【SS】勇者ヒロユキ

Last-modified: 2023-07-22 (土) 13:19:31


プロローグ

━この世界はかつて、世界全体が栄え活気のある町々で覆われていた。
しかし、ある日魔王が大量の悪しき魔物たちを世界に放ち、たちまち町々は滅び、ついには街一つになってしまった。
だが、そんな時、人類の現在を憂いた神様は天命を与え博之(ひろゆき)を勇者にするよう教えた。
そんな勇者ヒロユキの物語である。
↑あの、勝手に勇者になるって決めつけないで貰えますか?
そもそも、僕あの勇者になるって決めてもなければなる気もないんですよ。
そうやって人の気持ちを考えずに勝手に他人を勇者に任命する神様は多分無能だと思うんですけど、そんな無能でもできる仕事があります。
魔王倒して下さいwww
えー「はい」か「イエス」で答えてください。
▼ はい
  イエス
神様「???」

登場キャラ

西村博之

街の一番安全な中央街で配信をして生計を立てている一般人。
2ちゃんねるやニコニコと言ったサイトを管理又はそれに関係している。
ベーシックインカムを欲しがっている。

王様

街の中心に大きな城を構え、街を管理する偉い人。
1章の後、鬱病になったらしい。

怨念骸骨

道半ば倒れた勇者達の怨念が宿った骸骨。
趣味は技名を考えること。

勝間和代

幽霊系の中でもトップクラスの実力を持つ。
話を長くしてややこしくさせようとする。

コメントってあなたの感想ですよね?

  • 面白いw 続き待ってます! -- ドードー鳥(コテハン) 2023-04-08 (土) 11:55:52
  • ヒロユキを勇者にする設定に面白さを感じた自分に驚いたんだよね。頑張ってください! -- ガッチャスパルタソ? 2023-04-08 (土) 12:01:18
  • あの、神というのはですね、無能というより、理不尽の極みなんすよ。そもそも神様が人類の味方って誰かが勝手に決めたことなんだよね。 -- 2023-04-08 (土) 12:55:06

同接数

今日?
昨日?
合計?

Tag: 【SS】

1章

1章 ~勇者ヒロユキ~

博之「はいスパチャありがとうございまーす、えー質問です。私はもうすぐ自分の仕事を選ぶ歳になるのですが、やはり酒屋の店員になった方がいいですか。それとも別の良い仕事があれば教えてください。」
博之「そうですね。…近衛兵が一番良いと思います。えー近衛兵って、王様を守るんですよ、あのでも王様って危険な場所に行かないじゃないですか。なので近衛兵になればトップレベルの給料を貰いつつ身の安全が確保できるので良いんじゃないかなーって思いまーす。」
博之「じゃあはーいもう終わりまーす。皆さんも早く寝て明日の仕事に備えてくださーい。はーい。」
西村博之は、配信して生活する、普通の一般男性だ。
いつも夜中に配信をし、スパチャに答え、お金を稼ぐというやり方で生計を立てている。
しかしそんな一般人が、朝早くから王命で城に行くこととなる。
博之「こんな朝早く(am 5:00)から呼び出されることに不快感を覚えた自分に驚いたんだよね。」

━城 王の間━
王様「よく来た。博之よ。」
博之「おはようございまーす。」
王様「お前は魔物を知っておるな?」
博之「はぁ。まぁ。」
王様「…実は先程、天命があった。そして博之!お前が勇者となり、魔王を討ち倒すのだ!」
博之「嫌です。」
王様「これは神のお告げである。お前は勇者として旅立つのだ。」
博之「あれ、聞こえなかったのかな。嫌です。
王様「貴様…先程から無礼な態度の数々…それが私に対する態度か!」
博之「スゥーえっと、こっちは5時にいきなり叩き起こされて、ここでいきなり天命がなんだで勇者になれとか言われてるんですけど、あの勇者として旅立った人ってこれまで何人もいたじゃないですか。えーでも帰ってこなかったかもう戦えないほど怪我して帰って来るかの二択なんですよね。それは貴方が一番分かってると思うんですけど。えーそれで人数で言えば圧倒的に前者が多いんですよ。貴方は僕に死ににいけって言っているようなものなんですよ。王様が屈強でもない平凡な一国民を自殺させに行かせてるんですよ。」
王様「し、しかし、これは天命であるのだぞ。」
博之「えー、つまり貴方は国民の生死を顔も知らない神様に委ねる人なんですね分かりました。じゃあ僕は帰ります。そして今日の配信でこの話出しますね。」
王様「ま、待て!頼む!勇者として旅立つのだ!これは天命であるのだぞ!神が決めたことだ!」
博之「じゃあその神様連れてきてください。あの貴方では中間管理職過ぎて話にならないんで。できないですね。じゃあ帰ります。」
王様「待て!おい!分かった!旅に出るのならゴールドをやろう。」
博之「まさか最初はくれるつもり無かったんですね。えーじゃあそのゴールドもたかが知れてますね。帰りまーすww」
王様「わ、分かった!10000Gでどうだ…?」
博之「ほぅ…でもあの魔物の攻撃で死なないための十分な装備一式って50000Gするんですよね。その20%じゃ脚装備と兜装備しか買えませんよ?」
王様「なら50000G出す!これで魔王を討伐しに行くのだな!?」
博之「えーあの余裕ってやっぱいつでも大事なんですよ。例えばえー社会に出て、働くときも余裕が無いとメンタルが持たないんですよね。それと同じ様に、あの僕が仮に勇者として旅立ちますゥ、で50000Gで装備一式買いますゥってなった時に、もう手元に殆ど金残ってないんですよ。それでもし剣が折れたりとかァ、鎧が壊れたりしたらまた買わないといけないんですよ。なのであのー、予備としてもう50000Gあった方が良いと思いまーす。」
王様「…分かった。100000Gだな…頼むから…!」
博之「そんでェ、えー僕って今まで配信で金稼いでたんですけど、僕が旅立つと稼ぎ頭がいなくなるんで、僕の彼女というか妻というか細君というか奥さんが困るんですよ。なので僕の彼女というか妻というか細君というか奥さんに生活保護月にえー…まぁ400000G*1あったら良いかな?400000G無条件で支給してくださーい。はーい。」
王様「……わ、分かった。これで本当に今から旅立ってくれるのだな…?…な?」
博之「まぁそうですね一通り請求したんでとりあえず準備とかもあるんで1週間後に旅立ちまーすお疲れっしたー。」
王様「フゥー…つ、疲れた…」
博之「あっそうだ。あとォ…」
王様「パタッ…」
 
旅の前支度を済ませた博之。
この先の旅はどうなるのか━?
━続く━

2章

2章 ~魔王軍幹部 怨念骸骨~

ついに勇者として博之が旅立った。
目指すは魔王の城。
博之はその道中にある洞窟へと足を踏み入れた…。

━死人の洞窟━
博之「とりあえず街で一番の防具を一式揃えたんだよね。でもそのせいで歩くスピードが遅くなっちゃったんだよねwwwまぁしょうがないのでここで一晩明かしまーす。」
プヨョ
博之「ん?」
▼スライムが現れた!
博之「あっスライムだ。えっと、スライムって街でも特に有名な魔物でェ、魔物ではあの最弱なんですよね。なのであの僕でも流石に一人で倒せますww」
博之「必殺鋼の剣アターックw」
▼ミス! スライムに当たらなかった…
博之「あー…そういえば僕ってあの運動神経が弱いというか無いんですよ。で、あのえーこんなに重い装備と剣を持ってまともに敵に攻撃が当たるわけがないんd」
▼スライムの体当たり! ヒロユキにダメージ!
博之「あっ駄目だ。スライムに人語は理解が難しいんですねwww」
博之「スゥーえっとあのことわざって知ってます?ことわざに下手な鉄砲も数撃ちゃ当たるって言うのがあるんですけどォ、今からそれを実戦しまーす。」
▼ヒロユキのやたらめったら切り! スライムを倒した!
博之「はーい。ありがとうございましたー。」
???「おや?こんな所に人間が…?」
博之「あーどうもどうも。」
???「下等な人間…フッフッフ…。…お前は運が悪かったな。私は怨念骸骨。魔王軍の幹部だ…。」
博之「へー。」
怨念骸骨「今日はたまたま人間の街の近くのこの洞窟に来ているのだが…見たところお前は新しい勇者だな。…まぁ同情はしてやるよ。なんたってこの魔王軍の幹部と勇者になってからすぐに戦う事となり、ここでお前は死んでしまうからな!!」
博之「ふーん。」
怨念骸骨「……?…つまり、お前の冒険はここで終わるのだ。この怨念骸骨様によってな!!」
博之「あっわざわざ纏めてくださってありがとうございますw」
怨念骸骨「…まさかこの私に勝てると思っているのか?ハッハッハ!笑止!先程スライムと戦っている所を見たぞ。どうやらあんな酷い技でスライムを倒すのがやっとらしいな。…それでどうこの私に勝つつもりだ?」
博之「へー凄い自信があるんですね。えーあとさっきのスライムは人語が分からなかったんですけどォ、貴方は分かるし喋ることもできるみたいですね。」
怨念骸骨「当然だ。スライム如きと一緒にされては困る。」
博之「じゃあ魔王とか他の魔物も喋るんですか?」
怨念骸骨「そうだが…そんな情報を得た所で明らかに弱そうなお前が私に勝てることは無い。冥土の土産にもならんぞ。」
博之「明らかに?それ明らかじゃなくて、あなたの感想ですよね?
怨念骸骨「…えっ?」
博之「スゥーあのよくプライド高い人って、自分を過大評価して他を過小評価するんですよ。僕はそのプライド高い人って全員バカだと思ってて、えーまさに貴方ってそのプライド高いじゃないですか。さっきからなんか無駄に高圧的だしィ、自分に凄い自信持ってるしでwだからあのーそうやって、人を偏見だけで評価するとすぐに返り討ちにされるんですよ。えー僕の知り合いで死んだ魚の目をした40代の性格の悪いデブがいるんですけど、そいつヒゲおやじって言うんです。でェ、そのヒゲおやじが僕に挑んできたんです。ヒゲおやじは僕がひ弱だと思っててェ、結局僕の実力を見誤ってて返り討ちにしたんですけど、まさに今から同じことが貴方で起きようとしてるんですよね。」
怨念骸骨「………うっうるさい!貴様なぞ我が奥義、生神停止(マインドストッパー)で塵にしてくれるわ!」
博之「wwwwww」
怨念骸骨「な、何がおかしい!」
博之「いやwあの生神停止(マインドストッパー)って何ですかww貴方中二病と変わらないんですねwww」
怨念骸骨「貴様…馬鹿に…グッ」
博之「あっごめんなさい泣かせちゃったw」
怨念骸骨「泣いでなどいない゛!」
博之「えーじゃあこうしましょう。本当に貴方が強いのであればァ、僕の攻撃を一撃くらい受けても問題は無いと思うので、ハンデとして最初に僕の攻撃を一撃防御せずに受けてください。まぁ貴方にそんな自信が無いのであればやらなくてもいいんですけどォ、本当に貴方が強いならやるのがえー流儀だと思うんですよね。」
怨念骸骨「分がっだ!やっでやろう゛!」
博之「じゃあ後ろ向いててもらってもいいですか?」
怨念骸骨「…クルッ」
博之「ていっ」
怨念骸骨「!?」
▼ヒロユキの攻撃! クリティカル! 怨念骸骨を倒した!
博之「あの、骨剥き出しって相当バカですよね。人間には筋肉っていうものがあってェ、あの主にタンパク質からできてるんですけど、筋肉が骨を守る役割をしてるんですよね。なので、急所の骨を砕けば一発なんですよ。だから頚椎砕きましたwwはーいありがとうございましたー。」
 
かくして魔王軍の幹部をプライドを利用して倒した勇者ヒロユキ。
彼の魔王討伐への旅はまだまだ続く…。
━続く━

2.5章

2.5章 ~魔王会議~

怨念骸骨を上手く言いくるめ、急所を突き倒した博之。
洞窟を抜けると、博之は遠くに見える村を見つけ向かう。
そんな中、魔王と四天王は会議をしていた…。

━魔王城 会議室━*2
魔王「フフフ…勇者ヒロユキか…。」
◇???「王よ、勇者ヒロユキとは一体?」
魔王「例の人間の街から新しく出てきた勇者だ。」
♡???「へーなになにー?…えっ、なにこの細いの…これが勇者??期待して損したー」
魔王「しかし、侮れんやもしれんぞ。」
♡???「どゆこと?」
♤???「チョットー(チョットー)マオウサマニー(マオウサマニー)シツレイジャナーイ?(シツレイジャナーイ?)」
♡???「あんた喋らないでよwww2つ頭あるだけで笑い堪えてたのにww」
魔王「…よい。それより、先刻から勇者ヒロユキの様子を見ていたのだ。するとどうしたのかは知らないが、怨念骸骨の情緒がいきなり崩れ、自ら勇者ヒロユキにやられたようだった。」
♧???「…つまり勇者ヒロユキは我々魔物の精神を操ることができるかも知れない、ってことか……?」
魔王「あくまでも可能性だが……」
♡???「それって何がヤバイのー?気合で何とかなるっしょ!こう…フンッ!!ってww」
魔王「我々魔物は精神異常魔法(スピリチュアルマジック)に対して耐性が著しく低いのだ。それは君達や、わたしも同じだ。しかし、死霊(アンデッド)系の魔物だと話は変わる。死霊系は精神異常魔法やその類に対する耐性は高い。そこだけ見れば、我々よりも怨念骸骨の方が秀でている。」
♧???「…人間をここまで減らすのにも精神異常魔法使いに大分手こずらされた。もう精神異常魔法使いはいないと思っていたが…。」
♤???「ゼンセンノヤツラガー(ゼンセンノヤツラガー)ドウシウチハジメテー(ドウシウチハジメテー)タイヘンダッタヨネー(タイヘンダッタヨネー)」
♡???「ちょwだからwwww喋らないでよwww」
魔王「とにかく、この勇者には早々に手を打っておかねばならない。死霊系でも上位、幽霊(ゴースト)系で1番の強さを誇る者を向かわせよう。」
◇???「であれば、私めにお任せください。」
魔王「うむ。…では、今回の魔王会議は終了とする。各々持ち場に戻るように。」
 
何か誤解され、強者が博之の元へと向かう。
博之はこの迫りくるピンチをどう切り抜けるのか━?
━続く━

4章

4章 ~写像 前編~

魔王軍の幹部である怨念骸骨を倒した博之。
しかし、魔王軍からの刺客が博之に迫る…。
 
博之「なんだろう、何か嫌な予感を覚えた自分に驚いたんだよね。」
???「あーどうもこんにちは。貴方が博之さんでいいですか?」
博之「おっ、急に何もない所から現れるのってあなた幽霊系の方ですね。えっとあと、こうゆう時はあなたから名乗るのが普通じゃないんですか?」
勝間「ああ。すいませんそうですね。私は勝間和代と言います。貴方が博之ですね。」
博之「はい。それで何の用ですか?」
勝間「魔王様からの勅命で貴方を倒しに来ました。なので今から殺したいと思います。」
勝間「論 域 展 開
博之「ん?」
勝間「まあ人間である貴方は知りませんよね。論域展開とはある1つの議題について話し合い、論破された方が死ぬと言うものです。」
博之「あーはいはいwww」
勝間「私はこれで多くの人間を殺してきたんですね、そしてえっと…名前何でしたっけ、まああの骸骨さんを倒したご褒美で貴方が議題を決めても良いですよ(笑)」
博之「あっ僕が決めて良いんですか。じゃあえーと…そうだな…ネットの匿名性の是か非かとかでどうですか?」
勝間「分かりました。じゃあよろしくお願いします(笑)」
博之「ああよろしくおねがいしますw」
勝間「えー私、貴方の配信を偶に見てるんですけど、博之さんはインターネットの実名主義は反対ということで正しいでしょうか?」
博之「あー、別にあのなんだろうなぁ、その、実名匿名ということを反対してるんじゃなくて、なんだろうな、その、実名で書いた方がいいって人は大抵は我の強いか社長タイプって人が多くて、サラリーマンとか普通の一般の人で、名前どんどん出して行きますよって人ってあんまりいないんで。なので、あの実名匿名云々って話じゃないです。」
勝間「じゃあ別にインターネットは匿名であるべきというわけではないんですね。」
博之「使い分けたい人が使い分ければいいだけだと思うんですけど。」
勝間「そのときに、やはりあのー、没個性というのが問題になっていまして、心理学の中でも、自分の名前がわからないだとか、集団の中に埋もれてしまうと、リスクテイカーになって危険性が増すとk」
博之「没個性っていう問題が勝間さんの中で問題ならまあ問題でいいと思うんですけど、一般的には問題になってないと思うんで。」
勝間「一般的に問題になっているから訴訟たくさん受けているわけじゃないですか!」
博之「いやべつに、匿名だから受けているわけじゃないですよww」
勝間「誹謗中傷が入ってたから受けているということですよね。その誹謗中傷を匿名が招きやすいという、心理学の研究結果があるんですけどm」
博之「心理学の研究データってどんなものですか?」
勝間「あの、没個性化になるとリスクテイクしたり自分に責任がかかってこなくなると攻撃性が増したり、他人に対する批判をしたりするということですが。」
博之「責任がかからないって、たとえばじゃあ新宿の街を歩いていました、で犯罪に遭いました、ということと同じですよね。人間て名札付けて歩いているわけじゃないじゃないですか。」
勝間「人為的に促進してしまうのではないかという議論なんですね。それでプロバイダ規制法が入りまして、IPアドレスその他であるとか開示がー…」
博之「プロバイダ規制法っていうのは、あの、プロバイダ有限責任法のことですか? あれってプロバイダの責任を減らす法律で、プロバイダを規制する法律じゃないですよw」
勝間「…じゃあちょっと話を変えましょう。」
博之「あはいww」
勝間「こないだモコドが最高裁で負けましたけども、書いた人が匿名であっても、それについて何か不都合があった場合には、IPアドレスの開示や、実際にそれを書き込んだのが誰かということを含めて、開示義務があるということでキャリアが判決を受けましたけども。」
博之「ええええ、そこはぼくは賛成ですけども。」
勝間「賛成であると。たとえば2ちゃんねるでいろんな、たとえば私のスレッドっがざーーって立ってるんですよ。」
博之「はいはい。おめでとうございますw」
勝間「15くらいあるんじゃないかと思うんですけど、数えてないんですが、くたびれて。で、それもはっきり言って、誹謗中傷であったり場合によっては脅迫まがいのこととかいろんなことがあるわけで、事実じゃないことをたくさん書かれていて。それはほっといていいんですかね?」
博之「それは警察に行くなり裁判所に行って開示させるなりすればいいことだけの話だと思いますけど。」
勝間「で、それは手間ひまの問題で、結局、それをやるのはコストがかかっちゃうじゃないですか、こちら側としても。だったらべつにちゃんとした実力を示してれば、それはそういうものはなくなるんでは?」
博之「実力?」
勝間「実力というのは何だかな、ようするにちゃんとしたことをやってれば、それが事実じゃないということが自ずとわかってくるだろうと。」
博之「ああwじゃあ、いくら何書いてもいいっていう、論法ってことですか?」
勝間「違います違います。」
博之「あ違うの?はいはいw」
勝間「もう一度議論に戻りますと、じゃあ2ちゃんねるという中で、もう、売られちゃったんですけど売られる前に、そういったものを、いわゆる、ユーザに対して何か防止をするとか、あるいは誹謗中傷を受けた人はどんどん警察に言ってくださいとか。」
博之「書いてますよ。」
勝間「積極的にIPアドレスを開示するとか。」
博之「積極的にやる必要ないと思いますけどw」
勝間「ここですよぜひ聞きたいのは!」
博之「逆に、積極的にIPアドレスを開示しているサービスって何があるんですか?」
勝間「実際にだけど…」
博之「フヤー掲示板も、ximiも、EEGRも、積極的にIPアドレスは開示してないと思うんですけど。積極的に開示しているサービスがあって、これを真似するべきだっていうならわかるんですけどォ。」
勝間「違います違います、じゃ、例えばアメリカっていうのは実名が中心d」
博之「それもなんかよく言われるんですけど、実際実名で書いているサービスってどれのことを言ってます?」
勝間「BookfaceであるとかHooya!の書き込みであるとか、Zonamaの書き込みなんかも、まあ本当に実名かどうかはわかんないですけども。」
博之「ええwその実名かどうかわからない名前に何か意味があるんですかww例えばーじゃあ、2ちゃんねるの書き込みが全部'山田太郎'になりましたっていったら満足するんですか?」
勝間「………なんかさ、博之さん! なんかねー、私たちの議論がぜんぜん噛み合ないのはなにかって言うと、多分そのー、博之さん、どーでもいいじゃんやってれば、みんなが自由にやらせればいいじゃんっていう感じなんですよ。」
博之「勝間さんが言ってること自体に筋が通ってないから話が噛み合ないと思うんですけど…ww」
勝間「またそんな話になr」
博之「じゃあ実名として山田太郎っていう名前書くのに何の意味があるんですか。」
勝間「実名ではないです。私が言っているのは、実名というよりは責任ある言論であるとか責任ある行動をどうやってインターネットの中である程度のルールをもって確保するよな環境を作りたいかということなんですが、どうやってインターネットの中である程度のルールをもって確保するような環境を作りたいかということなんですが。」
博之「それは教育じゃないですか。人がどう考えるかであって別にサービスの提供者がやることではない。」
勝間「そこですよそこ。」
 
中々に討論が白熱してきた二人。
決着はどちらにつくのか━?

━中編へ続く━

5章

5章 ~写像 中編~

討論が白熱している二人。
どちらに軍配が上がるのか━?
 
勝間「そこですよそこ。」
博之「あの個々の人間がどうするかっていうのをなんでサービスの提供者の責任にしているのかっていうのが僕わからないんですよ。」
勝間「そこですよね。だからそこが多分私とひろゆきさんの議論の大きな分かれ目で、私はある程度サービスの提供者が場を作ったときにはそこのルールを規定しないと荒れてしまうと思っているんですよ。」
博之「荒れるってどういう意味ですか?」
勝間「実際2ちゃんねるで非常に有益なスレッドもあって面白い議論もあれば、まさしくそのーなんでしょう、鬱憤ばらしのための批判であるとか揚げ足取りであるようなスレッドもたくさんありますよね。それは正しいですか?認識として?」
博之「社会ってそんなもんじゃないですか?えー居酒屋とか行ったらみんなそんな話しているじゃないですか。」
勝間「ただそれが、陰口がある程度インターネットは私は拡声器だと思っているので、いいことも悪いことも増強されますよね。」
博之「えぇ。」
勝間「で、実際その悪いことに対して例えば、私がやっているクロストークというコーナーでは基本的に新聞に対する言論ということを実名、もちろんそれが本当に戸籍名なのかという議論はありますけども、ファーストネームとラストネームをきっちり書くような形でお願いしているんですよ。」
博之「でェ、ファーストネームとラストネームを書いてェ、誹謗中傷を書いた人がいました。でも結局書いた人が誰だかわかりませんって言う方が問題じゃないですか?w」
勝間「それはIPアドレスがまさしく請求をして開示して辿ることは可能ですよね。」
博之「ええ、だからそういうのがトレーサビリティとしてあれば十分であって、別にそのー山田太郎って名前なのか、ジョナサンなんちゃらっていう名前なのかなんてどうでもいいことじゃないですか。」
勝間「コストの問題なんですよ。例えばそこらへんに道にゴミを捨てる人がいますと。ゴミはゴミ箱に捨てる方が良いですよね。」
博之「さっきのクロストークの話で山田太郎なのか名無しさんっていう名前なのかコスト一緒ですよ。」
勝間「名無しさんや山田太郎であればそれが匿名である蓋然性が非常に高くなりますよね。戸籍名が名無しさんである可能性が低いですよね。」
博之「だから?」
勝間「だからコストの問題だと言っているんです。」
博之「コストはIPアドレスを請求して、その人が誰か調べるコストは全く一緒ですよね。」
勝間「だから、そこに行く必要があるかどうかを判断するコストとしt…」
博之「ん?行く必要があるコストって何ですか…?」
勝間「IPアドレスの請求までする必要があるかどうかという…」
博之「いや、それは書いた物がIPアドレス請求する必要があるんだったら、名前はもうどうでもいいじゃないですかw名無しさんでも山田太郎でも。」
勝間「そんなことないですよ。そこのコストの問題をやはり議論したいのですよ。」
博之「いやwコストは一緒ですよね…」
勝間「一緒じゃないですよ。私がー例えば…」
博之「いや、プロバイダに請求するコストは一緒じゃないですか。」
勝間「だからそれは2日とか待たなきゃいけないですよね。」
博之「いや、じゃあそれが山田太郎になっていたとしても、その山田太郎がどこの誰だか分からないですよね。」
勝間「じゃあ、訊きますよひろゆきさん。ビジネスしますよね。ビジネスしたときにひろゆきさん名刺渡さない?」
博之「今日はたまたま忘れましたけど、持っているときは渡しますよ。」
勝間「ですよね。じゃあ名無しで良いんですか、名前も名乗らずに…」
博之「…?今、全然違う話していますよね?」
勝間「いや、違います。リアルではちゃんと名前名乗って自分がどういう人だかを開示して相手の信頼を得ようとするのに、何故インターネットだけ匿名で良いんですか?」
博之「別にインターネットでも名前名乗りたい人は名乗れば良いと思いますよ。例えば、僕スタッフとかいろんな人と会っていますけど、名前言って会話した人って多分4、5人で、あとのスタッフ誰も名前を知らないですよ。」
勝間「それはクローズドだからですよ。その環境が国営のスタジオというところにいるわけですから、明らかにその制作関係者しかいないということがある程度担保されている上でn…」
博之「じゃあ例えば公開のイベントやっているときに、スタッフか一般の人かわかんないじゃないですか。それ全部名刺交換するんですか?」
勝間「インターネットの話をしているんですよ、今は。」
博之「インターネットの話はインターネットの話をしてください。なんかァ今リアルの話にしたの勝間さんですよね。」
勝間「いや、リアルの話に対してインターネットが写像であるということに、何故ですね…」
博之「シャゾー?何ですかシャゾーって?」
勝間「フッ、ダメだこりゃ(笑)」
博之「ああ、すいません。なんか、言葉知らなくて。」
勝間「あの多分ですね、」
博之「なんか、あのーよく分からない、例えばシャゾウって言葉の意味僕知らないんですけど、一般的にもそんなに常識的な言葉じゃないですよね。それを持ち出してダメだこりゃって言われても、確かに僕ボキャブラリ少ないかもしれないけど、それをなんか呼んだ人に対して失礼じゃないですか?」
勝間「違いますよ。私が言いたいのはですね、私とひろゆきさんの価値観とかポリシーの違いがあってそれに対して何か議論をこう二人で戦わせようとするとお互いに自分のフィールドに逃げてしまって、余計こう例え話が始まるんで。」
博之「逃げてないですよ。じゃあ、さっきのインターネット上の名前の話でトレースできるかどうかは名前が名無しさんでもコスト一緒ですよね。はいかいいえで答えてください。ようはプロバイダに対してこういうことがありましたァ、トレースして住所を知りたいかっていうコストは一緒ですよね。はい、いいえどちらですか?」
勝間「言います。トレースを必要とする場合には、はい。ただ、トレースを必要とするかどうかの判断がその前にありますので、その分のコスト軽減されます。」
博之「じゃあ、山田太郎って書いて誹謗中傷しているのと、名無しさんで書いてて誹謗中傷しているので、内容は一緒ですよね。」
勝間「どちらもトレースを請求します。」
博之「ああ、はい。じゃあ一緒じゃないですかw」
 
討論がもいよいよ佳境に来た二人。
決着はどちらにつくのか━?

━後編へ続く━

6章

6章 ~写像 後編~

いよいよ討論も大詰め。
論破した方が勝ち、された方が死ぬ。
どちらが論破することができるのか━?
 
博之「あの、匿名だろうが本名だろうが結局トレース請求しようとしてるじゃないですか。そこになんか違いってあるんですか?w」
勝間「いやあるじゃないですか。ひろゆきさんってそもそも論で話してて、さっきも言ったみたいに…」
博之「話を変えないでくださいww 僕はそもそも論で話してなくて、えー要するに勝間さんの言い分って、そのネットの人の本名とか住所とk」
勝間「あのですね、私思うんですよ。」
博之「はいはい。」
勝間「アメリ力とかでもなってるんですけど、やっぱりネットは実名制の方がそのネット犯罪率も低下して、誹謗中傷も少なくなるって研究結果が出てるんですよ。それに比べて曰本だと、ネット匿名制なので誹謗中傷も絶えず、犯罪率も悪いってもう明白な事実じゃないですか。なんでそれが分からないのかなと。」
博之「…?ネット実名制のアメリ力ではネット匿名制の曰本より治安が良いって、なんかそういうデータあるんですか?
勝間「いや無いですけど、そういうことじゃなくて…」
博之「なんだろう、ウソつくのやめてもらっていいですかwww
勝間「いや嘘じゃないd」
博之「さっき研究結果出てるって言ったじゃないですか。別にデータがあれば僕も納得しますけど、データもなければソースも無いって言うのは正に誹謗中傷と同じだと思うんですけどね。」
勝間「それは私が推測したもので、大体ひろゆきさんg」
博之「憶測とデータは違いますw なんなら、あのアメリ力より曰本の方が治安も良いという数値が調べればあります。明確なその印象操作のための嘘ですよねこれって。」
勝間「…。」
博之「ディベートに嘘を持ってきた時点で、勝間さんの負けなんですが、あの異論とかってあったりします?w」
スウゥゥゥゥゥゥゥ…
博之「あれ、空間が元に戻ったのかな?…あ、勝間さん?死んでる。アンデットデッド、なんつってwww」
 

━魔王城 玉座━
魔物たち「勝間様がやられた…!?」
魔物たち「そんな…勝間様と言えば必殺無敗の超論者じゃ…」
魔物たち「しかも幽霊系で一番の強さを誇っていたのに…」
魔王「落ち着け。どうやら勇者ヒロユキは今までの勇者とは随分違うらしい。」
魔物たち「勇者なんて今まで取るに足らなかったのに…」
魔王「しかし、我々とて黙ってやられる訳にはいかない。確かに今までの勇者より比較にならないほど強く、口達者であろう。だがしかし!この勇者に敬意を示し、四天王で叩き潰してやろうぞ!」
魔物たち「勇者相手に四天王を!?」
魔物たち「流石に強い勇者でも四天王にはかなわないだろ!」
魔物たち「魔王様ばんざーい!!!」
 
遂に幽霊系最強の勝間を倒した博之。
しかし魔王側の士気は落ちるどころか上がってしまう。
更に四天王も動き始め、博之ピンチ!
博之はこれをどう乗り越えていくのか━?
━続く━

*1 現実のサラリーマンの平均月収は36万
*2 ◇、♡、♤、♧は区別。