書籍

Last-modified: 2023-10-20 (金) 21:09:25

このページではゾンビを扱った書籍の解説をしています。

書籍一覧

タイトル作者内容
ワールドウォーZマックス・ブルックスゾンビ小説の定番。ゾンビ発生によるパニック、そしてゾンビとの10年近くに及んだ戦争「Z大戦」を、著者が当時を知る人々(軍人から主婦、政治家から子供まで)にインタビューし、証言を文章として抽出したもの、という設定で描かれている。後々映画化・ゲーム化もされた(ただし内容は大きく改変されている)。文庫化されているので安価で購入できます。
ゾンビサバイバルガイドマックス・ブルックスその名の通りゾンビ大発生が起きた時のサバイバルガイド。ゾンビとは何か?という基本的な部分から、砂漠や凍土といった地形で注意すべき点などを浅く広く解説している。著者は上記「ワールドウォーZ」を執筆したマックス・ブルックス氏。
感染捜査吉川英梨警察小説にゾンビ要素を混ぜた異色作。豪華客船で人をゾンビ化させるウイルスが蔓延したことを受け、警察と海上保安庁がゾンビに対峙する。日本で局所的にゾンビが発生したらどうなるか、という点が現実的に描かれるほか、警察と海上保安庁の特殊部隊の描写は中々にリアル。そもそも海保がゾンビと戦う時点で結構珍しい。続編として「感染捜査 黄血島決戦」がある。
ゾンビ3.0石川智健全世界で一斉にゾンビが発生する中、研究所に籠城した研究者たちがゾンビ発生の原因を探っていく物語。つい最近の作品なので新型コロナについて言及したり、ゾンビオタクの登場人物がゾンビ作品の定番を列挙していく様には思わずニヤリとする。現実でゾンビが発生したらあり得そうな対応をする日本政府も見所。また、ゾンビ発生の原因がウイルスや宇宙放射線以外の理由になっているが、なぜゾンビが発生したのか科学的に納得のいく説明がなされている。
不死症周木律山中にある大規模製薬会社の研究所で発生したバイオハザードにて、記憶を失った科学者が生存とバイオハザード発生の原因を探っていく作品。ゾンビ小説といえばゾンビ小説だが、後半からはバイオハザードの原因と科学者の失った記憶を探っていく内容になっており、後半からはゾンビ小説っぽさは無くなっていく。
黙示の島佐藤大輔「学園黙示録」の原作者が書いたサバイバルホラー小説。太平洋の孤島で島民らが凶暴化していく中、生存者がサバイバルを目指していく。登場人物に剣豪少女や太ったミリオタが居たりと、学園黙示録のプレリリース版的な内容でもある。学園黙示録と同じく濃厚なミリタリー描写も魅力的。ただし、ゾンビではなくゾンビっぽいのが登場するので、純粋なゾンビが見たい場合は要注意。単体で電子書籍化されておらず、本作を収録した愛蔵版「凶鳥/黙示の島」の値段は4000円台と、入手し難いのが欠点。
凶鳥〈フッケバイン〉佐藤大輔上記「黙示の島」と同じ佐藤大輔の作品。1945年、第二次世界大戦で敗北寸前のドイツにUFOが墜落する。ドイツ軍が調査に赴くと、そこにはUFOによってゾンビのように操られた地元住民の姿が――! といった内容のSFミリタリーホラー小説。めちゃくちゃカッコいいドイツ軍人主人公、ミリオタなら興奮間違いなしの緻密な戦闘描写と戦中兵器、オカルト好きなら思わずニヤリとするオカルトネタの数々は読んでいて飽きさせない。電子書籍版なら500円台であり、黙示の島より入手しやすくオススメ。
『アイアムアヒーロー』の世界サバイバルBOOK漫画『アイアムアヒーロー』のファンブック雑誌。あくまでもファンブックだが、ゾンビ災害のシミュレートが緻密に記述されており、自衛隊VSゾンビの検証、現実でゾンビ災害が発生した際の影響やサバイバル方法、日本で合法的に銃を所得する方法の解説、ゾンビ災害終結後の文明復興の方法などなど、ゾンビサバイバルに必要な情報がかなり詳細に記載されている。現在はネットで中古本を購入する以外に入手する方法はないが、比較的安価で売りに出されているので大抵の文庫本より安く買える。また、ファンブックなので『アイアムアヒーロー』の解説と考察、ゾンビ作品の紹介といった要素も併記されている。

 

その他書籍

ゾンビを扱ってはいないが、ゾンビ災害で参考になりそうな書籍(主にパニック系、終末系ジャンルの小説作品)を紹介する。

タイトル作者内容
塩の街有川浩/有川ひろ「人が塩の結晶になる」という原因も感染経路も謎の感染症が蔓延した現代日本を舞台としたライトノベル。ジャンルは恋愛小説だが、「未知の凶悪な感染症が蔓延したとき、現代日本の文明はどのように崩壊していくか。崩壊した後の人々の生活はどうなるか」がかなり正確に描かれており、ゾンビ災害で文明が崩壊する過程や崩壊後を検証する際の参考にしやすい。文庫化されているので手軽なお値段かつ、現在でも大抵の書店や図書館に置かれている。
海の底有川浩/有川ひろ上記と同じ作者の作品。海上自衛隊基地のある横須賀市を1~3mの巨大甲殻類の大群が襲撃し、基地に停泊中の潜水艦に閉じ込められた自衛官と子供たちを中心に物語が描かれる。こちらもメインに描かれるのは人間関係だが、「人食い生物の大群(≒ゾンビ)が街に現れた時、自衛隊、警察はどのように対応するか」がかなり正確に描かれている。もし自衛隊や警察がゾンビ災害にどう対応するかを検証するのであればオススメしたい。塩の街と同じく、文庫化済み・大抵の書店や図書館で見かけることができる。
復活の日小松左京パンデミックによる人類文明の崩壊を描いたSF小説。致死率100%かつ空気中で無限に増殖する菌により、人類と地上生物の大半が死亡。極寒で菌の増殖しない南極で生存した各国の南極観測隊と、深海を潜行していたため感染を免れた原子力潜水艦らの乗員たちが南極で文明存続を目指すーーーという内容。作品前半ではパンデミックで日本を含めた世界中の国々が崩壊していく様子が丁寧に描かれており、この作品もゾンビ災害で世界がどうなるかを検証する参考となるだろう。塩の街と同じく、文庫化済み・大抵の書店や図書館で見かけることができる。

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