アウターワールド/三理マコト

Last-modified: 2014-03-15 (土) 19:48:07

概要

世界を超えて活躍している事に間違いはないが、氷像のバジリスク第182話(2013年12月23日)の時点ではいずれも同位体や転生体としてのものであるため、その意識は同一のものではない。
そのため名前も作品ごとに異なっているが、この記事は特に目覚ましい活躍をした『氷像のバジリスク』の三理マコトを基準とする。
(後の作品で神になったりするようであればその時にページ名を変えるなどして対応する)

性格

全体を通して基本的に嘘つきであり、他人の嘘にも敏感な「嘘使い」。
常に飄々としており、物事の核心をついた言動をする。
他人に対し、自身の目的や行動の真意を気取らせない狡猾さを持った人物であり、前々世が魔王だったためか、神や故郷などの他人ではなく、自分のために戦うタイプである。
HASOの壁画に描かれた者の一人、『敵の不意を突いて現れる男』。

関係者

  • 角取キオ:かつて『三馬鹿』として絡んでいた人物。かなりの強キャラだったのにも関わらず三理マコトの手によって命を落とす。
  • 赤唐ジロー:かつて『三馬鹿』として絡んでいた人物。
  • 大多知ユヅル:特務班専属の諜報班所属。三理マコトの上司。
  • 二飄ヒルヒ:治安維持機構長官。正式に特務班への同行及び補佐を三理マコトに任命した人物。管轄が違うものの三理マコトの能力についてはある程度の信頼を寄せていた。
  • 茲炉イズミ:『生死運ぶ群狼の命主』を二つ名に持つ少女。
    三理マコトが魔王『争い煽る八百栗鼠』であった時に、『天地衝く巨樹』を舞台に1年に渡る死闘を繰り広げた人物。
    カグツチの使いとして再び会いまみえたが、その邂逅は彼の魂に刻み込まれた記憶ないしトラウマを大いに刺激する事になる。 この刺激が後の彼の魔王化に影響を与えたのかもしれないが、真実は闇の中である。

戦闘スタイル

主な武器は短剣。索敵・隠密能力、戦術眼の高さは既に一流の域に達している。
正面から正々堂々と戦うのではなく、敵を攪乱して同士討ちを誘ったり、味方を囮にして敵の注意を逸らし間隙を突くといった搦手を得意とする。
後述の通り、スクナヒコとの契約による力を使った戦い方は彼独自のものであり、その本来の運用を大きく逸脱しているため、他の人物が再現するには高い戦闘技術と錬度が必要と思われる。
ある程度火力の高い攻撃手段と、殺気を抑える術を会得出来ていたのならば、暗殺者として大成してた可能性が高い。もっとも作中では残念なことに、その修行年数の短さから戦士として、完成の域には達していなかったと考えられる。
事実、実質名も無きその他大勢の一人にすぎなかったHASOの同位体でもその素養が見られており、E01-R20-H72世界ではミカヅキの好敵手となる可能性が有る。
対集団殲滅戦において、圧倒的な戦闘力を誇ることから人間半(笑)の称号が贈られた。
かなりの策略家であり、アウターワールド随一のトリックスター。

周囲からの評価

エリートである討伐班候補生に所属し、それなりの成績を上げていた。
そのためか諜報班加入時から既に班長である大多知ユヅルに即戦力として一目置かれていた。
精鋭揃いの特務班、ジャポテラスの神々ですら彼の実力に信を置いており、彼が物語においてもたらした影響は計り知れない。
その最期の戦いの時ですら、圧倒的強者『軍』を前に、己の信念を貫き、それに殉じた姿はまさに英雄と讃えられるにふさわしいものだった。
結果として彼の死を対価にした行動は、ジャポテラスはおろか『ミラスト』の運命を変えた。

来歴

蝕む黒の霧

『争い煽る八百栗鼠』

外見は人間大の巨大栗鼠。迷宮は全六階層からなる『天地衝く巨樹』。
モデルは世界樹ユグドラシルと思われる。
迷宮の出現地点から察するに北欧諸国の出身である。物語の後半で旅をしていたイズミに殺され、彼女の魔王化の糧となる。
迷宮内は森であり、出現モンスターは獣・虫系が中心で、各階層ごとに強さないし種類が変化する。
彼自身は数百体に分裂小型化することができる群体生物型の魔王で、分体一体一体は弱いがそれぞれが幻惑能力を持ち、混乱させ同士討ちを誘ったり、分断して一人ずつ始末するというのが主な戦法。
迷宮そのものもイズミが攻略する前は、人口密集地での迷宮解放から十年近く経過しているのにも関わらず、第二層到達が最高記録であり、イズミ自身も第一層から生命の危険を感じるなど極めて難度が高かった為に、攻略期間のほとんどをモヤ助達のレベリングに費やして迂闊な探索やモンスターとのエンカウントは避けるという、安全策を取らざるを得なかった。
それにより、クロキリの配下の中でもイチコと並ぶ実力者であり、世間でも『霧の災厄獣』との異名で『災厄獣』と同等レベルで畏れられた彼女ですら、本当の意味で攻略するまで1年を費やすことになった。(その攻略方法ですら正規と言えるものではなかったが)
日本のみならず、世界でも屈指の迷宮と恐れられる『白霧と黒沼の森』をホームグラウンドにしていた彼女ですらこれだけの時間を必要とした事実から、彼のダンジョン作成能力はクロキリに匹敵するほど高かったと考えられる。*1

 

またようやく最深部である第六階層に辿り着き直接戦った際も、イズミやモヤ助という上位個体に指揮されていた薄靄狼達が「突撃させても数秒で味方を攻撃するようになってしまう」ほど強力な幻惑能力の前に、『突撃せよ。そして突撃から3秒経過したら目についた相手を全て攻撃せよ。これを死ぬまで続けろ』という、同士討ち前提の無茶な指示を出さざるをえないほど苦戦していた。
故に前述の方法以外で、集団で彼に挑むのは捨て駒にしない限り愚策であり、本気で討伐しようと考えるならば、個で圧倒的強さを誇る≪剣聖≫クラスの冒険者ないし魔王の眷属が必要と考えられる。

 

最初期魔王に選ばれる素質があった事*2、地理的に日本よりも多くの冒険者たちが挑んでいたことが予想されるにも関わらず攻略を許さず第六階層(魔王LV6)まで成長しており、イズミも順調とは言い難い難攻不落っぷりだったことから、実力的にはかなり上位に入る魔王だったと推測される。
以上の点とその後の活躍により、読者から三馬鹿の実態は馬鹿二人と巻き込まれた被害者の三人組では?という意見も出されている。*3
事実、『三馬鹿』と一括りにされたのは『南瓜の魔法使い』以降であった。
その『南瓜の魔法使い』内ですら、他の馬鹿二人を影から操っていた実質的なリーダーであった。
やはり、『三馬鹿』として扱われる者達のなかでも突出して優秀だったのかもしれない。

Hunter and Smith Online

ムジロウPTの名も無き狙撃手

文字通りヤタとのPvP(PvG?)において観客の中に紛れて闇討ちしようとしたが、返り討ちにあった以上の描写が無く、作者からの感想欄での情報開示でようやく特定出来るくらい情報が少ない。
が、群衆内に紛れていたとはいえ、狙撃態勢をとった状態でヤタ以外の感知系スキル持ちのトッププレイヤー(ミカヅキ、フェルミオ含む)から戦闘終盤まで見事に隠れおおせている。
ヤタも存在には気づいていても、実際に狙撃されるまでは位置を特定できていなかったようなので、この時点で非常に高い隠密能力を所持していたと考えられる。
もしヤタの索敵スキルが高レベルの≪嗅覚識別≫以外だった場合、矢の餌食になって敗北していた可能性があるのでは?という仮説について作者も否定していない。*4
このようにムジロウPTでも、頭一つどころか三つぐらい実力が飛び抜けており、明らかに組むPTのレベルを間違えている。
弱小PTに失望した彼が、今後はソロで活動するのかその行動に期待である。

 

作者曰く、三理マコトの戦闘データと上手く適合し、驕りを無くした上で経験を積む等々の条件を満たすならば、ミカヅキレベルまで彼(名も無き狙撃手)の実力なら到達可能とのこと(実質廃神プレイヤーと遜色ない強さ)
もしそうなった場合、魔法系祝福による幻惑、隠密や敵の索敵、遠距離からの狙撃、短刀を使った近接戦闘ができるバランスの取れたプレイヤーになると予想される。

南瓜の魔法使い

トリリス

元々はクヌキハッピーの冒険者協会所属の、不良冒険者の内の一人の鳥人。
この作品で初めて三馬鹿として登場し、以降読者からは三馬鹿として認識されるようになる。
R05-I14-C01世界においてリーン様が、他の『お母様』方によって傷ついた魂を集めて救済しており、『蝕む黒の霧』において魔王となった際少なからず魂に傷を負っていたためにこの世界に転生した。
しかし三馬鹿で色々とやらかした挙句、センコノト地下で破壊神(笑)によって魔王に近い姿と力を手に入れ、南瓜と戦って敗れた。
性格に難がある他の二人を御し切り、その高い戦術指揮と能力で最も南瓜を手古摺らせていたものの、後一歩決め手に欠けていた。
他の馬鹿二人を裏で操っていた、影のリーダー。

氷像のバジリスク

三理マコト

元三馬鹿の一人。南瓜世界のリーン様のお陰で例の因果からは解放されたらしい。

 

元は討伐班候補生だったが、入班試験にて目の前で仲間がモンスター化しもう一人の仲間を惨殺したショックから戦えなくなり治安班へ移籍した……ということになっているが、実際には諜報班へ移籍している。
諜報班の中でも迷宮内へ入れるほどの戦闘能力を持つ人材は貴重であり、アキラたちとも面識があることから特務班関係の任務に就くことが多い。
豊穣祭において、アキラ・ホワイトアイスの為に巫女たちの戦闘能力を単独で調べ上げ、資料を作成するなど、裏方の仕事もこなしている。

 

登場当初はサルタヒコとの契約による「安全な道へ案内する力」*5を使う以外は平凡な存在だったが、特務班との共闘で自身の持つ「嘘を見抜く直感」を自覚した結果覚醒。
(作中で確認する限り、自身本来の能力を発現した人間は彼以外確認出来ていない為、容易に到達することの出来ない領域と推測される)
この能力は『神喰らい』などの上位者が干渉しない限りはほぼ確実に作用する。この時点で「神に頼らない力を手に入れた人間」としてある程度周りから危険視されていた。
彼自身の直接攻撃力は見劣りするものの、契約による神力と自身の能力を巧く組み合わせて使いこなす、隠密や索敵といった方面では間違いなくジャポテラス屈指の実力者である。
普通なら隠形程度にしか使われないスクナヒコとの契約で得た縮小の力を応用し、肉体の縮小による緊急回避や、基点となる場所を変更しながら縮小と復元を瞬間的に繰り返すことによる慣性を無視した高速移動など、高い機動力を得ている。
この技術による瞬間移動速度はイダテンと契約した人間をも上回っている模様。

 

かつての友人であるキオを討伐するにあたり、イズミに渡されたカグツチが秘匿し続けていた炎『シンなる火』を相討ち覚悟で使い重傷を与え、祈りの塔崩落の混乱に乗じて止めを刺す。
満身創痍のまま『シンなる火』をオオリに託しアキラ達の探し物のありかを伝えた後、完全に信仰心を失ったことから治療も受けず立ち去る。
死期を悟り最期の置土産とばかりに祈りの塔跡地を包囲していたノーフェ達を誘き寄せ、散々に暴れ回り自己破綻寸前まで追い詰めたものの、塔の異変に気付きやってきた『軍』に両足と首を斬られ死亡。遺体は『マリス』として利用されないよう、あらかじめ身体と首に仕込んでおいた薬品により燃え尽きた。
その彼の勇姿は本来敵であり、自身の全てを外来の神々の殲滅に捧げた『軍』の心すら動かすに足るものであり、作中の描写からそれが伺える。
『軍』との会話の中で「全てが自分の意図した通りに動いていると思い込んでいるどこぞの馬鹿に一泡吹かせたかった。それで理由としては十分じゃないっすか?」と言っていたが、これは強がりや冗談などではなく、本当にたった一人でツクヨミの計画を完璧にぶっ壊し、破滅へと追いやる流れを作る主因となっていた。
それだけに留まらず『軍』の変質によりツクヨミやゼウスなど戦いが続く事を望む神たち全ての計画が致命的に破綻した今、賢しらで傲慢な神々の慌てふためく様を草葉の陰から指さして大声で嘲笑していると思われる。

 

作者曰く、南瓜と同じく魔王時代の記憶を再取得し、ある程度真面目に修行すれば、下級神クラスの神格と実力は楽に得られるとのこと。ただ彼がそこまで真面目に修行する時が来るかは不明とも言われている。
余談だが、彼はノーフェとの戦闘の際、魔王としての記憶を断片的でありながら取り戻している。
その時の敵の中に紛れこみ、攪乱させ、反撃を許さず蹂躙する様は、黒霧世界屈指の魔王『争い煽る八百栗鼠』の姿を彷彿とさせた。(この一方的な虐殺を行った戦闘能力ですら、上位者がいても攪乱してきた魔王時代に遠く及ばない)
彼の魔王としての性質上、ノーフェのような絶対的な上位個体が居ないタイプの群体生物は、幻惑、攪乱により簡単に解体されてしまう。
誰よりも群体生物を知り、集団を操ることに長けた彼はまさに群体生物にとっての天敵である。もっとも相手が群体生物でも『死神』のような明らかに格上の存在だとさすがに通用しないらしいが。

 

なお、その『争い煽る八百栗鼠』の時に殺害された相手であるために、イズミとの相性は最悪極まりない。

 

『迷宮』内での役割:サーチャー、ジャマー
契約している神:サルタヒコ、スクナヒコ

瘴海征くハルハノイ

ライ・スクイール

ダイオークス26番塔外勤第一小隊小隊員。茶髪の青年。
同位体というだけあって、直感能力は健在。
この世界では鬼王や辛王とは別の隊に所属している。

このページについてのコメント

  • もっとも『死神』のような明らかに→もっとも『軍』のような明らかにではありませんか? -- 2014-01-17 (金) 19:14:51
    • 『死神』であってるよ、作者の発言だし。そもそも『軍』は群体じゃないでしょ -- 2014-01-17 (金) 19:26:41
      • すいません、軍に通用してなかったのでそうかと思ってました -- 2014-01-20 (月) 00:07:06
    • 『死神』はHASOのラスボス、『D』の本来の二つ名ですね -- 2014-01-17 (金) 20:04:50
  • ありがとうございますm(__)m -- 2013-12-25 (水) 13:43:32
  • すみません、ここまで来るとさすがミリリス汚いの部分がちょっと浮いている気がするので消していいですか? -- 2013-12-25 (水) 00:18:14
    • 書いた奴だけど場繋ぎのネタだったから消していいよ。というか消しておくね -- 2013-12-25 (水) 00:34:41
  • 外来の神々の殲滅と訂正してくださった方、ありがとうございます、確かにジャポテラス以外の神も含まれてますね(汗 -- 2013-12-23 (月) 23:07:44
  • ここ数日の英雄っぷりでミリリス株が急上昇中でやんすね -- 2013-12-23 (月) 23:02:28
  • 加筆ありがとうございます。結構充実してきましたね -- 2013-12-23 (月) 22:58:37
  • 周囲からの評価の欄を加筆しました -- 2013-12-23 (月) 20:56:33
  • 加筆ありがとうございます。なるほど・・・・良く考えると確かにHASO以降からですね -- 2013-12-23 (月) 20:19:54
  • 確かにそうですね、編集しときます -- 2013-12-23 (月) 18:28:19
  • 正面から正々堂々と戦うのではなく、仲間や敵を囮にしての不意打ちや闇討ち、攪乱が得意。は性格ではなく、戦闘スタイルでは? -- 2013-12-23 (月) 18:21:26

*1 なお『白霧と黒沼の森』は最終章時点で第七階層『天岩戸』の存在が確認されている
*2 14話でリョウが国外の有名な迷宮として挙げた中に「巨大な一本の木で構成された迷宮」というものがある
*3 明らかに没した時期に差が有り過ぎる
*4 2014年 01月 17日 (金) 04時 26分 35秒の感想返信にて
*5 あくまでも「この道の方が罠やモンスターが少ない」ということがわかる、つまり道そのもの安全性がわかるという意味であり、到着した部屋から先の安全性までは考慮されない