歩いてまえ打線

Last-modified: 2023-11-27 (月) 10:52:54

阪神タイガース打線の、四球が極端に多い状態の呼称。
お散歩打線」「四球責任追及打線」とも。


概要

2017年の阪神打線は12球団トップの531四球を記録。直近10年間(2008~2017年)でこの数を上回るチームは延べ3チームのみ*1と、高水準であった*2
メディアはかつての大阪近鉄バファローズの代名詞である「いてまえ打線*3」を捩り「歩いてまえ打線」「見てまえ打線」と呼称。スポーツ報知が2017年5月23日付けの下記記事を公開して以降、「歩いてまえ打線」が定着した。

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170523-00000028-sph-base(リンク切れ、ウェブアーカイブ未保存)

【阪神】“歩いてまえ打線”リーグトップの四球で首位走る!

 猛虎打線に最近、インターネット上で新たなニックネームが定着し始めている。その名も「歩いてまえ打線」。チームの1試合平均の四球は4・08とリーグトップ。昨季の同3・04を1個以上も上回り、粘り強い攻撃を仕掛けている。一発長打の迫力には欠けるが、後ろの打者につなぐ姿勢が首位快走の原動力。その背景は、今春のキャンプから進める意識改革にあった。

 キャンプから徹底された「粘り」は数字に表れている。チーム打率は2割4分8厘と、広島の2割7分5厘に遠く及ばない。しかし、1試合平均の四球はリーグ最多の4・08(昨季は3・04)。三振の1試合平均6・93(昨季は8・03)は同2番目の少なさと、ともに1個以上増減している。

 金本監督「キャンプから選手には言っている。『2ストライク後は別の競技と考えろ』と。追い込まれたら、まずはバットに当てることを考えて三振しないように」

 平野打撃コーチ「ボクシングに例えるならボディーブロー。追い込まれたら一球でも多く投げさせて、ダメージを蓄積させられれば。ベテラン3人(福留、糸井、鳥谷)がボール球を振らないのが大きいけど、その意識が少しずつみんなに浸透してきたかな」


主力選手の四球数(100打席以上を対象)

選手名四球四球率*4
前年比数値前年比
糸井 嘉男59-160.120-0.002
糸原 健斗23-0.119-
上本 博紀50+380.102-0.004
梅野 隆太郎24+180.071+0.009
大山 悠輔18-0.081-
坂本 誠志郎15+110.114+0.041
俊介9±00.045-0.116
髙山 俊21-60.059+0.009
鳥谷 敬77+20.135-0.006
中谷 将大36+280.079+0.030
西岡 剛7-60.070+0.007
原口 文仁22-40.102+0.030
福留 孝介77+160.146+0.030
北條 史也23-150.091+0.005
ロジャース15-0.107-
大和18+60.071+0.025

四球数:太字はキャリアハイ、赤字は前年比+10以上
四球率:赤字は前年比+0.020以上


関連項目



Tag: 阪神 近鉄 なんJ 打線 報道機関


*1 2010年ロッテ(546)、2014年西武(545)、2016年ソフトバンク(537)
*2 翌年以降はNPB全体で四球数が増加し、2018~19年で延べ7チームが上回っている。
*3 「いてまえ」は「逝かせてしまえ」という意味の関西弁。
*4 四球数÷打席数
*5 2023年の第2次岡田政権では評価査定に四球を加え、前年度から136個も四球を増やしたことがアレの原動力となった。