モンスター/【ボア】

Last-modified: 2023-06-20 (火) 20:03:04

原語は「Boar」。
猪のことだが、単にboarでは去勢していない豚を指すことがあるため、Wild Boarと表記することがある。
強い突進力を持つが、一方で神経質な性質をしている。嗅覚が鋭敏で知能も高い。雑食性だが、基本は草食でイモや雑穀、木の実などを主に食べている。森林や平原などで水場に近い場所に生息する。泥地に体をこすりつけたり水浴をする、障害物を飛び越えたり土を掘って避けるなど、知能や学習能力は高い。また力が強い上に走行速度は時速40㎞前後に達する。時速4㎞程度ではあるが犬かきで泳ぐこともでき、日本の瀬戸内海では離島を泳いで渡った事例がある。
現実世界では肉が食べられることで知られる他、毛皮や牙も利用されることがある。このため『異世界転移、地雷付き』のようなライトノベル作品では、物語の序盤でイノシシを狩ることで冒険者としての生計を立て始めるという描写がある作品が見られる。
メタルフィギュアも製造販売されてはいるが、現実世界にも存在する動物であるためか種類は多くない模様。

クラシック・ダンジョンズ&ドラゴンズ

第4版ではベーシック・ルール・セットに登場。新和版での表記は「ボア(イノシシ、Boar)」。AC6 モンスターマニュアルの索引では「ワイルドボアー(ボア)」と表記されている。
解説文は、「野生イノシシは一般的に森林地帯を好むが、どこでも見かけられる。雑食性で、怒らせると非常に攻撃的である。」とだけある。
ヒットダイスは2。アライメントはニュートラル。攻撃は牙1回のみ。

ルールサイクロペディア

ルールサイクロペディア版での表記は「ボア(イノシシ)」。
この版では「ノーマル・ボア(イノシシ)」と「グレート・ボア(大イノシシ)」の2つがいる。
ノーマル・ボアはベーシック・ルール・セットに掲載されているものと同じで、種別は動物知力2。サイズM。荷重は1500cn/3000cn。

グレート・ボア

原語は「Great Boars」。ルールサイクロペディア版で追加された。
ヒットダイス巨人並みに高い。移動速度はノーマル・ボアと変わらないが、アーマークラスは良くダメージは倍近くに増えている。
種別は巨大動物知力2。サイズL。荷重は3000cn/6000cn。
珍しい存在であり、「失われた太古の世界」に生息、野蛮人種族の乗り物として使われるとされる。

アドバンスド・ダンジョンズ&ドラゴンズ

第2版のモンスターコンペンディウムでは以下の3種が登場する。

イノシシ(ワイルド・ボアー)

原語は「Wild」。野生のイノシシ。
ヒットダイスやダメージはクラシックD&Dより高く、加えてヒットポイントが0以下になっても数ラウンド戦い続けるという特殊能力を持つ。ただし、戦い続けられるヒットポイントには下限があり、それを越えるダメージを被ると即死してしまう。
知能は極めて低く、社会構成は家族、食性は雑食、活動時間は日中と、現実世界のイノシシと大差ない。
出現数が多い場合、オス1匹以外はメスとウリボウ*1で構成される。
生態の項目では、トリネチラ・スパイラルという寄生虫のため適切な調理をしなかった場合は寄生虫により苦しむことになることが明記されている。またイノシシは食肉になる他、毛皮や剛毛、獣脂が利用できる。


プール・オブ・レイディアンス」ではヒットポイントが0以下になっても「ニヤリと笑って立ち上がった」というログが表示されて戦闘続行となる。ヒットポイントが0以下になると即死扱いとなるD&Dシリーズのモンスターの中でも異色の特殊能力が再現されている。

大イノシシ

原語は「Giant」。巨大種のイノシシ。また「Elothere」
「この野生のイノシシの太古の先祖は極めて好戦的である。」と記述されている。
通常のイノシシの約2倍のヒットダイスを持ち、牙によるダメージも高い。またワイルド・ボアー以上にしぶとく戦い続けることができる。

イボイノシシ

原語は「Warthog」。
上記のワイルド・ボアーに比べて、能力的にはやや弱い印象だが2本の大きな牙による2回攻撃が可能という大きな特徴がある。


*1 原語ではウリボウはyoungと表記されている。