月鈴 白奈／途惑いのクリスマス編

　イロドリミドリのヴァイオリン担当で、バンドアレンジの方向性決めやラフ作りにも活躍する、みんなのプロデューサー！
　自分が主催するライブへイロドリミドリを誘ったことをきっかけにバンドへ加わった、６人目のメンバー。

　卒業した「終身名誉メンバー」、お姉ちゃんこと月鈴那知の実妹で、天才とまで言われる姉への気後れをバンドでの活動を通じて克服した、強いハートの持ち主。
　大人しそうに見えて目標へ向かう情熱は人一倍、ただ少しおっちょこちょいなので、空回りすることも。
　バンドアレンジのデモは自宅のＰＣで作るが、時折締め切りを忘れ、無理してしまうのが悩み。

　月鈴白奈とイロドリミドリの物語は、彼女たちがライブを初披露した、１年前の学園フェスに始まる。
　観客席にいた１年生の白奈はその演奏に惚れ込み、自分が企画する校内ライブへの出演を依頼し、意気投合。
　さらに白奈たちは、実の姉でプロヴァイオリニスト・月鈴那知にも凪の真摯な言葉などで協力を取り付け、出演を依頼。
　自らの企画を通じて白奈は、プロとしての仕事に疲れやさぐれていた姉への「かつての生き生きとした演奏を取り戻して欲しい、そして願わくば隣に立ってステージで演奏したい」という願いを叶え、その縁でイロドリミドリへも加入する。

　また進級し２年生になって早々、休学により３年生として舞ヶ原に通う姉の元同級生・七々瀬と出会う。
　軽音同好会の立ち上げ協力を頑なに固辞する彼女だったが、同好会側の間を取り持ち、最後には那知の一時帰国を経て和解へ。
　現メンバー７人の中でも、その熱意で「人を繋ぐ」逸話を紡いできた、と言えるのかもしれない。

　学園フェス…無事終わって良かったですねえ。
　七々瀬さんも寡黙な人ですけど、私たちだけじゃなく、みんな笑顔で出演できて。
　一年ぶりかあ…色々、少しは成長したかな？
　と思って当時の演奏を振り返ってみたんですけど…
　私そういえば、その時はイロドリミドリでは、なかったですよね…
　なんだかもうすっかり馴染んじゃって、最初からいた人みたいな気になってました。

　あの時は確か、観客席の真ん中辺で見ていたような。
　初めてのライブってＭＣで言ってたのに、演奏も上手で、すごい！って思ってましたねえ。
　そうそう、確かあの時はお姉ちゃんもどこかで見てた、って言ってたなあ。
　多分当時はまだやさぐれてて、みんなとも知り合いじゃなかったから、きっと後ろの方でグッと腕組みしてたんじゃないかな。
　ふふ、今年の映像が生徒会さんからもらえたら、編集して送ってあげようかな？

　ちょっと前、裏定演で聞いた時から思ってましたが…
　小夜ちゃんの音、すっごい今っぽくてかっこいいですよね…
　ＥＤＭ系？の音、って私はあんまり詳しくないんですが、小夜ちゃんがちょこっと教えてくれました！

・キックさん
　いちばん大事。今は色んな人が作って配ったりもしてるので、アーティストのサーバーをよくチェックする。
・ベースさん
　いちばん大事。低音はサウンドだけじゃなく、シーケンスの作り方（休符の置き方）が踊りやすさに繋がる。
・コードさん
　シンプルがいちばん、でも手癖ばかりでは退屈なので会長に弾いてもらって、アイディアをもらったりする。
　テクニカルじゃなくても強ければオッケー！
・ボーカルさん
　いちばん大事。バカマちゃんのラップは常に優勝。

　３／４が「いちばん大事」。さすが小夜ちゃん…？

　前から準備してたらしい、新しい仕事？事業？？っていうのが、最近やっと形になったみたいなんですよね。
　向こうで住んでる部屋にパソコンなんかも置いて、頑張って勉強とかしてるみたい。
　信じられますか！？
　あの、キャメラを向けられるだけでプリプリ怒っていたお姉ちゃんが…

　最近はスマホにも慣れたみたいで、それどこで見つけたの？？　っていう独特なスタンプを送ってくれます。
　このところ割とよく連絡くれたりするのも、もしかして使うのが楽しいのかも、ですよね。
　もともと、新しいもの好き、だったし。

　ただ、肝心な問題が一つあって。
　なんかお姉ちゃん、時が来たらわかるじゃろう…とか言って、具体的に何を始めるのか全然教えてくれないんです。
　そんなことあります！？
　いや～、あるんですね…お姉ちゃんには…