DCO/泣く泣く鳴く

「泣く泣く鳴く」は人間の言葉がわかるホトトギスです。
当DCOは20●●/●/●●に●●●国の施設から発見されました。この施設は多数のBOAの下請けをしていたようで、まだ制作途中であろうDCOや、DCO/天秤の部品などが見つかりました。その中に当DCOも混じっており、約10羽ほど保護しました。廃墟に残されていた記録には「まほろば様　ホトトギス ×20」と記述されているものがあったため、まほろば雑貨店からの依頼で制作され、まだ発見できていない個体が10羽はいることになります。
当DCOは飲まず食わずだと4日で死亡してしまうのですが、なぜ廃墟となった建物で生存していたのかは判明していません。
当DCOは発見時鳩時計の中に入っており、それに気づかなかった保護員が時計ごと押収し、車で近くの収容所まで輸送しようとしました。しかし当DCOの異常性によって保護員は死亡し、駆けつけた武装保護部隊によって完全に保護されました。
当DCOの異常性は二つあります。
一つは人間の言葉を理解できることです。当DCOにも語彙があるようで、知らない単語を聞かせると首をかしげます。しかし、実物を見せたりジェスチャーで説明することで意味を理解するようです。つまり学習能力も備わっているということです。●●回の実験により、脳が大幅に改造されていることがわかりました。上記の能力はこの改造によって得られたもののようです。
二つ目は当DCOの鳴き声を聞くと死亡してしまうことです。死因はショックによる心臓麻痺です。当DCOは必ず毎日0:00、3:00、6:00、9:00、12:00、15:00、18:00、21:00 に鳴きます。これ以外の時刻では鳴きません。
これ以外は普通のホトトギスと代わりありません。
危険性がかなり高く、まだ発見できていない個体がいるためクラスはデンジャラスです。
また、当DCOを保持もしくは販売している可能性が高いまほろば雑貨店との関連捜査を行ってください。

廃墟に残されていた資料

村上事業様へ
「本当の鳴き声を出す鳩時計」の制作を依頼します。
数は20個です。よろしくお願いいたします。

まほろば雑貨店より

ホトトギス時計の教育方法

1. 脳を改造したホトトギスに「鳴く」「ない」「殺す」「無駄」等の単語と文法を覚えさせる
2. 毎日3時間おきにホトトギスの目の前で別個体を殺し、「鳴かないと殺す」という
3. また、定時刻以外に鳴いた個体も殺し、「無駄に鳴いたら殺す」という
4. 定時刻にしか鳴かなくなるまで2～3を繰り返す

3/21
ホトトギス時計の教育が順調に進んでいるようだ。大手であるまほろば雑貨店からの依頼だ。失敗するわけにはいかない。

3/24
事業計画書が盗まれた。盗めるのはこの会社内の人間しかいないと思うのだが…

3/26
ホトトギス時計のほぼ完成した個体が一体消えたらしい。どうもおかしい。もしかしたら他の異常生物・物体制作所からスパイが入り込んでいるのではないか？

3/29
納品は明後日だ。スパイがいるなら早めに見つけ出さなくては。


●●のロッカーに謎の黒いモヤモヤが入った注射器があった。明日問い詰めてやる。

出勤表
3/30
社長　　×*1
副社長　○
(省略)

●●●国にある都市伝説(関連があるかわかりませんが、なんか似てるので一応書いておきます。)

死の鳩時計
あるところに仲睦まじい夫婦がいた。奥さんは隣の家の人と中が良く、よく世間話をしていたそうだ。
ある日、奥さんは「新しい時計を買うの。鳩時計よ。まるで本物のように鳴るんですって。」と話した。彼女はとてもうれしそうだったという。
次の日、隣の家の人が窓から外を眺めていると、夫婦の家の前に一台の車が停まった。なんだと思ってみていると、男が時計を担いで出てきた。ああなんだ、昨日言っていた時計かと思い見るのをやめたそうだ。
3時間後、時計を見せてもらうついでに今日も話をしようと夫婦の家に向かうとまた車が停まっていて、今度は男が時計を車に入れているところだった。男はなぜか焦っており、時計を入れるとすぐ運転席へ入り、一目散に走り去っていった。なんだろうと思い家へ入ろうとするとなんとドアが開いていた。そして中には、夫婦の死体があったという…