インクリング

Last-modified: 2023-01-29 (日) 04:13:13

キャラクター・作品解説

 任天堂から発売されているチーム制対戦型TPS(三人称視点シューティング)ゲーム『スプラトゥーン(通称:スプラ)』シリーズに登場するプレイヤー操作キャラクターの種族。由来は「インク」と「イカリング」のかばん語。それに加え「Ink-ling(インクの - 人達)」と言う意味も込められている。オス(ボーイ)とメス(ガール)が両方存在する。人類絶滅後に我々が普段想像するあのイカが進化して誕生した生命体である。知能はヒト(ホモ・サピエンス)とほぼ同水準だが、全体的に楽天的な性格の者が多い。
 作中やプレイヤーからは単純に「イカ」「イカちゃん」と呼ばれる事が多い。開発スタッフまでもそう呼んでいた為、発売後の開発者インタビュー内で正式名称の知名度の低さをスタッフの方々が苦笑いする程だった。

 『スプラトゥーン』シリーズはTPSゲームとしては珍しく相手を倒した数では無く、インクを塗りつぶした総面積で勝敗が決まる独特の基準を採用。これにより照準合わせが苦手なプレイヤーも勝利に貢献出来る他、他の同系のゲームと比べ血生臭い雰囲気も無いので、初心者への敷居を下げる事に成功した。更にプレイ人口維持や話題性強化の為、あえて要素を小出しにしたり、フェスと称して期間限定のイベント対戦や各種コラボレーション、メディアミックスの実施も行った。

 ゲーム性とこれらの施策が評価された結果、世界売り上げは2020年3月の統計で約495万本を達成した。完全新規作品としては異例である。続編の『2』も出ており、更に2022年9月9日には『3』も発売。


ファイター解説

 Miiコスチュームとして『for』から登場していたが、任天堂自身が手掛けた作品*1でWiiUでも有数の人気作品だったので、次回作があれば参戦すると予想していた人は非常に多かった。大方の予想通り参戦するが、なんと『SP』の初公開時と同時期で、発表の内容もナワバリバトルしている最中にスマブラの世界?に迷い込み*2、燃えているスマブラのシンボルと歴戦のファイター達を見ると言う物で、今作で初めて参戦発表されたファイターと言う好待遇を受けた。カラバリはボーイとガール両方使え、全員容姿が異なる豪華仕様。
 ちなみにボーイやガールといった性別を固定する呼称は、『スプラトゥーン3』からはちょっと繊細なご時世に配慮して使用しない方向に舵を切った模様。


固有要素


  • ペイント状態
    インクを使う技を受けた相手は色がつき汚れていく。インクが落ちるまでの間、受けるダメージが最大1.5倍まで上昇する。
    インクは時間経過で薄くなっていく。
     
  • インク補充
    インクを消費する技を使用するとメーターが減っていく。インクを使用する技は必要メーター量があり、
    足りないと技の性能がダウンしたり、そもそも不発に終わったりする。
    インクの補充はガードボタン+必殺技ボタンで地中に潜って行う。この補充モーションはかなり姿勢が低い。

技&用途解説


 
  • ステップ/ダッシュ/横回避
    技ではないが記載。
    インクリングの立ち回りの強さを支える行動である。
    イカ形態へ変身し地中を泳ぐモーションだが、この姿勢が非常に低く打点の高い技をステップするだけでかわすことができる。
    軌道変更をしていないピットの矢ぐらいの高度の飛び道具も当たらない。
    ガノンといえば打点の高い技が多く、目の前でステステしているインクリングに置く技はかなり限られる(下強、DA、横/下Bなど)。
    この低姿勢から繰り出されるDA、D掴みの2択や着地狩りが非常に厄介。どちらかといえば掴みを通される方が痛いため、
    どちらかの択に割り切って行動することも必要になるだろう。
    横回避は性能自体は並なものの、モーションがステップと似ているため見分けづらい。
     
  • 弱攻撃(チョップ→コンボキック→サイドキックorバーストショット→スプラフィニッシュ)
    発生が早く(3F)、百裂の最後まで当て切るとダメージ21%、さらに百裂中はインクをまき散らしペイント状態にする優秀な弱。
    上述したようにペイント状態はデメリットしかなく、後の展開も考慮するとダメージの期待値が高い。
    発生3Fなので完全に拒否しきることは難しい。反確状況で食らってしまうのは仕方ないが、
    空中攻撃や回避の暴れで入れ込まれるなど使用されるシーンを読んでなるべく拒否したい技。
     
  • 下強(ブレイクキック)
    5F発生、低姿勢、2段攻撃、全体31Fとローリスクで扱いやすい。
    後隙小さめなためガードできても回避かジャンプを選択すべき。
     
  • 空前(クロスキック)
    10F発生だが持続も11Fと長い。牽制や復帰阻止でとてもよく機能する。
    インクリングの復帰阻止性能はかなり高く、崖外でまず警戒すべき技。
     
  • 空後(シューターバックナックル)
    7F発生、着地硬直6F、全体36Fと非常に優秀。判定も硬い。さらに低%では当ててから掴みなどに繋がる。
    SJ最速だと空中Jが間に合う。ガードしても旨味は少ない。付き合ってはいけない技の代表格。
     
  • 掴み
    30~40%では下投げから空N始動の運び、また100%前後では上投げ→空上でそのまま撃墜につなげられる優秀なコンボ始動パーツ。
    後ろ投げはバースト力が高め、前投げはペイント状態付与とすべてに役割がある。
    優秀なステップから繰り出されるD掴みがとにかく見切りづらい。その場回避入れ込み、そもそも地に足をつける時間を短くするなど
    できる限り拒否したい。
     
  • 横B(スプラローラー)
    言わずと知れた何が何でも拒否すべき技。
    地上の相手を轢くと相手を地面に埋めることができる。拘束が非常に強く、高%ではそのままスマッシュで撃墜は避けられない。
    前進中は方向転換、ジャンプキャンセルも可能。
    この技を拒否できるかどうかで対インクリングの生存時間が変わるといっても過言ではない。
    撃墜帯になるととにかくこれで埋めてこようとするので、安易な横回避は絶対にNG。
     
  • 下B(スプラッシュボム)
    ボタンを押す長さで投擲方向を変えられるボムを投げる。ボムは相手キャラか障害物に当たると爆発し、
    当たらなければ80F(タメなし)/120F(タメあり)で爆発する。爆風には相手への攻撃判定しかなく、
    自分は派手なエフェクトに隠れて突然顔を出す・・・というトリッキーな使い方も可。
    強力だがインク使用量も多めで、補充なしだと5発までしか出せない。
     

長所・短所 立ち回り


  • 長所
    ・ステップなど運動性能が高い
    ・素直で隙が少ない技が多い
    ・相手を動かす飛び道具があり、掴みからの連携もあるなど総じて立ち回りが強い
    ・復帰力が高く、復帰阻止性能も高い
    ・固有のペイント状態がありダメージの期待値が高い
     
  • 短所
    ・インク消費に気を遣う必要がある
    ・技のリーチが短い
    ・無敵技なども一切持たず、リーチ外の相手に苦しめられる
    ・下方向への速い技やリスク少なめの移動技がないため、着地が弱い
    (ただし、空中のインクリングに追いつける機動力がないガノンは中々狩りづらい)
    ・ローラーを拒否されると撃墜困難に陥りがち
     
  • 立ち回り
    ステップの低姿勢がとても優秀で、空N置きがあまり機能しない。地に足をつけられると非常に苦しい。
    また撃墜困難に陥る短所も、復帰阻止耐性に乏しいガノンには復帰阻止で容易に撃墜が狙えるため実質短所が消えている。
    リーチ外からの技の押し付けに対する回答をインクリングは持たないため、なんとか距離を保って下強やDAを通していきたい。
    上Bはかなりの長距離を飛べるが無敵などはつかず、空N、空上置きでインクリングに対する阻止は可能。
    ただし相手の阻止能力も非常に高く、また上Bは出始めに相手を横に押し出す攻撃判定があることを頭に入れておこう。

*1 任天堂自身が開発している作品は意外と少なく、人気シリーズでも本編以外は外注している事も多い(マリオパーティやゼルダ無双等)。ポケモンやカービィ、そしてスマブラ等は外部の会社が制作しており、任天堂は多少要望を送る事はあれど、基本的に販売のみを行っている。公式店舗の「Nintendo TOKYO」でもマリオとゼルダ、どう森、スプラが一番目立つ形で登場しているのはこの為である。
*2 このNintendo Directの時は『2』のDLCも発表されており、また別の企画だと思い込む人もいた。