開幕投手には格というものがあるだろう

Last-modified: 2024-07-28 (日) 00:54:23

王貞治の福岡ダイエーホークス監督時代の発言。


概要

1996年の開幕戦の相手は千葉ロッテマリーンズ。
ロッテは開幕投手にエース・伊良部秀輝を登板させる予定だったが故障により回避。またローテを動かしたくないという理由により、開幕2日前に園川一美を急遽指名した。
しかし伊良部*1、小宮山悟*2エリック・ヒルマン*3などと比べると、園川(前年度8勝9敗・防御率3.52)の成績は大きく劣っていたことから、王監督に上記の苦言を呈された。
開幕戦は園川に勝ち星こそ付かなかったが、ロッテが勝利している。なお園川はシーズン0勝7敗と開幕投手では珍しいシーズン0勝に終わった。

また、園川はこの「格が無い開幕投手」の他にも10.19イチローのシーズン200本安打など、80年代後半から90年代のパ・リーグの名場面をマウンドから見届けている。本人の性格も組み合わさった語録は初出から30年以上経つものもありながらも未だネタにされている。

だがしかし

だが、その王はすでに落ち目で『格』がなくなってしまった西村龍次*4「開幕投手に起用した年は必ず優勝する」*5というゲン担ぎのためだけに開幕投手に起用するという暴挙に出たことがある。特に2001年は前年開幕投手を務めた1試合のみの登板に終わったばかりでなく、キャンプ ・オープン戦でも調子が上がらず西村もたびたび王に開幕投手を辞退する旨を伝えたのだが*6、王は「開幕投手っていうのは『格』が必要なんだ。負ける場合だってある。その時にチームメートやファンが納得できなければならない。だから、おまえなんだ」と自らの発言を正当化するかの如く西村にはまだ『格』があると決めつけて半ば強引に開幕戦の先発マウンドに立たせた。しかしこの年は優勝を果たすことができず *7、西村もこの年限りで引退となった。

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関連項目

  • 生卵事件…同年の王は上記の発言を始めとして迷采配が非常に多かったことによりファンの暴走を引き起こすことになる。



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*1 前年度11勝11敗、防御率2.53。最優秀防御率を獲得。
*2 前年度11勝4敗、防御率2.60。
*3 前年度12勝9敗、防御率2.87。
*4 ヤクルト時代の1994年に危険球退場の規定ができるきっかけとなった乱闘騒ぎを起こして以降低迷し、翌1995年に近鉄へトレードされるも1997年に戦力外通告を受け、翌1998年にダイエーにテスト入団し同年カムバック賞を受賞するも翌年以降は再び低迷した。
*5 ヤクルト時代の1992年・1993年、ダイエー時代の1999年・2000年。
*6 しかも王は前年の優勝決定日に西村の開幕投手内定を通知した。
*7 2001年は近鉄が優勝。