百合の花の子守唄

Last-modified: 2009-01-09 (金) 12:48:47

セーナフィーリのスピアンレス周辺で歌われている歌。聖王リリィアスの死後くらいから、吟遊詩人達の手によって何時の間にかエルトラッツェに広がっていった。

子守唄となっているが、ピアノが似合う切ないバラードである。作詞、作曲ともに不明。

【歌詞】

ねぇ 蒼い月明かり
何故ここに届かないの?
ほら 君の声だけが 柔らかく響くよ……

あなたのくれた翼
もう一度広げられたなら
抜け落ちた羽根を 拾い集めて

優しい歌声は
小鳥になる夢を歌う
遠い約束を 果たしに 出かけたいと

あぁ 真昼の月が
ガラスのように 落ちて割れた
幾千万の 冷たいかけら
星屑になって 溶けてゆく

ねぇ 白い花が香る
どうしても思い出せないの
ほら あの子守唄 あなたには聞こえる?

私のあげた翼
ここへ早く戻っておいで
切ない温もりは 忘れていないから

あぁ 夜明けの月を
天使達が溶かしてしまう
木漏れ日のような 光がさして
伸ばした指先 何を求める?

切ない歌声は
そよ風になる夢を歌う
遠い約束を 果たしに 出かけたいと

あぁ 誰も触れないの
そよ風にめくられて 
消えて行く 優しい事実
思いだけが残り 形は消える

またいつの日か あなたの腕の中
目覚める事を願い
落ちて行くよ

蒼い空の彼方へ……