『9』裏サクセス。ジャンルはスペースオペラ。
「宇宙編」と言われていた企画がパワポケ7の裏サクセスとして決定しかけていたが、藤岡の主張により大正冒険奇譚編に最終決定し、9の裏サクセスとして復活した企画である*1。
星間戦争を乗り越えるために弱い人々が団結して作り上げた宇宙連邦は、平和が続くうちにいつしか利権を追い求め肥大化を続ける怪物となっていた。
やがて宇宙ステーション「ルナリング」に経済制裁の名目で言い渡される資産凍結、そして医薬品全面禁輸措置。ルナリングのパイロットである主人公(裏)は、自らが設計した宇宙船に乗り込み、宇宙を巡って250日以内に50宇宙トンのワクチンを集める使命に就く。
行く先々の星で住民を巻き込んで繰り広げられる熾烈な謀略戦、そして健闘空しく倒れてゆく反連邦系国家たち。しかし主人公(裏)の胸には、連邦をひっくり返すための最後の秘策が眠っていた。
アドベンチャーとRPGに加えて交易シミュレーションの要素が取り入れられ、難易度は裏サクセスでもかなり高いが、仕様を熟知すれば非常に強力な選手が作成可能。
独自の歴史と文化を持つ9つの惑星が舞台となっており、ハードで緻密なストーリーや最大級のスケール、クライマックスの盛り上がりが高い評価を博した。
システムの元ネタとして攻略本ではテーブルトークRPG『トラベラー』が挙げられており*2、そこから肉付けしていったとの記述がある。
また、宇宙船ビルド要素としてボードゲーム『ギャラクシートラッカー』の存在を挙げている*3が、同ゲームの発売年は2007年なのが明らかとなっており*4、パワポケ9の発売より後のゲームを挙げている。これはインタビュー参加者の記憶違いによる混乱と思われる。
肉付けの一部には映画"STAR WARS"シリーズから取られたものがあり、カメダの服装(ダースベイダーモチーフ)やデスパレス(デススター)による惑星破壊等の明らかなパロディイベントが見られる。カメダのデザインがダースベイダーであることはインタビューにて西川により「ダースベイダーが亀田っていうのは早めに決まっていましたね」と明言された*5。
上記の様な設定なため、オニザメや本村など色物要素が強い例外を除き、プアゾ元帥や大統領・ゴロー親子など表では色物だった人物も含めてほとんどの登場人物がシリアスな設定となっている。
『スペースキャプテン編』クリア後に「まだまだ冒険はつづくぜ!」と表示され、続編が制作されると思われたが、結局続編は制作されなかった。
「パワポケ音楽館」のライナーノーツで、『パワプロ94を作成していた当時流行っていた「サッカーのほうがいいよ」と主張していたのも懐かしい思い出です。いや、つくづく野球でよかった。野球じゃなかったら、サイボーグとかファンタジーとかスペースオペラとかできませんでしたからね。・・・あれ?』と引き合いに出されている。
また、パワプロ6は製作段階では「高校編の次に大学編はベタすぎる」という理由で、「野球嫌いな父親から逃げながらプロを目指すストーリー」や「宇宙戦争編」が思案されていたらしい。
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- カメダがまともな悪役を演じていた最後の裏サクセス。なお10以降は完全にピエロ化。 -- 2019-04-25 (木) 09:26:32
- ヘルガってシモヘイヘがモデルかな? -- 2020-05-10 (日) 02:19:32