イタリア

概要

VICTORIA NOBIS VITA
　通称、地中海の覇者。ヨーロッパにおいては英仏に次ぐ海軍力を保有していたイタリア王立海軍。その歴史は古く、1861年に旧サルディーニャ王国が統一王国を樹立後、国内各地の海軍部隊を統合しイタリア王立海軍(レージャ・マリーナ)を創立したことに始まる。
　1866年にプロイセンと組んでオーストリア帝国と戦争を行った際にイタリア王立海軍はオーストリア海軍に決定的な敗北を喫する(リッサ海戦)。敗北をきっかけに英国海軍を模範に海軍の改革や英国から軍事企業の誘致を行い、組織の近代化及び艦艇の強化を行った。その結果イタリア海軍はオスマントルコ帝国海軍を一蹴できるほどの強さを手に入れる。
　第一次世界大戦においてはイタリア王国海軍は連合国側として参戦、オーストリア＝ハンガリー帝国海軍相手に見事勝利をおさめリッサ海戦の雪辱を果たすものの、第一次世界大戦後の政治的・経済的混乱により英国との仲は急激に冷えてしまい、仏・独・伊に英も加えた海軍軍拡競争・建艦競争に巻き込まれる。第二次世界大戦においては慢性的な石油不足・国力や工業力不足により活躍の場を与えられず、出撃しても英国海軍相手に苦戦することになる。

ツリー艦

Tier1	Tier2	Tier3	Tier4	Tier5	Tier6	Tier7	Tier8	Tier9	Tier10
Eritrea	Curtatone	Nazario Sauro	Turbine	Maestrale	Aviere	Luca Tarigo	Vittorio Cuniberti	Adriatico	Attilio Regolo
	Nino Bixio	Taranto	Alberto Da Giussano	Montecuccoli	Trento	Zara	Amalfi	Brindisi	Venezia
			Dante Alighieri	Conte di Cavour	Andrea Doria	Francesco Caracciolo	Vittorio Veneto	Lepanto	Cristoforo Colombo

：戦艦(BB)

：巡洋艦(CA/CL)

：駆逐艦(DD)

：空母(CV)

プレミアム艦

プレミアム艦艇一覧

Tier1	Tier2	Tier3	Tier4	Tier5	Tier6	Tier7	Tier8	Tier9	Tier10
				Giulio Cesare	Leone	FR25	Black Amalfi	Paolo Emilio	Napoli
					Duca d'Aosta	Gorizia	Roma	Giuseppe Verdi	Black Cristoforo Colombo
						Duca degli Abruzzi	Black Vittorio Veneto	Marco Polo
						Black Francesco Caracciolo

：戦艦(BB)

：巡洋艦(CA/CL)

：駆逐艦(DD)

：空母(CV)

ショップで購入可能なプレミアム艦艇一覧

傾向と特徴

　イタリア艦は元々プレミアム艦が4隻存在するのみであったが、2020年7月のアップデートでイタリア巡洋艦の早期アクセスが開始、8月にイタリア巡洋艦ツリーが実装された。

駆逐艦

ソ連、イギリス、ドイツ駆逐艦を3で割ったような、どこか似たようなツリー。
低ティアから中ティアは普通だが、高ティアに行くほどどんどん大型化しティア9は空色の巡洋艦と同型、ティア10に至っては史実上でも完全に軽巡洋艦である。
主砲はイタリアおなじみの特徴であるSAP弾とHE弾の仕様で、対駆逐戦闘では優位に立てる。が全体的に弾道は高めなので、若干機動性の良い駆逐艦相手は苦労する。が射程が全体的にかなり短く設定されており高ティアほど砲駆としてはかなり物足りない射程になる。口径も最大135mmまで上がる上にSAP弾搭載なので単発ダメージこそ高いが、主砲旋回速度が遅いという弱点や、装填速度の遅さから砲駆ではあるが若干雷駆寄りの主砲といったところだろうか。ティアⅨから高速装填が追加される。
魚雷はかなり高性能で、日駆すら超える長射程を誇り、装填速度もどのティアをとってみても優秀である。雷速はソ連やアメリカと同じ、歯痒いような雷速ではあるが、射程の長さと回転率の良さを生かした立ち回りが求められる。
機動性はソ連駆逐に近く、駆逐艦としては悪め。最高速度、加速性能や転舵性能はかなり優秀。だが一時的にエンジンブーストⅣと同じになる緊急エンジンブーストを用いることで、敵弾回避や逃げの際には大活躍する。
対空なんてありません。いざというときには煙幕+エンブの二段構えで爆弾の命中率を下げたり魚雷をよけたりしよう。
隠蔽は悪めではあるが仏駆やソ連駆逐と比較するとマシである。安全距離が長く隠蔽雷撃がしやすいので、ぜひ対駆逐のためにも隠蔽は強化したい。
スキルの緊急エンジンブーストは先述の通りエンブⅣの短縮版、排気発煙装置は排気煙幕の短縮版で、効果時間が非常に短い分回数が多めに設定されている。また、CTの長さも同じなので同時使用という手もありうる。
分類上は砲駆に近いが、それなりに使える魚雷も持っているため、どちらかといえばデアリング、ギアリング、Z52といったような汎用型駆逐艦を、大型駆逐艦にスケールアップすしたような感じである。雷駆や大型駆逐艦の扱いに長けているなら、ぜひ進めて見る価値があるだろう。

巡洋艦

　イタリア巡洋艦は全体的に大柄な船体(ティアが高くなると特に)と高速の巡航速度(Tier7ツリー艦Zaraを除く)を持つが、舵が重めで転舵所要時間は他国を大きく上回るという特徴を持つ。またTire8からは同じような船体に同じ主砲をどんどん載せていくスタイルなので船体が大型化、さらに載せた主砲のせいで重量がかさみ、すでにある通り旋回性能が悪い。さらに加減速が苦手になっていく。止まらないし、走りださない。なかなか曲がりはじまらない舵や駆逐艦の制圧が主任務のイタリア巡洋艦は敵の動きを読み敵弾回避、また敵の回避を読み砲撃という「敵の動きの読み」ができるかで他国巡洋艦よりも戦果が大きく変わってくる。またTire9,10は装填時間が13.5秒と大型巡洋艦並みで精密照準中に発砲できる回数が他国精密照準搭載巡洋艦に比べて少ない、また装填時間が長いため敵に逃げられやすいので1射ずつ慎重に当てていくスキルが求められる。それができないと敵弾も避けられず与ダメも出せず速攻で港へ送り返されかねない。
　武装もまた特徴的で、主砲はAP弾とSAP弾(Semi Armor-Piercing ammunition)と呼ばれる、高威力かつ過貫通が起きにくいものの貫通力は低いという特殊な砲弾が用意されており、軽装甲の駆逐艦や軽巡洋艦に対して大きな攻撃力を有する。半面、HE弾を持っていない事から火災を狙う作戦を取る事ができず、重装甲を持つ艦種に対してはダメージを与えにくい(ただし、初期に出たプレミアム艦はSAP弾の代わりに通常のHE弾を使用できる)。魚雷は射線数が少なく雷速も遅い代わりに、他国と比べて射角が駆逐艦並に良く、射程も長いため、使いやすい魚雷だと言える(弱いけど)。戦艦のような重装甲艦への有効打に乏しいイタリア巡洋艦にとって貴重なダメージソースとなることも。腹見せは危険なのでこちらを見ていない戦艦に遠距離から撃つのが良い。イタリア巡洋艦の特徴としてAP弾が他国巡洋艦よりも優遇されているのでSAPが半貫通しているなと思ったとき(対重巡以上のとき)には積極的にAPを使うとよい。
　艦艇スキルも低ティアから「排気煙幕」を使えるようになり、高ティアで「精密照準」と「対空警戒」が使用できるようになる。中でも「排気煙幕」は持続時間と効果範囲が小さいという欠点はあるものの、クールタイムの短さと即効性の高さから速度に優れる船体と相性が良く、強襲も離脱も自在にこなせる強力なスキルとなっている。「対空警戒」の方は、素の対空が低いためあまり役に立たない。

戦艦

　2022年2月10日から始まったアーリーアクセスイベントで実装され、ツリーは3月に入って実装された。既存のプレミアム艦艇とは「主砲弾がAP弾とSAP弾であること」と「使用可能な艦艇スキルが既存の艦艇とは大きく異なる」という特徴がある。
　主砲弾には他国戦艦とは異なり、HE弾ではなくSAP弾を使用可能。Tier5まではAP弾の方がダメージが高いが、Tier6以降はSAP弾の方が高くなる。SAP弾の貫通力はそれなりにあり、戦艦相手でも装甲を薄い部分を狙えば十分貫通する。相手の装甲厚はTierによって異なるため、AP弾とSAP弾の使い分けは各艦の個別のページに譲る。基本的には、戦艦と巡洋艦にはAP、特に装甲のない軽巡と駆逐艦にはSAPを使う。口径に関してTier7以降は一貫して381mm砲を搭載しているが、貫通力はTier上昇と共に上昇するためそこまで不足はないようだ。Tier7と8以外は平均以上の門数があるためDPMも高めである。弱点としては射程が非常に短いことと、イタリア巡洋艦と同じく、装填時間が他国戦艦よりも2~4秒ほど長くなっていることが挙げられる。また副砲に関してはドイツやフランスにこそ劣るもののそこそこ充実しており、特にTier9以降は自動副砲の数が非常に多いので頼りになる。DPMは平均以上にあり、射程がやや長く精度も多少良いため使い易い。
　生存性に関して、低HP・低対空・低火災浸水耐性・短射程に加えて、特にTier7以下は装甲もかなり薄いため生存性は低い(唯一魚雷防御だけは比較的優秀であるため魚雷に対しての耐性は高い)。しかしTier8以降は堅牢な装甲を手に入れ、艦本体の生存性もそれなりに高くなる。加えて比較的良好な機動性と煙幕、そして駆逐艦への圧力の高さから駆逐艦に狙われにくいため、実際の生存性はTierが上がるごとに高くなっていく。機動性に関して、速力はTier5までは他国戦艦と同じく鈍足だがTier6以降は快速となる。Tiet8以降は他国の速力アップに追いつかれて平均的になってしまうが。加速・転舵性能は良好であり、生存性の低さをある程度補える。艦艇スキルにはTier6以降は排気煙幕、更にTier8以降は偵察機、Tier10では精密照準が追加される。特に排気煙幕はイタリア戦艦の生存性を補う重要なスキルである。
　総合的に見ると、SAP弾のおかげであらゆる艦種に対応しやすいのが特徴。全体的に門数も多めなので火力も高めとなる。Tier7までは生存性に悲しみを抱えているためTier9,10に多い大型巡洋艦のような性能である。しかしTier8以降は急速に火力と生存性が上がり、非常に強力な戦艦に化ける。
参考:Italian Battleships Arrive

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