フォックス

Last-modified: 2024-04-12 (金) 16:15:08

『スターフォックス』シリーズについて

 任天堂が発売しているゲームシリーズ。
 登場人物に人間はおらず、全て獣人(動物)になっているのが特徴。これは「既存のSF作品との差別化」「誰が通信しているのかプレイヤーが一目で分かる」と言うのが理由である。

 1993年に発売された一作目の『スターフォックス』は関連会社が開発した「スーパーFXチップ*1」を搭載することで、スーパーファミコンで3Dシューティングを実現し、話題を呼んだ。
 そして二作目*2『スターフォックス64』は世界で最も売れたシューティングゲームとしてギネス・ワールド・レコーズが世界記録に認定している。
 ただゲーム性については、外部会社との協力*3で開発されることが多いので、作品毎に仕様が違っている。一応、近年は3Dシューティングが中心になって展開される傾向にある。
 通信要素がある影響か、任天堂直轄の作品としては珍しく昔から台詞が多い*4シリーズ。64以降はほぼフルボイスである。

 Nintendo Switchではまだ新作は出ていないが、ユービーアイソフト*5が発売しているシューティングゲーム『スターリンク バトル・フォー・アトラス』のSwitch版にコラボ出演している。表紙にも登場しており、台詞付き(CVも原作と同じ)と好待遇。

キャラクター解説

 シリーズの主人公。やとわれ遊撃隊・スターフォックスを率いる若きリーダー。フルネームはフォックス・マクラウド
 フォックスの名の通りキツネの姿をしているのが特徴。『スターフォックス コマンド』以降では柴犬っぽいルックスになっているが…。

 士官学校で訓練していたが、父ジェームズの訃報を受け中退。そのままスターフォックス2代目リーダーを18歳で就任し、軍の司令官「ペパー将軍」からアンドルフ軍殲滅の命を受け、やとわれ遊撃隊が出動する。

 真面目かつ誠実な性格であり、士官候補生だったことからリーダーシップ*6もあるが、真面目過ぎる&若すぎるといったことから最初はギクシャクしていた。
 特にファルコにとっては疎ましく思えただろう。しかしながら実力は本物で、成長する彼を認め合う仲にまでなった。64での絶体絶命の状況から聞こえてくる誰かの声は必聴。

 女性の扱いも下手で、キャットやクリスタル相手に反感を買うことも多い。しかしどうみてもクリスタル相手には痴話げんかにしか見えず良くからかわれる。
 『コマンド』のED次第では彼女と結婚しているほどの仲であり、(FE除く)任天堂主人公グループで明確に結婚している描写があるのは珍しい。
 因みにこのクリスタル、任天堂人外娘3人衆と言えるほどの人気である(あとの二人はミドナとサーナイト)。

 態度では澄ましている印象だが父親の残した借金の返済に悩まされている苦労人。シリーズが進むにつれて年齢も上がっているが、だんだん高額な報酬に釣られるようになってくる辺りに哀愁が漂う。
 しかし、莫大な借金は相続放棄出来るが借金ごと戦闘機を相続してるので嫌いではないのは間違いないだろう。
 スマブラのアドベンチャー出演のたびにアーウィンを撃墜されるといったネタも有り、借金が膨らんでいる説がある。サークライさん、経費で落としてくださいよ!

 因みに請求書のサインで分かるが誠実な性格に似合わず字が乱雑で汚い。士官学校での彼のノートもきっと汚い。

 余談だが、デザイナーつながりでF-ZERO』シリーズにジェームズがF-ZEROパイロットとして参戦している*7
 また、『スターフォックス コマンド』では逆に『F-ZERO』からオクトマンが登場している。


キャラクターの性能

初代からの皆勤賞であり、一貫してスピード型である。
重さについては64版を除いてどれも最軽量級に位置している。しかし技の威力も軽めといったことはなく、火力の高さも持ち合わせているのが最大の特徴。ガンガン攻めてもいいし、飛び道具や反射技、差し返しを主体にした待ち戦法をとっても良いという、決して器用貧乏ではない万能型である。
そんなわけで確実に強いのは強いが滅茶苦茶軽い、判定、持続共に細めといった事情から事故に弱い。
どう見ても中身ふよふよなカービィより軽くなっており、とにかく事故が付きまとう。復帰技も癖が強めで、空中横速度のわりに落下が速いため、慣れが必要。
レスポンスの良さの割に、いざ対戦に臨んでみると意外と勝ちきれないといった奥深さも持ち合わせている。初心者にはあまり向いていないかもしれない。
60%くらいからでもほかほか補正の魔王様の攻撃が当たると死が見える為、
お互い死ななきゃ安いという状況になりやすく、こちらが140%くらいでもワンチャンはある。
どんな時でも決して諦めるなガノン!

長所 短所

☆長所
・ステップ、ダッシュともにとても速い。歩きまで速く地上の機動性能は最上位クラス。
・DAや空Nも使いやすく、コンボにつなげられるため差し込み性能がとても高い。
・当てた後の展開が非常に良い技が多く、有利な連携や読み合いを仕掛けられる。場合によっては超火力を叩き出すことも可能。
・その空Nは持続当てから上スマにつなげられるためバースト性能も十分。相手高%時でも平常時とあまり立ち回りを変えることなく撃墜を狙える。
・落下速度が速い。大きく移動する必殺技も備えるため着地狩り耐性がある。
・非常に高い回転率を持つノーリアクション飛び道具のブラスターを備える。安易な待ちを許さず、かつOP相殺を回復させやすい。
・反射技も備えるため、飛び道具打ち合いにも強い。

☆短所
・技のリーチが短く、判定も弱い。差し込み性能は高いのだが、置き技をうまく掻い潜る必要がある。
・空中の横移動力は地上と比べると低い。落下速度と相まってお手玉には弱い。
・体重がとても軽く、ふっとばされやすい。
・その割に復帰技が頼りない(距離自体は長いが判定が弱く、上必殺技に至ってはわかりやすいタメ動作も必要なので阻止されやすい)ため、逆転されやすい。
・投げ技は威力も低く、確定で繋がるコンボなどもないためリターンが低い。そのため、ガードの固い相手を崩すのに苦労しやすい。
・コンボや連携は成功すればとてつもない火力が出せる一方、ベクトル変更、キャラの体重・体格や、技を当てた位置などによって飛び方が異なる技も多いので、非確定要素が付きまといやすい。技やコンボ選択などの練度が他キャラ以上に必要(オンラインなら尚更)。
・復帰阻止用の技がなくはないが使う場面が限られる。(おじさんにはめっちゃ効く)
・上記2点より、空N上スマの確定帯を超えてしまう(概ね120%以上)とスマッシュなどを生当てする以外の撃墜手段がなくなってしまい、撃墜困難に陥る。200%程になってもローリスクに振れる撃墜択が少ない。

技・用途解説

空N
SPのフォックスを象徴する技「その1」
足を突きだし蹴る技。
発生が4Fで着地硬直も少なく、序盤は弱や上強が、中盤はコンボに、終盤はカス当てから上スマとどの%でも食らいたくはない技。上スマの確定帯を逃してもダウン展開になり、撃墜に直結するフォックス有利の読み合いが発生するためできるだけ喰らいたくない技。
発生も持続も優秀だが、判定はそこまでではないため置き空N等で簡単に擦り潰せる。
ちなみに最低空で空Nをガードした場合、相手の暴れの発生の方が早いためガーキャン行動はしない方がいい。暴れの択としては後述のように弱攻撃が多い。


ジャブ2発から百烈蹴りに移行し、最終段で軽めに蹴り飛ばす。初段のジャブは全キャラ準最速の発生2F。百烈蹴り部分のダメージは高めで、総合すると大体20%くらい入る。フォックスの火力源。「ハァァァァァン!」という掛け声が特徴的。
コンボパーツはもちろん、暴れ択としても採用される。一番有名なのは空nをガードさせてからの弱入れ込み。空nは着地隙・不利Fが非常に少なく、大抵の場合、こちらのあらゆるガーキャン行動よりもフォックスの弱攻撃が早く発生する。優秀なガーキャン行動に乏しいキャラにとっては苦しい展開であり、ガノンも例外ではない。掴みか何かで反撃しようとしてそのままワンツーからの百烈蹴りを浴びせられた魔王は数知れず。
逆に百烈蹴りの最終段までガードすれば後隙はかなりあるので、読み切って全段ガードして仕舞えば、お返しにデカい一撃をぶち込める。
また、空nからの押し付けは強力ではあるが、百烈攻撃であるが故に、クッパやカズヤにはアーマーで耐えられるという弱点もある(ガノンには関係ないが)。

DA
SPのフォックスを象徴する技「その2」
足を突きだし蹴る技。
中距離からでもフォックスのスピードと相まって、恐ろしい速さで突っ込んでくる技。大抵は着地狩り、差し返し、反撃確定場面で撃ち込まれる。
低%でこれを食らってしまうと上強がバシバシ打ち込まれる。中~高%ならば空前や空上が繋がる。低~中%で体格の大きい相手ならば、空n→da→空n→da→…といったループ連携が決めやすく、体の大きなおじさんにぶっ刺さる。
弱点としてはそこまで踏み込みがなく、ガードをめくらない点。ガードして仕舞えばガーキャン掴みなどで反撃できる。

上強
逆立ちして足を上に上げて蹴る技。
ただでさえかなりお手玉できる技だが、おじさんには地獄を浴びせる事ができる。
ベク変は横ではなく上にずらす。何故なら、今作からフォックスの前にいる相手は後ろに、後ろにいる相手は前に飛ばすようになり横にずらしてもあまり意味はない。

上スマ
SPのフォックスを象徴する技「その3」
宙返りをしながら蹴る技。バースト力は全キャラ中でも上位に食い込む、フォックスの貴重なバースト択。
恐ろしいDPSにぼこぼこにされた相手を解放してやるための最後の一撃。
前述したように空Nカス当てからダウンで確定し、また%によってはダウンしなくても空中で当たり確定したりする。
受け身を取っても読まれると当たる。
また発生も8Fでおじさんの技なら大体確反で食らう。上にも判定が広いので、着地狩りでも使われる。
反面、後隙はかなり大きく、ガード出来ればおじさんのガーキャン上スマも間に合う。なんなら反応出来ればドリャーでさえ間に合う。遠慮なく叩き込んで星にしてやろう。

空前
前方を5連続で蹴りつける。威力もそこまで高くなければふっ飛ばしも控えめで、持続の長さもどちらかといえば回避狩りに使えるメリットよりも硬直のデメリットの方が気になる、低い位置に判定が出ないため対地でも使いにくい、と技単体で見れば扱いづらい部類に入る空前。
では何が要注意かと言うと、あえて最終段を当てる前に急降下を入力して技をすっぽ抜けさせると、硬直状態のまま相手を地面に叩きつけるダウン展開を作れるという点。受け身に失敗すればそのまま弱でダウン連、高%なら上スマ、崖際なら下スマで低く飛ばされると非常によろしくない展開になってしまう。主に下強やDAからこれを狙ってくるのが主流なため、頑張って受け身を取ろう。

空後
空N上スマの確定帯を越えてしまった場合のバースト手段。技自体の硬直はそこそこあるが着地隙が小さく崖際などで露骨に擦ってくる。投げられてもバーストされないのでやはりガード安定。ジャンプするとこれに引っかかる。ガード漏れにも注意。当たると低いベクトルで飛ぶので、崖端で当たるとおじさんにとって死活問題である。

空上
コンボパーツでもあり、バースト手段でもある。daや下強などから繋がることが多い。
範囲こそそこまで広くないが、2段目の吹っ飛ばしが強く、当たる位置によっては120%くらいでもおじさんは星にされる。それがフォックスの機動力から放たれるのだから脅威の一言。後隙も短めなので、台があると2~3回程連続で入り、大ダメージを受ける(通称「宴」)。
横軸を合わされるとまずこれで着地狩りを受ける。
機動力差から台上着地は諦めて崖に逃げた方が無難。

リフレクター(下B)
飛び道具反射技。なぜガノンwikiにこれが?と思うかもしれない。
この技、出始めを直接相手に当てると横に小さく飛ばすという復帰阻止に適した技なのである。通称リフメテ
横への復帰力に乏しいおじさんはこれを当てられると復帰はかなり絶望的となる。復帰ルートが限られるため尚更直当ての難易度も他キャラより低い。
さらに発生3Fかつ全身無敵が2-3Fで付与される。当てにくいが、無敵にならない移動技には一方的に勝てる。
下スマなどで低く飛ばされてしまったらまずこれを警戒し、タイミングをずらしたりで対応していきたい。
空中で使うと一度だけ滞空するため、着地のタイミングずらしなどでも使われる。
地上で100%以上溜まってるときに食らうとダウン展開を強制させられる点にも注意。

ブラスター(NB)
怯まない飛び道具。連射も訊くが後隙も結構あるのでそこまで撃ち続けられない。
ガノンにとって直接怖くないという珍しい飛び道具。用途はダメージの嵩増しと他の技のOP回復。この技にはどれだけOPがかかっても問題ないため、これでパシパシ撃たれるとコンボパーツで使用した空上なども威力が殆ど下がらない。
さっさと近づくこと。

立ち回り

おじさんは重いのでフォックスがチクチク刺してきても一発当てると逆転できる……と言葉でいうのは簡単だが、そんなチャンスは滅多になく、あれ?いつのまに?となる。
だが、幸いな事にフォックスは復帰防御力が雑魚なので、復帰に空Nを置いておけば大体狩れてしまう。
また、甘えて崖をつかめなかった横Bには魔神拳をプレゼントしてあげようフォックスは星になるでしょう。
さらに幸いな事におじさんの復帰力が弱いという弱点をフォックスは潰す術をあまり持ち合わせていない。
空中横移動速度に対して落下速度が早すぎるのが災いし、ステージから降りながら空N、空後、下Bあたりを1発打ったらすぐ戻らないと自滅しかねないからだ。
フォックスが空Nで降りてきたら空上で返り討ちにすると次はフォックスが帰って来れなくなる番に出来る。
リフメテだけは復帰技で無敵になれないおじさんには成すすべがないため、低く飛ばされたら精いっぱいあがこう。

フォックスを相手にするときはガードを貼るといい。投げコンが無く、投げ撃墜もないため投げからの火力が安い。
凶悪なコンボもDAか空Nに当たらなければ恐くないのでガードを貼ると高火力はほぼ取られない。
リスクが少なめの選択肢での撃墜択は空N→上スマぐらいであり、それにしても空Nを当てるため接近するリスクを背負わなければならない。
そこに隙がある。ダメージを食らってしまっても諦めず落ち着いて戦おう。

気を付ける技・対処法

・DA
ガード(序盤~中盤のみ、終盤は気にしなくともバーストは無い)

・空N
ガード(終盤100~125%辺りは特に注意、食らっても転がり受け身はとろう)

・上スマッシュ
ガード(後隙、着地隙、崖上がりに注意)

・空後
ガード(直でバーストさせられる。130%辺りから注意)


*1 FXは「効果」と言う意味。
*2 実際はSFCで『スターフォックス2』が開発されていたが、後継機のNINTENDO64が控えていたことを踏まえ、発売が中止された(計画自体は前述の64に移行)。そのため幻の作品になってしまったが、現在は『ニンテンドークラシックミニ スーパーファミコン』『スーパーファミコン Nintendo Switch Online』で遊ぶ事が出来る。クレジットを見る限りでは、1996年に発売することを計画してたらしい(この年はN64の発売年)。
*3 レア(アドベンチャー)、ナム(アサルト)、プラチナゲームズ(ゼロ)など。
*4 サブキャラクターやセカンドパーティ作品は例外として、性格付けがされた主人公が喋る作品は任天堂としては珍しい。
*5 フランスを拠点にしているゲーム開発会社。『アサシンクリード』や『レイマン(ラビッツ)』シリーズなどが有名。
*6 『灯火の星』で先頭にいたのは、この設定が関係しているのではないかと考察する人がいる。ちなみにフォックスは『初代64版』では唯一喋る(掛け声などの定型的なものではなくきちんとした文脈があるセリフ)ファイターである。
*7 『F-ZERO』の世界におけるジェームズはキツネではなく人間であり、リーダーを務めている遊撃隊の名称もスターフォックスではなく「ギャラクシードッグ」である。妻と幼い息子がいる模様。
マシンはリトルワイバーン。加速が早くハンドリングも上々で非常にキビキビと動けるがボディが弱く事故に弱い。またハンドリングが軽すぎるのも欠点で非常にピーキー。
パラレルワールドではあるが親子そろってこのチューニングなあたり、血は争えない。