Tiger I

Last-modified: 2020-05-25 (月) 13:03:36

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Tier 7 ドイツ 重戦車

公式紹介ページ

スペック

車体装甲厚(mm)100/80/80本体価格(シルバー)1,390,000
最高速度(km/h)前進40マッチング範囲(戦闘Tier)7~9
後退12派生元車輌Tiger (P)
隠蔽率静止時0.11VK 36.01 H
移動時0.05

パッケージ

Tiger II
E:78,000
S:2,450,000
Tiger I
E:45,050
S:1,390,000
PzKpfw VI H Ausf H2 (8.8cm)
E:38,005
S:141,600
Tiger I (8.8 Lang)
E:56,135
S:221,000
PzKpfw VIE (P) III
E: 22,600
S:82,000

E:必要経験値
S:購入シルバー

詳細

パッケージ名エンジン主砲履帯砲塔HP通信機
出力下記参照車体旋回速度砲塔装甲通信範囲
出力重量比地形抵抗旋回速度視認範囲
Tiger IMaybach HL 210 TRM P457,5 cm Kw.K. 42 L/70Pz.Kpfw. VI H Ausf. H1Pz.Kpfw. VI H Ausf. H21,400Fug 5
65024100/80/80310
11.721.1/1.5/3.124370
PzKpfw VIE (P) IIIMaybach HL 230 TRM P4510,5 cm Kw.K. L/28Pz.Kpfw. VI H Ausf. H1Pz.Kpfw. VI H Ausf. H21,400FuG 7
87024100/80/80415
15.591.1/1.5/3.124370
PzKpfw VI H Ausf H2 (8.8cm)Maybach HL 230 TRM P458,8 cm Kw.K. 36 L/56Pz.Kpfw. Tiger Ausf. EPz.Kpfw. VI H Ausf. H21,400FuG 7
87026100/80/80415
15.601.1/1.4/2.724370
Tiger I (8.8 Lang)Maybach HL 230 TRM P458,8 cm Kw.K. 43 L/71Pz.Kpfw. Tiger Ausf. EPz.Kpfw. Tiger Ausf. E1,500FuG 12
87026100/80/80710
15.251.1/1.4/2.723380
 

主砲性能
名称弾種弾代貫通ダメージ発射速度AP弾
DPM
照準時間精度総弾数最高角
最伏角
7,5 cm Kw.K. 42 L/70AP
APCR
HE
109
7G
98
150
194
38
135
135
175
15.002,0252.300.35
2.94
1.01
110+15
-8
10,5 cm Kw.K. L/28AP
HEAT
HE
120
10G
128
64
104
53
350
350
410
7.502,6252.300.55
2.89
1.09
60+15
-8
8,8 cm Kw.K. 36 L/56AP
APCR
HE
252
8G
252
145
194
44
220
220
270
9.522,0942.300.38
4.62
1.58
92+15
-8
8,8 cm Kw.K. 43 L/71AP
APCR
HE
252
11G
252
203
237
44
240
240
295
8.962,1502.700.34
2.58
0.93
72+13
-7

※先頭のセルの色は対応するパッケージの色となります。

解説

  • 概要
    Tier7ドイツ重戦車
    第二次世界大戦で戦車大国ドイツを象徴する様な車輌であり、このゲームに登場する戦車の中で最も有名な車輌の一台である。
    しかし、数々の神話的活躍(10名以上の戦車長が100輌以上の敵戦車を破壊した事等)や、映画やアニメ等の創作物で見られる様な無双ぶりから、敵の弾を弾きつつ遠距離から一方的に撃破するプレイを期待して戸惑った人も多いだろう。
    M4 ShermanT-34-85ら史実で相手にしていた戦車達は軒並み格下に設定され、交戦機会の多い同格にはTigerに対抗するために作られた試作車輌や戦後戦車が揃っており、圧倒することなどは到底出来るものではない。
     
  • 火力
    Tiger I(8.8 Lang)パッケージまでは7.5 cm KwK 42 L/70か、8.8 cm KwK 36 L/56のどちらかを使用する事になるが、どちらも貫通力に乏しく、頼れる装甲も無いため乗り出しは非常に苦しいだろう。
    • 7,5 cm KwK 42 L/70
      連射速度は高いものの残念ながらPantherの最終砲と単発威力は同じだが貫通力は低い為、重戦車なのに精密射撃を求められる。
      それが嫌なら砲は別車輌であらかじめ開発しておき*1、フリー経験値を使用する事になるが、 最終パッケージはおろか次の8,8 cm Kw.K. 36 L/56搭載パッケージにするにも莫大な量が求められるため、戦車訓練や戦物語も併用していきたい。
    • 10,5 cm Kw.K. L/28
      このTier帯ではこの砲の榴弾でも敵車輌に与えられるダメージは雀の涙程度だろう。
      残念ながらこのゲームに軟目標は出現しないので装備しない事をお勧めする。
    • 8,8 cm Kw.K. 36 L/56
      史実砲。であるにも関わらず、改良砲塔にこの砲を搭載出来るパッケージは無い。史実と同じ姿で使用したいのであればTiger 131CitadelHT No. VIを購入しよう。
      7.5cm砲と貫通力はほとんど変わらないが、単発ダメージが220に上がった。
      時間帯火力も7.5cm砲から微増しており、安定して貫通できる相手には無類の強さを発揮するだろう。
    • 8,8 cm Kw.K. 43 L/71
      Tiger IIの史実砲であり本車の最終砲。この最終砲を搭載してからが本領発揮となる。
      同Tier帯の中では貫通力、発射速度、精度に優れる。特にAP弾貫通力は203mmと素晴らしく、7.5cm砲や56口径8.8cm砲と比べて対応できる敵の幅が大きく広がる。
      照準時間はやや長めだが、照準拡散が小さく、飛び出し撃ちでも当たりやすい。
      単発火力は240で、同格のT29(単発火力320)やIS(単発火力390)に差をつけられているが、DPMは同格重戦車でもトップクラスなので手数で押し込んでいきたい。
       
  • 装甲
    前面100mmだが、あくまで垂直のため、被弾経始による実効装甲厚の上昇はなく同Tier帯の中戦車Pantherの傾斜装甲よりも体感的に薄く感じる事になる。
    砲塔は車体よりはましではあるが、それでも信頼出来るほどではないので注意。
    角度を変えて装甲厚を擬似的に増やす事を心掛けよう。
    ただし、車体側面には全体的に弾薬庫が設置されており、側面を晒しすぎるとあっけなく誘爆して爆散してしまうので注意。
     
    装甲は正直に言って頼りないが、HPは多い。
    序盤は最前線の少し後ろから味方を支援して、HPを浪費しない様にしたい。
     
  • 機動性
    最高時速は40km/hとHTにしては速い程度だが、旋回はそれほど良くない。
    しかしエンジン出力が高く瞬発力は意外とある。
    後退速度は遅めなので飛び出し撃ちの際は気を付けよう。
     
  • 総論
    試作、戦後車輌と戦う散々な立場ではあるが、戦時中のTigerが得意とした中~遠距離からの攻撃で十分活躍が望める。
    しかしそれは自身がトップTier以外の話。
    自身がトップTierにもかかわらず前線に行かないとそれだけ味方に負担がかかってしまうのでそこだけは注意してもらいたい。
     

史実

Pz.VI_Tiger_I.jpg

Pz.Kpfw. VI Tiger

1935年、30t級陣地突破戦車として開発が始まった新型戦車は、戦局の推移の中でD.W.、D.W.2VK 30.01VK 36.01 (H)と規模が拡大していった。
その後ヘンシェル社、ポルシェによる試作車の設計案を提出し、実際に製作された車輌は1942年4月20日のヒトラーの誕生日に、ラステンブルクにおいてヒトラーの前で比較された。この時のポルシェ案のVK 45.01(P)が有名なポルシェティーガー(正式採用にはならなかったが既に90両分の製作部品が用意されており、車体はFerdinandに改造される事になる)である。
最終的にVK 36.01 (H)を拡大し、ポルシェティーガーに搭載されていた砲塔(VK 30.01 (P)のものを拡大した砲塔)を搭載した57tの車輌がPz.Kpfw.VI Tigerとして採用された。
これには事情があり、納期が非常にタイトだったことがあり、ヘンシェル社は既存の部品を集めた結果とも言われている。

 

第二次世界大戦中期より戦局はドイツ不利に傾いており、Tigerを装備する部隊は突破してきた敵を撃退する火消部隊の役割を担っていた。防衛作戦においては機動力がそれほど必要とされない為、圧倒的な火力の8.8cm Kwk 36L/56と100mmの前面装甲が有効に働く結果となった。またミヒャエル・ヴィットマンやオットー・カリウスなど多くのエースを輩出した。彼らの活躍により文字通り連合軍を恐怖のどん底に落としいれた。
これは、「タイガーショック」とも呼ばれ、Tigerを恐れる余りノイローゼに陥る兵士まで現れた。故に、生産数は少ないながらも世界で最も有名な戦車に数えられている。

 

砲塔後面の脱出ハッチでも80mmの厚さがあり、その重量はうっかり開くと閉じることが困難で、逆に傾斜した状態では開くことが出来なかった。
57tを支える足回りはトーションバーと転輪を千鳥配置で交互に並べた複合転輪を片側2列、1両で32枚使用していた。
その為、泥詰まりや攻撃を受けての損壊が多く、整備はとても大変な作業であった、転輪の位置を間違えないように番号が振られていることが多く、また、第一転輪の外側を外していた車輌もよく見られる。(上図)
これに、一コマ30kgの履帯が1列97コマの物と組み合わさる。
操縦は、ハンドル式でパワーステアリングもあり、指2本でも操縦出来るのが特筆する点であるが、操縦を手荒にすると履帯が切れる、足回りが壊れるなどの弱点もある。

 

この車輌において、特に有名なエピソードとしてあげられるのが前述のミヒャエル・ヴィットマンのヴィレル・ボカージュの戦いだろう。
1944年6月13日、フランスのカーン南方の村、ヴィレル・ボカージュでイギリス陸軍第7機甲師団の先鋒とドイツ軍SS第101重戦車大隊および装甲教導師団が衝突し、ドイツ軍が勝利した戦いである。
この時のドイツ軍の戦力は戦車25台(SS第101重戦車大隊所属のTiger11両と装甲教導師団のPz.Kpfw.IV14両)に対して、イギリス軍は戦車、装甲車輌を含め200両という約10倍の戦力を保有していた。
特にイギリス軍の戦力で脅威だったのは17ポンド砲及びそれを装備するFireflyであった。
結果はイギリス軍の隊列を分断させ、他の車輌と共に挟撃しようと単独行動を行ったヴィットマンの活躍と彼を支えた装甲教導師団によりイギリス陸軍第7機甲師団の先鋒の損害は大きく機動力の要である装甲車輌を失った事は致命的であったと言われる。
ヴィットマン自身の戦果はクロムウェル5両、スチュアート3両、シャーマン4両(ファイアフライ含む)、ハーフトラック10両、カーデン・ロイド・キャリア4両、スカウトカー1両である。
水を差すようであるがノルマンディー上陸作戦後のドイツ不利の戦局は変わっておらず、ヴィットマンの戦果が士気を上げる為の宣伝に使われ、「単独で戦車を30両以上撃破した」と戦果も上記と異なる結果となってしまった。

 

現在、第504重戦車大隊所属の砲塔番号131番のTigerがイギリスのボービントン戦車博物館に展示されているが、大規模な改修のおかげで世界でも貴重なTigerの稼働展示を見る事が出来る。
このTigerはイギリス軍の第48王立戦車連隊とチュニジアで戦ったが損傷し、搭乗員によって遺棄されたものである。
尚、稼働展示が出来るという事で2014年11月28日に日本公開の映画「Fury」でブラッド・ビット演じるウォーダディー達が搭乗する76.2mm砲を搭載した後期型M4シャーマンとの戦闘シーンに登場する。

 

シシリー島上陸作戦(ハスキー作戦)では、連合艦隊を相手に砲撃戦を繰り広げる珍事もあった。しかし、駆逐艦の艦砲5inch(127mm)砲に敵うはずもなく後退したため、Tigerと米軽巡サバンナが撃ち合ったというのは、誤伝承である。

 

Tigerはキューポラに専用のひさし、完全防水が施された上に渡河用の潜水キット(搭乗員は救命胴衣着用)などの専用オプション装備に加え、後方に修理部隊が随伴して砲塔用のクレーンまで用意するほど特別な戦車だった。
オットー・カリウスによれば「Tiger乗りなら誰でも一度は、片方だけの履帯で牽引されて修理部隊まで帰還する経験はしているはずだ」と述べている。

 

コメント


*1 8,8 cm Kw.K. 43 L/71はTiger (P)Panther IIでも開発可能な他、Tiger IIの初期砲であるため、PantherからTiger IIを開発することでも開発済みに出来る。