「紫は常に嘘をついていた」という意見について

Last-modified: 2023-09-09 (土) 16:41:22

「儚月抄の紫はスパイを警戒して常に嘘をついていた! だから儚月抄紫の発言はすべて『偽』だ!」という
極めて風流な方が後を絶たないため、念のためにまとめておきました。

 

【紫の発言の実態】
最終話の会話は

紫「もー くやしー」
藍「また今度頑張ればいいじゃないですか その時はあの月の民もぎゃふんと言わせられますよ」
(式神鴉が来る)
紫「はいはい 悔しがっているふりはこれでおしまい」
藍「え?」
紫「久しぶりの大勝利よ! 最近いいことほとんどなかったから」
幽々子「あら遅かったじゃない ずっと待ってたんだからあ」
紫「しばらくは宇宙人に見張られていたからね 悔しがっているふりをしてなきゃね」

と、あくまで見張られている間、悔しがっているフリをしたというものであって、
常に嘘をつき続けていたという訳ではありません。

 

【スパイについて】
紫と幽々子の言うスパイというのは、永琳のことです。

幽々子「あそこに間諜(スパイ)がいたじゃないの」
妖夢「あの月の民のことですか?」
(中略)
幽々子「私は あの月の民を間諜(スパイ)だと言ったのよ」(漫画9話 パーティ回)

紫「地上には月の頭脳だかなんだか知らないけど いわゆるスパイがいるから
  そのスパイを引っかけるためにはまず私が罠にはまる必要があったのよ」(漫画最終話)

そして、永琳が紫の発言を逐一拾っていたという描写は一切ありませんでした。
(ちなみに永琳が黒幕の正体に気付いたのは漫画八話。これ以上前に嘘をついていても単なる取り越し苦労となる)

【綿月姉妹について】
最終話でようやく黒幕=紫に合点がいった程度です。(それはそれでひどいですが)

依姫「そんなロケット、地上の人間が作れるとは思いません。誰かの入れ知恵があったんじゃないかしら?」
──ロケットの完成にはいくつかの偶然があったと霊夢は言う。まず、暫くなりを潜めていた吸血鬼のロケット計画が急激に動き出したこと。(中略)これらはすべて偶然だったのだろうか?いや、偶然ではなかったことは誰の目にも明白であるだろう。すべてある妖怪が裏で動いていた筈だ。
だとすると、月の都で流れた謀反の噂も、月の旗が抜かれたのも偶然ではないだろう。
「入れ知恵…? うーん、住吉三神の事を思いついたのは私だしー」
「では、その住吉三神をどうやって呼び出したのですか?」
「それは、たまたま神様の力を降ろす稽古を付けていて─あれ? なんでそんな稽古をしていたんだっけ?」
 依姫は地上の人間の曖昧模糊(あいまいもこ)とした記憶に軽い苛立ちを覚えた。
「誰かに稽古を付けて貰ったとかじゃないですか?」
「あ、ああ、そうだったわ。確かに紫が私に稽古を付けていたのよね。何故かは知らないけど」
「紫、八雲紫ね」豊姫は会話に参加してきた。その名前を聞いて何か納得したようだ。
「知ってるの? あの幻想郷一駄目な妖怪を」
「知ってるも何も、月の都に住んでいて知らない者はいないわ。
地上にいて自由に月の都と行き来できる厄介な妖怪ですから」(小説最終話)