西行寺幽々子

Last-modified: 2023-07-20 (木) 13:44:19

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【ゆゆステルス】

亡霊には生死が無い。その事が、穢れのない月の都と相性が良かった。
幽々子は月の都にひと月ほど滞在し、誰にも怪しまれることなく行動していたのだ。
そして堂々とお酒を盗み出すと、次の満月の時に紫に再び月面と地上の通路を空けて貰い、
地上に降りてきたのだ。
月の都に亡霊の姿など、誰が想像しただろう。
だが、秘密裏に行動するのにこれ程便利な組み合わせもなかった。
亡霊は元々浄土に住む者である。つまりは生死に関わる穢れが少なく、
その結果そこに居たという痕跡を残さずに行動出来たのだ。
そのことを知っている妖怪はあまりいない。かつて妖怪が月に攻め入ったとき、
偶然気付いた妖怪が居たくらいだ。その穢れの少ない亡霊が、
ここの屋敷にいることも偶然なのだろうか?居やこれも偶然ではなかったことは誰の目にも明白だ。
ある妖怪──八雲紫が導いたのである。無事付きの都に潜入した亡霊はどういう行動を取ったのか。
それが紫の計画の総仕上げとなるのだが、はたして。(小説最終話)

紫「幽々子を選んだ理由はそれもあるわ 私が再び月と地上を結ぶことができる次の満月まで 
  月の都に忍び込んでいても目立たないから」
妖夢「どういうことです? 十分目立っていた気も」(兎と幽々子がキャッキャしてるコマ)
   月の都は穢れを嫌うけど 貴方たちはすでに浄土の住人だからね」
藍「さすが紫様です」(漫画版最終話)

 

【自分で考えて行動しなさい】

妖夢は口を開けば、それは何ですか? どういう意味ですか?って。 
その辺の喋らない幽霊の方が含蓄ある話をするわ』
『すみません。ですが、訊くは一時の恥訊かぬは一生の恥、と』
『ふふふ。妖夢、貴方は訊く事を一時の恥だと感じているの?
『えっ?』
『恥を感じる様な質問というのは、知っていて当然なことを知らない時だけです。
そのような質問は大いにしなさい。知ったかぶりは大きな損をします』
『……』
『しかし、自分が知りたい事を訊くのは恥ではありません。恥を感じない質問は、
必ずしも答えを得られるとは限らないのです。自分が知りたいことは自分で考えなさい。
いつでも知りたいことを訊くことが出来る環境は、知りたいことを減らしてしまうものよ。
知りたいことを失った人生は、不幸以外の何物でもないわ。そう……永く生きていると特にね』
(小説七話)

私は決めた。ここ白玉楼の庭師、魂魄妖夢として単独で行動する事を。吸血鬼達の監視、
及び何が起きようとしているのか調べることを。勿論、誰にも訊かずに、自分で理解することを、
出来るだけ……。(小説七話)

 

【私の言うことだけ聞いていなさい】

「で、妖夢。何の本を読んでいるのかしら?」
「あ、幽々子様。き、今日は雨が降っていますので、少し勉学にいそしもうと」
(中略)
勉学! 呆れたわ。つまんないの。そんな事より、今日は中秋の名月だからお団子捏ねておいてね」

幽々子「本当に分かっていないのね。
    そんなだから雨月を楽しむ想像力も持てないのよ。
    これからは私の言うとおりに行動しなさい」(漫画四話)

「幽々子さまは何を企んでいるのです?」
雨月の楽しみ方も分からない貴方は私の言うとおりに動いていればいいのよ
(漫画4話)

妖夢「理解は絶望的となった。そして、自分で考えて行動することは諦めた」(小説七話)