Tier 8 ソ連 重戦車
スペック
車体装甲厚(mm) | 110/90/60 | 本体価格(シルバー) | 2,568,500 | |||
---|---|---|---|---|---|---|
最高速度(km/h) | 前進 | 38.0 | マッチング範囲(戦闘Tier) | 8~10 | ||
後退 | 15.0 | 派生元車輌 | IS | |||
発見可能範囲(m) | 静止時 | 396.81 | ||||
移動時 | 420.90 |
パッケージ
初期 | LVL1 | LVL2 | LVL3 | LVL4 | LVL5 | LVL6 | LVL7 | LVL8 | |||||
IS-3 E:77,000 S:2,568,500 | ━ | 無線 E:? S:33,600 | 履帯 E:? S:31,450 | 無線 E:? S:52,200 | 砲塔 E:? S:31,500 | エンジン E:? S:79,290 | 主砲 E:? S:178,500 | ━ | 戦車 Obj.257 E:142,700 S:3,560,000 | ━ | 戦車 T-10 E:164,700 S:3,531,000 |
E:必要経験値
S:購入シルバー
詳細
パッケージ名 | エンジン | 主砲 | 履帯 | 砲塔 | HP | 通信機 | |
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出力 | 下記参照 | 車体旋回速度 | 砲塔装甲 | 通信範囲 | |||
出力重量比 | 地形抵抗 | 旋回速度 | 視認範囲 | ||||
初期 IS-3 | V-11 | 122 mm D-25T | IS-3 | Kirovets-1 | 1,450 | 10RK | |
650 | 27 / [17.47] | 225/120/100 | 440 | ||||
13.36 | 1.1/1.7/2.5 | 28 | 330 | ||||
LVL.1 無線 | V-11 | 122 mm D-25T | IS-3 | Kirovets-1 | 1,450 | 12RT | |
650 | 27 / [17.46] | 225/120/100 | 625 | ||||
13.35 | 1.1/1.7/2.5 | 28 | 330 | ||||
LVL.2 履帯 | V-11 | 122 mm D-25T | IS-3 | Kirovets-1 | 1,450 | 12RT | |
650 | 30 / [21.41] | 225/120/100 | 625 | ||||
13.35 | 1.0/1.4/2.1 | 28 | 330 | ||||
LVL.3 無線 | V-11 | 122 mm D-25T | IS-3 | Kirovets-1 | 1,450 | 12RT | |
650 | 30 / [21.43] | 225/120/100 | 625 | ||||
13.36 | 1.0/1.4/2.1 | 28 | 330 | ||||
LVL.4 砲塔 | V-11 | 122 mm D-25T | IS-3 | IS-3 | 1,500 | 12RT | |
650 | 30 / [21.30] | 249/172/100 | 625 | ||||
13.28 | 1.0/1.4/2.1 | 26 | 350 | ||||
LVL.5 エンジン | V-2-54IS | 122 mm D-25T | IS-3 | IS-3 | 1,500 | 12RT | |
700 | 30 / [22.97] | 249/172/100 | 625 | ||||
14.32 | 1.0/1.4/2.1 | 26 | 350 | ||||
LVL.6 主砲 | V-2-54IS | 122 mm BL-9 | IS-3 | IS-3 | 1,500 | 12RT | |
700 | 30 / [22.87] | 249/172/100 | 625 | ||||
14.26 | 1.0/1.4/2.1 | 26 | 350 |
※車体旋回速度の実質値は通常地形、操縦手熟練度100%で計算。スキル及び超信地旋回の可否は考慮していません。
砲性能
主砲性能 | ||||||||||||||
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名称 | 弾種 | 弾代 | 貫通 | ダメージ | 攻撃半径 | 砲弾速度 | 砲弾射程 | 発射速度 | AP弾 DPM | 照準時間 | 精度 | 総弾数 | 最高角 最伏角 | |
122 mm D-25T | AP APCR HE | 1,025 12G 608 | 175 217 61 | 390 390 530 | --- --- 2.49 | 780 975 780 | 720 720 720 | 5.08 | 1,981 | 2.70 | 0.44 | 28 | +23 -5 | |
5.08 | 1,981 | 2.70 | 0.44 | 28 | ||||||||||
122 mm BL-9 | AP APCR HE | 1,025 12G 608 | 225 265 68 | 390 390 530 | --- --- 2.49 | 1,007 1,259 1,007 | 720 720 720 | 4.65 | 1,814 | 3.00 | 0.40 | 28 | +23 -5 | |
4.65 | 1,814 | 3.00 | 0.40 | 28 |
※先頭のセルの色は対応するパッケージの色となります。
※緑字:改良砲塔
解説
- 概要
Tier 8ソ連重戦車。
走攻守の揃った、Tier 8屈指の性能を誇る重戦車。ここから楔型装甲となるので、しっかりとそのクセに慣れておこう。 - 火力
俯角はソ連戦車らしく-5°と微妙な数値であり、地形適正は良好とは言えない。
砲塔の堅牢さを活かす為、俯角が無くてもハルダウンできる地形を把握しておこう。- 122 mm D-25T
IS-3の史実砲。
ISから引き継いだ主砲の中では一番無難だが、通常弾のAPは貫通力175mmとかなり低く、課金弾のAPCRを用いても貫通力217mm止まりという明確な欠点がある。
同格以上の重装甲車両には苦戦は免れない為、早急にBL-9に換装したいところだ。 - 100 mm D10T
ISから引き継ぐ100mm砲。
同格中戦車T-44の中間砲であり、Tier8重戦車の主砲としては明らかに力不足。 - 122 mm BL-9
ISU-122BM用に開発されていた試作砲。*1
通常弾のAPは貫通力225mm、課金弾のAPCRは貫通力265mmとTier相応に強化された。
高い単発火力は健在だが、D-25Tから発射速度がやや低下しており、できる限りターン制の攻防に持ち込んで装填の隙を埋めていこう。
精度も多少は強化されるが、ドイツ・イギリス系の高精度砲とは比べられるものではなく、遠距離狙撃や弱点狙撃には不安のある性能だ。
欠点はあるものの、総合的にTier8重戦車としては優秀な主砲と言える。
優れた貫通力と単発ダメージにより、格上相手にも充分有効打を狙っていける。
反面、精度と照準速度は相変わらずのソ連クオリティーなので、なるべく中距離以内で戦うことを心がけたい。
また俯角が少ないため、起伏のある場所での戦いは避けたい。
- 122 mm D-25T
- 装甲
本車から続くIS-7ルートは楔型装甲になるので、ここでその特徴を十分に掴んで運用したい。
耐久値はTier8重戦車の中ではAMX 50 100に次いで低く、Tier7重戦車のO-Ni以下でTiger I、やFV201 (A45)と同等である。
IS-7ルートは全体的に耐久力が平均~やや低めの部類であり、いかに装甲と機動性を活かせるかが生存性に大きく関わってくる。- 砲塔
砲塔装甲が頼りなかったISから大きな進化を見せた。類を見ない砲塔の硬さは本車両の長所である。初期砲塔から高い防御力を誇る。- 初期砲塔
概ね200mm~230mm程度の実装甲厚になる。
防盾周りの傾斜がきつい部分や装甲が二重になっている部分は300mmを超えるがあまり広くはない。
改良砲塔の大きな弱点である額の天板は、初期砲塔では50mmと傾斜80°になっている。*2
キューポラに見える盛り上がり部分も200mm前後の装甲厚があり弱点とならない。
改良砲塔より弱点部が限定される為、格下車両に対しては車体の特徴と合わせて正面からは殆ど隙のない車両となる。
当たり前だが、砲塔装甲そのものを貫通してくるような格上車両にはとても対抗できないので、対峙する相手に合わせて回避と防御を適切に選択していこう。
なお、砲身接合部と砲基部横の垂直部分が175mmとなっており、そこだけが唯一の弱点と言える。*3 - 改良砲塔
基本的に250mm以上の装甲厚を有し、防盾周りは400mm超の堅牢さを誇る。
非常に高い防御力を持つが、防盾の上の天板がたった20mmしかなく、車高の高い車両であれば正面から容易に狙える弱点となっている。
また、非常に当たり判定が小さいものの、キューポラも90mmほどの弱点となっている。
細かい回避運動で弱点の被弾確率を落としていけば、ハルダウンや豚飯時に充分な堅さを発揮してくれるだろう。
広い額の弱点により、たとえ低弾道の自走砲の攻撃でも砲塔装甲では受けづらくなるので、自走砲の砲撃可能範囲内では細心の注意を払いたい。
また初期砲塔に比べ改良砲塔は肥大化に伴い投影面積が増え、重量の増加に伴い旋回速度が僅かに低下する。
車体の弱点を隠しても砲塔正面を簡単に抜かれるISとは違い、本車の非常に硬い砲塔正面は逆豚やハルダウンとの相性が良い。
- 初期砲塔
- 車体
天板が20mmときわめて薄く、口径75mmのAP弾にすら貫通を許してしまう。榴弾にも弱いので逆豚時に狙われる危険性がある。- 正面
本車両の車体正面は非常に特徴的な三角形の形をしており、楔形装甲と呼ばれている。楔型装甲は真正面へ正対した状態が最も安定した防御力を発揮する。
正面を向けた状態から僅かに車体を傾けると左右の装甲バランスが上下する。
その特性上、昼飯の角度を取ると逆に防御力が減少する*4。
どのみち正面を向けていても貫通される相手には、狙われる面を傾ける&前後運動でズラす事で多少の紛れ跳弾を誘発できる。
安定度が低い上に薄くなる面の方が広くなるので、基本的には足掻きに近い。一方、豚飯しつつ砲撃をしようとしても、砲の位置の関係から遮蔽物から出ている間、前面楔型のサイドの傾斜部を完全に隠し切る事が出来ない。
この時に露出している部分は弾薬庫がある弱点部位*5であり、T-10やIS-7でもこの弾薬庫の位置と危険性は共通である。
一旦前面を完全に隠して敵の砲撃を一度側面で受けてからリロード時間に反撃する、あるいは撃って遮蔽物に即座に隠れて前面部の投影面積及び投影時間を減らす等の細かい前後運動を行い、回避重視の豚飯を活用していこう。「逆豚」*6であれば豚飯しながらの砲撃も可能である。
ただし、車体後方に砲を向けると俯角が-1°に制限されてしまう。
相手の砲撃を弾いたものの車体下部の弱点を狙えないという状況にもなりやすく、味方の邪魔にもなるので周囲の状況をよく確認して使っていこう。
正面を向ける限り、概ね200mm以上の弱点の無い均一な装甲を持ち、格下車両に対してはほぼ鉄壁と言える。
真正面を向けた時の実装甲厚は、前面上部の中央からサイドの肩口にかけて200~230mm、予備履帯部分が230mm、車体下部も205mm相当で上部と大差ない。
なお、中央上部の操縦手用ペリスコープのみ装甲厚が60mmと薄くなっている。
とはいえ、周囲は75度というきつい傾斜がかかっており、120mm以上の砲であってもここを弱点として狙うには安定しない。 - 側面
側面は90mm厚だが、露出している面は殆ど空間装甲で覆われている。
上部の空間装甲の表面は35°の傾斜、その裏にある車体装甲は表面と逆向きに45°の傾斜がついており、全て合わせて側面は実装甲厚200mm以上という異常な厚みになっている。
履帯部分は履帯20mm+傾斜のない車体90mmなので履帯上から車体貫通を狙った方がダメージを与え易い。
本車の側面はHEATやHEに強く、豚飯逆豚である程度の角度を取ればTier10駆逐戦車のHEAT弾をも弾いていける防御力を発揮する。
車体の全長が増え投影面積は大きくなってしまったが、砲塔位置がかなり前寄りな為、飛び出し撃ちや逆豚を活かし易いメリットもある。
こちらの装甲を上回る砲を持つ相手に車体を晒さなければならないときは、正面を向けて車体を左右に振ることで―ほとんど焼け石に水ではあるが―奇跡的に弾く可能性を高めることができる。やらないよりはマシだろう。
豚飯は攻撃の際に緩い角度で前面を晒す必要がある点に注意。なるべく側面を撃たせてから反撃するほうが良いだろう。逆豚ならばこの心配はなくなるが、失敗したときのリスクが大きいので気を付けよう。
- 正面
- 砲塔
- 機動性
最高速38km/h、出力重量比14とISシリーズらしく機動性は良好。
重戦車でありながら遅めの中戦車程度の機動性を発揮できる。
改良エンジンは重量も軽くなるなど全てにおいて向上しており、搭載しないメリットは全く無い。
ISの最終エンジンをそのまま引き継げるので前身で研究が済んでいれば問題ない。 - その他
視界は初期砲塔で330m、改良砲塔で350mとソ連重戦車らしい近眼。
一方で重戦車としては静止時隠蔽が高い特徴もそのままである。しかし、中戦車内で隠蔽の低いPanther IIやPanther 8,8 cmと比べても劣っており、所詮は重戦車の域を出ない。
また、前身のISまで地味に低めだった無線の通信範囲も700m以上に拡張されている。 - 総論
走攻守を高レベルかつバランス良く備えた、優秀な重戦車である。
敵砲弾の貫通力を見極め、貫通力200mm未満の敵車両には正面を向けて圧倒し、貫通力の高い敵車両には砲塔装甲や側面装甲、機動力を活かした戦法で立ち回れば、格上も含めどんな相手にも対処していける。
視界や天板装甲などにやや不安は残るものの、楔形装甲の特徴にさえ慣れれば、乗り手の期待に応えてくれる良車両として活躍出来るだろう。
対IS-3
正面から撃ち貫ける砲を持つ車両であれば、それほど手を焼く相手ではない。一撃の重さに気をつけて冷静に対処しよう。
精度が良い車両に乗っているのであれば、遠距離戦に持ち込むことでさらに有利になる。
ただし貫通力の劣る車両でこの車両と対峙した場合、その脅威度は大きくハネ上がる。
まずは正面から撃ち合わず、側背面から攻撃することを考えるべきだ。
しかし、それができないことも多いだろう。
金弾でも正面を撃ち貫けない場合は、相手に対して斜めもしくは高所から撃つことで、装甲の傾斜を殺して貫通の可能性が高まる。また車体下部は弱点ではないので気を付けよう。
車体前面左右にあるライトの裏あたりに弾薬庫があるので、ここを積極的に狙っていきたい。
どうしても貫通できない場合は自走砲に焼いてもらうのが一番ではあるが、それもできない場合は正面から少し見える砲塔天板に榴弾を撃ち込むという手もある。
角度はついているものの、装甲厚はかなり薄いので榴弾のダメージが通りやすい。
史実
IS-2戦車が量産に入っていたころ、ニコライ・ドゥホフの設計チームにより、IS-2Mの防御強化を目的として1944年秋に、より避弾経始の高い車体形状を研究するよう要求されたことに従い、1944年10月31日に試作車両が完成しました。
主砲はIS-2と同じくDー25Tを採用していましたが、車体と足周り、砲塔は新設計となり、IS-3は形状をIS-2より一新するもので、第2次世界大戦において、かなり洗練されたスタイルにまとまりました。
車体は前端部が山型に盛り上がるような形状で、「シチュチー・ノス(川カマスの鼻)」と呼ばれ、IS-2の傾斜装甲を発展させ、欠点を解消したものでした。
初期は溶接の不良で振動(主砲の射撃時や路外地走行時等)による装甲剥離というトラブルを起こしたそうです。
側面後面ともに適度な傾斜角を与えられ、車体側面は外壁と内壁に空間を設けたスペースドアーマーにより、成型炸薬弾の防御を図っています。
車体同様に、砲塔も背が低い鋳造製で、独特の御椀型の形状はその後のソ連戦車にも受け継がれました。
生産はIS-2Mと平行して行われて1945年9月末までに約350両ほどが完成したとされ、戦後も引き続き生産されていましたが、総生産数は1946年までにチェリャビンスク・キーロフ工場で約1,711両造られたと言われます。
1948年から1951年までに600輌の総計2,311輌が生産され、後に拡大発展型のIS-8改めT-10を生み、IS-3自体も1960年から雑具箱を兼ねる車体側面装甲の変更やエンジンをV-55に換装する等の改修を加え、IS-3Mとなっています。
独ソ戦には、すでにドイツ軍が敗色濃厚で、戦闘に参加しなかったと言われていましたが、近年の資料により、少数が戦線に投入されたということが明らかになりました。
ただし、隊配備はされたもののトラブルの解決や訓練に時間をとられ、ベルリンへの輸送中に終戦を迎え、実戦参加は無かったと断言されています。
搭載している122mm D-25T戦車砲は、Pantherの車体前面装甲を射距離600~700mで貫徹でき、射距離2,000mでも弾量効果で装甲板を割ったり溶接部分を剥離させたりできました。
側面なら射距離2,000mで貫徹可能で、反対側の装甲板まで粉砕したらしいという記述もあります。
第二次大戦終了後の1945年9月7日に行われた、ベルリンでの連合国戦勝パレードにソ連が参加した際、乗り付けた52両のIS-3重戦車を見た西側軍関係者は、その先鋭的なシルエットと巨大な砲に度肝を抜かれ、大ショックを受けます。
今後、ソ連側の主力戦車となるだろうと推測した西側諸国は、IS-3に対抗しうる戦車の開発に躍起になるのでした。
それほど、IS-3が世界に及ぼした影響力は強かったといえます。
IS-3が最初に戦闘を行ったのは1956年のハンガリー動乱で、その後、第三次中東戦争ではエジプト軍に売却された約100輌のIS-3Mにより、初の本車による対戦車戦闘が行われています。
ソ連とエジプト以外でのIS-3の運用は少なく、チェコスロバキアとポーランドにそれぞれ1~2両(実戦部隊配備無し)、北朝鮮に部隊編成が出来る程度の数が送られたのみであるとされています。
ソ連軍でのIS-3Mは1970年代まで装備車輌リストに含められており、後に2000年初頭まで北方領土で沿岸防衛用のトーチカ代わりとして長く使われ、現在も放棄され錆び付いた物が残されているそうです。