前に置いたのも、本塁のアウトを取りやすくするためだったんだな!」

類似例

  • 2017年4月11日の巨人対広島戦(東京ドーム)でどうしたんだ佐伯事件の時のもう一方の当事者だった阿部が同じようなミスをやらかし、Good luck Good life事件を起こすきっかけを作っている。
  • 2020年7月14日の日本ハム対ロッテ戦(札幌ドーム)で清宮幸太郎(日本ハム)が当時の佐伯と同じようなプレーをしている。

関連項目



Tag: 横浜 実況・解説者


*1 先にホームに送球すればフォースプレーとなりホームベースを踏むだけで良かった。佐伯の選択した「一塁アウト→本塁転送」の場合はタッチプレーとなってしまう。
*2 公認野球記録では、三塁ランナーが生還すればサヨナラとなる状況の場合、一塁に送球していればアウトになる打球を本塁に送球してセーフになってもフィルダースチョイスではなく安打として記録することになっている。