Tiger

Last-modified: 2024-04-15 (月) 17:28:03

タイガー級巡洋戦艦 タイガー

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ヒストリカル迷彩

[添付]
[添付]
効果:

性能諸元

編集時 ver.x.x.x.x

基本性能

※アップグレード済み、装備、迷彩、エリートなし

Tier5
生存性継戦能力25070
抗堪性・防郭防御10%
・火災浸水耐性10%
・装甲防御9%
・魚雷防御10.5%
平均装甲厚・艦首16mm
・艦尾16mm
・甲板40mm
・舷側229mm
主砲射程11.45km
副砲射程5.28km
機動性最大速力28ノット[kt]
最大出力への到着時間19秒
転舵速度5.7度/秒
転舵所要時間13.5秒
隠蔽性8.52km



・派生艦船

派生元Queen Mary
派生先Renown



・兵装

主兵装口径,搭載基数×門数装填時間ダメージ(火災率)(防郭率)砲塔旋回速度
343mm L/45, 4基×2門20.5秒HE弾 941(12%)
AP弾 1277(250%)
6.4度/秒


副兵装口径,搭載基数×門数(片舷指向可能門数)装填時間ダメージ(火災率)砲塔旋回速度
152mm L/45, 12基×1門(6門)10秒HE弾 336(2%)10度/秒


対空砲種類ダメージ射程
大口径
小口径
54
34
3km
1.5km


魚雷口径,搭載基数×門数(片舷指向門数)装填時間最大ダメージ射程雷速浸水率発射管旋回速度
533mmMK2, 4基×1門(2門)66.5秒26885.40km61.13kt12%25度/秒



・艦艇スキル

種類効果持続時間クールタイム使用可能回数
エンジンブーストⅠ最大航行速度+8%25秒間75秒3回

ゲーム内説明

艦首側と艦尾側に従来の巡洋艦砲よりも合理的に主砲を配置し、より強力な副砲を備えていた。

解説

・主砲
343mm砲を連装砲塔に収め、4基8門搭載。砲配置の基本的な部分は前級から変わって居ないが第3砲塔のすぐ前に鎮座していた艦上構造物が取り払われた事でこの砲塔の後方射角は大幅に改善された。また砲弾ダメージは前級と変わらないものの、装填速度や砲塔旋回速度がほんの少しだけ改善している。同格内において似たような砲配置・コンセプトを持つ艦として「金剛」や「ピョートル・ヴェーリキィ」が居るが、彼等は本艦よりも一回り大きい砲を持っている為に戦艦を相手取る事も可能なのに対して、本艦は砲精度こそ勝ってはいるものの肝心の火力がとても乏しく感じる。そう考えると本艦の砲で戦艦を狙うよりは巡洋艦を狙った方が良いだろう。

・副砲
152mm砲を単装で片舷辺り6基、両舷合わせて12基搭載。前級までの上部構造物に組み込むタイプから、このティア帯で一般的な舷側装甲に砲郭を設けるタイプに進化した。また砲配置にも工夫*1が見られ、本艦からは前向きの砲を多く搭載しているので距離を詰める際の補助火力として使えるようになった。単発火力はやや心もとないものの、ティア帯を考慮すると射程は長めなので主砲装填の隙間を埋める補助火力として有効に使いたい。ただし、本体性能が近接戦には向かないので積極的に近接戦に持ち込むのは推奨出来ない。

・魚雷
533mmクラスの魚雷を発射できる単装魚雷発射管を片舷に2基、計4基搭載。片舷斉射可能数は2射線となっているが、連装魚雷発射管搭載艦の様に2本をまとめて敵にプレゼントするといった使い方はできない。実際には艦首部の単装魚雷発射管から単装魚雷を1基、続いて艦尾部の単装魚雷発射管から単装魚雷を1基という具合に、異なる射点から発射する形となる。射角は広めで発射管の追従能力も高いが、再装填までの時間が長く射程もあまり長くは無いのであくまで補助武器の1つという扱いである。

・対空
素の対空値は88とそれなりの値。一応大口径対空砲を搭載しダメージも54あるので格下空母の艦載機が頭上を飛ぶ場合は1機ぐらい撃墜を見込めるかもしれない。しかし敵航空機からの本格攻撃を考慮した設計ではないので同格空母、もしくはそれ以上の敵とマッチした場合は孤立しないように気を付けよう。

・装甲
巡洋戦艦の装甲に期待してはいけない。装甲防御や各種耐性に関しては前級から全く進歩が無く、前級も硬いとは言えなかったので、甘い位置取りは死に直結しかねない。

・機動性
素の最高速度は28ノットとかなりの快速*2。加速力や舵も巡洋戦艦らしく優秀である。
これらを活かした位置取りから押し引きの速さで機敏な戦闘を行い、同格と差別化したい。

・隠蔽性
素の被発見距離は8.5km台と非常に優秀。機動性と合わせれば戦術はその分幅広くなるだろう。

・生存性
素のHPは35000台と体力では優秀…ところが防御面では劣っている事から本艦のHPバーは見かけ倒しである。攻撃を食らうと巡洋艦ばりにHPがごっそりと減る。生存性が高いとはお世辞にも言えないだろう。

・消耗品
「改良型ディーゼルエンジン」「高級船員食糧」「予備整備パック」の搭載を推奨。

・艦艇スキル/艦長スキル
艦艇スキルは前級に引き続き「エンジンブーストⅠ」を使用可能。前級よりも使用回数が増え3回使えるようになっている。

・装備
 ・兵装 「主砲改良Ⅰ」が無難だろう。
 ・防御 「推力改良Ⅰ」「操舵装置改良Ⅰ」
 ・適正 「操舵装置改良Ⅱ」「推力改良Ⅱ」

・エリート特性
 ・戦艦近代化改修 HP+3%、小口径対空兵装ダメージ+5%、魚雷防御+5%
 ・エリート砲術員 主砲装填時間-3%、主砲旋回速度+7% 
 ・功績 EXPアップ+10%
※火力と速度が特徴の本艦においては「エリート砲術員」を選択したいところ。しかし途中で体力が尽きてしまうと感じる場合は「戦艦近代化改修」にするのも手だろう。

・総論
 前級からの強化幅こそ小さめながらも、速度や旋回性能に優れ高隠蔽・かなり良好な精度を誇る主砲といった優れた点を実現し、非常に高いレベルでバランスの取れた「巡洋戦艦」を体現した艦と言える。この特性を活かせば味方の小型艦艇に追従しつつ敵の巡洋艦を狩るという任務には最適と言えるだろう…反面、同時期に建造された「金剛」で採用された356mm砲の搭載を見送った結果、本艦の砲は戦艦相手には威力・貫通力共に不足しており「戦艦との砲戦は相当に不利を取ってしまう」事になった*3
 とはいえ本艦はバランスの良さ故に、本艦にしか出来ない動きや役割もある。良好な隠蔽を活かした「開幕の立ち回りやすさ」、「外側に開いた位置取り」と同格離れした機動性を合わせれば、巡洋艦の位置取りから戦艦砲を撃ち込んで来る上に神出鬼没な「戦艦のような何か」として活躍できる筈だ。その時は歴史上の兵法書にあるが如く「攻めるときは炎のように苛烈、受ける時は木の葉のように、引く時は風のように」立ち回れれば自ずと戦果は着いてくるだろう。

戦闘名誉章

レベル123
報酬艦艇exp2.5k
シルバー50k
艦艇exp2.5k
シルバー50k
艦艇exp2.5k
シルバー50k
ミッション内容10戦10勝500000HPダメージ

史実

格納

 「タイガー」は1911年度計画により建造された巡洋戦艦である。当初は「ライオン級」巡洋戦艦の4番艦として設計・建造されていたが、「ライオン級」巡洋戦艦が既存の「アイアン・デューク級」戦艦の艦上構造物レイアウトをそのまま巡洋戦艦に流用しただけであったのに対して、同時期に建造が進んでいた日本海軍向けの「金剛」型巡洋戦艦は「第3砲塔前の構造物を取り除く」という大胆なレイアウト変更により「ライオン級」よりも先進性を有していた…このため本艦も急遽レイアウト変更を実施して先に竣工・就役済の姉妹艦達とは異なる姿で建造が行われた。ただし、変更が行われたのは艦上構造物のレイアウト変更のみであり、それ以外の設計は「ライオン級」巡洋戦艦に準じているため「金剛」型巡洋戦艦との関連性は薄い(といっても先祖は共通なのだが)。
 起工は1912年7月であり、進水は翌1913年。竣工・就役は1914年10月になってしまい、既に第1次世界大戦は始まっていた。1915年1月にドイツの巡洋戦艦群がドッガー・バンクにおいてイギリスの漁船団に対して攻撃を行い、英国海軍はそれを迎撃すべく巡洋戦艦隊を派遣。ドイツの巡洋戦艦群は英国海軍の接近を知ると退却に入り、それを英国海軍の巡洋戦艦隊が追う形で砲撃戦が始まった(ドッガー・バンク沖海戦)。本艦は複数の命中弾を受けて10人の搭乗員を失う。対する本艦の砲撃の命中弾はたった1発のみであった。1916年5月末には「ユトランド沖海戦」に参加。本艦は「フォン・デア・タン」「モルトケ」に命中弾を与えるも、15発の被弾により搭乗員24名が死傷した。この海戦により「インディファティガブル」と「クイーン・メアリー」が轟沈、既存の巡洋戦艦の防御力不足が明らかになった。
 その後、不安を抱えながらも複数の作戦に従事した本艦は無事に第1次世界大戦の終戦を迎え、戦間期の「ワシントン海軍軍縮条約(1921年)」下でも保有を認められたが流石に「ロンドン海軍軍縮条約(1930年)」においては破棄されることが決定。翌1931年に除籍され1932年には解体処分となった。

小ネタ

艦名に関する小ネタ

 元々本ゲームには「タイガー」の名を冠する艦、つまり現在のティアⅧプレミアム軽巡洋艦「Tiger」が存在していた。しかし本艦の実装にあわせて「Tiger」から「Tiger'59」に名称変更が行われた。

艦名の由来

 本艦の艦名は「ライオン級」巡洋戦艦1番艦「ライオン」の名の流れを汲んで「タイガー」と名付けられている。
 なお勇ましい名前の割には「ライオン」は「ユトランド沖海戦」においてドイツ巡洋戦艦「リュッツオー」の撃った砲弾が3番砲塔に命中、砲塔バーベット内で爆発した結果…砲塔内部を全損した上に天蓋部と防盾も吹き飛ぶという痛ましい被害を受けている。辛うじて弾薬庫に火が廻らず轟沈は免れたが、比較的防御が固い筈の砲塔の被弾状況としてはあり得ないレベルであった。「タイガー」も同じように第3砲塔に命中弾があり大損害を被ったが、幸いに「ライオン」程の致命的な被害は受けなかった。

戦訓の取り入れ方の相違

 「ユトランド沖海戦」における英独の巡洋戦艦の生存率の差は「南米フォークランド諸島沖海戦」における戦訓の取り入れ方によって生じたとする説がある。余談になってしまうが今回はこの説について触れてみたい。まず南米「フォークランド諸島沖海戦」において大敗北を喫したドイツ海軍は巡洋戦艦の戦闘能力に着目、研究を進める。その際には「ドッガー・バンクの戦い」において撃沈された「ブリュッヒャー」および弾薬庫火災までいったものの辛うじて帰還に成功した「ザイドリッツ」における戦訓も取り入れる事を忘れなかった。よって戦訓を取り入れた後のドイツ海軍の巡洋戦艦は英国海軍のそれよりも防御が堅固であり、かつ防火扉の数や金属製弾薬筒の採用などダメージコントロールの仕組みも優れていた*4。 これに対して英国海軍は「フォークランド諸島沖海戦」において巡洋戦艦の有用性を再認識したものの、その後の戦いにおける戦訓の取り入れよりも艦の拡大(特に火砲と速度)にのみ熱心であり続けた…このツケは「ユトランド沖海戦」における巡洋戦艦の大きな被害により清算されることになる。

編集用コメント

編集用のコメントはこちら
  • 基本性能を記載 -- 2023-09-08 (金) 17:03:49
  • 史実を追加 -- 2023-09-10 (日) 15:15:30

コメント欄

  • こいつに限った話かどうかは分からないけど、主砲の近距離弾道がかなり真っ直ぐ。水平線を薙ぎ払う感じで当てやすい。魚雷もあり、なるべく近づいて仕留めたいが、装甲が終わってるので工夫する必要がある。こいつの遠距離戦は金剛の下位互換になるから、1回は頑張って距離詰めるんだ… -- 2023-09-11 (月) 21:55:08
    • インファイトで魚雷を加味しても火力と耐久足りなさ過ぎて負けるのが多いのが難点。 それにインファイトはこのツリーの長所の精度が意味無くなるし積極的にインファイトするツリーでは無い。 どちらかと言えば足と隠蔽と高精度な砲で敵にとって嫌なポジション取りしつつ、自身の隠蔽距離以遠から駆逐艦や巡洋艦削って枚数差つけて有利な状況作ってから味方と詰めるツリー。魚雷はその時のためのもの。 金剛との遠距離戦の差別化点は隠蔽と精度と旋回や加速の小回りでこれらを活かした対巡洋艦はこちらのが得意 -- 2023-09-12 (火) 13:18:09
  • 疑問なんだけど水中魚雷発射管って旋回できるの?勝手に固定式と思ってて動かせないものだと思ってた。 -- 2023-09-16 (土) 05:30:48
    • 本艦の水中魚雷発射管はかなり自由に指向可能です。艦尾近くの発射管はそれより後ろこそ無理ですが中央およびかなり前方まである広い射角を有し、艦首近くの発射管は逆パターン。恐らく本家のような固定式から真っ直ぐ発射してその後に目標に向かっていく誘導魚雷タイプの実装が難しかったのかも。 -- 2023-09-16 (土) 05:54:17
  • 水平射撃がまっすぐ飛ぶからエイムがやりやすい。中距離だと駆逐に全弾命中させる事もたやすいので隠れた名艦だと思う。魚雷はオマケで変な射角だけど、当たると楽しい。低ティアで乗るの無い時はこれ乗ってる。 -- 2024-04-15 (月) 17:28:03

過去ログ

過去ログ一覧

*1 前級までは一般的な戦艦の弱点である後方に向いた砲が多かった。
*2 戦間期に第一次世界大戦の戦訓を取り入れ、計2度の大改装を行った日本の「金剛」が本艦よりほんの少し速いだけという事実はある意味本艦の先進性を示していると言える。
*3 もっとも「巡洋戦艦」という艦種は装甲に劣る分、戦艦と対峙した場合は逃走するのがセオリーである。よって大口径砲を搭載しているとはいえ戦い方によっては戦艦を相手取れる「金剛」や「ピョートル・ヴェーリキィ」の方が異端とも言えるのだ。
*4 もっともこれはドイツ海軍の巡洋戦艦群の活躍の舞台は北海周辺に限られるため、乗組員は普段は地上基地で生活・作戦の際のみ艦上生活を送るという仕組みのため艦内のスペースを目一杯利用できたという違いもある。対する英国海軍はそうではなかったため、居住性を確保するためにはダメージコントロールの仕組みがイマイチなのも承知の上で我慢せざるを得なかったのだ。