パルテナ

Last-modified: 2023-11-13 (月) 16:29:23

キャラクター解説

※作品の解説はピット/ブラックピットの方へ

 『光神話 パルテナの鏡』シリーズに登場する光の女神。物語の舞台となる天空界「エンジェランド」を統治しており、主人公ピットの上司も務める。一作目『光神話 パルテナの鏡』ではエンディングにしか登場していなかったが、『新・光神話 パルテナの鏡』ではキャラクターの掘り下げが行われ、お茶目でマイペースな性格をしている事が発覚。
 料理をしようとして失敗して神殿を爆破したり、おっさん臭い汚い声をあげつつ風呂に入ったり、テキトーな嘘八百を並べてピットをからかったり等々、かなり残念な女神な一面も垣間見える。

 その一方でディレクターの桜井政博氏曰く「意外と冷徹で短気な一面」があるとの事。事実、一作目では共に統治をおこなっていた闇の女神メデューサに対して、殺人を犯した罪と言う背景があるとは言え、メデューサを怪物に姿を変えさせて国外追放する罰を与えており、その恨みが騒動の原因になっている。神と言えども完璧な性格をしていないのは、元ネタのギリシャ神話に倣った部分なのかもしれない。彼女もピットと同様に『スマブラX』に登場した際に変更された容姿が原作に逆輸入されている。

 因みにちょっとしたアニメが作られており、お風呂に入っているお色気シーンがあったりする。…が、入った時のあ”あ”~が完全におばさん。
 スマブラの参戦PVを含め制作はシャフト*1。シャフ角と呼ばれる振り向き顔は必見。

スマブラシリーズにおけるパルテナ

 『X』で初登場。ピットの最後の切りふだの他、フィギュアやアドベンチャー『亜空の使者』でも登場しており、地味に出番が多かった。
 只、この時は台詞は無く、全体的に女神らしく神々しい印象であった。その後『for』でまさかの参戦を果たす。参戦PVは唯一の2Dアニメで描かれており、原作同様にピットとコミカルなやり取りを繰り広げた。

ファイター性能

 
 今作は前作と比べて大幅に強化*2され、発売当初は非常に使用率が高かったが、流石に強すぎた事から徐々に弱体化され、現在はそれなりと言った所。
 特に空中Nが弱体化されたときには「パルテナの空N」がSNSのトレンドに浮上するという珍事も起きた。
 性能を一言でいうと、「弱いものイジメに特化したファイター」である。
 左右への機動力と判定が強いため、体のデカいファイターや技のリスク管理がまだ未熟な初心者相手なら様子見⇒攻撃にあわせて左右移動で回避⇒技を適当に引っかけて展開を取ってバースト圏内へ…ということがお手軽に出来てしまうので一方的にいたぶる事が出来る。
 が、自分自身の後隙も相応にあるので、自分の適当な技ブンブンで壁を張ることを止めた中級者以上や大ぶりな空中技を咎めやすいファイターなどには苦戦する…といった感じのキャラクターである。

長所

  • 高性能な飛び道具を持つ。
  • 全体的に機動力が高い。
  • ダッシュ速度そのものは平均だが、ダッシュ加速度が高いので左右の位置調整で攻撃を回避するのが得意。
  • 上Bテレポートは妨害されにくい復帰技。崖キャンを絡めると立ち回りの幅も広がる。
  • 下Bカウンター/反射盤は、名前の通り、カウンターと飛び道具反射の二つを兼ね備えている。
  • 空N四方の環は魔王様の空N旋風陣に匹敵する性能を誇る。
  • DAや空後など無敵がつく技もあり、全体的に技の判定が強い。
  • 無敵のつくDA、判定が激強の上にバースト力がかなり高い空上、ダッシュ掴みなどを活かした着地狩りがかなり強力。
  • 広い%で確定する火力稼ぎ・あわよくば撃墜にもつながる投げコンも存在し、投げのリターンが非常に高い。
    • さらに後ろ投げは全キャラトップレベルの吹っ飛ばしでガードにも圧がかけられる。
  • 持続の長い下強での崖狩りやカウンターなど、復帰を詰ませられるキャラクターが結構な数で存在する。
  • 上記のように立ち回り強者で、相性的に大きく不利がつくような組み合わせがほとんどない。
  • 体力制において、ガノン含めた体のデカいキャラに対し、空中Nが永久コンボになるので空中Nを引っかければ操作ミスしない限り確実に勝てる。

短所

  • 全体的に技の前後隙が大きい。懐に潜り込まれるとやることがない。
    • 空中技は超超超強力な反面、地上技は後隙や発生に難を抱えているものが多い。
    • 上記に関連してスマッシュ攻撃はどれも扱いが難しい。
  • 地上技がDAを除くと軒並み扱いにくいのが災いして、狙うべきバースト択がわかりやすく、相手にバースト拒否を徹底されると厳しい展開になりがち。
  • 空中攻撃を主軸とする関係上、打点の高い攻撃が多くなるので頭身の小さい相手には攻撃がやや当たりづらい。
  • 掴みリーチがアプデで減らされてしまったため、ガーキャンも弱め。
  • 頭身が高いため昇り空中攻撃などは受けやすい。
  • 高い使用率の弊害でキャラ対策を練られていることが多く、やりこみが必要。(ガノンに言えたことではないが)

要注意技

・パルテナシールド(DA)

ダッシュの慣性はそのままに盾を突きだしてぶっ飛ばす。地上技の主力。
この技はなんと言っても無敵判定が恐ろしい。5-6Fに上半身全部、7-16Fに腕部分が無敵となるのでぶつかり合いに強く、タイミング次第では魔人拳すら無効化されてぶん殴られる。
優秀な地上機動力から無敵判定付きでぶん殴ってくるので脅威の一言。しかも喰らうと浮かされるのでそこから空中技に移行することもしばしば。
ガードすればそのまま掴むなり横強や下強で蹴り飛ばすなりすればいいのだが、ダッシュ掴みとの二択になっているのが嫌らしい。


・四方の環(空N)
杖をくるくる回す。パルテナの空中の主力。
前作での微妙評価とは打って変わり、パルテナの技で発生最速、持続長い、威力高い、判定強い、運搬可能といったヤケクソ強化がなされている。
着地際に引っかかってもそのまま空Nコンボに移行しやすい絶妙な位置に浮くのでどこだろうと当たりたくない。
とにかくありとあらゆる点で強く、弱体化されてなお強いといった凶悪性能を持つ。
体格がデカく重量もあるガノンはこれに一度引っかけられるだけで大ダメージは必至、身長の高さ故に上りで出しても易々拾われるので8Fのガーキャン択としても機能してしまう。
もし喰らったら上外方向に精一杯ずらすこと。運が良ければ脱出出来る。
恐るべきは崖離し空N上がりでこちら側の殆どの択を潰せてしまう。
出し得なため効く相手には基本これをブンブンしている。ここら辺は魔王様っぽい。
これに差し込めないと話が始まらない。


・シールドバッシュ(空後)
振り向き際に盾で殴る。モーション自体はおじさんの空後に酷似している。
DAと同じく盾なので攻撃時に上半身が無敵。火薬箱の爆発にも耐える。
前作と違いこれ一つに注視できるようなほどの余裕がないのが辛い。


・パルテナキック(空前)
前方にキック。空Nっぽい名前
特筆すべきは降り空前先端当てのリスクの少なさ。着地隙も短く、これで壁を張られると中々近寄れない。
低%ではDAやダッシュ掴みにコンボ・連携されやすいというコンボ始動技の側面も併せ持つ。
地上技の前後隙が大きいパルテナは横方向の差し合いをこれに頼っている。置きでブンブン振られてる場合は強引に突破しようとせずジリジリとラインを詰めて機会をうかがおう。


・後光(空上)
パルテナの頭上に光が現れる。
前作では判定がイマイチ良くわからず一方的に潰せたりしたが今作ではやたらと広く、判定と持続を両立する最強クラスの空上。
これに対抗しうる空上はベレトスくらいだが、ベレトスと違い機動力も持つため簡単に下に潜り込める。
これでいて撃墜力まで両立しているのだから恐ろしい。台経由で当てられると早期撃墜されかねない。
ベレトス級ということは何しても勝てないので崖に逃げよう。


・追放キック(空下)
メテオ技。勘違いされがちだが杖での殴打ではなくキックである。
メテオとしては速めの発生(10F)で癖がない。カス当てが存在しないのでどこで当ててもメテオになる。
ただ全体動作が大きく、一度外すと復帰阻止チャンスは逃すことになる。
ガノン相手にはわざわざこれを使わなくても空Nを押し付ければ十分なのであまり使ってこないが、一応上を取られたら警戒すること。


・光の柱(上スマッシュ)
パルテナの目の前に光の柱を発生させる。
前作では持続は一瞬だったが持続が伸び判定も巨大化。前作ではエフェクトの先端に判定がなかったが今作ではトッポのように見た目通りの判定を持つ。
崖のその場上がりとジャンプ上がりの両狩りでも使われる。
空上が強化されたため真上方向でこれで追撃されるという場面は減っている。
これを対空として使う場面は空上が当たらないくらいの斜め上にいる時でこちらが寄らないといけない時。
つまり斜め上方向から崖を掴みたいなーと思ってる場合はこれを警戒しよう。


・オート照準(NB)
構えを取り索敵。範囲内に敵がいると照準を取りその方向へ光弾を3発放つ。範囲外だと構えを取るだけ。索敵時に回避や起き上がりの無敵が噛み合っても不発になる。
前作に比べ威力が上がっているほか、全体動作が早くなり、特に出だしが非常に速い。弱並…というか発生自体は魔王様の弱そのものである。
中距離くらいでの牽制としての意味を大きく増しており、足が遅く反射や吸収と言った手段を持たないデカブツキャラにとってはぶっ刺さる。
一発あたりのダメージは低いので烈鬼で貫通も可能なのだが、大抵上から斜め下に飛んでくる軌道を取るので、運よく搔き消せてもいずれかの弾が無防備な上半身に被弾してしまいがち。
流石に連射は出来ないのでこの距離当たりだと打ってくるな…というあたりを見極めればしっかりシールド可能。
ただしこれをガードしてやっと始まりなのが辛い所。開幕とりあえずコレを出して出鼻を挫いてくるのはあるあるなので対パルテナでは開幕ガードするのが無難。


・爆炎(横B)
パルテナの前方定位置に爆発を起こす。スマッシュ入力で遠目になる。反射板は下Bに統合され、カスタム技が移行。
全体フレームの割に威力と吹っ飛ばしが高く、立ち回りに置いて向こうはミドルリスクくらいでこちらに撃墜のリスクを背負わせてくる。
これとオート標準のおかげで中~近距離での様子見と言った行動は全て狩れるため、攻めを強要出来るのがパルテナの強み。
判定が大きいため崖つかまりにも当たる。持続も長いため崖上がりの無敵でやり過ごすことができない。
位置を調節するとどの崖上がりをしても全てに当たるため、位置が完璧ならパルテナ側はノーリスクでこちらの崖上がりを全て狩れてしまう
魔王の崖性能をもってしても手も足も出ない為、向こうが位置調節する前にさっさと上がりたい。
DAや横Bなどで斜め上に吹き飛ばした相手への空中への遠距離追撃択としても使われる。
吹っ飛ばされた後に烈鬼で急降下したり空中技を即出しして態勢を立て直そうとしたりするガノン使いは多いがパルテナ相手ではよく考えた方が良い。喰らうと位置的に上バーストする危険性が極めて高い。
全体Fが長いので何とか爆発の内側に潜りこめたなら攻撃のチャンス。後隙を叩こう。


・下B(カウンター/反射盤)
直接攻撃か飛び道具かによって反撃手段が変化するカウンター技。
飛び道具の場合は反射盤を展開して攻撃を跳ね返す技となるが、魔王様は弾キャラでないため割愛。
よって反射倍率1.3倍のカウンター技である、という認識でいると良い。
他キャラのカウンター技に比べると若干見劣りする性能だが、魔王様の技はどれも高火力なのでそれでも脅威になりやすい。
あまりに読まれやすい動きや魔人拳、上強の暴発は命にかかわるのでやめておこう。ワンチャン狙いの連携もこれを差し込まれると火傷を負う。
ただし不発時の後隙も長いのでパルテナとしてもあまり頼れる技ではない。その時はスマッシュ等でお仕置きしてやろう。


・つかみ
アプデにより初期に比べるとつかみ範囲は弱体化したものの、それでもなお優秀な移動速度、差し込み択として強いDAとの二択として振られるつかみは厄介なまま。
投げ性能が高いためつかまれにくい立ち回りを意識したい。空振りした時の後隙は大きいので回避やジャンプをうまく合わせられたらチャンスをものにしたいところ。
ちなみにアプデ前の通常つかみ範囲はルカリオのNB溜め状態が当たらない位置から掴みかかるというとんでもリーチだった。
・後投げ(触れない逆投げ)
脚を上下に開脚しながら仰け反って後ろに放り投げる。なんともセクシーなポーズ
吹き飛びが非常に大きく、崖を背にしたパルテナに掴まれたり、その場上がりに移動回避で回り込まれたりして後投げされると撃墜されかねない。
ほかほか補正が溜まっているとなおさら撃墜されやすくなる。安易にその場上がりや崖付近のパルテナへ突進するのは厳禁。
・下投げ(叩き落とし)
蓄積が増えても吹き飛びがさほど変わらない特徴があるためかなり広い蓄積帯でコンボ始動技として用いられる優秀な投げ技。
ガノン同様、この手の下投げは外側にずらさないと追撃を喰らってしまう。パルテナの前投げはそれ単体では死なないので掴まれたらとにかく外ずらしを徹底すること。
ずらしを怠ると空Nや空上で追撃されるし、崖際では撃墜帯で反転空後に繋げられると死ぬ。

 

立ち回り

開幕はNBを喰らわないためにも一瞬ガード。台上に乗って開始するステージなら台降りその場回避などで避けるのも可。
以降、序盤はなるべく空Nを喰らわない立ち回りをすべし。こちらは下強、引き空Nを振るなどして安易に突っ込んでこられないようにしよう。
0%~低%で空Nが引っかかるとその後のコンボで60%くらい一気にぼったくられる。デカキャラ相手には向こうもとにかく空Nを当てていきたいためとにかく狙われる。
しかしガーキャンでも出せる、判定の強さから押し付けも出来る、空Nが部分的にでも引っかかるとそのままコンボされるという始末なので徹底して喰らわないというのも中々難しい。
開幕時点で既に50~60%喰らっているという前提で戦い、コンボされても仕方がないと多少割り切ることも大切。
パルテナはスマッシュ攻撃が強力、強攻撃も撃墜力はあるが、いずれも大振り。空下のメテオも簡単には当てられない。
バ難と言うほど酷いものではないにしろ撃墜にはある程度の蓄積がないと厳しく、早期撃墜するには工夫が必要となるファイターである。
そして相手の体重は平均より軽めに位置するため、不利状況から破壊出来るチャンスはある。ある程度喰らっても焦らずにいこう。
パルテナは自分から攻め込むよりも迎撃寄りの性能をしているため、中距離で互いに睨み合い相手の迂闊な差し込みを咎めていく、といった展開になりやすい。
空Nでの飛び込みをしてきたら引きステで対処しよう、ガードだと固められて展開が良くない。ただし着地隙は大きくないので回避擦りや無敵付きDAで強引に突っ込んでくるなどをされがち。
なのでステップでかわしたら即座に叩く以外にも様子見やステステ等を交えるのも良い。特に強攻撃やDA、つかみの後隙は逃さず咎めていきたい。
相手の復帰技である上Bテレポートは瞬間移動系なので復帰ルートを叩く阻止は不可能だが、崖掴まりの瞬間に技を置く阻止なら出来る。
外向きに空Nを置くなどで阻止を狙ってみよう。タイミングを合わせるのが得意であれば空下でも良い。
テレポートの直線距離はおよそ終点中央から崖のあたりまで。実際には慣性がのって復帰距離としてはもう少し伸びる。
エッジキャンセルで後隙を無くすテレキャン(テレポートキャンセル)には要注意。こちらの烈鬼キャンセルよろしくステージ中央付近でいきなり上Bしてきたら警戒しよう。


*1 『さよなら絶望先生』や『ひだまりスケッチ』、『魔法少女まどか☆マギカ』、『物語』シリーズなどの製作元。
*2 前作におけるパルテナは「カスタム必殺技を使い分けて戦うファイター」としてデザインされていた。他のキャラクターのカスタム必殺技は、デフォルト必殺技をベースに性能を少しアレンジしたものが大半だったが、パルテナに関しては完全に別種の必殺技がそれぞれ3種ずつ用意されており、その中から好きなものを選んで戦うような設計となっていた。「軽量化」や「人間ミサイル」などユニークなものもあり、これらを使えればまた評価が違ったかもしれないが、ガチ環境においては当然カスタム必殺技は使えないため、デフォルト必殺技で戦うしかなかった。横Bに反射板、下Bにカウンターが割り当たっているなどかなり残念な組み合わせで、通常技も抑えめな性能だったため、スマブラにおいては稀有な「機動力が高いのに弱い」キャラだった。