MHXで初登場となった双剣。
銘には「ブロス」と付くが、モノブロスやディアブロスとは関係ない。
目次
概要
- 武器の形状は片方は巨大な一本の鉤爪、もう片方は縦に三本並んだ大振りな鉤爪。
両方とも荒削りでよく言えばワイルド、悪く言えばかなりエグイ見た目になっている。
性能
MHX
- 鬼蛙の爪を入手すると、新たに生産リストに登場する双剣。
また、ボーンシックルをLV3まで強化すると、新たな派生先として台頭してくる。
因みにこちらも鬼蛙の爪が必要。
この事から当初は「お、今作じゃテツカブラの双剣が作れるようになったのか」と思うハンターも
少なくはなかっただろうが(名前はそれっぽくないけれど)、実はそれは勘違いだったりする。
実際、作成されたそれは見た目的にも性能的にもあまりテツカブラらしくない。
- この武器の正体は、鬼蛙の爪を主軸に様々なモンスターの爪を繋ぎ合わせて作った代物。
生産や強化には鬼蛙以外にも多様なモンスターの爪を用いる。
驚くべき事に最初の生産時に使用する竜骨【小】(ボーンシックルLV3からの派生の場合は竜骨【中】)以外、
強化に必要な素材全てが何らかのモンスターの爪である。
双剣にあまり詳しくないハンターから「それはどんなモンスターの武器ですか?」と聞かれると若干返答に困る。
まぁ堂々と「爪武器です」と答えるしかないだろう。
- 強化の過程でブレイドエッジ、ヒドゥガー、ガノカットラスへの派生強化の道が開かれる。
しかし、これらを無視してLV6まで強化すると、最終形態であるタロンバディズとなる。
肝心の性能は、攻撃力200に会心率15%、無属性、素では並み程度の青ゲージ、そしてスロット無し。
無難と言えば無難だが、いささか無難すぎて特筆できる部分がほとんど無い。
扱いやすいのは良い事だが、攻撃面は優秀とは言い難く、
この武器より効率よくダメージを与えられる双剣は腐るほどある。
残念ながらあまり積極的に使う意味は無いだろう。- ただ、多少効率は悪くても弱すぎるという訳でも無いので、
愛情さえあれば十分に使い続けていく事は可能。
ワイルドな見た目に魅力を感じるというのなら遠慮なく作ってしまおう。
素材が爪に絞られるため、部位破壊を意識しながら戦えば案外素材が集まりやすい。
また、比較的強化費用が安上がりで済むので、意外と入手するのは難しくない。
勿論様々なモンスターと渡り合える実力と、彼らを制してきた実績は必要になるが。
- ただ、多少効率は悪くても弱すぎるという訳でも無いので、
MHXX
- これまでと同じく多種多様な爪を用いて限界突破し、最終的に爪骨双タロンジェミニとなる。
その性能はと言うと- 攻撃力330
- 会心率20%
- 素で白40、匠2で紫30
- おまけのスロ1。
爪だけに食い込むほどに成長したのである。
高い攻撃力に高い会心率を併せ持つため超会心構成との相性が良く、
また匠で出る紫ゲージがそこそこ長いため、総合的な戦闘力は紫が極端に短い青熊双鉞【大江山】を上回る。 - しかし他にも、素紫スロ3で拡張性に富む龍識究刃レンカーツや
無属性二つ名武器などライバルは多い。
それらとはスキル構成や運用方法で差別化できるとして置いといても、
この武器と似たような性能の武器にも思わぬ強敵が潜んでいる。
今作で大幅強化されたテッセンの究極強化テッセン【凶】である。
こちらよりさらに高い攻撃力340に会心率35%、素では青で匠でも白だが、
素の物理性能の高さと紫ゲージの弱体化が相まってこちらを僅かに上回る火力を叩き出す上に、
その白ゲージも50とこちらの紫を上回る継戦能力を持つ。そしてトドメにこちらと同じスロ1完備。
ダダ被り、というかほぼ上位互換と言ってもいいところである。
攻撃力だけでなく、素の会心率も負けているため超会心構成にしてもあちらの方が伸びがよく、
紫故の弾かれにくさくらいしかこちらに利点がないのが痛い。- 紫ゲージ弱体化を逆手にとって、この武器も素の白を活用する手もありか。
匠無しの最高斬れ味が40あるのは、こちらより火力の高いものでは上述の青熊双鉞【大江山】のみである。
その青熊双鉞との期待値の差は爪護符込みで僅か3である。
当然スロ1や超会心との相性を考慮すればこちらが優位に立てると言える。
上述のテッセンも匠無しの青となればさすがに火力で遅れをとるため、その点で差別化できることも大きい。
匠無し運用となると匠有りの場合よりさらに龍識究刃レンカーツの存在が気になるところはあるかもしれないが、
火力と最高斬れ味の長さでリードしているため差別化できるだろう。
- 紫ゲージ弱体化を逆手にとって、この武器も素の白を活用する手もありか。
- 何はともあれ、無属性双剣トップクラスであることにかわりない十二分の性能を誇るため、
見た目の好みで選んで差し支えないだろう。 - G★4の攻略段階で究極強化でき、さらに生産から究極強化までの費用も11万z程度と安上がりであるため、
HR解放後の並み居る強敵に備えて作成しておくのも悪くないだろう。
ただし、素材が爪に絞られるとはいえ複数種のモンスターを狩らねばならないのは少々面倒ではあるが…。
爪というのはどうにも例のセンサーに爪だけに引っ掛かりやすい素材である。
MHRise
- Worldでは一旦姿を消したものの、Riseシリーズでは復活を果たした。
果たしたのだが……本当に存在感がない。 - ボーンハチェット系列からの派生で製作可能。一発生産は不可。誰にも使われない原因その1
相変わらずいろいろなモンスターの爪素材が必要。
性質上、同時狩猟クエストがなければモンスターの種類分の数のクエストは絶対に回さないといけないのでかなり面倒。
しかも第一段階のタロンブロスIの時点で、地味に部位耐久値が高めのジンオウガの爪に加え、
爪の破壊が非常に困難で知られるタマミツネのものまで求められる。誰にも使われない原因その2
その後も面倒な爪集めを乗り越えた先にあるタロンバディズの性能は、- ギリギリ実用圏内の攻撃力200。
- もちろん無属性。いろんなモンスターの素材を使っているのにね
- 会心率は0%。
- 斬れ味は素で青が10。続く緑が70あり、匠では青が伸びるだけ。
- スロットは0。
- 百竜強化は以下の3つ。
- 攻撃力強化IV=攻撃力+10
- 会心率強化II=会心率+6%
- 鈍刃の一撃=緑ゲージ以下で攻撃時10%で攻撃力1.15倍
Riseにおける無属性双剣といえば夜天連刃【黒翼】か轟爪【虎血】。
黒翼は初期Ver.における雷神周回で活躍して以降はすっかり落ち目になっていたのだが、
そんな黒翼にさえ素の状態での期待値では35の差とボロ負け。
百竜強化込みでの評価をしようにも黒翼との差が埋まり切ることはなく、鉄蟲糸技強化を施せる轟爪には勝てる道理もない。
扱いやすさの面でも、素直に鈍器心眼で運用しようとすると半端に手に入れてしまった青ゲージが鬱陶しく、
その他の運用でも白ゲージを素で持つ上記二振りを上回る汎用性を持つことはあたわず、
ついぞ誰からも有効な使い道を編み出されることのないまま、そして今に至った。- 一応
フォローになっていないフォローをしておくと、
Riseにおいて序盤のモンスターや汎用素材をメインにした武器の最終強化は
HRにして4か5くらいで完成を見てしまうことも多く、最終的にはほぼ残念性能となってしまう。
そのため上記のような双剣を競争相手として挙げるのはいささか酷な比較ではある。
それでもなまじ作成が面倒なせいで攻略用としてさえ見做せないこの武器の残念さは群を抜く。
MHR:S
- サンブレイクに入ってからも、概ね立ち位置は変わらず。
ただし最初のMR強化品であるタロンバディズ改は直接生産が可能。
必要素材は砂原固有の骨素材である埋もれた古龍骨骸を中心に採取だけでまかなえるものであり、
これによりわざわざ下位モンスターの爪を集める手間は不要になった。- ちょっと変わった仕様として、
タロンバディズ改はMR1になった瞬間強化ツリーに表示されている。これの何が変なのかというと、
砂原で集められる素材を用いる武器は、もし素材を先んじて入手できても、
砂原が狩猟地のクエストが出るタイミングまで*2はツリーには出てこないのが普通なのである。
埋もれた古龍骨骸を用いない他武器種の骨素材派生とあわせるためだろうか。
- ちょっと変わった仕様として、
- また、この武器を経由し、堂々復活したセルレギオスの武器、ザクンアルギエバを製作できるように。
……そのアルギエバにしても正直微妙な性能ではあるのだが、それでも一発生産ができず、
タロンバディズ改を経由しなくてはならないため、
記念に一つ生産しようとあるいは斬れ味回復ギミックがあると信じて、
砂原の骨塚を駆け回ったハンターもいたことだろう。 - さて、アルギエバへの強化以外に、この武器にもちゃんとMR派生が用意されている。
やはり七面倒な爪集めと、七つの傀異化した骨集めを終えて完成する爪骨双タロンジェミニ改の性能は、- 高めの攻撃力340。
- 会心率は変わらず0%。
- 斬れ味は素で白20。匠Lv4から紫。
- スロットも変わらず0。
- どうにか面目を保った百竜スロットLv3。
- 攻撃力は高いが、今作は全体的に攻撃力の水準が高く、
双剣という武器種において無属性武器であることを踏まえると及第点でしかない。 - 斬れ味が素白の武器は他にもあるが、大抵は紫の出しづらさと引き換えに白長を得ている傾向なので、
白20どまりの斬れ味も劣悪の部類。 - 上位で半端な性能に終わってしまった武器群はMRに入ってスロットが広がりやすい傾向があるが、こいつは据え置き。
- 百竜スロットは優秀だが、物理型しか組めない無属性は
各種特効珠を積めるLv2あれば十分であり、Lv3あっても持て余すばかり。
- こんな感じで、無属性のライバルもRise時代に立場を奪ったティガ双剣や、
まさかの躍進を遂げた鉱石武器のスーパーセル改など数多く、
物理寄りの属性双剣まで含めると数えきれないほど代わりがいる。- そもそもサンブレイクは属性が強い環境であり、
既に五属性+PT用に麻痺武器などをそろえた段階でもうこんな武器の出番はなくなる。
まず作ってもいない双剣使いもいるだろうし、
全武器コンプなどなんらかの目的で一回生産してそれっきりのハンターもいるだろう。 - 劣悪な斬れ味に百竜スロットLv3といえば鬼激竜珠を利用した研磨術【鋭】運用だが、
この武器の場合紫を出そうとすると白を伸ばさざるを得ず、研磨術の発動が遅れることになるし、
かといって匠なしで研磨術を発動させて白を強化したところで元から紫の武器に勝てるところなどない。
そして研磨術【鋭】運用ならスーパーセル改が専門家であり、望みは薄い。 - 攻略用としても属性双剣が高性能すぎて霞んでしまう。
特にRise時代覇権を握ったグレイス=ソウルの強化先、グレイス=スピリットが強敵で、
氷属性を抜きにしても上位互換の性能となっている。
あげく製作可能時期も変わらない。*3
そうなると、やはり上位で強かった武器のほうを先に確認したくなるもので、
アルギエバの製作に必要と分かるまで埋もれてしまうのも無理からぬことである。
- そもそもサンブレイクは属性が強い環境であり、
- 初期Ver.から既にそんな有様だったものを、属性武器の更なる躍進により無属性双剣の価値はズルズルと下がり続け*4、
武器重ね着の実装で無骨な見た目を愛したプレイヤーも他武器へと乗り換えていき、
そして迎えたVer.15で完全に止めを刺される。
アマツマガツチの武器、凶扇【黒風白雨】の登場である。
傀異錬成を最後まで終え、傀異強化を物理に特化した*5性能を見てみると、- 攻撃力は395*6。
- タロンジェミニにはない水属性が62。
- 会心率は-20%だが、現行のスキル事情ではたいした問題にならない。
- 斬れ味は素で紫40*7。
- スロットは百竜スロットまで含めて互角。
- 鉄蟲糸技強化の固有効果。
そしてそんなアマツ双剣でさえ環境武器にはなれていないのだからなんとも悲しいことである。
余談
- 武器名のタロン(talon)は英語で「(主に猛禽類の)鉤爪」、ブロスは英語で「兄弟」を表すbrothersの省略形と思われる。
つまり直訳すると「鉤爪兄弟」となる。
上述の通りブロス武器とは関係ないため勘違いしないように。
関連項目
アイテム/爪
武器/キャッツネイルー - 同期のアイルー双剣。こちらも強化に大量の爪素材を消費する。