FF8
ガルバディアガーデンへ行く途中の森にて、自分の所為でバラムガーデンがガルバディアの報復対象になることを恐れたゼルが、「ガルバディア軍に負けたりしないよな」と縋る様にしてスコールに訊ねた時に、スコールが「ガルバディア軍の戦力にもよるだろ?」と答えたことに対するリノアの台詞。
リノアは「大丈夫だ」とか「がんばれ」などといった慰めの言葉をゼルは求めていると言い、「そういう言葉が仲間の元気や勇気になるんだから」と主張したが、それに対してスコールは心の中で、気休めに過ぎないと言い、また他人に頼ることについて甘いと評した。
この後スコール達がラグナ編に行った間を挟んでリノアは謝罪した。
- この時スコールはリノアに対して一言も発しておらず、まるでリノアが壁に向かって話しているようなシーンになっている。
会話の主要部分の抜粋は以下の通り。
なお、実際のテキストには心内文であるスコールのセリフに発言主の表記はされていない。
(前略)
リノア「素晴らしいリーダーね」
リノア「いつでも冷静な判断で仲間の希望を否定して楽しい?」
スコール「(……またからむつもりか)」
リノア「ゼルはあなたの言葉が欲しいのよ」
スコール「(……そんなところだろうな)」
リノア「大丈夫だ、とか、頑張れとかそういう言葉があればゼルだって……」
スコール「(そんなのは気休めだろ? そう思ってるのは俺だけか? いや、サイファーだって……)」
リノア「そういう言葉が仲間の元気や勇気になるんだから」
スコール「(他人になんとかしてもらおうってのがあまいんじゃないのか?)」
リノア「それくらいわからない!?」
スコール「(……うるさいな)」
リノア「ねえ、スコール!」
(後略)
スコールは新米なのに傭兵軍団SeeDの兵士として完成されすぎている感はする。
ゼルも初任務であんなことになるとは考えてもみなかったろうに。
- スコールの場合、兵士として優秀というより単なる性格のような…
- アルティマニアでは、この時のスコールについてこう指摘してる。
プロの傭兵としての姿勢ではなく、
他人に無関心すぎるのがこのクールさの遠因である。- アルティマニアには「無関心」とあるが、スコール本人は(……俺は無関心なわけじゃない)と本編で明言している。ここでもゼルに対して無関心であったわけではなく、ここでゼルを慰めても事態は変わらないので意味はないと思ったのだろう。
……何にしろゼルは救われないが。
- アルティマニアには「無関心」とあるが、スコール本人は(……俺は無関心なわけじゃない)と本編で明言している。ここでもゼルに対して無関心であったわけではなく、ここでゼルを慰めても事態は変わらないので意味はないと思ったのだろう。
- しかしいくら未成年とはいえ、一応はプロの兵士な訳なんだから根拠のない楽観的な思考に問題があるのは確か。そう言う意味では理由はともかくスコールの対応は間違っていないと言える。
…まぁ友人としてどうかと言われると。 - 作戦中にゼルを突き落とすようなこの発言は、全体をまとめるリーダーとしてもどうかと思う。
- リノアの説教中、スコールの心の声はこう言った。
「……うるさいな」- まあ、説教されて「うるさい」と思わない方がおかしいだろう。
- 早い話が「スコール空気嫁」ということですね。分かります。
- もっとも変に攻撃的な言い方になっていてリノアに否がないわけではない。
FF8のキャラの魅力は良くも悪くもこの「青さ」にあると思われる。 - これが暑苦しい系の主人公だったら「ガルバディア軍がどんな大軍で来ても大丈夫さ!」
みたいな事を言うんだろうが正直言うとそれはそれでちょっと鼻についたりもする。
それでこそ上に書いてあるように「根拠もないのにそんな事を気軽に言っちゃって良いのか?」と。- 仲間が不安になっているのなら士気を高める意味でも気遣いの意味でも
「きっと大丈夫」くらいいった方が無難。
リノアはそのあたりの心配りが無いのはいかんよと怒ったんだろう。 - これが軍人と一般人の感覚の差だよ、自衛隊と一般人ですら恐ろしい乖離があるのに
どんな状況でもはねのけられるほどの精神じゃないと続かないからな - 指揮官と部下の差はあれどスコールとゼルは同じ新人SeeD。求める先の筋が違う、と言うべき所だろう。スコールとしてはリノア達は勿論、SeeDすら全滅するという最悪の事態まで考え、回避するために常に思考を研ぎ澄ませておかなければならないのに、「そんな細かいことまで知ったことかっ」というのが素直な所だろう。
リノアはスコールではなく、覚悟不十分だったゼルを弾劾すべきだったのである。
- 仲間が不安になっているのなら士気を高める意味でも気遣いの意味でも
- アルティマニアでは、この時のスコールについてこう指摘してる。
- ()付きで喋るのをやめない限り本人が何を言おうが無関心で無愛想で根暗な事実と評価は覆らない。
スコールが脇役だったらクールな発言、ってことで流されるだろうに…。
某動画サイトではリノアに対して大量にうぜぇとコメントされていた
このシーンは慰めや勇気づけを求めていると教えたリノアのいい奴ぶりを表してるシーンだと思うが
(カッとなったとはいえそれをゼルの目の前で言うのはどうかと思うが)
もちろんそれで何かが変わるわけではないと事や他人に興味のないスコールの性格も現してはいるが
ウザいウザいと言われるリノアだが一部の言動が目立つだけで良心が皆無なキャラではないのだからこういった小さな面から彼女の魅力を知って欲しいものである。
- だが、だったらリノアが仲間の希望をかき立てるようなことを言えばいいだけではないだろうか。
スコールにケチをつける前に。その意味でも甘えている。 - ↑勉強しない子供を叱る親にお前が勉強すればいいと言ってるようなものかと
- あの手の場所は既定の空気に流されがちだから仕方ない。
- 戦闘のプロとしての心構えとそれがない一般人の温度差を良くわかるように描いた1シーンである。
スコールはゼルの言葉に応え、リノアはゼルの心情に応えただけのことである。 - 途中で眠りにつかなかったら喧嘩になってたろうな。
- 他言もせずにスルーするのが、大人。
- 迷言ばかりが悪目立ちしてしまい、正論を言っても批判されてしまうのが哀れというかなんというか。
- とはいえプロの傭兵という立場を考えればスコールの言い分もまた正論だったりする。
そしてそういう気休めを言ってもどうにもならないくらい逼迫した状況でもあるのだ。
(ゼルに対するものも含めて)批判的意見が出るのも仕方がないだろう。
もっとも、すでに上で何度か触れられている通り、その発言自体はプロだからというよりスコールのこの段階での性格による部分が大きいのではあるが。 - ゼルよりリノアが非難されるのはおかしいと思う。リーダーと教官(元)の制止をふり切って暴走してガーデンを危機にさらした挙句、こんな甘ったれた発言してたらプロ傭兵じゃなくたってイラっとくる。とてもフォローしてやる気にはなれない。
- 悪目立ちの多い奴が変にしゃしゃり出るから非難されるのだと思う。特にティンバーの問題発言の直後の話なら尚更。DISC1では悪い意味で場の雰囲気を壊してばかりなため、魔女暗殺のミッション直前でお遊びみたいな提案をしてはキスティスから痛烈に非難される羽目に。
- とはいえプロの傭兵という立場を考えればスコールの言い分もまた正論だったりする。
ティンバー・森のキツネの家でかくまってもらっている際、スコールはサイファーが魔女とデリングの逆鱗に触れて殺されると考え、生きていて欲しいというリノアに対し(思いたければそう思っていればいいさ。でも、そうとは限らないよな? だったら…)「希望を持たない方が傷が浅くて済む」と言っていた。
「優しくない!」と怒りを買ったが、変な希望を持たせないのがスコールの優しさと考えられなくもない。
むしろ他ならぬスコール自身、エルオーネと突然別れさせられたせいで希望を信じていない(あるいは信じたくても出来ない)ことが、DISC2以降に判明する。
自分が信じてもいないものを他人に信じさせる、などという芸当がそう出来る訳もない。
リノア自身、感情が高ぶりやすく思ったことをすぐ口にするせいか、時には少々きつい物言いになってしまうのかもしれない。
スコール達が倒れてしまってからは気持ちの高ぶりが落ち着いたのか、素直に謝っている。
なお、後のトラビアガーデンでは、戦い以外に方法はないのだろうか、もし仲間を失ってしまったら、と不安を打ち明けるリノアに対し、スコールは「戦うことでしか自分も仲間も守れないんだ。それでも良ければ、俺たちと一緒にいてくれ。みんなも望んでいるはずだ」「戦わずに済む方法か。見つかるといいな」等の励ましの言葉をかけている。
序盤の頃と比べると、スコールの成長や二人の距離の縮まりを実に感じさせる。
後にリノアが謝罪している事もあって、ともすればスコールの「兵士としての冷静な判断」にリノアが感情的に反発している様に見える場面だが、その実スコールの内面的な未熟さを的確に突いている一言。
スコールは冷静さは「傷つくのが怖いから最初から諦める」という精神的未熟さに起因するので実態は「冷静」というより「諦観」。敢えてネガティブな言い方をすると、感情的な判断に理屈をつけて自分を納得させている状態。
また根拠のない希望的観測をしないのと、ゼルのメンタルケアを放棄するのはまた別。ラグナが絶体絶命の場面でも仲間を励ましていたように、仲間のコンディション管理も兵士には必要な能力。(ラグナの場合は意図してというより天然だろうけど)
……というよりこの頃の他人と距離をおこうとするスコールの姿勢が団体行動が半ば必須の兵士の活動と噛み合っていないのだが、その原因と向き合った後に実際にガルバディア軍と事を構えた頃には厳しい状況であっても仲間を勇気づけられるほどに成長する。
スコールは『常に最悪のケースを想定して行動する』という行動理念を持っていると本編でも発言している。(彼の場合、『そうすれば傷が浅くて済む』と続くが、)この理念はプロの傭兵としてとても大事なことである。
『きっとまだガーデンは無事だよな』などと根拠の無い希望をもっていているようなメンタルでは、惨状を目の当たりにした時に思考停止して精神的にダメになってしまう可能性が高い。17歳としては当然の行動・思考であっても、傭兵としては失格なのだ。
ミサイル後にトラビアを訪れた時も、ほぼ全壊したガーデンを見たセルフィは(墓前で泣いたりはしたものの)ゼルほど取り乱しはしなかった。一片の希望は持っていたかもしれないが、やはりしっかりと覚悟が出来ていたのだろう。
ゼルは感情の振れ幅が大きすぎて、年相応に未熟であると言える。感情とは厄介で、怒りで強くなるのならいいが、打ちのめされた場合使い物にならなくなる可能性も秘めている。常に最悪を頭のどこかに置き、感情に左右されない訓練が必要なのだ。このことは、トラビアガーデンのバスケットコートでも語られている。・・・ますますゼルの立つ瀬が無い。
- 心構えは大事だが、それを全面に押し出したり、人に強要するのが正しいかどうかは、また別の問題。
まあ、ゼルのメンタルがチキンなことについては擁護できないが。 - ミサイル攻撃の対抗手段にどんな機能なのか把握してないシェルター時代の機能を頼るあたり、根拠の無い希望に縋ろうとしてるように見えるんだが。
- 『把握している手段の中でミサイルに対抗できるものがない』んだから、根拠が無いけど対処できるかもしれない手段に縋ろうと動くのは当然だろう。対処できる手段が見つからないので賭けにも出ずやられました!ではただの阿呆でしかない。
軍人としてはスコールが正しい、と言う解釈を多く見るが決してそうでもなく、軍人としてもこの時のスコールの言動はかなりお粗末で欠陥が多い。
軍事心理学では部隊には「楽観主義」が肝要とされており、例えロジックが希薄でいい加減であっても、意気を消沈させぬよう希望的観測に基づく発言の方が是とされる。
部隊の士気こそが一義であり、スコールの軽視する気休めが何より重要なのだ。
米軍を題材にしたハリウッド映画でも、ノーテンキでいい加減なポジティブ言動をする奴の方が圧倒的に多く、スコールのようなタイプの方が異質で少数である。これは演出でこうしているというだけではなく、実際に楽観的なスタンスの隊の方が高い成果を挙げられる場合が多いため。
創作などでは、感情を押し殺して常に理知的、クールな奴こそ優秀な兵……といった文言が出てきがちだが、これこそ現実離れが甚だしく、実際の優秀な人材とは程遠い設定なのである。
勘違いされがちなのは、楽観的である事と、合理的、冷静である事は別に相反するものではないという事。
現に、この後スコールはイデア射撃イベントの際、萎縮するアーヴァインへ対して理屈の伴わない楽観論に基づいた説得で鼓舞を試みるが、思考は冷静そのものであり、むしろ冷静であるからこそ士気高揚のためにこのような発言をあえて行ったと言える。
スコールが指揮官として成長している事の現われである。
- 常識的に考えれば部下の希望をばっさりと切り捨てるような奴がリーダーとしての資質があるのかというと否であるわけだしね。この点を踏まえてスコールは成長しているし学んでいる。
- 上の方にもあるが、「兵卒」としてはスコールが正しい。自分一人分の責任しか持たない兵卒の仕事は「自分」のコンディション管理であり、その意味でスコールはゼルやアーヴァインよりも優秀な兵卒である。
FF8を軍事物として見るなら、このイベントは優秀な兵卒が下士官となって人の管理を任せられ新しい課題に遭遇するイベントとみることができる。
この後もスコールは頼られることに抵抗を示しながらも何故かみんなに頼られ、ガーデン攻防戦などの苦労を経て変わっていく。 - たしかに「指揮官」としてみれば間違ってるのかもしれないが、ストーリーの都合上いきなり指揮官ポジションに収められているだけで彼自身はまだSeeDなりたての新米である。最初のうちは「一兵卒」としての判断・発言になるのはごく当たり前のことであろう。
スコールもリノアもお互いにまだ相手の状態まで考慮できない、まだ未熟な部分が強かったというだけのことであって、どっちが間違っているとかいうべき段階ではない。
無論現実に同じようなことが起これば別問題だが、これはフィクションである。成長物語を存分に楽しもう。- いきなり指揮官ポジションに収めさせている、ガーデンのやり方こそが問題だろう。
最低限「依頼を受けるチームを指定してミーティングさせ、班長を決めて提出させる」
→「班長には研修を課す(+給料割り増し)」くらいは必要。
- いきなり指揮官ポジションに収めさせている、ガーデンのやり方こそが問題だろう。
- 結局ここで問題だったのはリノア加入からここに至るまで、プレイヤーはリノアはじめ森のフクロウのいい加減さを
とことん見せつけられ、ついにはスコールもそれにハッキリ苦言を呈していること。
この時点で物語上の立ち回りが「いい加減な素人」以外の何者でもない彼女にスコールを非難させても、
プレイヤー視点では「またリノアがうざったい事を…」または「お前が言うな」くらいにしか受け取れない。
リノアがスコールを変えていくというのが最初から決まっていた脚本なんだろうけど、
この場面はキスティスあたりに言わせた方がスコールの未熟さをすんなり受け止められたように思う。- そもそもの話、リノアは指揮官としてどうの兵士としてどうの…などとは言っていない。「いつでも冷静な判断で仲間の希望を否定して楽しい?」と言っているのである。
スコールが指揮官だろうが一兵士だろうが、あるいは一般人だろうが大統領だろうが、不安を抱えている相手が目の前にいる時は「大丈夫とは言い切れないが、大丈夫だと信じて、とにかく今俺たちに出来ることを探そう。」とかそういう言い方しろよ気遣いの出来ねえ野郎だな、というだけ。 - 直前にリノアは立派なリーダーだと思い切り皮肉ってはいるが、まずスコールは「ガルバディアが攻めてきてもその後どうなるかはガルバディアの戦力にもよる」と言っているようにゼルの言葉を否定すらしていない。
リノアのこの発言はここに来るまでサイファーの件含めて現実をドライに突き付けられる事が自分たちの発言を否定されているように感じられた為に出てきたと思われる。
上記にもあるが他人の考えを慮る余裕はこの時のスコールにはなく、ゼルには覚悟が足りず、リノアには現実が見えていない。
- そもそもの話、リノアは指揮官としてどうの兵士としてどうの…などとは言っていない。「いつでも冷静な判断で仲間の希望を否定して楽しい?」と言っているのである。
これと対称的なセリフがこれか。あちらも冷静な判断とは言い難いが。