こうめの埋蔵御霊大妖でござる

Last-modified: 2018-06-06 (水) 07:33:31

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イベント概要

式姫の庭からこうめちゃんが登場!なぜ庭コラボの時に実装しなかった…
イベントの方は2日サイクルで御霊がもらえる協力戦だったり他の家に訪問してカビ退治したりとマンネリしないようアピちゃんも頑張ってるけれどとりあえずストーリーだけ補完するね!

テキスト

タンコ ──ふぅ。
    いい湯じゃったのう、芙蓉。

芙蓉 タンコ、そういう台詞は
   頭を洗うのを嫌がらなくなってから言ってください。

タンコ ……うるさい!
    芙蓉の洗い方が雑なのじゃ……!

芙蓉 そうですか。そんなことを言ってると、
   二度と洗ってあげませんよ……?

タンコ それは困る……
    頭のてっぺんは自分じゃ届かんからのう。

芙蓉 じゃあ我慢してください。できるだけ優しく洗ってるんですから──

(コロッコロンコロン…)

タンコ なんじゃ……?

芙蓉 これは……おにぎりですね。

タンコ なんでそんな物が天井から──

(コロッコロンコロン…)

芙蓉 ……

タンコ またじゃ……

芙蓉 天井裏に何かあるんでしょうか?

タンコ まさか……
    泥棒が天井裏で弁当でも食べておるのか?

芙蓉 ……ですが、
   天井裏に人の気配はありませんけども……

(ゴロゴロゴロゴロッ)

タンコ なんじゃ──

(ドシーン!)

??? いたたたたた……

タンコ 噂をすれば、その泥棒か……!?

芙蓉 随分かわいらしい泥棒さんですね。

??? (きょろきょろ)

??? ……思ったよりも穴の中は深かったんじゃのう。

??? おや?

??? ここはネズミの屋敷か?
    昨今のネズミは大きいのじゃなのう。

??? ネズミといえば灰色かと思っておったが、
    赤茶色とは……ふむ、珍しいネズミもおるものじゃ。

タンコ お、おぬし……
    わしをネズミじゃと……!?

??? すまんすまん。てっきりネズミの屋敷だと思ったんでのう。
    わしの名はこうめじゃ。

芙蓉 芙蓉です。それに、こちらは陰陽師のアピ助さんです。

タンコ わしはタンコじゃ。ネズミではなく、誇り高き妖じゃ。

こうめ そうか……ネズミの屋敷ではないなら、ここは一体どこなのじゃ?

芙蓉 ここは普通の旅籠(はたご)ですが……

こうめ ふむ……旅籠。
    てっきりネズミ屋敷じゃと思っておった、なぜなら――
    地面の穴におにぎりを入れたらネズミに歓待され、その上に豪華な土産をもらえる……
    そういう噂を聞いたので実際にやってみたら、ここへ来たのじゃからのう。

芙蓉 穴におにぎりを……

タンコ どこかで聞いたことのある話じゃのう。

こうめ じゃが、地面の穴が通じておったのはネズミの住み処ではなかったようじゃの。
    それにしても不思議じゃ。山奥の地面の穴が旅籠に通じておるとは。

芙蓉 ……?どうかしましたか、アピ助さん?


☆選択肢☆

「この展開は……」

芙蓉 まさか……

タンコ 時を超えて来たのか……

「過去か未来から来たのかも。」

芙蓉 確かに……見たことのある展開ですね。

タンコ 恰好から考えると過去から来たと考える方が妥当じゃのう。

合流

こうめ なに……!?
    ここは未来じゃと言うのか!?

こうめ ――ふぅむ。今までも時を超えた者達がおったのか。
    それにしても未来、のう。全然実感が湧かぬわ。

芙蓉 外に出ると違うかもしれませんよ?町や建物の様子が違って驚く方もいましたから。

こうめ なるほどのう……
    ……

タンコ どうかしたか?

こうめ わしが落としたおにぎりじゃが、貰っても良いか?腹が減っておってのう。

芙蓉 それはもちろん、どうぞ。

こうめ (モグモグ……)
    うむ、うまいな。

☆選択肢☆

「おにぎり好きなの?」

こうめ うむ。特に梅干しの入ったおにぎりが好きじゃな。

「落ちたやつだよ?」

こうめ なんじゃおぬし、そんなことを気にするのか?
    このくらいでおにぎりを捨てたりしたらバチが当たるわ。

合流

こうめ うむ……梅干しの酸味と旨味がふっくら炊いた米と合っていて美味じゃのう。
    (モグモグ……)
    ――!?
    (ゴフッゴホゴホッ!)

芙蓉 大丈夫ですか!?

タンコ どうしたんじゃ?急にむせたりして。

こうめ す、すぐに出かけるぞ……!おぬし達も一緒に頼む!

芙蓉 え?

こうめ わしとしたことが……すぐに気づかぬとは迂闊じゃったわ……

こうめ 何をトロトロしておる!急ぐのじゃー!

芙蓉 あの、何をそんなに急いでいるのですか?

こうめ ふふふ……じつはじゃな。
    この先のとある場所の地面に、わしの秘蔵の梅干しを埋めてあるのじゃ。

芙蓉 それがどうかしたんですか?

タンコ ――!?
    なるほど……そういうことか。

☆選択肢☆

「どういうこと?」

こうめ 数十年、数百年と経っておれば、旨味が凝縮され――
    とてつもなく美味な梅干しになっておるはずなのじゃ!

「何百年も経ってるけど」

こうめ それが良いのじゃ。

合流

芙蓉 なるほど、年代物の梅干しは価値が高いですからね。

こうめ もちろんわしも食べるが――
    その梅を売って一攫千金じゃ!

タンコ なるほどのう……
    あのおとぎ話は、穴から過去へ行き、その時間差を使って――
    金儲けをする話じゃったのじゃな。

芙蓉 タンコ、違うと思います……

こうめ 何をごちゃごちゃと言っておる……!さっさと向かうぞ!

こうめ あそこじゃ!あそこに梅干しの壺が埋まっておるはずじゃ!

芙蓉 分かるのですか?

こうめ もちろんじゃ。
    紅葉と木蓮と藤を三本並べて植えておるじゃろう?それが目印なのじゃ。

タンコ なるほどの、そんな並びの木は自然にはなかなかない。

芙蓉 確かに、木であれば時間が経っても目印になりますね。
   ――!
   こうめさん、気をつけてください。この辺りは妖が多いようです……!

タンコ ……うむ。小妖が引き寄せられておるようじゃ。
    もしかすると大妖がおるのかもしれんのう。

こうめ これは……!しまったわい!
    秘蔵の梅を誰にも盗られぬよう、知り合いの陰陽師に頼んで――
    三本の木に妖が引き寄せられる呪を施したのじゃが、そやつがおらねば術が解けぬ……!

タンコ 数百年前であれば、妖でない限りもうこの世にはおらぬじゃろうな……

こうめ まさか、自分の作った仕掛けに足をすくわれるとは……

芙蓉 ……かける言葉もありません。

☆選択肢☆

「妖はこっちで引き受ける。」

こうめ なんと……わしの梅干しのために、おぬし……

「早く壺を掘り返しなよ。」

こうめ 妖はおぬしが退治してくれるのか……!?

合流

こうめ アピ助……おぬし、良い陰陽師じゃのう……
    それでは遠慮なく掘り返させてもらうぞ!
    無事に梅干しを手にした暁には、おぬしに一番最初に味見させてやるからの!

(タッタッタッタ……)

タンコ どうした、アピ助?

芙蓉 あまり嬉しそうではないですね……

タンコ 大丈夫じゃ、梅干しなんじゃから、腐ることはないわい。

芙蓉 いえ、ごくたまに腐ることもあるらしいですよ?

タンコ こら芙蓉、アピ助が怖がるようなことを言うでない!

芙蓉 ごめんなさい。ではアピ助さん、頑張ってくださいね。

タンコ おぬし……
    最近、討伐への送り出し方が少し雑じゃぞ……?

こうめ アピ助、よくやった!
    おかげでほれ、わしの梅干しも無事に掘り出せたぞ!

芙蓉 良かったですね、こうめさん。

タンコ 数百年物の梅干しか。想像もつかぬな。

こうめ 楽しみで手が震えるのう……それでは開けるぞ……
    (パカッ……)

芙蓉 ……?
   何でしょう、これは?

タンコ ふむ。塩が吹いて干からびておる。

こうめ 水分が飛んだのじゃろうな。
    さ、アピ助。遠慮するな、ほれ。
    おぬしが最初に味見して良いのじゃぞ?

☆選択肢☆

「遠慮しておきます。」

こうめ なに?本当か?
    遠慮せずとも良いのにのう……

「これは食べ物ではありません。」

こうめ 何を言う!これは極上の梅干しじゃぞ!

合流

こうめ 仕方ないのう、それではわしがいただくとするか。
    (パクッ……!)
    む……!
    し、塩辛い……!

タンコ やはりのう。

芙蓉 見た目からして塩辛そうでしたからね。

こうめ じゃが、うまい!
    旨味が凝縮して、これまで食べたことのない味になっておる!

タンコ なに?本当か?

こうめ おぬし達もほれ、食べてみるがよい。

芙蓉 じゃあ少しだけ。

タンコ 芙蓉、わしにも少し千切ってくれ。

芙蓉 はい、どうぞ。アピ助さんにもあげますからね。

こうめ うむうむ、年代物の梅干しが手に入り、万事がめでたしめでたし、じゃのう。

こうめ ――さて、ここじゃ。

芙蓉 確かに木の根のところに穴がありますね。

タンコ ネズミの穴と勘違いするには大きすぎる気がするが……

こうめ ここに入って時を超えたのじゃ、きっと再び入れば元に戻れるじゃろう。

タンコ じゃがおぬし、結局、ネズミの財宝は手に入らなかったのう。

芙蓉 おとぎ話のようにはいきませんでしたね……

こうめ なに、わしはこの梅干しで十分じゃ。
    この梅干しこそ、わしにとって金銀財宝にも勝る宝じゃからのう!
    それでは世話になったな、さらばじゃ!

芙蓉 行ってしまわれましたね。

タンコ ……それにしても、嵐のような娘じゃったのう。


宣戦布告

??? アピ助殿、ようやく帰ったか。おぬしを待っておったぞ。
    何をぽかんとしておる。拙者の顔を忘れたとは言わせぬぞ……
    ――なに?覚えておらぬ!?
    この春、おぬしと花見をする約束をした、雛人形の男雛じゃー!
    いや、正確には男雛の中に入り込んでおった者じゃ。拙者、田野久と申す。

田野久 拙者は……おぬしに呼ばれる時を、幽世でずっとずっと、楽しみに待っておった……
    それなのに――
    桜はとうの昔に散り、季節はもう梅雨ではないかー!!
    おかげで……久々に雛人形の中に入ったら、この体が――
    カビておったわー!!
    この恨みはらさでおくべきか……!
    くくく……ちょうど梅雨時じゃからな。このカビ達に拙者の妖力を与え――
    屋敷に大量発生させてこの立派な屋敷をカビだらけにしてやることにした。
    謝っても遅いでござる、拙者、決めたことはやりきる男ゆえ……
    よいか。カビに懲りたら、来年こそは絶対に拙者を花見に呼ぶでござるぞ……!
    いや……来年まで待たずとも良い。
    花火大会でも夏祭りでも、いつでも呼んでよいからな!
    では、屋敷にカビをばら撒いてくるでござる!
    わーはっはっはっはっは!

タンコ やれやれ……じゃの。

芙蓉 ……はい。困りましたね。
   田野久さんのカビはかなり強力なようです。急いで私達の屋敷のカビを駆除するとともに――
   他の方の屋敷にも行き、カビを駆除して差し上げてください。

タンコ 既にカビは繁殖し始めておるようじゃ。急がぬとカビだらけで夏を迎えることになりそうじゃからの。
    アピ助、頼んだぞ!