【火龍出水】

Last-modified: 2025-03-30 (日) 12:39:13

名前の元は14世紀の中国で開発された、龍の頭の付いた筒から火薬の力によって矢を発射する武器である。
世界初のロケット兵器と言われ、使用エフェクトが花火の上がるような見た目なのもそこから来ていると思われる。

系統WP威力属性対象距離効果
小剣技61-味全-赤水晶のロッドの固有技
ディレイアクション、HP回復・レイス解除
耐性無視で狂戦士
初回のみ全能力値強化
命中率・回避などの詳細*1カエル研究室を参照。

閃き派生閃き難度
派生元通常攻撃
(赤水晶のロッド)
36

赤水晶のロッドの魔力により、花火のような光を打ち上げる。パーティ全員の士気を高め、攻撃力のある狂戦士にする。
【赤水晶のロッド】の固有技。
【ディレイアクション】で、味方全員のHPを回復し耐性無視【狂戦士】状態を付与すると同時に全能力値を強化するといった具合に味方全員に有効な【ベルセルク】ともいうべき技。

味方全員のHPを回復できる数少ない技(他はリバティスタッフのシャッタースタッフのみ)だが、耐性無視【狂戦士】状態付与が厄介すぎて利用価値は見出しにくい。

理由の詳細

利用した後は味方全員が狂戦士化してしまうため、技や術が使えなくなってしまう。
これが序盤であればまだいいのだが、終盤ともなれば大技で先手を打って敵を倒すことが最重要であるため、攻撃面が大幅に弱くなるのは致命的である。
能力値が増えても、技や術の封印に見合うだけの強化幅でもないため能力強化がデメリットに見合っているわけでもない。

一方で、赤水晶のロッド自体が終盤の敵からしか入手できないレアアイテムであり、この技そのものも閃き難度36なので終盤にならないと使えない。
つまり、終盤に使いにくい性質を持っているにもかかわらず終盤でしか使えない技なのである。

挙げ句の果てにディレイアクションなので先手をとって使って通常攻撃のダメージを少しでも上積みするなんていう使い方もできない。

利用価値が見出しにくいだけならまだしも、変なタイミングで閃いてしまうと戦況が一気に不利に傾く可能性が高い。
特に退却不可のボス戦で閃くとまず間違いなく勝利は絶望的である。

閃き難度が高いため、ボス戦で閃く可能性があまりないというのがせめてもの救いであるが、仮にそのために閃き難度を高くしたのだとすれば結局使い時を逃しているので本末転倒でもある。

わざわざ使う必要もない技といえるが、どうしても有効活用したいと言うことであれば、「傷薬(高級傷薬)は狂戦士状態でも利用可能」であることを利用し、以下の手順を踏めば利用出来る。

  1. 傷薬を持つキャラがいる状態で火龍出水を使う
  2. 能力強化が不要かつ回復術を持っているキャラを気絶状態にする
  3. 気絶状態になったキャラを傷薬で回復する
  4. 回復させたキャラで元気の水やエリクサーを使って狂戦士状態を解除する

このような手順を踏めば、気絶状態にならなかったキャラは能力強化のみの恩恵を受けることができる。
上手く使えば最大4人を一気に能力強化できる……が、気絶経由で回復しなければならない手間を考えれば必要なバフを掛けた方が楽だし安全であるし、そこまでして能力強化をしたい敵相手に悠長にこのような戦法が採れるのか、ということを考えれば実戦に組み込める代物ではないだろう。
何かしらの制限プレイや魅せプレイでしか出番はないと思われる。

SFC版限定で「閃いた戦闘時」のみ能力が異常強化されることがある。
どうやら参照能力値にHPが使われている不具合のようで、HP次第では全能力99を超える(恐らく最大255)超強化であり、【パンチ】でダメージ【9999】が狙えたり、回避可能な敵の攻撃は確実に回避したり、毒ダメージを0に抑えたり出来る。

このバグは1回の戦闘限定ではあるが、強敵撃破のテクニックとして用いることが出来る。
特に閃き難度36はラスボスの【七英雄】と一致するため、ラスボスで火龍出水バグを引き起こすことで比較的楽にラスボスと戦うことも可能である。
もっとも、あくまで能力値を高めるだけであり、防御力そのものが増えるわけではないし、狂戦士状態を回復するのも上記面倒な手順を踏まなければならないため能力値強化だけで勝てるほど甘くはない点には注意されたい。

このようにラスボス戦で比較的発動させやすいバグではあるのだが、実際に正攻法でラスボスを倒せなかったプレイヤーがこのバグで救われたというケースは恐らく皆無であり、あくまでこのテクニックを知っているプレイヤーが活用しうるに留まっているといえる。

というのも、(前情報なしで)ラスボスの直前でセーブしてしまうようなプレイヤー・あるいは補助を軽視してラスボスを倒す方法がわからないプレイヤーが、まだ火龍出水を閃いていない赤水晶のロッドを持っており、ラスボス戦でそれを装備して通常攻撃を行うなど、想定出来ないからである。

それでもかなり強力な技なので縛りプレイでは、同じバグ要素といえる【ワンダーバングル】共々使用禁止のレギュレーションを明言されることが多い。

【クイックタイム】がラスボスを倒せなかった時の救済措置と言われることがあるのと同様、このバグもラスボスが倒せなかった時の救済措置(としての隠し要素)と一部では考えられていたようだが、残念ながらただの不具合であったため、上記ワンダーバングル共々移植版では普通に修正された。
強すぎるバグの修正は当然だが、あまりにも使い道のないこの技の性能に対して修正も入らなかったため、移植版ではほんとに使い道がない技と化してしまった。

   要LvBP威力属性対象距離効果
小剣技
固有技
9950-味全-赤水晶のロッド/赤水晶のロッド・改の固有技、HP回復、狂戦士
閃き派生閃き難度
派生元通常攻撃
(赤水晶のロッド)
36
マリオネット
(赤水晶のロッド)
34
修得Lv28

技名にちなんで、龍の頭をかたどった花火のような光を打ち上げる演出に。
派生元が増えており、【マリオネット】経由で気持ち早めに閃くことが可能になった。
回復量は【魔力】依存で、原作版と比べると能力値強化がオミットされている*2ため性能面では弱化している。
その上、消費BPはなんと全ての技・術を通して最大の99となっており、非常に燃費が悪い。

一見するとただでさえ使い道のなかった技が更に使えなくなったと思えてしまうのだが、【ベルセルク】と同様本作では耐性をつければ狂戦士化を防ぐことができるため、原作版から一変有用な技に化けた。

全体回復の手段は他は原作版同様リバティスタッフ(改)の【シャッタースタッフ】と、本作から追加された【レストレーション】のみであるが、リバティスタッフは原作版同様1周回で1本しか入手できない貴重品なのでおいそれとは折れない。
レストレーションはこの技と比べ回復量が多い上、消費BPも少ないが、戦闘不能を回復できないのに対し、この技は回復量が少ない上、狂戦士化対策が必要、その上消費BPも甚大であるが、戦闘不能を回復できるというただ一点、だが極めて重要なポイントがレストレーションに勝っている。

威力そのものは50あるものの、回復行動の中でこの技のみ、乱数が極端にマイナスに偏っている(-90%~0%)ため、威力の記載以上に回復量が少なくなりがち。
小剣技なだけあって、この技だけでそれなりに回復したければ【器用さ】も要求してくるのである。
ホーリーオーダー♀に使わせても、器用さの低さが祟って最悪レストレーションの3割程度しか回復しないなんてこともある。
もっとも、パーティが半壊した状態で全員の戦闘不能を解消し、陣形効果を復活させることができる効果は強敵戦では無視できない。
上記の通りリバティスタッフのシャッタースタッフならより効果的だが、こちらは武器が消失する都合上、本当に最終手段なのに対し、こちらは何度でも使えるという意味でのプレッシャーもリバティスタッフよりかなりマシ。
ただ、消費BPが多すぎる上、回復量が少ないということは、結局全体攻撃で再度半壊に陥るという可能性も孕んでくるため、使いどころをしっかりと見極める必要があり、有用であるが上級者向けの技であることは間違いない。
少なくとも、少量回復で全員復活すべきか、1人を確実に戦線復帰させるべきか、という状況判断はしっかりと行った上で利用したい。


利用するなら狂戦士対策は必須。
流石に、この技が使えるほど終盤になって全員狂戦士対策なしということはないだろうが、できれば全員、そうでなくともほぼ全員が対策できているのがこの技を使う前提条件といっていい。

装備品なら【ソーモンの指輪】【魔石の指輪】【アイアンウィル】【インタリオリング】【百鬼の指輪】が狂戦士対策に利用可能で他に【ポーカーフェイス】のアビリティでも構わない。
【赤水晶のロッド】を拾う頃にはこのうち3~4つはあると思われるのでこれらをセットしておくのが望ましい。
ラストダンジョンに挑む頃なら全員分の対策装備が用意できると思われるので最終決戦で保険にするなら全員対策しておこう。

なお、純粋な物理技であるため【シャドウサーバント】【レイスフォーム】などの物理無効化状態の相手は回復できず、【回復術の心得】も適用されない。
【赤水晶のロッド】【赤水晶のロッド・改】でも回復量に増加はない
【レイス】に対して効果が出ないためレイスを消滅させずに済むのはメリットだが、シャドウサーバント中の味方を回復できないことは留意しておこう。


高難易度版、特に難易度ロマンシングの幻影の【ダンターグ】戦などで役に立つ。

高難易度版、特に難易度ロマンシングの幻影の【ダンターグ】戦などで役に立つ。
高難易度版のダンターグの【ぶちかまし】【デストラクション】は異次元の火力をしており、"耐える"という概念が存在しないといっても過言ではないほど。無効化するか死ぬかである。しかもぶちかましは最初のターンに撃ってくるため必ず対処する必要がある。そこで、【地神の恩寵】を装備させた鈍足キャラにターン最後にこの技を使わせることで、とりあえず初ターン陣形を崩壊させずにやり過ごし、次のターンの他メンバーの行動に繋げることが可能である。回復量は僅かだが、前述の通り、被弾=死なので気にならない。その後も不定期にこの2つの技を撃ってくるが、これさえあればなんとか態勢は保てる。LPの消費を前提としている点、狂戦士耐性が必須な点に留意すること。


【サヴァイブ】発動圏内への復帰を重視する場合は回復量の下限を引き上げる必要があり、魔力と【器用さ】を両立したキャラが小剣を極めた上で、魔力と器用さを重視した装備をする必要がある。
数値上の適任は【最終皇帝】だが、物理攻撃担当の場合が多いと思われるので、【スカイア】【ストーミー】【ナディール】(【イーリス】)、【セイメイ】(【陰陽師】)あたりが適任となるが、魔力と器用さを上乗せする前提であれば【ロリカリア】(【踊り子】)、【ガラテイア】(【ネレイド】)も入る。【素早さ】が遅いキャラに拘るのであれば、同条件では回復量が若干劣るが【レゴ】【ブルニ】(【モール】)、魔力寄りにするなら【ライブラ】)(【宮廷魔術士】(男))あたりが候補になる。

火龍出水によるサヴァイブ復帰率ランキング<※マニア向け注意>

火龍出水によるサヴァイブ復帰率ランキング<※マニア向け注意>
復帰率:小剣Lv100で回復量が600以上(HP2000の30%)になる確率。左は装備魔力7+器用さ2(【月影のローブ・改】+【マジックハット・改】+【マスタリーグラブ】相当)の時、右は装備補正無しの時。左の条件で85%以上のキャラを上側に掲載(小数第三位切捨、実際とは誤差の可能性もあるので目安)。▲が付いている場合、更に魔力+2(【マジックブーツ・改】相当)すると100%になる。
100%:回復量の下限が600以上になる装備補正。魔力7+器用さ2が85%未満だが100%を達成できるキャラを下段に掲載。
なお、ボスの中には能力値を下げる行動をする者もいるため、必ずしも600以上が保証されるとは限らない。
下記のうち、素早さが遅いクラスはモール、宮廷魔術士(男)、帝国猟兵(女)。
器用さの方が高くなりやすいクラスは踊り子、モール、ネレイド。
太字は、復帰率はクラス内最高値、魔力は23以上、素早さは14以下。

名前クラス復帰率100%
【最終皇帝】(女)【最終皇帝】242425100.00%82.45%魔4/魔3器2/魔2器3
【最終皇帝】(男)【最終皇帝】232324100.00%74.19%魔6/魔4器2
【ナディール】【イーリス】232023▲99.92%66.77%魔10/魔8器2/魔6器3
【セイメイ】【陰陽師】232020▲99.92%66.77%魔10/魔8器2/魔6器3
【ロリカリア】【踊り子】192423▲99.73%50.12%魔9/魔8器2/魔7器3
【ガラテイア】【ネレイド】192420▲99.73%50.12%魔9/魔8器2/魔7器3
【スカイア】【イーリス】241921▲99.42%69.15%魔10/魔8器2/魔7器3
【ストーミー】【イーリス】241920▲99.42%69.15%魔10/魔8器2/魔7器3
【テトラ】【踊り子】182522▲98.84%43.31%魔9/魔8器2/魔7器3
【プレコ】【踊り子】202223▲96.36%53.67%魔11/魔8器2/魔7器3
【リコリス】【踊り子】192322▲95.75%48.26%魔10/魔8器2
【ユリシス】【踊り子】192321▲95.75%48.26%魔10/魔8器2
【ゲイル】【イーリス】23182293.26%62.60%魔13/魔10器2/魔9器3
【ナウシトエ】【ネレイド】172521▲93.20%33.53%魔10/魔9器2/魔8器3
【エア】【イーリス】24172093.00%64.96%魔13/魔10器2/魔9器3
【アムピトリーテ】【ネレイド】202123▲92.79%51.82%魔12/魔9器2/魔8器3
【テティス】【ネレイド】192221▲92.06%46.54%魔12/魔9器2/魔8器3
【ジェラール】【第2皇子】192220▲92.06%46.54%魔12/魔9器2/魔8器3
【レゴ】【モール】192210▲92.06%46.54%魔12/魔9器2/魔8器3
【ブルニ】【モール】182312▲90.94%40.10%魔11/魔9器2
【ブレズィア】【イーリス】23172090.25%60.70%魔11/魔10器3
【ルビー】【宮廷魔術士】(女)22181690.22%57.83%魔11器2/魔10器3
【モーリー】【踊り子】20202489.48%50.09%魔13/魔11器2/魔9器3
【ラト】【モール】20201189.48%50.09%魔13/魔11器2/魔9器3
【イザベラ】【帝国猟兵】(女)19211488.65%44.93%魔13/魔10器2/魔9器3
【ライブラ】【宮廷魔術士】(男)23161287.43%58.92%魔13器2
【クラウディア】【イーリス】21182486.98%52.64%魔12器2
【キグナス】【宮廷魔術士】(男)21181286.98%52.64%魔12器2
【アリア】【ノーマッド】(女)20191686.39%48.47%魔12器2
名前クラス復帰率100%
【サオー】【ネレイド】18212284.2%37.33%魔11器2/魔10器3
【ラミレジィ】【踊り子】18212184.2%37.33%魔11器2/魔10器3
【チェルノ】【モール】18211284.2%37.33%魔11器2/魔10器3
【シエロ】【モール】18211184.2%37.33%魔11器2/魔10器3
【ウィンディ】【イーリス】21172084.18%51.05%魔13器2
【タウラス】【宮廷魔術士】(男)21171484.18%51.05%魔13器2
【ヨシヒラ】【陰陽師】20181883.51%46.96%魔13器2
【ナカマロ】【陰陽師】20181783.51%46.96%魔13器2
【オニキス】【宮廷魔術士】(女)20181683.51%46.96%魔13器2
【リリィ】【フリーメイジ】(女)20181683.51%46.96%魔13器2
【ドニヤ】【ノーマッド】(女)19191682.54%42.03%魔13器2
【サジタリウス】【宮廷魔術士】(男)19191482.54%42.03%魔13器2
【ダニオ】【踊り子】17222582.45%29.93%魔11器2/魔10器3
【メリテー】【ネレイド】17222182.45%29.93%魔11器2/魔10器3
【グライ】【モール】17221282.45%29.93%魔11器2/魔10器3
【ポド】【モール】17221182.45%29.93%魔11器2/魔10器3
【ペルーサ】【ネレイド】17212079.39%28.9%魔12器2
【アレクサンドル】【帝国猟兵】(男)16221577.05%20.19%魔12器2
【バーティ】【モール】16211174.19%19.5%魔13器2
【キャサリン】【帝国猟兵】(女)15221571.18%9.26%魔13器2
【エリザベス】【帝国猟兵】(女)15221371.18%9.26%魔13器2
【ユリアナ】【帝国猟兵】(女)14231367.38%0.00%魔13器2

*1 補正➡表記/16=対象の盾発動率
接触➡◯=カウンター可。
依存Lv(命中率)➡斬=剣·大剣Lv、殴=斧·棍棒Lv、突=槍·小剣Lv、射=弓Lv、体=体術Lv。
威力➡効果値。

*2 稀に勘違いされるが、狂戦士は単純に通常攻撃以外を封印するだけのバッドステータスであり、それそのものにステータス強化の効能はない。ベルセルクがステータス強化の効果も持つのはベルセルクという能力アップのバフが同時に付与されるためである。