Caledon

Last-modified: 2025-10-23 (木) 13:22:36

カレドン級軽巡洋艦(後期C級軽巡洋艦)

3.caledon.jpg

性能諸元

編集時 ver.4.2

基本性能

※アップグレード済み、装備、迷彩、エリートなし

イギリス
艦種巡洋艦
Tier3
生存性継戦能力15042
抗堪性・防郭防御5%
・火災浸水耐性10%
・装甲6%
・対水雷防御4.50%
主砲射程8.22km
機動性最大速力27.51ノット[kt]
最大出力への到着時間9.85秒
転舵速度7.80度/秒
転舵所要時間5.70秒
隠蔽性7.20km



・派生艦船

派生元Weymouth
派生先Danae



・兵装

主兵装口径,搭載基数×門数最大ダメー(防郭率)装填時間砲塔旋回速度
152mm/45 PXⅢ, 5基×1門AP弾 491(150%)7.50秒10度/秒


魚雷口径,搭載基数×門数(片舷指向門数)射程雷速最大ダメージ装填時間浸水率魚雷管旋回速度
533mmDR Mk Ⅱ, 4基×2門(4門)6km61.13kt261634秒12%20度/秒


ゲーム内説明

駆逐艦支援と偵察を目的として設計された軽巡洋艦。その前任とは対照的に、高速で強力な魚雷を備えていた。

解説

・主砲
他国の巡洋艦よりは砲口径が大きい152mm砲を単装で5基5門搭載。
砲の総数は減ったが、砲の配置が進化しており前級のウェイマス同様に片舷に対して5門を指向できる。*1

 砲性能は装填時間が7.5秒と口径の割には短く、砲旋回も10度/秒と優秀。ただし、射程距離は同格内で最低となっている。さらに、砲弾はAP弾のみでHE弾(榴弾)が無いことから、AP弾で貫通を狙える敵に対しては大きなダメージを見込めるが、重装甲の敵艦に対しては貫通しにくく、半貫通(ダメージが半分)や跳弾(0ダメージ)になりやすいという特徴がある。

この砲を使用するにあたり、
装甲が薄い艦種(主に駆逐艦軽巡洋艦)
装甲が厚い艦種(主に重巡洋艦戦艦)*2
を見極め、どの敵を優先すべきかを考える必要があるだろう。
重装甲艦に対しては無理して単独で挑むことはせず、味方と連携して攻めることを推奨する。

どうしても戦艦と戦う事になったら

AP弾では重装甲の敵には貫通しにくいと書いたが、状況によっては十分に貫通が見込める時もある。
全ての船の共通点として、船の中心付近が1番装甲が厚く、艦首(船の先端)や艦尾(船の後部)にいくほど薄くなる。なので、もし戦艦を撃つならここを狙うと良い。

 また、弾は空気中を翔ぶ距離が長いほど貫通力が衰える。敵との距離が近ければ近いほど空気中を翔ぶ距離も短くなり、高い貫通力のまま届く。
つまり近中距離から、上記の船の弱点を狙えば戦艦相手でも貫通するのだ。

 ただしこれらは相手がこちらを撃つ時にも同じ事が言える。なので可能な限り戦艦との砲戦は避けるべきなのは変わらない。

・魚雷
 533mmクラスを連装で片舷に2基4門、計8門搭載。
魚雷ダメージは2616と同格内では最低の威力ながら、片舷4門あるので瞬間火力は10000を超え、ティア帯を考慮すると十分強力である(同格のHPは15000以下)。
また、装填時間も34秒とかなり短めで隙は小さい。射程は6kmと同格では並程度だが、ティア帯的に交戦距離が短いので不足はないだろう。

 攻撃としてはもちろん、敵艦の針路上に撒いて接近の阻止を狙うのも良いだろう。
攻撃の際には敵艦の死角から接近して、発射したタイミングを悟られないようにする等の工夫をすると当たりやすい。
今後も使用頻度は高いので、今のうちから扱いに慣れておきたい。

・装甲
 前級に引き続き防郭防御が5%であり(他は大体7.5%、米国セントルイスは10%)防御面で不利であることは心に留め置こう。

・機動性
 前級で速度的な優位を得たのもつかの間、他国の巡洋艦に追い付かれる(または追い抜かれる)結果となってしまった。
 他国同格巡洋艦においては30ノットを超える艦も存在する中、本艦はかろうじて「速い方のグループに入っている」というレベル。また、舵の効きも「平均よりは上」といったレベルであり転舵そのものにかかる時間も優秀とは言えず慎重な操船が求められる。

・隠蔽性
 ティア3の巡洋艦は被発見距離が6km台のものと7km台のものに大きく2分されるが、本艦は後者のグループに属する。

・生存性
 HPは15000をキープしており、体力的には恵まれている。しかし、本艦は前述したように機動性は平均より上といった程度、装甲や耐性には期待できないため、複数の敵の前面に躍り出るとあっという間に体力が尽きてしまう。総じて生存性が高いとは言えないため慎重な操船を求められる。

・消耗品
 速度を補いたいなら改良型ディーゼルエンジンの搭載を推奨。砲の発射速度を上げたいなら高級船員食料の搭載も。

・装備
 兵装は戦い方によって選択、防御は操舵装置改良1、適正は推力改良2が無難か。

・エリート特性
 ・巡洋艦近代化改修 HP+2%、対空火力+5%、主砲旋回速度+7%
 ・新型魚雷発射管 魚雷管旋回速度+20%
 ・功績 EXPアップ+10%

主砲と魚雷、どちらを強化したいかで考えると良い。
1度戦闘に出てから選ぶのもアリだろう。

・総論
 平均よりは上の速度と舵を持つ船体に、若干癖のある砲と魚雷を搭載した攻撃的な艦に仕上がっている。

 性能的には攻のうち砲と魚雷にバランス良く割り振り、残りを走に能力を割り振った感じである。
しかし他国同格と比較してしまうといくらか速度や機動性に劣る船体と、強力だが射程距離に劣る兵装と、扱いにくい部分がいくつかある。
足がやや遅い・射程距離が短いという事は、この船の得意な間合いに持っていく前に集中砲火を浴びやすいという事である。

 なので隠蔽や島などを利用し、有利な位置取りをすることが重要である。味方と敵の動きをよく観察しながら戦おう。
 味方と一緒に動けば敵の狙いが分散し、味方と同じ敵を狙えばより早く敵を撃破できる。また敵が逃げるのを追うよりも、敵がこちらに向かってくるのに合わせて、こちらからも接近する方がより早く近付ける。待ち伏せというのも良いかもしれない。

 初心者向けとは言い難い構成ではあるものの、英国巡洋艦ツリーという癖の強いルートをあえて選択した風変わりな艦長にはこの程度は軽く乗り越えてもらう必要がある程度のハードルに過ぎない。肩の力を抜いて、頭を柔軟にしつつチャレンジしてみて欲しい。

史実

史実

 カレドン級軽巡洋艦はカロライン級から始まるイギリスC級軽巡洋艦シリーズの5番目の艦種として1915年計画で4隻建造された。後に建造されるシアリーズ級、ケープタウン級とともに後期C級と呼ばれることもある。
 設計思想は偵察巡洋艦のものを引き継いでおり、北海での活動を念頭に航洋性を強化している。前級セントーから減速ギアの搭載や魚雷発射管の甲板上への移設等の改良が行われている。後期C級14隻のうち1隻は第一次世界大戦で戦没した。
 1930年代には既に旧式化していたため、8隻が主砲を高角砲に変更し、防空巡洋艦に改装された。第二次世界大戦では序盤から地中海等の激戦区に投入され、艦隊・船団護衛任務に従事し、13隻のうち5隻が戦没、1隻が衝突事故で沈没した。その他の艦も勝利が見えてきた大戦後半には次々に予備役となり、終戦まで現役だったのはカレドン1隻のみだった。
 ちなみにC級軽巡洋艦全体の同型艦数は28隻。その長女「カロライン」は、1914年に就役しているがなんと2011年まで現役で練習艦を務めていた(係留されていて自力航行は不能だったが)。彼女は現在ベルファスト(アイルランド)で博物館船として公開されている。実に97年も現役であった彼女は「ヴィクトリー」に次ぐ英海軍2位の現役期間を誇る。そしてユトランド沖海戦参加艦の最後の生き残りである。ベルファストを訪れたときはぜひ彼女を訪ねてみてほしい。

小ネタ

防護巡洋艦の落日

 世界的ブームを巻き起こした防護巡洋艦であったが、1894年の黄海海戦において「防護甲板の貫通が無くとも速射砲により短時間に大量の榴弾を浴びた結果、非装甲部分が徹底的に破壊され艦艇の戦闘能力が失われる」というケースが多発した。この戦訓により、巡洋艦であっても垂直防御が必要であること、および防護巡洋艦のコンセプトそのものが誤っていることが明らかになり、防護巡洋艦の建造ブームは終焉を迎えた。

その後の小型巡洋艦

 防護巡洋艦が時代のはざまに消え去っても、各国海軍は偵察等の任務に適した小型の艦艇を必要としている事に変わりはなかった。やがて艦艇の主燃料が石炭から石油に代わる頃、冶金技術の発展によって「より薄く軽い装甲板(※1)」と「より小型で出力の高い機関」を組み合わせた小型の巡洋艦を造れるようになり、その頃存在感を増して来た駆逐艦に対抗できる戦力として後の軽巡洋艦に近いコンセプトを持った艦が誕生する。これらの小型の巡洋艦は第一次世界大戦においてユトランド沖海戦にも参加し、6インチ(152mm)砲の有効性を実証(※2)したものの、艦隊内では見張り役や雑用係という位置づけであり、その存在は地味なものでしかなかった。
※1:
1890年代初頭に表面に浸炭焼き入れ処理を行ったハーヴェイ鋼板が登場すると、既存の装甲板の半分の重さで同等の耐弾性を誇る装甲を造れるようになった。これにより巡洋艦にも装甲を施す事ができるようになった。
※2:
ユトランド沖海戦における戦訓が元で、その後の巡洋艦の砲口径が6インチ砲を基準にするようになった。

カテゴリーB

小型の巡洋艦が再び世界の注目を集める切っ掛けとなったのは、ロンドン海軍軍縮条約(1931)においてであった。本条約はワシントン海軍軍縮条約(1921)において巡洋艦の定義が曖昧であったことによる反省を踏まえて、保有できる合計排水量だけでなく区分分けについてもはっきりとさせることにした。
・1艦あたりの上限排水量は1万トン以下(ワシントン海軍軍縮条約のまま)、下限排水量は1850トン
・砲の口径は5.1インチより大きく8インチ以下(ワシントン海軍軍縮条約のまま)
・砲の口径が6.1インチ(155mm)より大きく、8インチ(203mm)以下の巡洋艦を「カテゴリーA」
・砲の口径が5.1インチ(130mm)より大きく、6.1インチ(155mm)以下の巡洋艦を「カテゴリーB」
と定義した。これ以降、「カテゴリーA」を重巡洋艦、「カテゴリーB」を軽巡洋艦とする呼称が一般的となった。この時をもって、区分としての軽巡洋艦が正式に誕生した。

編集用コメント

編集用のコメントはこちら
  • 小ネタを増補編集しました -- 2020-04-29 (水) 11:19:47
    • 「より」、以上、以下の間違いを修正 -- 2020-04-29 (水) 11:35:12
  • 主砲解説、総論を中心に内容を改訂。また、tier3という事を鑑みて細かな説明などを追加しました。 -- 2025-01-21 (火) 18:16:22

コメント欄

  • セントルイスの餌やな -- 2022-11-01 (火) 15:44:08
  • 片舷魚雷撃って、旋回したらもう片舷。これを永遠に繰り返せる。 -- 2022-11-22 (火) 12:12:08
  • 割とバランス型なので他の巡洋艦のようにこれといった長所はありませんが、AP弾の当てる場所を選ぶ技術さえあれば安定して戦果を出せる艦。このティアだと戦艦や弾幕でごり押してくる一部の巡洋艦は、副砲の射程外からAPで削るか奇襲雷撃等で対等に渡り合えます。機動性も良い方なので、回避をしっかりすればワンサイドゲームにすることも十分可能です。(自分が出来るとは言っていない) -- 2022-12-03 (土) 23:42:06
  • こいつ...河内のバイタルを貫通しただと...?甲板装甲ぶち抜いたんかな? -- 2024-01-12 (金) 17:58:36
    • 河内ちゃんは装甲配置がガバガ……独特なので、場所によっては側面から殴っても抜けたりする -- 2024-01-31 (水) 00:30:04
      • なるほどね~ありがと -- 2024-01-31 (水) 06:06:53
  • 通常の艦では発射できない、斜め前方&斜め後方にも魚雷を放ってくるので、要注意。追撃していると、「この角度で魚雷にヤラレるとは!」となる。 -- 2024-07-22 (月) 20:22:05



*1 1門だけ他よりも射角(砲が回る事ができる限界の角度)が悪いので、敵に狙われている時は無理せず4門だけ使うのもアリ。
*2 ただしこのtierにはまだ重巡洋艦は存在しない。今は「戦艦には効果が薄い」とだけ覚えても良い。