原語は「Master」。
後述の通り、クラスとしてはクラシック・ダンジョンズ&ドラゴンズにのみ登場する。
新和版時代には「ハーフリング・マスター」というクラス名で紹介されたことがあった。原語版では「halfling master」という名称は使われていないが、解説文の中で「hin Master」*1と表現された箇所はある。
クラシック・ダンジョンズ&ドラゴンズ
未訳であるGAZ8「The Five Shires」に登場するクラス。
ハーフリングが主要種族の国「ファイヴ・シャイア」独自のクラスだが、Sub-Classと明記されている。
経験レベルが8に到達したハーフリングが(DMの許可を受けて)選択できるようになる。
概要
ファイヴ・シャイアには、かつて「The Wise Ones Of The Wood」(森の賢者)として知られたエルフあるいはエルフに似た存在がいた。「マスター」はもともと彼らを指していたが、彼らが何時の間にかいなくなった後、彼らの後を継いだハーフリングたちが「マスター」としてファイヴ・シャイアを守るようになったとされる。
マスターは普段、故国であるファイヴ・シャイアの各地の自然の中で独りで暮らしている。マスターは必要が無い限り故国を離れようとはしないし、他者と接触したがるわけではない。しかし故国に危機が迫る時には他のハーフリングたちと協力する。
マスターになるためには、自分の師匠となるマスターの下で数か月間修業をし、試練を克服する必要がある。
クラス能力
武器や防具、アイテム類の装備や使用、ST判定はこれまでと同じとなる。
「マスター」はハーフリング本来の経験表とは別に、マスター固有の経験表とレベルがある。
マスターとしてのレベルは経験点を獲得することにより上昇する。経験点は3,000,000で35レベルに到達する。
マスターの特徴は以下の通り。
- ファイヴ・シャイア内での自然環境に関する知識を得る。
- インフラヴィジョンを得る。
- ファイヴ・シャイア内で発揮される特殊能力「デニアル」の判定の基準値がインテリジェンスとウィズダムの合計値の2倍になる。
- マスター・レベルが上昇する毎にヒットポイントが1加算される。
- マスター独自のリストにある呪文の使用。
これらの呪文はクレリックやドルイド同じく瞑想により記憶する。力の源であるファイヴ・シャイアの国内でしか呪文の覚え直しができないが、この制限はマスター・レベルが一定以上に到達すると解除される。 - クレリック、ドルイド、マジックユーザーが使えるマジックアイテムを使用可能になる。
- マスター・レベルが8以降、アタックランクや魔法ダメージ半減、ファイターコンバットオプションの習得、ブレスダメージ半減といったコンパニオン・ルール・セットにあるハーフリングの能力を得る。
- ファイヴ・シャイアで暮らすハーフリングや自然を守るために行動を起こさなければならない。彼らの助けを見捨てることは、マスターと見なされなくなってしまう。
GAZシリーズで発表された、エルフから派生するエルフ・ウィザードに近いコンセプトのクラスとなる。
基本的な戦闘能力はコンパニオン・ルール・セットでアタックランクを得るハーフリングほどではないが、独自のラインナップの呪文を行使できる点が強い。
関連項目
【ハーフリング】【エルフ(種族)】【クレリック(クラス)】【ドルイド(クラス)】