ゾンビ発生がもたらす影響

Last-modified: 2023-10-12 (木) 02:20:59

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概説

ここでは世界規模かつ長期間でのゾンビ災害が発生した時、具体的にどのような事が起きるかを悲観的に考えていく。
なお、ここでは現代日本社会のものを想定する。

ライフラインの断絶

一番最初に考えられるのは電気・水道・ガスなどのライフラインへの影響である。

電気

おそらく、電力供給は早くて1週間以内、遅くとも1ヵ月以内にほぼ途絶える。
日本の発電所は70~80%が火力で動いており、発電するにはつねに人が燃料を補充して動かす必要がある。だがゾンビ災害で発電所職員の大半がゾンビ化した場合、燃料の補充は行われなくなる。
仮に職員のゾンビ化が防がれても燃料の輸入が途絶えるので補充は不可能だろう。
そうなると発電所は残りの燃料が途絶えたとき発電を停止し、これだけで日本の電力供給は70~80%が断絶する。
 
残りの20~30%は原発、水力、風力、地熱、太陽光などの発電である。
原発は安全性の観点から真っ先に自動停止する。風力発電は風車を回す潤滑剤の効果が切れるまで、太陽光発電はソーラーパネルの上に塵や埃がたまるまで、地熱や水力(非揚水式)は発電所自体の寿命が尽きるまで動き続ける。発電施設は自動化されているため、人がいなくてもこれらは電力供給を続けるだろう。
また、もし原発を全力稼働させられれば原発だけで50%~70%の日本の電力を1年近くは賄えるだろう。だがゾンビ災害という仮にも災害の最中に原発を動かしてしまうのはリスクが高い。ここは政府がどう決断するかで変化する。
他にも鉄道や工業地帯などの電力消費量の多い施設はゾンビ災害で機能停止し、電力消費量が抑えられるためそれなりに長く電力供給を続けられる可能性がある。ただし推測の話に過ぎないが。
 
非火力発電の20~30%の発電が行われている間、大半の地域は電力不足で停電し、非火力発電所の電気が送られる地域では辛うじて電気がついたり消えたりを繰り返すが、最終的にはすべての発電所が稼働を停止し、電気は途絶える。
ゾンビ災害で供給先も軒並み全滅するだろうが、基本的に電気インフラは使えなくなると考えておいた方が良い。また、ゾンビ災害による混乱で送電線や変電所が破壊されたり、送電先が全滅したことで変電所が送電を自動で停止した場合、発電が続いていても1週間も経たない段階で停電になる可能性は非常に高い。
 
(なお、日本には7ヶ月分の石油、3ヶ月分の液化石油ガスが備蓄されているので、職員がある程度無事であり、かつ備蓄を入れるタンクが火力発電所に直接パイプで繋がっていたとすれば、半年程度先まで火力発電所は動かせる。有識者の方には加筆修正を求む)

水道・ガス

電気と同じように水道やガスなどのライフラインも使えなくなる。
これらは電気によって稼働している可能性があり、電力供給の断絶とともに使えなくなってしまう可能性がある。
もし電気が何とか維持されても、都市ガスの場合は供給元の製造所が稼働できなければ途絶えてしまう。製造所の関係者の大半がゾンビ化、あるいはガスの輸送が途絶すれば補充するためのガスが届かなくなってしまい、ガス供給は途絶する。LPガスならば電気がなくても使えるが、ガスボンベを交換できないので長持ちしないだろう。
 
対照的に水道は電力供給が続けられている限り、浄水場職員の大半がゾンビ化しても水を供給し続けられると思われる。水はほぼ無限に川から水道局施設や浄水場に供給され続けるからだ。
だが、供給する水道水に問題がある。
浄水場職員の大半がゾンビ化した場合、水道水を消毒するための塩素剤が補充されなくなっている可能性がある。
要するに塩素消毒のされていない雑菌だらけの水道水が延々と供給され続けてしまうかもしれない、ということだ。
この汚染された水道水が供給されることで、腹を壊したり病気になる人間は多発するだろう。
もしゾンビの死体を川に捨てるような人間でもいれば、この水道水を経由して感染する人も発生する。
 
現実でゾンビ災害が起きた場合、水道は使えたとしても使用はオススメしない。
代わりに雨水を生活用水に使うか、最低でも水道水は煮沸消毒してからの使用を推奨する。
また、水道局のポンプは電気で動いているため、電力供給が途切れれば水道はその時点で使えなくなる。

通信(インターネット含む)

電気が遮断されるのと同時に大半が使えなくなる。
ここでは主に電話、テレビ放送、インターネットを考察する。
 
まず電話。
当たり前だが、電気が使えなければ使用不可能になる。携帯電話であれば、停電後も中継基地局の予備電源が稼働するので使えるものの、予備電源は最大24時間程度しか持たないとされる。電気が遮断されてから24時間以内に携帯は使えなくなるだろう。
それどころか、ゾンビ災害はまがりなりにも災害時なので「災害時優先通信」と呼ばれる通信制限が掛けられる可能性がある。電話はまず使えなくなると考えた方が良い。
そもそも電気がなければ携帯電話の充電もできないし、固定電話も電気が無ければ使えなくなる。
 
次にテレビ放送。
テレビ放送は電力供給が行われなくなるか、放送局がゾンビ災害で機能を停止するか、スポンサーが全滅して採算がとれなくなるまでは放送できる。仮に放送局職員の大半がゾンビ化しても、災害時自動放送プログラムへ移行して放送を続ける可能性はある。ただしその場合、テレビはただただ定型文と再放送を垂れ流すだけのBOTと化すだろう。
テレビ局や電波塔、テレビ本体も送電がされなくなれば使えなくなる。
 
そしてインターネット。
これは電力供給が途絶え、各サーバーや通信基地局への送電が行われなくなった頃に繋がらなくなる。ただし電力供給がされ続けているサーバーがある場合、そのサーバーのサイトに関しては繋がる可能性がある。
いずれにせよ大半のサイトは閲覧不能になると考えた方が良い。
そもそも、ネットを見るためのスマホもパソコンも電気が無ければ使えない。
 
通信は全滅すると思われるが、発電機と燃料と機材があれば、(かなり希望的に見て)短波無線やラジオ放送なら行えるかもしれない。災害発生から1年以内なら、充電方法さえ確保できれば衛星電話も使えるだろう。
 
 
 

交通網の寸断

次に考えられるのは交通網の寸断である。

道路

都市部の道路はゾンビ災害発生時にほとんど使えなくなる。
ゾンビや逃げようとする人々が車道へ飛び出したり、噛まれた人間が運転中にゾンビ化するなどして交通事故が多発。道路は事故車で埋まる。また警察によりバリケードが築かれる可能性もある。
事故などで車が進め無くなれば当然のように渋滞が起こり、仕方なく車を捨てる人も大勢出てくるだろう。そうなると道路は事故車と放置車両で完全に封鎖されてしまうことになる。
 
高速道路に関しても同様である。
特にこちらは、ゾンビの大発生する都心部から郊外へ脱出しようとする避難民の車で大渋滞を起こす。とてつもなく長大な渋滞が起きてしまい、さらに高速道路にゾンビが侵入してくるとやはり車を捨てて逃げる人が発生するだろう。
こうなるとどうしても自動車は道路を走れなくなってしまう。
 
ドラマ版『THE LAST OF US』の米軍がしたように、自衛隊がもしかしたら戦車や装甲車などを通過させるために重機で放置車両を押しのけて撤去する可能性も考えられるが、あまり期待しない方がいいだろう(というより自衛隊は民間資産を破壊することを極度に嫌うので、そもそも放置車両を撤去すること自体が考えづらい)。

鉄道

鉄道は災害発生からすぐに使えなくなる。
まず、ゾンビ災害が発生した直後、基本的に駅は人が多くいるので多数のゾンビに占領される。
駅が無事だったとしても、ゾンビや逃げる人が線路内に侵入したり、運転手が噛まれるなどして列車事故が多発するはずである。そうなると鉄道は運転見合わせを行うことになり、その状態で二度と運転を再開できなくなるだろう。
新幹線にしても同様になると考えられる。
 
また電力供給が途絶えれば、電車や新幹線は電気で動かすので二度と動けなくなる。
ただ(事故列車で塞がれていなければ)基本的に線路そのものは無事と考えられるので、辛うじて蒸気機関車やディーゼル機関車が走るかもしれない。

航空

航空路線は当然使えなくなる。
まずゾンビ災害発生で空港が使えなくなるだろう。もし本格的なゾンビ災害の前でも、感染した人間が旅客機に乗って墜落する事故が相次げば、ゾンビ災害発生前から航空路線は完全封鎖されると思われる。
ゾンビ発生後も、ゾンビの居ない滑走路と航空燃料を確保できなければ空を移動するのは不可能である。

海上

海上交通に関してはしばらく大丈夫だろう。
ゾンビは基本的に泳げないし、仮に泳げても船上まで上がって来ることはまずあり得ない。船倉内に間違ってゾンビや噛まれた人間を入れる事さえなければ基本ゾンビは来ないため、しばらく海上の船舶は完全な安全地帯として機能する。このため多くの人々が海上に逃げてくるはずだ。船上に避難してきた人々、いわゆるボートピープルが世界上で大量発生するだろう。
 
だが一週間程度経つと話が変わる。食料や燃料の不足した船が出てくるのだ。
食料や燃料などの物資は陸上にあるので、陸に戻る船が出始める。
だがゾンビで溢れる陸地に戻ることをためらう船も出てくるだろう。
そうなると何が起きるか?
 
答えは「海賊の発生」である。
おそらくは物資不足の船舶が、海上に逃げた他の船舶を襲撃するようになる。海上保安庁の巡視船すら燃料不足を起こす状況では海賊の取り締まりはない。それどころか各国海軍の軍艦すら海賊化する恐れがある。こうなるととても海上も安全とは言えなくなる。ボートピープルの規模によるが、海上交通網も基本的に使えなくなるだろう。

燃料不足

徒歩や自転車等の一部を除き、大抵の乗り物はガソリンをはじめとする燃料を使用する。
だが燃料はゾンビ災害で入手が困難となるだろう。
燃料を売っているガソリンスタンドはゾンビ災害で休業するし、そもそも道中はゾンビで溢れてガソリンスタンドに行くことすら困難になる。
もしガソスタに辿り着いても、電力供給が途絶えていれば給油機は動かない(停電に備えて緊急用発電機を置いているガソスタや、緊急時に手回しで給油できる給油機は存在する)。
しかも燃料をガソスタに運ぶタンクローリーは二度とこない。
そしてガソリンスタンドの貯蓄燃料が枯渇すれば、他の燃料所得手段を確保できない限り燃料は確保できず、乗り物は動かせなくなる。
ゾンビ災害が起きればかつてのように燃料を入手するのは困難になる筈だ。
 
しかも燃料には使用期限が存在する。
おおよそ半年、保管状態が良くても2年もすれば燃料はほとんど劣化してしまうので、これを加味しても大半の乗り物が動かせなくなると考えた方が良い。燃料が無くなったときの移動手段は早めに考えておこう。
 
 
 

都市部の環境の悪化

先に述べたとおり、ゾンビ災害が発生するとライフラインが停止するなどして住環境は悪化していく。生存者はゾンビ災害の中を苦労しながら生活していかねばならないだろう。特に都市部の環境はひどく悪化する。具体的にどのようにして悪化していくのか述べていこう。

火災

まず考えられるのは火災だ。
ゾンビ災害時の混乱で、調理中の家庭や店員の逃げ出した飲食店から火災が発生し、都市部の彼方此方で火の手が相次ぐだろう。
だがこの火災は消火されない。消防士はゾンビに襲われるし、道路は事故車両と放置車両で封鎖されるので消防車は走れない筈である。これでは火災は消火される事なく、延々と拡大するはずである。
 
そうなるとゾンビ発生から数日間、特に建物の密集している都市部は大火災によって蹂躙されることになるだろう。火災がいずれ大雨で消火されるか、もしくは燃えるものが無くなる事で自然鎮火するまでの間、都市部は激しい火炎によって徹底的に破壊される。
火災で破壊された都市は復興されることもなく、通りにはゾンビが溢れ、ひどく環境が悪くなっていると考えられる。この時点で消防は機能停止しているので、少しでもボヤが起きれば再び大火災になる可能性もある。

水没

電気供給停止により、地下鉄や地下街などでは地下水を排水するポンプの稼働が停止、水没することが考えられる。青函トンネルなんかも水没して北海道と本州は分断されるだろう。また各地にある水位調節用の水門やダムを動かす人間がゾンビ化することでいなくなり、これにより川の下流地域では水害や洪水が頻発する恐れがある。

腐敗臭の蔓延

ゾンビ災害発生から1週間くらい経つと、都市部は腐敗臭で充満するはずである。
まず原因に挙げられるのはゾンビだ。ゾンビは動く死体であり、当然腐敗して臭くなる。それが都市部であれば何十万体という数にもなるのだから、都市部はものすごい腐敗臭で支配されるだろう。事故でゾンビ以外の死体も大量発生しているはずなので、それも腐臭を放つはずだ。
 
ゾンビ以外のものも腐る。例えばスーパーにある野菜や肉や魚などの生鮮食品は、電力供給の途絶で冷蔵庫が動かなくなった辺りから腐り始める。スーパーをはじめとする商店周辺は腐臭にまみれるだろう。そしてもう一つ、ペットの死体だ。人々がゾンビ化することで犬や小鳥などのペットの小動物は世話をされず餌が無くなり、家から脱出して野生化することが出来なければ、飢えて死ぬ。これらのペットの死体も人間の死体同様にいずれ腐敗臭を上げるだろう。
 
しかしそれ以上に問題なのがゴミである。ゾンビ災害が発生する直前に店や家々で外へ出したゴミが、都市部のあちらこちらで一斉に腐りはじめるのだ。ゴミ袋で包み袋の口を縛っていても、縛った口の隙間から臭いは当然漏れてくるし、カラスなどが袋を破ることもある。後述する野生化した動物が飢えて袋を破る事もありえるだろう。ゾンビ自体は腐臭を放つ場合も放たない場合もあるが、これらの要因により都市部は腐臭により覆われる。

野生化した動物

先ほど、世話をする人間がいなくなったペットが死ぬと述べたが、例外的に猫や大型犬などであれば生き残れる可能性がある。猫はもともと野性が残っている可能性が高いので野生化しやすく、大型犬は脱出さえ出来たなら他の動物を狩るなどして生きていけるからである。
だがこれは、野性化した動物が街に解き放たれたことを意味する。ただし、野生化した猫はそこまで問題ではない。近づいても猫の方から警戒して逃げていくだろう。だが野性化した大型犬はオオカミのようになる可能性がある。つまり群れて人を襲うかもしれないということだ。これはゾンビ以上に危険な存在となり得る。
 
大型犬以外にも危険な存在となる動物は多くいるだろう。特に危険視すべきなのは動物園の動物たちだ。ありえないとは思うが、ここでは最悪の場合を想定する。ゾンビ災害の混乱のはずみで動物園の動物たちが外へ脱走するのだ。彼らはこの場合とてつもなく危険な存在となる。ライオン、トラ、ゾウ、クマ、さらにはホッキョクグマやパンダだって脱走すれば野性化して危険な存在となり得る。ただし、イノシシや猿などの本来の野生動物が都市部に来ることはまずない。何故なら先ほど述べたとおり、都市部は激しい腐敗臭で充満しており、腐臭のない山からわざわざ来るとは思えないからである。
 
 
 

無法社会の到来

ゾンビ災害により無秩序社会が到来するだろう。
 
以下、編集中。

警察組織の崩壊

犯罪者の激増

警察・自衛隊・米軍施設・銃砲店からの武器流出

 
 
 

災害

自然災害

冷夏・厳冬

原発事故(加筆修正求む)

原発職員が全員ゾンビ化した場合、人間の手で制御されなくなった原発は事故を起こす可能性がある。
ゾンビ災害では困難なことだが、UPZ(緊急時防護措置を準備する区域)で定めている原発から半径30km圏内に住む人、どんなに最低でもPAZ(予防的防護措置を準備する区域)で定めている半径5km圏内に住む人は、ゾンビ災害が発生した場合、可能であればこの圏外へ脱出することを強く推奨する。
 

食料生産

バリケード内部の限られた空間でしか栽培できないので米も野菜も貴重品になる。
運良く植物工場を内部に取り込めた集落は発展するかも。
 

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