Prince of Wales

効果：HP+4%　主砲射程+4%　
　　　対空射程+4%　副砲射程+6%　
　　　EXPアップ+40%　シルバーアップ+40%

効果：HP+4%　主砲射程+4%
　　　最大主砲散布界-4%　魚雷防御+6%
　　　EXPアップ+40%　シルバーアップ+40%

　本艦搭載の「低速用発煙装置」は英連邦ツリー艦搭載の「低速用発煙装置Ⅰ」「低速用発煙装置Ⅱ」よりも先にプレミアム艦限定で実装されたタイプ。このため英連邦ツリー艦が持つものとは特性が異なるので注意して欲しい。まず最も異なる点は本艦搭載の「低速用発煙装置」だと使用中に自動的な速度制限が掛からない点が挙げられる。但し、この相違の結果煙幕内に留まりたい場合、通常の「発煙装置」の如く先に艦の速度を半速以下に落としておく必要があり、そうでない場合は通常の「発煙装置」の如く発生させた煙を後ろに置き去りにしてしまう。
　この相違は、英連邦ツリー艦搭載の「低速用発煙装置Ⅰ」「低速用発煙装置Ⅱ」の欠点である、効果時間中に速度を上げて逃走する事が不可能という点が克服されている事を示す。周囲の状況によっては煙幕射撃を中断してそのまま速度を上げて逃走する事も可能だが、この場合本艦搭載タイプの特性でもある「範囲こそ大きくは無いものの持続時間が非常に長い煙幕」をその場に残す事になり、敵にこの煙幕を利用されない様に注意して欲しい(追い出された挙句、逆に利用されたりすると目も当てられない)。
　なお本艦搭載タイプの特性である「範囲こそ大きくは無いものの持続時間が非常に長い煙幕」はその時敵が握っているイニシアティブをこちらが握り返すためのトリガーとして非常に優秀で、ボタン一つで対抗手段を持たない敵艦をトータルで50秒間近く煙に巻くことが可能。特に考え無しに砲戦を挑んできた敵艦に対しては効果てきめんであり、前述の艦艇スキル「高速装填Ⅱ」と併用する事で「その考えが浅はかであった事を判らせる」事も可能。とはいえ、レーダーやソナーといった対抗手段を持つ敵には十分な注意が必要である。

　艦艇スキルとは別に、本艦は艦艇の特技として「重装修理班」を使用可能。
　なおこの「重装修理班」は英巡洋戦艦ツリーのティア9や10で解禁される特技であり、簡単に言うと「修理班のクールタイムを一度しか挟まなくて良い上に、トータルの回復量は通常の修理班よりも優れている」というもの。参考までに通常の修理班を3回使用した場合、その回復量はHPの約43%である。これに対して通常の修理班×重装修理班の場合は約50%と7ポイントしか変わらないが、上級修理班×重装修理班の場合は約58.45%と15ポイント以上も相違が出て来る。
　更に本艦の場合は船体だけ大きくて薄くて脆い巡洋戦艦と異なり、通常の戦艦という事もあり回復できた分の実質耐久力のプールは相応に大きい。また前述の「低速用発煙装置」を保持しているため身を隠しながら超回復という確実に敵の心を折りに行くスタイルも可能。ただし敵から見てかなりの外道技になるので判らせプレイは程々に。纏めると本艦の「前線における潜在的な耐久力」はかなりのものと評価できるだろう。

　「キング・ジョージ・5世」級戦艦の2番艦「プリンス・オブ・ウェールズ」は1931年1月に起工、1939年5月に進水、竣工は1941年3月。
　本来であれば竣工・就役後に正式に艦隊に所属して訓練が始まるのだが、実は本艦は竣工前の1941年1月から本国艦隊に所属し、訓練を開始していた。というのもこの時期は既に第1次世界大戦の最中であり、悠長に完成を待っている時間は無かったのだ。更に1941年5月中旬には「竣工はしたものの一部が工事中」しかも「乗組員は訓練が完了していない」状態でビスマルク迎撃作戦に投入される(何分、急な招集だったので艦の工事をしていた作業員がヘルメット＆作業着で乗り込んだまま戦場へ向かったという逸話が残っている。)。巡洋戦艦「フッド」沈没後のビスマルク追撃作戦にも参加するが、燃料の不足により戦線を離脱した。
　その後は極東方面の情勢悪化に伴い東洋艦隊に編入され、シンガポールに移動。新鋭艦だが乗組員は訓練が終了したばかりという不安もあってか、僚艦はベテランが多く乗る「レパルス」が務める事となった。しかし同年12月8日に始まった太平洋戦争の「マレー沖海戦」(1941年12月10日)で日本軍機から多数の魚雷および爆弾を受けて沈没した。

　本艦の艦名の由来は「エドワード8世」と言われており、英国王として即位したにもかかわらず「王冠を賭けた恋」のために英国史上最短のわずか325日で退位した事で有名。なお即位したにもかかわらず正式な戴冠を経ずに退位した王様は「エドワード5世」以来453年ぶりであった。退位後は「ウインザー公爵」の称号で呼ばれた。

本艦には「ブラッキー」という猫が乗艦していた。1941年8月に本艦でウィンストン・チャーチルとフランクリン・ローズベルトが共同で「太平洋憲章」の宣言を行った際の、チャーチルがブラッキーを撫でている写真が有名である。その後ブラッキーを乗せた本艦は日本海軍により撃沈されたが、ブラッキーはイギリス軍により救助された。シンガポールに上陸した後、日本軍によるシンガポール攻略戦の混乱の最中に行方不明になっている。

チャーチルとブラッキー
かわいい猫に軍人もニッコリ

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