コロッセオ・プルガトリオ-より良き来世のための死後ライフ/登場人物

Last-modified: 2024-04-07 (日) 00:12:36

主人公

ハリ・イグサ(井草玻璃(いぐさはり)

享年35歳

生前はアルバイトで日銭を稼ぐような身分で、車と事故に遭いそうになった子どもを庇って死亡。現代社会で35歳まで生きているならやむを得ない程度の悪行とそれに僅かに勝つ程度の善行を行なっている。幸せではあったかもしれないが、満足できるような人生ではなかった。
より良い来世は望むものの、ズルしてまで得たいとは思っておらず苦難を乗り越えた上(例え苦難の途中で命を落とすかも知れなくとも受け入れるべきリスク)でならばそれに見合うだけの幸福を受け入れるという考え方をしている。

生前は現代日本のような世界の出身であり、戦闘は素人。転生後は高校・大学生程度にまで若返っているが体力や筋力は平均的。現代知識は一般人程度で、魔法や魔物についての知識はファンタジー知識程度。

ノノとは元々上からの指示でペアになっただけだったが、彼女が呪いで苦しむ姿を見て、理不尽な振る舞いをする呪った張本人を許せないと激怒。そんな苦しみを味わうことがないように守り抜き、呪いを解くことを誓った。

武器は棍、サブ武器として短剣を持つ。棍は、カヌーのパドルのように両端には断面が丸められた楕円形の金属板がついており打撃を専門とした形状になっている。
防具は、片手盾、鉢金、胸甲、手甲、脚甲(後にフード付きのマント)。小手や脚甲は指先からガラスのスパイクを出しやすい加工がされている。初期は鉢金をつけていたが視線や表情を隠すためにフルフェイスのヘルメットのような兜(マジックミラーのように相手からは金属だがハリからは兜がつけていないような視認性を持つ)に更新している。

魔法の性質は『硝子にして水晶』。敵として認識した相手からの魔力干渉に対して強固な抵抗性を持つ。魔力を使い地面や壁、自身の体からガラスや水晶を生やすことができる。このガラスや水晶は相手の魔法に対して強い耐性を持つ。さらに魔力を使って相手を包むことで魔法の発動を妨害し、外部からの魔力干渉を防ぐことができ、これを利用した封印も行うことができる。
その能力故に相手への妨害を得意とし、呪いや吸収といった能力を持った相手と相性がよい。特に本作のラスボスとも言える堕落の邪神においては特攻ともいえ、ノノのパートナーとして選ばれたのもこの性質が理由の一つ(とはいえ、双方の実力や性格、方向性等も考慮した結果であり偶然とも言える)。

戦闘スタイルは、タンク。元々戦闘の素人だったこともあり、戦闘能力は決して高くない。魔法の性質故に妨害能力は優秀であり、呪いによって激しく消耗できないノノに代わり敵の攻撃やヘイトを稼ぎ、ノノが強力な一撃を撃つまでの時間を稼ぐ。時には、ノノを担いで移動することもある。

ノノからの押しの強いアプローチには後手に回ることが多い。ノノのことは序盤から大切に思っていたが終盤には、彼女への好意と彼女からの好意をちゃんと自覚している。最終話ではノノと一緒に住むための家を建てることを彼女に伝えた。その際、一緒に告白するつもりだったが、ノノに止められ彼女から告白されOKした。

ノノ・フローリィ

ノノ
享年15歳
銀色の髪に紫色の瞳で、百人が見て九十人くらいは可愛いと評すだろう顔をしている。
生前はフローリィ男爵家の末娘として生まれ、魂に邪神によって呪いをかけられある程度以上体力を消耗するような動きをすると全身がとても痛くなり、呼吸もまともに出来なくなってしまう。
それに加えて冬に流行り病が起きて感染し、死んでしまった。
呪いを解くためのポイントを集めることを目標としている。

魔法の性質は『自然』。周囲にあるものとその魔力を利用することで魔法の威力をあげることができる。作中では、ハリの魔法で作り出したガラスや水晶を自身の魔法に巻き込むことで魔法の威力上昇しつつ、相手の魔法妨害を行っていた。ただし、周囲の環境からの悪影響が増大するというデメリットがある。また、敵の魔力が周囲の環境に含まれていると巻き込みにくくなる欠点がある(ハリの魔力はハリ自身が受け入れているため巻き込みやすい)

呪いによって激しく消耗できないため、戦闘ではハリが相手のヘイトを稼いでいる間に強力な魔法を準備し相手を攻撃する。

堕落の邪神を封印した後も『煉獄闘技場』に魂が移され一万ポイントの支払いによって解除されると言う契約が結ばれた時点で、堕落の邪神がどうなっても条件を満たさない限りは呪いが解除されないようになったため呪いは残ったままになっている。

ハリのことは早い段階の頃から好意を持っており、色々なところでその片鱗を覗かせている。恋愛ごとには押しが強いところがあり、決闘中にハリが呼び捨てで名前を呼んだ際にはそのシーンを動画(しかもリピート再生)で見せつけながら呼び捨てにするよう迫っている。

最終話では、ハリに「今世、そして転生後もずっと一緒にいたい」と告白しており「(転生後の望みが定まっていないからまだわからないが)今世は一緒にいたい。ノノのことを守らせてほしい」とOKをもらっている。

闘士

オニオン・オガ・マスルロド・キドー

額から生えている二本の角、真っ赤な肌、虎柄のズボン、筋骨隆々の肉体と、神話や伝承で語られる鬼そのものような姿をしている。
50年間闘士として生活しており、戦闘力は凡人の到達点たる中堅の上位*1
ハリとノノのアドバイザー役。
いつもの三馬鹿の同位体でもある。

ドーフェ・ヒトモブリ

現代的ではあるが、『煉獄闘技場』ではあまり見慣れない格好に短剣を一本腰に提げている女性。
一つの魂、一つの思考に対して、幾つもの体を持っている種族の人間で一種の群体生物で少なくとも数十人分は体が存在している。
オニオンとは同時期に『煉獄闘技場』へとやってきた数十年単位での友人あるいはそれ以上の関係性を持ち続けている間柄。
総合的な実力もオニオンと近しいため、中堅中位~上位クラス。
オニオンに協力する形でノノの指導役を務めている。

サウザーブ・ブレボール

植物茶専門のカフェ『カコカティ』の店主。金髪碧眼のイケメンエルフ。
他の闘士がどんな世界で生きていたかを聞くのが趣味。
お茶を用いたバフ系魔法の使い手で、戦闘力は中堅下位程度だが、バッファーとしては闘技場全体でも割と上の方。
名前の由来:thousand+herb+blend+bowl

サミ・タチバ

服屋『イテバレ』の店主。金属光沢のある黒い髪の毛の女性。
付喪神系の種族で本来の姿は裁ち鋏。闘士としても服屋としてもかなりの実力の持ち主。
新人時代の担当アドバイザーと反りが合わず、自力で魔法行使権を取得した直後に殺害してしまったため、PSSの財布以外の機能や休養権の存在を知らず、ハリとノノに教わるまで何年も休みなしに決闘し続けていた*2
名前の由来:裁ち鋏

『煉獄闘技場』の主

『煉獄闘技場』を運営する神。見た目は茶色の髪に金色の瞳の女性で、蘇芳色の飾り気のない衣装を身に付けている。
基本ルールは『強者が弱者を虐げることは許さない』であるが、勝率が完全に0%でなければそれに近しい対戦を組むこともある。
自称限りなく完璧(Perfect)に近い神ではあるものの、「無駄を愛し、無駄を嗜み、無駄を挟むことでこそ暮らしにメリハリが生まれ、豊かになる。」という思想であり、摂取する必要はないがパイナップル(Pineapple)(Peach)落花生(Peanut)を混ぜ合わせたジュースやパイプ(Pipe)などを嗜んでいる。その最たるものが闘技場を運営して決闘を眺める「趣味」である。

光の神

ノノの世界の神。女性型の光の塊で丁寧な口調をしている。
ノノを助けることで堕落の邪神の力を削ぐことを目的としており、ハリたちに強力してくれる。

堕落の邪神コーラダドロック

ノノに呪いをかけた張本神。
性格は陰湿で残虐。周囲を下げることで自らの地位を守り、弱者を虐げ真っ当に努力するものを邪魔することで快楽を得るタイプ。信者も力で強制的に作り出すことが多く、その信者を使い捨てにする事にも遠慮がない。
能力は、その性格が反映さえ、ステータスドレインやデバフ、暴走、狂気などを得意とする。
面子を非常に気にする性質でもあり、面子を気にして逃亡しなかったりハリの挑発に容易くのったりとある意味わかりやすい。
呪いをかけたノノの魂が『煉獄闘技場』に逃げたがそれを諦めきれず、しかし非合法な手段では勝てなかいことを悟っていたため、合法的にハリたちの決闘相手として自信の信者である化け物を寄越してきている。
最終決戦では、ハリに力の一部を封印された上にただの人間に作戦を潰された事で面子のためハリを倒すために降臨。終始ハリの挑発に翻弄された挙句、最後は到着した監督者イヴ・リブラとゾッタに瞬殺・封印された。

監督者イヴ・リブラ

『ヤーゴヨード』への傭兵稼業へ向かう際についてきた監督者。
(特に隠してもいないが)正体はエブリラ=エクリプス本人。今回はゾッタと共に夫婦で登場しており、邪神たち討伐のサポートと黒幕である教唆の赤海月キョンサーの討伐を行っている。
また、邪神との戦いで傷ついたハリの治療(傍目には人体実験)も行っている。

ヤーゴヨード

ソーヤ

元煉獄闘技場の闘士でヤーゴヨードにスローライフを求めて転生した。
ヤーゴヨードで暗躍していた邪神たちの計画を一部妨害したことで軍神に攻撃された。
事件後は、主神ヤオ・ヨズと『煉獄闘技場』の主に腰を90度曲げての謝罪を受け顔色を悪くしていた。スローライフ続行か、姫と良い仲になるか、事件を起こした軍神を信仰する国を攻め滅ぼすか、逃げるかの選択を迫られている(どの選択肢を選んでも成功は約束されている)

黒油獣・色欲堕落

百年近く生きていて森の全ての猪の母とされる巨大猪かその子供達の一体が元となった。

このページについてのコメント


*1 戦いについての特別な才能がなくても『煉獄闘技場』の仕様を理解して鍛え続ければ、誰でも行きつける強さ。これを上回る上級闘士は超人・異常者・狂人の集まりであり、最低ラインがルナアポ竜活タル(武器としてルナアポ使用せず)と同等と言えばその魔境っぷりがわかるだろう
*2 が、精神を病むこともなく「大変だった」で済ませた上、休養権取得後もかなりの頻度で決闘を行い、かつ決闘そのものを楽しんでいる節があるため、明らかに戦闘狂や狂戦士の気がある