Tier 5 イギリス 重戦車
- Churchill I
車体に付いているのは3インチ榴弾砲、同時射撃は残念だが不可能、なのでこっちは単なる飾りで当たり判定もない。
曲線の砲塔装甲が素敵だが、砲身下のハッチの中にガンナーがいるので、ショットトラップで酷い事になる。
- Churchill Mk V
Churchillの本気、最終形態。
火力は別として高精度と貫通力が頼もしい逞しい砲身と敵の砲弾は全て正面から受け止めると言わんばかりの潔いくらいに平面で構成されている砲塔。
スペック
車体装甲厚(mm) | 178/64/51 | 本体価格(シルバー) | 340,000 | |||
---|---|---|---|---|---|---|
最高速度(km/h) | 前進 | 25.70 | マッチング範囲(戦闘Tier) | 5~7 | ||
後退 | 14 | 派生元車輌 | Matilda | |||
隠蔽率 | 静止時 | 0.14 | ||||
移動時 | 0.07 |
パッケージ
┏ | ━ | ━ | ━ | ━ | ━ | ━ | Churchill GC E:49,050 S:965,000 | ||||
┃ | ┏ | ━ | ━ | ━ | ━ | Churchill VII E:27,000 S:900,000 | |||||
Churchill I E:11,500 S:340,000 | ┳ | Churchill Mk II E:5,550 S:54,000 | ┻ | Churchill Mk II* E:7,750 S:62,000 | ┻ | Churchill Mk III E:8,050 S:72,000 | ━ | Churchill Mk V E:9,050 S:77,000 | |||
┗ | Churchill Mk I* E:2,100 S:30,000 |
E:必要経験値
S:購入シルバー
詳細
パッケージ名 | エンジン | 主砲 | 履帯 | 砲塔 | HP | 通信機 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
出力 | 下記参照 | 車体旋回速度 | 砲塔装甲 | 通信範囲 | |||
出力重量比 | 地形抵抗 | 旋回速度 | 視認範囲 | ||||
Churchill I | Meadows D.A.V | QF 2-pdr Mk. X | Churchill I | Churchill I | 650 | WS No. 19 Mk. I | |
300 | 20 | 102/89/89 | 400 | ||||
7.80 | 1.1/1.4/2.3 | 34 | 330 | ||||
Churchill Mk I* | Meadows D.A.V | OQF 3-inch Howitzer Mk. I | Churchill I | Churchill I | 650 | WS No. 19 Mk. II | |
300 | 20 | 102/89/89 | 450 | ||||
7.81 | 1.1/1.4/2.3 | 34 | 330 | ||||
Churchill Mk II | Bedford Twin-Six | QF 6-pdr Mk. III | Churchill III | Churchill III | 700 | WS No. 19 Mk. II | |
350 | 22 | 89/89/76 | 450 | ||||
8.79 | 1.0/1.2/2.1 | 34 | 350 | ||||
Churchill Mk II* | Bedford Twin-Six | QF 6-pdr Gun Mk. V | Churchill III | Churchill III | 700 | WS No. 19 Mk. III | |
350 | 22 | 89/89/76 | 550 | ||||
8.78 | 1.0/1.2/2.1 | 34 | 350 | ||||
Churchill Mk III | Bedford Twin-Six | 75 mm Gun Mk. V | Churchill III | Churchill III | 700 | WS No. 19 Mk. III | |
350 | 22 | 89/89/76 | 550 | ||||
8.77 | 1.0/1.2/2.1 | 34 | 350 | ||||
Churchill Mk V | Bedford Twin-Six | 75 mm Vickers HV | Churchill III | Churchill III | 700 | WS No. 19 Mk. III | |
350 | 22 | 89/89/76 | 550 | ||||
8.75 | 1.0/1.2/2.1 | 34 | 350 |
主砲性能 | |||||||||||
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名称 | 弾種 | 弾代 | 貫通 | ダメージ | 発射速度 | AP弾 DPM | 照準時間 | 精度 | 総弾数 | 最高角 最伏角 | |
QF 2-pdr Mk. X | AP APCR HE | 30 3G 15 | 78 121 23 | 50 50 60 | 37.50 | 1,875 | 1.70 | 0.36 2.04 0.98 | 150 | +20 -10 | |
OQF 3-inch Howitzer Mk. I | HE HEAT | 56 7G | 38 100 | 175 110 | 15 | 1,650 | 2.10 | 0.53 3.00 1.80 | 115 | +20 -10 | |
QF 6-pdr Mk. III | AP APCR AP | 45 6G 32 | 105 170 30 | 75 75 100 | 27.27 | 2,045 | 1.90 | 0.43 2.21 1.17 | 84 | +20 -10 | |
QF 6-pdr Mk. V | AP APCR HE | 45 6G 32 | 110 180 30 | 75 75 100 | 27.27 | 2,045 | 1.90 | 0.41 2.11 1.12 | 84 | +20 -9 | |
75 mm Gun Mk. V | AP APCR HE | 56 7G 56 | 120 165 38 | 110 110 175 | 20 | 2,200 | 1.90 | 0.42 2.16 1.43 | 84 | +20 -9 | |
75 mm Vickers HV | AP APCR HE | 100 7G 56 | 145 202 38 | 135 135 175 | 12.50 | 1,688 | 2.30 | 0.36 1.85 2.45 | 84 | +12 -4 |
※先頭のセルの色は対応するパッケージの色となります。
解説
- 概要
Tier5イギリス重戦車。
WoT内で多くのバリエーションが登場しているチャーチルシリーズその元祖。
ここからTier7まで続くChurchillシリーズはどれも似たような特徴を持っているので、このChurchill Iでしっかり特性を掴んでおきたい。
- 火力
初期状態から使用できる砲は2ポンド砲と3インチ榴弾砲のみと、極めて貧弱。
これらの砲性能は極めて劣悪なため、特別な理由がなければ使うべきではない。
フリー経験値を温存したい理由がなければ、さっさとMk.IIパッケージまで飛ばしてしまおう。
最終砲は優れた連射力と金弾貫通力を持つQF 6-pdr Gun Mk. V、DPMに優れる75 mm Mk. Vか、貫通力と精度に優れる75 mm Vickers HVの三択となるだろう。
注意点として、75mm Vickers HV以外の砲は連続射撃を行うことで真価を発揮するのだが、いずれの砲も精度が良いとは言えないため敵前に姿を晒すことを余儀なくされる。
防御にコツがいる本車が火力を発揮しつつ生き残るためには相応の工夫が必要となる。
プレイヤーの腕によってはKV-1のように最前線で撃ちあうのではなく、一歩引いた所で前線を支援する方が戦果を残せる場合も多い。- QF 2-pdr Mk. X
最早イギリス戦車ではおなじみとなっているであろう2ポンド砲。
前身のMatildaで頼りになったリトル・ジョンアダプター付きのX-Bではなく、普通の2ポンド砲である。
AP貫通力78mm、ダメージ50という数値はTier5HTの武装としてはあまりにも力不足。
これを搭載しても、フル金弾のような財布に優しくない運用でもしないかぎりまず活躍できない……というか、フル金弾運用ですらいまいち。 - OQF 3-inch Howitzer Mk. I
Matildaでも搭載できた3inch(76.2mm)榴弾砲。
せめて3.7inch砲を搭載できれば良かったのだが、こちらは10榴系のような破壊力もなく、Tier5重戦車に搭載するような砲ではない。
さっさとChurchill Mk IIパッケージを開発し、こちらは使わないほうがいいだろう。 - QF 6-pdr Mk. III
Grantの最終砲でもある6ポンド砲。
AP貫通力105mmの値を持ち、とりあえずTier5相手ならある程度戦えるようになる。
APCR弾も貫通力が170mmあり、上位陣にも多少は対抗可能。
75という低めの単発ダメージが難点だが、それ以上に発射速度が高く、DPMは高い。
また砲精度が低く、遠距離砲戦にはあまり向かない。 - QF 6-pdr Gun Mk. V
Mk. IIIの上位互換となる6ポンド砲。最終砲候補1。
Mk.IIIからAP・APCRの貫通力が更に上がり、精度も向上している。
とはいえ単発ダメージは据え置きである。
高い発射速度から来る良好なDPMを持つが、上がったとはいえAP貫通力110mmはTier5重戦車としては低めで精度も悪く、遠距離射撃に向かないため敵への接近が必要となる。
しかも同格には本車より装甲と機動力に優れる上に、獲得シルバーにボーナスがつくChurchill IIIがこれを搭載している。
そちらを持っているのであれば、この車輌でわざわざこの砲を装備する意味は薄い。 - 75 mm Gun Mk. V
Valentineから引き継ぐ事ができる75mm砲。最終砲候補2。
Valentineとは違い毎分20発、2,200という高DPMが魅力。
以前はAP貫通力が91mmしかなく、APCRの貫通力も144mm止まりなため、DPMを発揮できる相手が限られてしまうのが難点だったが、
現在はAP貫通力120mm、APCR弾貫通力165mmとTier5戦車としては十分な値になっている。
75 mm Vickers HVの連射力の低さや俯角の狭さが合わないならこちらを装備すると良い。 - 75 mm Vickers HV
最終砲候補3。
手数重視の砲の数々からいきなり現れた、別ベクトルの砲でAP貫通力145mm、APCR貫通力202mmという駆逐戦車並の貫通力が最大の魅力。
砲精度も0.36と2ポンド砲並にあり、遠距離戦もこなせる。
単発ダメージも135とそこそこだが、ダメージの割に発射速度が低いため連射が効かずDPMが低いのと、俯角がソ連戦車並にとれなくなるのが弱点。
- QF 2-pdr Mk. X
- 装甲
- 車体
カタログデータでは前面装甲178mmという圧倒的な厚さが目を引くが、これは車載副砲周辺の垂直部向かって右側のハッチを除く部分だけの話。
垂直部左側は89mmとTier5重戦車相応の堅さである。
左側にある覗き穴付近は76mm、車体下部は20度傾斜の76mmで実質81mm程度になっている。
そのため真正面を向けていれば弾けると思っても、この装甲配置を知っている敵の手にかかれば簡単に貫通されてしまう。
ライトのある傾斜部分は、38mmしかないが70度傾斜しているため実質110mm前後であり弱点ではない。
また、チャーチルシリーズ共通の問題点として、正面から見て履帯の真裏側には装甲の薄い車体が存在しており、前方から履帯を貫通されると中の車体にまで被害が及びダメージが入ってしまう残念な構造*1をしている。
身を晒す場合には車体を斜め左にして昼飯の角度を取り、前に突き出た履帯で右半分を隠す運用が望ましい。
しかし、上記の履帯裏の車体という弱点をかかえているため、こちらを狙われるとどうしてもダメージを受ける危険性が増すのは覚悟しておこう。
側面はMatildaよりも薄く、空間装甲はごく一部にしかないため、HEやHEATに対する防御力は大きく低下している。
しかし、Matildaとは違い、昼飯を取った時に垂直に向けてしまう切り欠き部分がないのは救い。
車体側面の脱出用ハッチ(51mmの弱点になってる)後方に弾薬庫があるので頭の隅に入れておこう。 - 砲塔
初期砲塔は前面102mm、側後面89mmとそこそこ堅いのだが、搭載出来る砲が弱すぎるため出番は殆ど無いだろう。
改良砲塔は防盾部以外は垂直で前側面89mmと薄く、防盾部は114mmあるが範囲が狭いため頼りない。
このためKV-1やT1 Heavyのようにハルダウンを使って砲塔正面で弾くといった運用には全く向いていない。
ちなみに攻撃を受ける時には、よそ見をするように砲塔を斜めに向けると多少弾く確率は上がる。
- 車体
- 機動性
Matildaから相変わらず最低レベルでどんなマップでも戦闘参加が遅れてしまう。
戦場を迂回して回り込むような運用は他に任せて、近場の主戦場へとさっさと移動しよう。
また、その鈍さ(と上面装甲の広さと薄さ)から自走砲の攻撃にとても弱いので遮蔽物の確保も忘れてはならない。
HP100%の状態から自走砲の一撃でスクラップにされてしまうこともある。
これでもChurchillシリーズの中では速い方なので、このルートを進めるのであればティーポットを用意して覚悟しておこう。
意外なショートカットが出来たりするので頭の隅に置いておくと良いだろう。
- 総論
本車は「走・攻・守」の「守」に特化した印象が強いが、装甲の厚い部分は極めて限定的で、極力被弾しない立ち回りが求められる。
この戦車は多対一の状況に非常に弱く、例えTierトップだったとしても単独行動していると発見からあっという間に爆散というケースも珍しくはない。
試合前半で敵も味方も多くの車輌が残っているうちは何が何でも味方と足並みを揃え、敵の弾の分散役及び火力支援を行うようにしたい。
また前述の通り、この戦車は前面装甲厚に極端な偏りがあり、弱点を知っている人と対峙した場合容易に貫かれてしまう。
そのため撃ち合いの際には車体より前に突き出ている履帯を利用し、昼飯の角度を取ることで車体前面の弱点をある程度隠すことが出来るため是非活用しよう。
他のTier5重戦車と比べ性能の偏りが目立ち、それを補う運用を強いられる玄人向けの戦車と言える。
- 開発について
主砲は全て他のルートで研究可能であり、巡航戦車ルートをCromwellまで進めていれば、残りのモジュール分である経験値4,050で最終パッケージまで研究可能。
Churchill VIIは後期型のチャーチルであり、装甲が全体的に強化されるものの、機動力の乏しさや履帯裏の弱点、俯角の狭さといった弱点はそのままに砲性能がほぼ据え置きでTierが上がるため、格上への対処能力が相対的に落ちてしまい活躍の難しい戦車になっている。
一方Churchill GCは、固定砲塔になる変わりに火力を手に入れたチャーチルという感じであり、遭遇する殆どの相手を貫通できる強力な主砲を手に入れているが、やはり弱点も似通っている上に178mmの超装甲部分も失っている点は覚悟が必要である。
史実
上図:Churchillの基となったA20試作戦車
歩兵戦車Mk.IVチャーチル(A22)の基本設計は、歩兵戦車マチルダの後継として1939年に提案・放棄された戦線突破用大型戦車A20を小型化して再設計もので、ダンケルク撤退までに大損失を蒙り戦車不足に陥ったイギリス軍は即量産可能な物の1つとして、このプランを掘り起こし短期間で大改修して使用可能にしようという目論見から誕生しました。
1940年12月には試作車が完成しましたが、開発を担当したヴォクスホール社が戦車を手掛けたのがこれが初めてということもあり、1941年6月から部隊に引き渡された初期生産車両にトラブルが続発してしまいます、それでも量産を続け着々と部隊配備が進められました。
前面装甲最大101mmの装甲厚は当時のイギリスでもっとも重装甲でした、主武装はMk.IとMk.IIこそ2ポンド砲でしたが、Mk.IIIは溶接砲塔に6ポンド砲が据えられ、これを鋳造砲塔に替えたMk.IVへと改良が進みました。
続くMk.Vは、95mm榴弾砲を搭載する接近支援型として作られました。
初陣は1942年8月、北アフリカでフランス軍が抵抗を続ける、ディエップ強襲作戦にMk.IとMk.IIIが参加し活躍しています。
その後、エル・アラメインに6両のMk.IIIが実戦テストとして送られ、戦闘に参加しています。
初期のチャーチルには、歩兵戦車共通の2ポンド砲が徹甲弾しか使えないという短所があり、榴弾砲を使用するために、車体前部に3ポンド榴弾砲を装備していました。
そのほか、最初期の計画では車体側面にも副砲が取り付けられる計画もあったとされ、その痕跡が残っているといわれています。
チャーチルの名称は当時のイギリス首相、第1次大戦時に新兵器であった戦車の投入の後押しをしたため「戦車の父」と呼ばれたウィンストン・チャーチルから付けられました。
また、高い超壕性能を示すエピソードに、1943年のチュニジア戦でドイツ国防軍第999アフリカ軽師団がクリスマス山をチュニスの防衛拠点にしていました。
ここは、起伏の多く険しい地形のために戦車での進軍が難しいことから、連合軍には「ロングストップ・ヒル」と言われていました。
あるドイツ軍司令官は、イギリス軍が攻めて来ると言う伝令を聞いて、自分の経験からそんなはずはないと一笑に付してしまいます。
しかしやって来たのはチャーチル歩兵戦車で、元々深い塹壕やその前に置かれた障害物などを乗り越える、第一次大戦の敵陣突破を目的とする戦車が基礎設計となっていたので、普通の戦車では無理だと思われたロングストップ・ヒルを難なく超えて来たのでした。
この時、その優秀な登攀力を生かしてクリスマス山をも登り切ったそうで、これにはその司令官も度肝を抜かれたと言われています。
ヴォクスホールは中堅自動車メーカーで、GM(ゼネラルモータース)傘下のイギリスを中心としたチャンネルで、オペル(独)、ホールデン(豪)やGM傘下の車のバッジエンジニアリング(エンブレム/車名を変えたもの)を主としています。
イギリス戦車に搭載されるベドフォードエンジンは、同社の商用車ブランドからつけられています。