Mysore

フィジー級軽巡洋艦　マイソール(旧フィジー級ナイジェリア)

性能諸元

基本性能

※アップグレード済み、装備、迷彩、エリートなし

・兵装

・艦艇スキル

ゲーム内説明

本艦はフィジー級軽巡洋艦であり、元々はイギリス海軍用として建造された。改装によって主砲塔を削減して対空兵装の強化が図られた後、1957年にインド海軍に引き渡され、マイソールと改称された。

解説

2021年9月2日AM1時より有料ブリッツパスで獲得可能となったイギリス連邦所属の巡洋艦。端的に云えば魚雷を没収されて砲性能の調整を受けたフィジーである。

・主砲
152mm砲を3連装砲塔に収めて3基9門搭載。この構成はパンアメリカ艦艇の「コロネル・ボロニャシ」と同等であり、かの艦の搭載砲と比較しつつ見て行こう。まずは本艦の砲もボロニャシ砲と同じくAP弾しか撃てないが、単発火力はボロニャシ砲を約11%上回る575となっている。この単発火力は「フィジー」や「リアンダー」の552をも上回り、ソ連やフランスの軽巡砲の単発に比類する。このため本艦の基礎火力は相応に高目と考えて良いだろう。更に射程はボロニャシ砲にやや劣るとはいえ素で11kmを超えるため、課金迷彩を使用すると11.5km弱まで延長可能。「フィジー」や「リアンダー」よりも遠い敵を撃てるため、射撃の自由度は高めである。但し装填速度はボロニャシ砲が素で6秒なのに対して本艦は「フィジー」や「リアンダー」と同じく7.5秒を要するため、速射性で劣ってしまい1発1発を的確に当てて行く必要がある。ところがこのタイプの艦にお約束の艦艇スキル「精密照準装置」を搭載していないので、遠距離において敵駆逐を狙ったり敵戦艦の弱点部分を狙うのはあまり得意ではない。また砲塔旋回速度はボロニャシ砲の10度/秒と比べて劣っており、やや取り回しが良くない。

・魚雷
本艦に魚雷は搭載されていない。

・対空
素の対空値は179とツリー艦「リアンダー」と同程度である。しかも「フィジー」と違って対空警戒も使用できない…よって、あまりアテにはできないと考えよう。一応、解説すると大口径対空砲のダメージは110とツリー艦「リアンダー」と同様の水準を持っているが、射程が3.3kmと短く艦隊防衛の任務を考えると心もとない。小口径対空砲のダメージも69と「リアンダー」と同程度であり、自分が狙われた場合は自衛する事すらままならない。英巡として対空が強化される前段階に過ぎないので、マッチングによっては対空の高めの味方艦から離れすぎないようにしたい。

・装甲
装甲7.5%は他国同格の高い方のグループと同等(低い方として6%のグループが居る)でありあくまで軽巡としてはであるが、高い方である(さらに艦中央の装甲帯の厚みがフィジーと同じという隠れた特徴があり、運が良ければここに命中するかもしれない…が、その範囲は極狭いので期待しない方が良い)。防郭防御7.5%は他国同格と横並び、火災浸水耐性も同様である。元となった「フィジー」は火災浸水耐性が優れていたが、本艦はその恩恵を享受していない。それどころか対水雷防御6%は他国同格の低い方のグループと同等であり、他国同格よりも劣っている。

・機動性
最高速度は31.12ノットと他国同格と比較しても遅めである。ティア6艦艇は35~34ノット出せるグループ、英巡速度の32ノットグループ、米巡速度の31ノットグループに大まかに別れてるが、本艦は米巡の「ダラス」(31.12ノット)と同程度であり、ハッキリ言って遅い。加速も重巡並に鈍く、加減速は苦手である。舵に関しては8.10度/秒と数値の上では優秀だが、転舵所要時間は7.8秒と「ロンドン」(7.8秒)と同じであり、旋回性能が良くないのでカタログ値通りの性能は出ないと思った方が良い(本来加速が良い艦向けの舵を速度が出ない加速も鈍い艦に取り付けてもあまり意味は無いのだが)。

・隠蔽性
素の被発見距離は8.22kmと比較的悪い方である(とはいえティア6の悪目立ちグループに入る程では無い)。元が格上の「フィジー」(8.28km)なのでやむを得ない部分はあるが、「リアンダー」(7.5km)と比較すると非常に目立つため他国巡洋艦の標準的な値(8km未満)程度は欲しかった所である。

・生存性
HPは24000に届かず、体力的に優れているとは言えない。装甲は高い方の平均値を保ってるが、そもそも軽巡洋艦は装甲に頼る艦では無い…ところが軽巡洋艦としては速度・加速・旋回性能どれをとっても特筆すべきものは無く機動性をもって回避する戦術には向いていない。船体の特性的には英重巡ツリーの艦に似ており、普通に考えれば生存性が高いとは言えない。

・消耗品
「高級船員食糧」「改良型ディーゼルエンジン」「予備整備パック」の搭載を推奨。

・艦艇スキル・艦長スキル
艦艇スキルは「排気煙幕Ⅰ」を3回と「高速装填Ⅰ」を2回使用可能。
艦長スキルに関してはLV5の「超火力」でスキルの使用回数を増やしつつ、可能であればLV10の「熟練装填手」も取得しつつスキル使用時間の延長効果も狙いたい。LV8で「雲隠れ」も取得しておくと排気煙幕のクールタイムを短縮できるが、持続時間や効果範囲の拡大は極わずかなので「消火器」とどちらが良いか考えた上で選択して欲しい。

・装備
　・兵装　メイン武器である主砲を強化する装備を搭載したい。「主砲改良Ⅰ」が無難であろう。
　・防御　「推力改良Ⅰ」「操舵装置改良Ⅰ」から好みのものを選択して欲しい。
　・適正　「推力改良Ⅱ」「操舵装置改良Ⅱ」辺りが無難であろう。

・エリート特性
　・巡洋艦近代化改修　HP+2% 対空火力+5% 主砲旋回速度+7%
　・新型砲塔　主砲旋回速度+20%
　・功績　EXPアップ+10%
※体力と対空に劣る艦で「巡洋艦近代化改修」はお勧めしにくい。消去法で「新型砲塔」が良いだろう。

・総論
　一言でいうと「軽巡の船体と砲で重巡的運用を強いられる艦」である。元となった「フィジー」は砲火力を増強するために雷装を削った艦であったが…本艦はさらにそこから第3砲塔を撤去し、雷装も撤去、対空装備もティア相当に格下げしたうえでティアを6に調整した艦となっている。船体は格上のものであるから少々機動力が落ちるのはやむを得ないが…本艦は軽巡洋艦というカテゴリである以上、機動力や隠蔽を削がれた影響は非常に大きく本艦の評価に暗い影を落としている。順番に説明して行こう…まず主砲については砲塔旋回速度はやや遅めで中遠距離における砲戦では問題ないが、近距離における砲戦では後れを取る可能性が高くなる。その上で本艦は魚雷を搭載しておらず、敵駆逐艦に詰め寄られるとそれだけで詰んでしまう。このためカテゴリ的には「軽巡洋艦」でありながら操船の際の技術は「重巡洋艦」に近いものが必要となる。そしてこの「なんちゃって重巡」タイプの艦は苦行艦であるという実例を既に英重巡ツリーが典型例として実証しており、このタイプは正直敬遠されがちである。一応、英重巡ツリーの艦艇と異なり主砲の発射サイクルは速目、射程もそこそこあって距離を保ったまま戦う事は可能だが、そうすると今度は軽巡砲ゆえの貫通力不足やAP弾縛りのため相手の防御力・姿勢によって中々ダメージが出せないという欠点が表面化し易い。このため本艦は「9門構成のAP軽巡であれば、ボロニャシで良いじゃん」という事で避けられ「高隠蔽かつ軽快な軽巡なら、パースやリアンダーが居るし」という事で微妙に避けられ易い。実際、ややちぐはぐで中途半端な性能は相当に人を選ぶので購入を検討している艦長はよく考えてからにすべきだろう。

戦闘名誉章

史実

本艦は1940年にフィジー級軽巡洋艦のナイジェリアとして竣工。第二次大戦前半は北極海で、後半はアジア、南太平洋で活動した。第二次大戦後1957年にインド海軍に売却されたが、その際近代化改装が行われ、主砲1基と魚雷発射管が撤去されている。インド海軍からは1985年に退役した。

小ネタ

名前の由来となったマイソールとは、インド南部の都市である。

実装直後の現在、ゲーム内の表示では主砲門数が12門となっている。

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