【キャラ一覧( 無印 / AIR / STAR / AMAZON / CRYSTAL / PARADISE / NEW / SUN / LUMINOUS )】【マップ一覧( SUN / LUMINOUS )】
※このページに記載されている「限界突破の証」系統以外のすべてのスキルの使用、および対応するスキルシードの獲得はできません。 |
Illustrator:えすてぃお
名前 | エイハヴ |
---|---|
年齢 | 推定80歳(耐用年数は過ぎているが、体を機械化してやり過ごしている) |
職業 | 真人強硬派<イノベイター>の指導者 |
CV | 堀川 りょう※デュエルで入手可能なシステムボイス |
- 2021年11月4日追加
- NEW ep.I - Side.Aマップ10クリアで入手。<終了済>
- 入手方法:2023/12/14~アイテム交換所で入手(100P)。
- トランスフォーム*1することにより「エイハヴ/命の理を破りし者」へと名前とグラフィックが変化する。
- 対応楽曲は「雪男」。
機械仕掛けの神によって生み出された『真人』の中で唯一寿命を越している強硬派<イノベイター>の指導者。
機械種にとって真人を使い捨ての道具しか見ていない事を知った彼は、あらゆる方法で種の未来を切り開こうとするが……。
システムボイス(CV:堀川 りょう / 「イノベイター」デュエルで入手)
- デュエル進行中(状況:戦闘)
登場 私は貴様を否定する!
機械種に選ばれた後継者は、我が手で処断してくれよう!攻撃 馬鹿な……!? ぬぅ……!? 世界に祝福された者の戯言にすぎん…… 我が悲願、我が子らのためにここで討つ! 撃破 我は認めん、機械種に作られる未来など!
真人の世界のためにはァァァ!! - リザルト
SSS 機械種に押し付けられた“未来”などいらぬ。
必ずや、真人たちの楽園を築き上げようぞ!SS この宿業に打ち勝たなければ、
神たる機械種に反逆など夢物語でしかない!S 我が悲願の前に立ち塞がるなら、叩き潰すまで! A-AAA 止まる訳にはいかんのだ!未来のためにも……! B-BBB おのれ……これ程までに戦力に隔たりがあるとは……。 C このような非道が、許される訳がない。
こんな理不尽がまかり通ることなど、あってはならないのだ。D 何故だ、何がいけない!?私は何を見落としている!? - その他(NEW~)
マップ選択 マップを選択せねばらぬ チケット選択 チケットを選択せねばならぬ コース選択 コースを選択せねばらなぬ クラスエンブレム更新 クラスエンブレムを更新してくれようぞ ソート変更 ○○順でソートしたぞ クエストクリア クエストクリア! 限界突破 私は真人のための未来を作ると誓ったのだ。
そのためならば、悪鬼羅刹になろうが一向に構わぬコンティニュー? コンティニューするのか? コンティニュー 感謝するぞ 終了 シーユーネクストプレイ
スキル
RANK | 獲得スキルシード | 個数 |
---|---|---|
1 | 天地創造【NEW】 | ×5 |
5 | ×1 | |
10 | ×5 | |
15 | ×1 |
天地創造【NEW】 [CATASTROPHY]
- 最もハイリスクハイリターンなスキル。AJペースでも平然と強制終了しかねない。
- NEW+現在、最もゲージ上昇率の高いスキル。GRADEを上げずともゲージ11本に到達可能。
- PARADISE LOSTまでのアルテマヴォルテックスと同じ。
- スキルの動作が変更されていると告知のあったスキルの1つ。
- NEWでは、ATTACK以下の回数を条件に強制終了するスキルがなくなっている。
- NEW初回プレイ時に入手できるスキルシードは、PARADISE LOSTまでに入手したデンジャースキル(HARD/ABSOLUTE/CATASTROPHY)の合計所持数と合計GRADEに応じて変化する(推定最大49個(GRADE50))。
- スキルシードは100個以上入手できるが、GRADE100で上昇率増加が打ち止めとなる。
- CHUNITHM SUNにて、スキル名称が「天地創造」から変更された。
効果 ゲージ上昇UP(???.??%)
JUSTICE以下10回で強制終了GRADE 上昇率 1 350.00% 2 351.00% 11 360.00% 21 370.00% 31 380.00% 41 390.00% 50 399.00% ▲PARADISE LOST引継ぎ上限 51 400.00% 71 420.00% 91 440.00% 100 449.00% 推定データ n 349.00%
+(n x 1.00%)シード+1 1.00% シード+5 5.00%
プレイ環境と最大GRADEの関係
開始時期 | 最大GRADE | 上昇率 |
---|---|---|
2022/9/1時点 | ||
NEW+ | 73 | 422.00% (11本) |
NEW | 85 | 434.00% (11本) |
~PARADISE× | 134 | 449.00% (11本) |
所有キャラ
- CHUNITHMマップで入手できるキャラクター
進行度やロック解除の関係上、当該エリアの進行についてはそこに入るための前提条件があります。
NEW ep.Ⅰ: 該当Sideにおける、それ以前の進行度の全エリア(エリア1~9)のクリアが必要
NEW ep.Ⅲ: 対象エリアを除く全エリア(エリア1~4)のクリアが必要
ただし、NEW ep.Chaosは2つのエリアのどちらからでも進行可能です。 - ゲキチュウマイマップで入手できるキャラクター
進行度の関係上、該当マップにおけるそれ以前の進行度の全エリア(進行度4まで、エリア1~16)のクリアが必要です。バージョン マップ キャラクター NEW+ オンゲキ 皇城 セツナ - 期間限定で入手できる所有キャラ
カードメイカーやEVENTマップといった登場時に期間終了日が告知されているキャラ。
また、過去に筐体で入手できたが現在は筐体で入手ができなくなったキャラを含む。- マップが撤去されたキャラクター
バージョン キャラクター NEW アイザック
・ドミナンスⅤⅢ
- マップが撤去されたキャラクター
ランクテーブル
1 | 2 | 3 | 4 | 5 |
スキル | Ep.1 | Ep.2 | Ep.3 | スキル |
6 | 7 | 8 | 9 | 10 |
Ep.4 | Ep.5 | Ep.6 | Ep.7 | スキル |
11 | 12 | 13 | 14 | 15 |
Ep.8 | Ep.9 | Ep.10 | Ep.11 | スキル |
16 | 17 | 18 | 19 | 20 |
21 | 22 | 23 | 24 | 25 |
スキル |
・・・ | 50 | ・・・・・・ | 100 | |
スキル | スキル |
STORY
ストーリーを展開
EPISODE1 絶望の時代「大地を再生することが我々に与えられた役割。しかし、それは神が植え付けた偽りの喜びだった」
――あの人の怒りと悲しみをすべて理解することなんてできないけれど、その痛みを伝えていかないといけないんだ――
滅亡の一途をたどっていた旧人類種が電子の楽園へと姿を消した後、荒廃した世界の再生は、我ら『真人』に委ねられた。
機械仕掛けの神によって生み出された私たちには、予め役割が決められており、それをまっとうすることが至上の喜びとされてきたのだ。
そして、大地の再生が完了した暁には、この大地の後継者として生きていくことになると、私たちは信じていた。
私がそのことに違和感を覚えたのは、素体の耐用年数が折り返しを迎えた頃だった。
私たちはある時期の世代から自我を与えられ、自分の判断をもって地上を再生するという使命を全うすることを求められていく。
医者であり研究者でもあった私だが、最新の世代に比べて耐用年数が短い。ただ、刻々と自身の最期の時を待つ運命にあったのだ。
ある時、私は自我の声に従って残された寿命を延ばそうと自身の身体に機械化手術を施すことにした。
そこで私は真実にたどり着いてしまったのだ。
それと同時に理解した。
支配者たちは我らに大地を譲る気はなく、この大地を修復するためだけの道具としてしか、みていないと。
EPISODE2 革新者「奴らは我々を使い捨ての道具にしか見ていなかった。ならば、私がこの世界に革新を与えるしかなかろう」
自身の身体を機械の身体に改造する過程で得た知見をもとに、私は真人の身体の解明に着手した。
そこで判明したのは、機械種は“真人の繁栄を望んではいない”ということだった。
人を模して精巧に作られたというのに、真人からは『生殖能力』だけが意図的に省かれていた。
生きるも死ぬも、すべては機械種の掌の上。
それはつまり、機械種に一生を捧げるのと同義であった。
私は初めて、この世界の仕組みを作り出した神々――機械種に憤りを覚えた。
奴らのしてきたことは、何代にも亘り大地を修復し、そのために命を投げ出してきた我々への裏切りと冒涜である。
このような非道が、許される訳がない。
こんな理不尽がまかり通ることなど、あってはならないのだ。
――私は決意した。
息をするように偽りの言葉を吐く神を屠り、自らの手で真人に救いを与える導師となることを。
そのためならば、私は“すべて”を捧げられる。
我が命と身体と時間――
残されたモノ、すべてを。
――私は世界を巡った。
機械種の支配から逃れようとしている者、機械種の仕打ちに怒りを露わにする者。
それらの怒りを、苦しみを共に嘆き、受け入れることで彼らは私の下についていく。それはやがて一大勢力を築くに至り――いつしかひとつの名前を与えられていた。
神に異を唱える勢力の名は――『イノベイター』。
世界に、革新を与える者の名だ。
EPISODE3 すべては種の未来のため「私は成し遂げねばんらんのだ。このまま何の結果も残せずして、どうして死ねようか」
イノベイターを指揮する傍ら、私は同じ志を持つ研究者たちと共に、機械種に頼らずとも種を存続させる方法を模索した。
真人から意図的に排除された生殖能力。
まずは、この機能を取り戻す必要がある。
その解明のためには、やはり本物の人間と比較、研究するのが近道だ。
地上に残っている旧人類種は、機械との融合を果たした“混ざり物”だらけだが、地下都市の中には神の審判から逃れた者たちがいた。
研究のためには、様々なサンプルが必要だ。
男に女、老人に子供。
隙間なく、例外なく攫い、私は実験を繰り返した。
“機能”の解明のために、何度も、何度も、何度も。
旧人類種と真人の“可能性”も試し、“付け替える”ことで、機能の再生を試みた。
だが、いずれも成功には至らない。
いくら真人の身体を犠牲にしても、満足のいく結果は得られず、我が妻と子もこの世ならざるモノへと変わっていった。
時の流れには逆らえない。
私の身体の大半は、延命するための機械に置き変えていた。
だというのに、私は未だ何の結果も残せてはいない。
それは、私にとって恐怖そのものだ。
私はこのまま終わりを迎えることになってしまうのだろうか。
やはり真人は、機械種の庇護がなければ存続することすらできないというのか。
――その時だった。
直に訪れる死に抗う私に、一筋の光明が見えたのは。
――我が娘『バテシバ』の誕生。
湧き上がる歓喜に、私のすべてが震えた。
ついに……ついに!
我々は成し遂げたのかもしれない。真人の歴史を、未来へと繋がる希望を、この手に……!
生殖機能が戻れば、いつしか我々は機械種の支配から解き放たれるであろう!
しかし――彼女は再現のできない奇跡の産物であった。
何度試験を繰り返そうと、バテシバと同じように生まれた子は一人も誕生しなかったのである。
何故だ、何がいけない!?
私は何を見落としている!?
失敗を繰り返すたびに、近づく寿命が私に追い討ちをかけていく。
「こ、このままでは……」
この希望の光を絶やす訳にはいかぬ。
我らが存続する道を、この手にせねばならんのだ!
そのためならば、私は悪鬼羅刹と化そうが一向に構わない。
EPISODE4 新たな人類種「これが機械種が用意した答えか。ならば、我々がすべて排除するまでのこと」
真人が存続する可能性を示唆してくれた唯一の存在、我が子バテシバ。彼女の遺伝子を使い、我々は彼女に近しい歳の者たちに様々な実験を行った。
この実験には崇高な目的がある。
だというのに、どれ程重要性を説いても、幼少期のバテシバは一向に理解を示さなかった。
そればかりか、あの神聖な身体を自らの意思で放棄しようとしたのである。
未来を捨てようとしたその行動に、私は恐怖した。
そして、心の底から“処置”をしておいて良かったと安堵したのだった。
それからのバテシバに以前のような快活さは見られなかったが、ようやく自らの身体が神聖なものであると気づいたのだろう。
あれ以来、様々な実験にも喜んで身を差し出してくれるようになったのだ。
しかし、そこで新たな問題が生じた。
突如この大地に『帰還種』と呼ばれる新たな種が出現したのである。
それを守護する愚かな穏健派の真人たち。そして、今も支配者として君臨し続けている機械種。
これらすべてを、この大地から排除せねばならぬ。
――オリンピアスの大聖堂に備えられた白い部屋。
その部屋から見られる世界を、バテシバは望洋と眺めていた。
「バテシバよ、私は軍を率いて機械種の本拠地ペルセスコロニーを攻め落とす。機械種を根絶やしにした暁には、お前にこの世界を捧げよう。そこでお前はこの世界を統べる女王となるのだ」
真人を超越した彼女が王となり、世界は新たな段階を迎える。
「ふふ……女王ですか。それは素敵ですわね」
「そうだろう? だからこそお前は、真人たちの救世主となるべく子を授かる義務があるのだ。真人たちの千年王国を築くためにもな」
「…………」
彼女はまだ私の真意を理解することはできないだろうが、今はそれでよい。いずれその時が訪れるのだから。
「では行ってくる」
「良い結果を、お待ちしておりますわ」
大聖堂を出た矢先に、風に乗って流れてきたバテシバの歌声。
その透き通った声は、オリンピアスを出陣する我々を祝福するかのように、いつまでも夕暮れの空に揺蕩っていた。
EPISODE5 神に背きし者「我々の前に姿を現した大型機動兵器。我が悲願の前に立ち塞がるなら、叩き潰すまで!」
オリンピアスからペルセスコロニーへと進軍した我が船団を待ち受けていたのは、青天の霹靂とも言うべき事態だった。
「馬鹿な……!?」
空に浮かぶその青い体躯は、立ち並ぶ構造体よりも遥かに大きく、圧倒的な存在感を放っていた。
余りにも長大な鋼鉄の剣と盾を振るい、雄たけびをあげる様は、世界に破滅をもたらす神の使者の如く。
――殲滅兵器、機動兵器、呼び方は多岐にわたる。
各地下都市で語り継がれてきたその存在は、機械種が古き人類を抹殺するために造りだした遺物だ。
「よもや、災厄の機神に遭遇するとはな……」
これは戦術レベルでどうにかできる相手ではない。
だが、あれは明確に我々を敵と認識している。
もはや、戦闘を回避する術などなかった。
もとより、ここでおめおめと引き下がれば、それは機械種に屈することに他ならないのだから。
「ど、どう致しましょう、エイハヴ様……!」
「全艦、一斉回頭! 集中砲火を浴びせ、先手を取るのだ!」
陣形を変換し、即座に応戦する姿勢に転じた同士たちの砲撃は、機動兵器に届く前に大型の盾に遮られていた。
「あれを防ぐか! 次弾装填急げ!」
あの距離から攻撃を仕掛けてこないことから、あれは白兵戦しか行えない可能性が高い。
ならば、あれが近づく前に砲弾を叩き込めばいいだけのこと。
しかし、それよりも早く機動兵器は動き出していた。
「上昇するだと? まさか……全艦に告ぐ! 直ちに距離を取り、回避せよ!」
我々の遥か上空に飛翔した機動兵器。
それが次に姿を現した時、展開していた船団の多くが鋼鉄の剣に呑み込まれ沈んでいった。
「これが機動兵器の力だというのか……!?」
これ程までに戦力に隔たりがあるとは……。
だが、この宿業に打ち勝たなければ、神たる機械種に反逆など夢物語でしかない!
この局面を変える、策があるはずだ。
「む……あれは?」
見れば、機動兵器の各部からは煙が立ち上っている。
――なるほど、あれは既に限界が近い。
おそらく機体の一部が腐食していたのだろう、整備が不十分だったのだ。
ならば、我らは耐え凌げばいい。
さすればこの戦い、我らに軍配が上がる。
EPISODE6 対峙「私の前に立ち塞がるか、機械種よ。忌まわしき存在よ、我が剣が貴様に審判を下す!」
戦いは、熾烈を極めた。
我が艦隊の被害は甚大だったが、急速に力を失っていった機動兵器もまた、風前の灯だったのだ。
眼前にそびえる機動兵器は、まるで自身を鼓舞するように剣を掲げ、
「――ォォォォォォッ!!!」
と、戦う力があると誇示した。
忌々しき遺物めが……審判者を気取る気か!
「……あの機動兵器だけは……古の遺物だけはなんとしてでも排除せねばならん」
残された戦力では、ペルセス侵攻は敵わぬ。だが――
「後に続く我が子らのためにも!」
ここで退く訳にはいかんのだ!
すべての砲弾を撃ち尽くしてでも、奴を沈めてみせる! 機動力を失ってしまえば、ただの鉄屑に過ぎん!
「これで決着をつける! 全砲門、一斉発射ッ!!」
降り注ぐ砲火の中を、盾を捨てた機動兵器が翔る。
装甲が剥げ落ちようとも構わずに、大剣を突き出す。その切っ先は、正確に我が旗艦を狙っていた。
次の瞬間。
機動兵器と相討ちになった旗艦は墜落した。
船体に走った衝撃と共に身体は弾き飛ばされ――
「――――ここは……」
辺りを見れば、炎と残骸に包まれた光景が広がっていた。
私は気を失っていたのか。あの爆発の中でよくぞ生き残れたものだ……。
その時、ふと身体に重みを感じる。それに目を向けると、私を護るようにして重なった近衛兵たちが息絶えていた。
「そうか……お前たち、感謝するぞ」
「――エイハヴ様! ご無事でしたか!」
どうやら、残存した船団から捜索隊が送られてきたようだ。だが、もう私は……。
身体の端々を走る激しい痛み。墜落の衝撃で、私の肉体を維持する制御装置は破損していたのだ。
オリンピアスに帰還する前に、私の命は終わる。ならば、この朽ちゆく身体に鞭打って、機動兵器の残骸を調べるべきだろう。
「エイハヴ様、一度オリンピアスまで退却を……」
「ならぬ。私にはここでやるべきことがある」
私は捜索隊を押し切って機動兵器が墜落した地点に向かう。
旗艦と共にもつれ合うように墜落していったのか、機動兵器はすぐ近くで俯くように鎮座していた。
そして、機動兵器のそばまで近づいたその時、私の視界に飛び込んできたのは――
「貴様が、あの遺物を動かしていたのか」
損傷の激しい、青い機械種の姿。
間違いない、あれはサウルの隊からの報告にあった帰還種を守護している機械種。
であれば、まだこの都市のどこかに帰還種がいる可能性が高い。
私は即座に、兵たちへ帰還種追撃を命じ、機械種と対峙した。
「そうか。お前がイノベイターの指導者か」
片頬を吊り上げて笑う機械種は、品定めでもするかのように視線を動かしている。
「いかにも。よもや、かような道化の如き機械種に、我が悲願を阻まれるとはな」
「こんな道化一人倒せないようでは、機械種を滅ぼすだなどと、烏滸がましいにも程がある」
「忌々しい機械種が。貴様と交わす言葉など、持ち合わせてはおらん」
機械種はすべて破壊する。
この世界に、機械種など不要なのだ!
EPISODE7 贖罪「破滅? 罪滅ぼし? 一方的に我々を野に放った貴様等が、それを言うのかッ!」
「貴様はここで討つ!」
エイハヴは、ブルースタインを牽制するべく光学兵器を連続で撃ち込む。
それを回避したブルースタインは、躊躇なくエイハヴの懐へと潜り込んだ。
「ぬぅ……!?」
小回りの効く装備を持たないエイハヴは、仕掛けられた近接戦に対応するために、銃を捨て長剣一本で立ち向かう。
互いに負傷しているとはいえ、やはり純正な機械の身体を持つブルースタインの戦闘力は、エイハヴを優に上回っていた。
ましてや、人を模している真人の身体に対して、機械種の身体は人の可動域を超えている。
人体構造を無視した軌道から飛んでくる攻撃に、エイハヴは徐々に押され始めていた。
「ハァッ!」
ブルースタインの拳がエイハヴの腹部にめり込む。
衝撃で身体を“く”の字に折り曲げ、呻き声をあげながらエイハヴは大地に膝をつく。
「お、のれ……機械種……」
その光景を悠然と見下ろしながら、ブルースタインは声高らかに宣言した。
「やはり私の想定どおりだったなッ!」
「何を……?」
「お前たちに自我を与えたことが、そもそもの間違いだったということさッ! 旧き自我がもたらすものは、破滅でしかないッ!」
その言葉に、エイハヴは憎しみを灯した双眸を機械の男へと向ける。
「貴様等が!! それを言うのかッ!!」
「故にッ! 私が責任をもってお前を葬ってやろうッ! それが! 空虚な希望を与えてしまった我々のッ! 罪滅ぼしだッ!」
指揮棒を振るうように両手を掲げ、ブルースタインが不敵に笑った。
「罪滅ぼしだと? ふざけおって……我らが受けてきた地獄の責め苦を……! たかが言葉ひとつで! すべて無かったことにできると思うたか! 思い上がりも甚だしいわッ!」
「これが私の贖罪だッ!」
腰に備えていた古ぼけた散弾銃「ソードフィッシュ」がエイハヴに向けられる。
銃身を極端に短くしたことで、超至近距離での殺傷力を極限までに高めたソレが今、必殺の間合いで放たれようとしていた。
EPISODE8 交わらぬ理想郷「機械種に押し付けられた“未来”などいらぬ。必ずや、真人たちの楽園を築き上げようぞ!」
必殺の間合いで、銃弾が発射されようとした刹那――
エイハヴの膝を割って照射されたレーザーが、ブルースタインの半身を切り裂いていた。
「何ィ……!?」
半歩遅れて発射された銃弾。
それはエイハヴを捉えたかに思えたが、長剣と生命維持装置が盾代わりになったことで、命を奪うまでには至らなかったのだ。
「ぐ……ぬぅぅぅ……!」
膝をつき、呻いていたエイハヴは残された力を振り絞って立ち上がる。そして、半身を失ったブルースタインへと歩み寄っていく。
ガラガラと剣を引きずる音だけが、荒野に響いた。
荒い息を吐き、片手で立ち上がろうとあがく青い機械種を、エイハヴは憎しみに染まった瞳で見下ろす。
「その手で……創造主を葬るか」
「我らを道具としか思わぬ創造主を……それをどうして父と呼べようか」
「分かっているのか? その先に待つ、破滅を……」
血に塗れた相貌を向け、エイハヴは淡々と言い放つ。
「それがどうした。私は真人のための未来を作ると誓ったのだ。そのためならば、悪鬼羅刹になろうが一向に構わぬ」
「……未来か……私にも――」
ブルースタインが言い終わらぬ内に、エイハヴは振り上げた長剣を機械の身体に突き立てた。
「ッ――――」
鉄と鉄が軋みを上げて生まれた不協和音が、空気を震わせる。
それはまるで、青い機械種が奏でる断末魔の叫びのようであった。
異音を奏でていた機械の身体が機能を停止したのを確認し、エイハヴは剣を引きずり出す。
そして、まだ辛うじて身体が動くのを確かめると、帰還種を追うべく捜索隊が残した船に乗り込んだ。
「止まる訳には、いかんのだ……未来の……ためにも……」
船を起動させたエイハヴは、ゼーレキアの都市へと向かっていく。
真人の未来を閉ざす帰還種に、自らトドメを刺すために。
EPISODE9 すれ違う想い「貴様だけは……認める訳にはいかぬ! 世界に祝福された者を、私は否定する!」
黒煙が立ち込めるゼーレキアの都市の中を進むわたしたちは、イノベイターの追手と遭遇し、戦闘を余儀なくされていた。
戦いはヨナが「バルディッシュ」で相手を牽制し、引きつけたところを、わたしが隙を突いて「ヴァンブレイズ」と「ブリガンダイン」で一人ずつ倒していく。
程なくしてすべての追手を撃破したわたしたちは、無事にピーコッド号へたどり着いた。
ブルースタインさんが設定してくれていた航路に沿って、ペルセスコロニーを目指す。
「行こう、レナ!」
「うん!」
ガイドに従って、ヨナが船を起動。
後少しで、ゼーレキアを脱出できる。それですべてが終わると、そう思っていた。でも――
「ヨナ! 何かが近づいてきてる!」
「新しい敵!?」
視認できたあの船は――間違いない、イノベイターの戦闘艇だ。
それは街を出てから直ぐに襲いかかってきた。
光学兵器の光が数回空に瞬いたかと思うと――
「ダメ、かわしきれない! レナ! 掴まって!」
直後、その内のひとつが船に直撃した。
船体が大きく揺れる。操作もままならずに、船は航路を外れて墜落していく。
このままじゃ、ぶつかる――!
次の瞬間、船は座礁した。
強烈な衝撃が、わたしたちを襲う――
――
――――
「……ぅ、あぁ……」
座礁時の衝撃で体を投げ出されたわたしたち。運が良かったわたしは大きな怪我をしないで済んだけど――
「――ナ、ヨナ起きて! ヨナってばぁ……!」
ヨナは頭から血を流して仰向けに倒れていた。
頭の中は真っ白で。わたしには、ただヨナの名前を呼び続けることしかできなかった。
「起きてよ、ヨナぁ……お願い……」
これ以上、大切な人を喪ってしまったら、わたしは……!
零れ落ちた涙がヨナの頬を濡らす。それが届いたのか、ヨナの顔には徐々に生気が戻っていった。
「あ、れ……私……」
「ヨナ!? よかった、よかった……ヨナぁぁ!」
「えっと……私、意識が……」
ヨナの右手が、わたしの頬に触れる。
「ごめん、心配させちゃったね」
「もういいの。ヨナが無事だったから……」
穏やかな笑みに、わたしも笑顔で返す。
頬を通して感じるヨナの温もりが、わたしに生きているという実感をくれた。
「私たちは今どこにいるんだろ……」
位置情報を確認する。現在地は、ゼーレキアを出て直ぐにある丘の上だった。
「とりあえず、損傷を確認しなくちゃ」
ヨナはそう言って、外へ出ていく。
わたしも付き添うようにハッチを開けたその時――
ガンッという音と共に、甲板上を何かが転がっていった。その先にあったのは、メギド・ゴグで戦っていたはずの、ブルースタインさんの――頭だった。
「ブルースタイン!?」
「そん、な……」
「見つけたぞ……帰還種……」
ざらりとした機械的な声が響く。
その声の先に立つのは――
「我が悲願、我が子らのために。貴様はここで排除する」
隣に立つヨナが息を呑む。
一言も話さず、ただ黙って睨みつけている。
「まさか、あなたが……エイハヴ!?」
「いかにも。貴様には、我らの輝かしき未来がための、礎となってもらう!」
ボロボロの身体を引きずって、イノベイターの指導者がやって来る。砕けたアーマーの隙間から見える瞳には、激しい憎しみが灯っていた。
「あなたたちがどれだけ苦しんだのかは、理解しているつもりです。でも、それでも! 争わないで済む未来だってあるはず!」
「ならば、今直ぐ愚かな我らに知恵を授けてみせろ! 世界もろくに知らぬ帰還種が、未来を語るでないッ!」
「わたしはこの目で見てきた! たくさんの痛みと悲しみを! 願いを! それを、もっとたくさん経験してきたあなたが、どうして同じことを繰り返すの!?」
「フン、世界に祝福された者の戯言にすぎんな」
エイハヴの構えた銃が、瞬く。
「レナ、危ない!」
咄嗟にヨナが身体を引き寄せてくれたお陰で、わたしは死なずに済んだ。
「私は貴様を否定する! 機械種に選ばれた後継者は、我が手で処断してくれよう!」
――悔しい。
あの人には、なんの言葉も届かない。
そう思わせるだけの執念を、あの眼から感じた。
EPISODE10 わたしたちの未来「わたしは、わたしたちが選んだ道を進む。愛する人が笑顔でいられる“明日”を作るために!」
じゃり、じゃりと擦ったような足音が響く。
今にも倒れてしまいそうなくらいにボロボロな身体を動かして、エイハヴが銃口をわたしたちに向けた。
瞳に宿す激しい憎悪。
悲しい過去に囚われたままのあの人は、もうわたしたちを見ていない。
「我らの理想を叶えんがため……我が悲願の前に立ち塞がる貴様は……ここで、処分する」
「そんなこと、絶対にさせない。わたしは、みんなと約束したの」
「我は認めん、機械種に作られる未来など!」
「――だから、ここにレナがいるんだ!」
デイブレイカーに、そっとヨナの手が添えられた。
定まらなかった照準が、ピタリとエイハヴに向けられる。
――これは、憎しみを断ち切る弾丸<想い>だ。
悲しい過去に縛られて、わたしを滅ぼそうとするエイハヴとの、決別の弾丸だ。
だからわたしは、トリガーを引く。
大切な人を護るために。
否定する人たちと戦うために。
最後の最後まで、わたしは抗ってみせる!
わたしが決めた! わたしが選んだ!
だから、絶対に諦めない!
「ヨナ、ギデオン、ミリアム――」
みんなの想いを、この銃口に込めて。
憎しみに支配されたあの人を、撃ち抜いてみせる!
わたしたちの未来を決めるのは、わたしたちだ!
「真人の世界のためにはァァァ!!」
「わたしは! あなたの想いを撃ち抜く!」
お互いの意志を反映するように、ふたつの光が強く輝きを放つ。
「「いっけえぇぇぇぇぇ!!」」
EPISODE11 銀の翼は空に舞う「ギデオン、ミリアム、行ってくるね。みんなが繋いだ先にある、未来へ」
デイブレイカーの閃光が、エイハヴの放った光と共に、すべてを呑み込んだ。
さっきまでエイハヴが立っていたところには、もう何も残されていない。
見上げた空には、遠ざかっていくイノベイターの船が見えた。
脅威は……去ったんだ。
「レナ、やったね……私たち……」
「うん……」
お互いに生きていることを確かめ合うように、わたしたちは抱擁を交わした。
ひとしきりそうしていると、ヨナの手が頭に添えられる。
「行こっか」
「そうだね」
ヨナの手を引いて、一歩を踏み出す。
すると、ひときわ強い風が吹きつけていった。
その場で堪えていると、その風に突き動かされるようにして、空に立ち込めていた分厚い雲がゆっくりとずれていき――
雲の切れ間から差し込んだ陽光が、まるでわたしたちの進む道を指し示すように照らし出していた。
「綺麗……なんだか、神様が私たちを祝福してくれてるみたい」
「でも、わたしはギデオンとミリアム、それにブルースタインさんが祝福してくれてるような気がするかな」
「ぁ……ふふ、そうかもしれないね」
「ここまで来られたのは、三人がいてくれたお陰。ううん、それだけじゃない。たくさんの人たちが繋いでくれたから、わたしたちは今、ここに生きている」
わたしたちが目指す機械種の本拠地『ペルセスコロニー』。
そこで何が待ち受けているかは分からない。
過酷な現実が、襲いかかってくることもあるだろう。
それでも、“二人”でなら。
必ず乗り越えられる。
固く結ばれた絆と、受け継いだ想い。
その尊い意志を断ち切ることなんて、誰にもできはしないのだから。
「「行こう、東の地へ」」
――銀の船が、飛翔した。
小高い丘を離れ、緩やかな軌跡を描きながら東の空へと消えていく。
その丘には、小さな墓標が建てられていた。
墓標に添えられた白い花は、二人の未来を祈るように、ふわりと揺れた。
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