推力制御

Last-modified: 2019-04-19 (金) 19:42:52
このゲームの世界の宇宙船は、船で船を押したり曳いたりする場合はともかくとして普段は重心や推力軸など考えなくてもコンピュータ任せで問題なく動いてくれるので*1推力が足りなければ増やすぐらいの感覚的な扱いで問題なくプレイできます
このページは、一歩進んで不足や余剰を計算で把握できるような解説や、推力系ブロックの詳細データなどを取り扱います。

推力について

加速度

宇宙船の加速度を求めたい場合は運動方程式を用いることで求められます。
physic1.png
physic2.png

  • m:質量[kg]
  • a:加速度[m/s²]
  • F:力[N]
    となります。

ここでいう質量とは宇宙船の重量、力とはスラスターの推力のことです。
宇宙船の質量については下図のように船に乗った状態で右下に出てくるUIで確認出来るかと思います。
mass.png
またFはラージスラスターの出力とスモールスラスターの出力の合算値なので
F.png

  • Nl:ラージスラスターの数
  • Fl:ラージスラスターの出力[N]
  • Ns:スモールスラスターの数
  • Fs:スモールスラスターの出力[N]
    となります。

よってFを加速度aの式に代入し
ac.png
とすれば加速度a[m/s²]が求められるはずです。

力の釣り合い

前項を踏まえて惑星等で宇宙船の上昇力(垂直方向の推力)が不足する事態を回避するには以下の計算をしておくと良いです。惑星下で採掘を行ったり物資の輸送を行う船はストレージ内の鉱石やコンポーネントの最大積載量も加味して計算して下さい。

fm.png

惑星圏内では引力が存在しほぼ全ての物体に落下運動が適用されます*2。落下の要因となる加速度を重力加速度と呼び、重力によって発生する物体の加速度は質量に関わらず一定となります。

重力によって惑星方向に対して物体にかかる力W[N]は
physic3.png

  • m:質量[kg]
  • g:重力加速度[m/s²]
  • W:物体にかかる力[N]
    となり、上図でいえば下方向に向かって運動エネルギーが発生しています。

この重力方向にかかる力Wに対し、反対の方向(上向き)に同じだけの推力Fを発生させれば
wf0.png
wf0v.png
といったベクトルの引き算となるのでお互いの力を相殺することが出来ます。
置き換えるとmg≦ma(加速度が重力加速度と同じかそれ以上)であれば船は落下せず静止し続けることが可能です*3

重力加速度について
補足となりますが重力加速度はGravity Generator等で発生させた重力や惑星・衛星の重力(引力)によって発生する加速度です。現在の重力を確認したい場合は下図の項を確認しましょう*4
SI単位においてGは重力加速度の単位として扱われており、1.00 G = 9.806 65[m/s²]として扱われます。
gravity.png
上からそれぞれ
  • Actual Gravity:実際の重力
  • artficial Gravity:人工重力
  • Planet Gravity:惑星の重力
    となります。

スラスターダメージ

  • ワールド設定で「Thruster damage」がオンになっているワールドでは、スラスターが噴射している際に、噴射炎のダメージ範囲内にプレイヤーやブロックが入るとダメージを受けます。
  • 仕様変更や不具合もあって検証は十分ではありませんが、縦横の範囲はスラスターの中心線上1x1ブロック、形状が偶数のLarge Ion Thrusterは中央の1x2ブロックの形状のようです。

各種データ

スラスター性能比較

スラスター
Update 1.190
体積推力
[KN]
質量
[Kg]
消費
[KW]
推力質量比
[KN/Kg]
推重比
[1G下]
推力電力比
[KN/KW]
大型船
ラージイオンスラスター3x4x24,32043,20033,6000.110.200.1286
スモーイオンルスラスター1x2x1345.64,3803,3600.07898.050.1029
ラージ水素スラスター3x3x37,2006,9407.5[m3/s]1.0375105.79-
スモール水素スラスター1x1x11,0801,4201.25[m3/s]0.760677.56-
ラージ大気スラスター3x3x56,48032,97016,8000.196520.040.3857
スモール大気スラスター1x1x36484,0002,4000.16216.520.27
小型船
ラージイオンスラスター3x4x2172.87212,4000.239724.440.072
スモールイオンスラスター1x2x114.41212000.119012.140.072
ラージ水素スラスター3x3x34801,2220.6[m3/s]0.392840.05-
スモール水素スラスター1x1x198.43340.125[m3/s]0.294630.04-
ラージ大気スラスター3x3x557629482,4000.195419.920.24
スモール大気スラスター1x1x3966996000.137314.000.16

水素スラスター消費比較

タンクから供給した際の水素消費量

タンク→スラスター水素消費
船規模
(タンク)
スラスター推力
[kN]
水素消費
[%毎分]
100kN・1分あたり
[%]
Small ShipSmall Hydrogen Thruster828.17 %9.96
Large Hydrogen Thruster40038.80 %9.70
船規模
(タンク)
スラスター推力
[kN]
水素消費
[%毎分]
1MN・1分あたり
[%]
Large ShipSmall Hydrogen Thruster9002.54 %2.80
Large Hydrogen Thruster600015.52 %2.59
Small ShipのLarge Hydrogen Thruster
(コネクタで接続)※01.133
820.26 %3.22
Small ShipのLarge Hydrogen Thruster
(コネクタで接続)
4001.24 %3.11
  • Update 01.124で小型船用水素タンクの水素容量が以前の2倍になった
ジェネレータからタンクへの充填効率
ジェネレータ→タンク充填効率
Hydrogen Tank
船規模
(タンク)
ジェネレータ規模氷消費
[kg/分]
水素増加
[%毎分]
氷1000kgあたり
[%]
Large ShipLarge Ship33591.21 %0.36
Small Ship
(コネクタで接続)
25040.40 %0.16
Small ShipSmall Ship250412.52 %5.00
Large Ship
(コネクタで接続)
335937.78 %11.25
Oxygen Tank
船規模
(タンク)
ジェネレータ規模氷消費
[kg/分]
酸素増加
[%毎分]
氷1000kgあたり
[%]
Large ShipLarge Ship336530.29 %9.00
Small Ship
(コネクタで接続)
167215.05 %9.00
Small ShipSmall Ship167230.10 %18.00
Large Ship
(コネクタで接続)
336560.57 %18.00
  • 大型船規格のジェネレータは同じ量の氷から小型船規格のジェネレータの2.25倍の水素を製造できる。

ジェネレータから直接供給した場合の氷消費量

ジェネレータ氷消費量
ジェネレータ
(船の規模)
スラスター最大推力
[kN]
Ice消費量
[kg/分]
必要な
ジェネレータ数
燃費
[kg/kN・分]
Small ShipSmall Hydrogen Thruster821,650120.1
Large Hydrogen Thruster4007,768419.4
ジェネレータの最大消費速度-2,510--
Large ShipSmall Hydrogen Thruster9007,32038.1
Large Hydrogen Thruster600043,209137.2
ジェネレータの最大消費速度-3,360--
比較用
Large ShipSmall Shipの
Small Hydrogen Thruster
8273218.9
Large ShipSmall Shipの
Large Hydrogen Thruster
4003,44728.6
  • ジェネレータで水素を生成しながら、Thrust overrideを使って1分間最大出力で噴射した場合に消費される氷の量です。

対地高度と推力

高度と推力」およびその下位ページに分割しました。


*1 要は省略されているのですが
*2 自由落下運動
*3 但しmg<maの場合はジャイロスコープ等の制御下でないと上昇し続けます
*4 ゲーム内で重力加速度の単位は標準重力加速度のgで表記されていますがこれは誤りで本来は大文字のGで表記されます