モンスター/【ゴブリン】

Last-modified: 2023-05-15 (月) 19:17:12

原語は「Goblin」。
ヨーロッパの民間伝承やその流れを汲むファンタジー作品に登場する、伝説上の生き物。伝承や作品によって、悪戯好きな妖精だったり邪悪な生物だったりするが、J.R.Rトールキンの『ホビットの冒険』以降は邪悪な人間型生物として登場することが多くなった。
D&Dでは、シリーズを通してヒットダイスの少ない、邪悪な人間型種族として設定されている。他のゲーム作品でも、ルーンクエスト、ファイティングファンタジーシリーズ、ウォーハンマー、ソードワールドRPG、ブルーフォレスト物語などでその世界ごとによって様々な背景や設定で登場している。ただしいずれも主な敵というわけではなく、主人公たちが序盤で戦ったり善側の軍勢に蹴散らされるザコ敵という扱いが大半。
現実世界には存在しないファンタジー世界の生物のため、肌や目の色や容姿は様々。イラストやフィギュアなどの例を見る限り、目は赤か黄、肌は緑系もしくは茶系のどちらかであることが多い模様。

定番のモンスターなのでメタルフィギュアは数多のメーカーが製造している。D&D公式メタルフィギュアももちろん在る。

クラシック・ダンジョンズ&ドラゴンズ

クラシックD&D第4版ではベーシック・ルール・セットで登場する。
外見の記述は「ゴブリンは、人間に似た種族で、小柄で非常に醜い。皮膚は淡い土色で白亜室の黄色や鉛色のような灰色である。目は赤く、僅かな光でも反射して赤く輝く。」。
基本のヒットダイスは、1HD-1(HP:2~7)となっている。視界は90フィートのインフラヴィジョンだが、太陽の光の下では命中判定に-1のペナルティを負うという弱点もある。
アライメントはカオティックで、ドワーフと敵対しておりすぐに襲い掛かるという性質を持つ。また、地上で遭遇したゴブリンはダイアウルフに乗っている可能性がある、ゴブリンの住処にはヒットダイス3の「王」やその護衛がいる、などの設定も記載されている。


ドラゴンマガジン2号の「はみ出し情報」ではメタルフィギュアを塗装する際の色指定がされており、それによると「(肌は)黄か鈍いオレンジ色か煉瓦色。目は赤か黄、持物はくすんだ色。」とのこと。

ルールサイクロペディア

ルールサイクロペディア版でも表記は「ゴブリン」。
種別は人型生物知力は9。サイズS。

シャドー・オーバー・ミスタラ

コンピュータゲーム「シャドー・オーバー・ミスタラ」ではステージ1から登場する雑魚敵。肌は緑色。
接近戦が基本だが、石やオイルを投げてくることがある。
ステージ1のボスは、ゴブリンが操作する戦車となっている。4体のゴブリンが後ろから押す人力仕様。槍状の大型の刃を付けており突進攻撃はダメージが高い。加えて火炎放射や投石器を装備している。

アドバンスド・ダンジョンズ&ドラゴンズ

外見は「平らな顔、広い鼻、とがった耳、広い口と小さく鋭い牙を持っている。顔は後ろに傾斜しており、目は奇妙なほどどんよりと鈍っている。常に直立して歩くが、それでも手がほとんど膝まで届いている。肌の色は黄色からオレンジもしくは濃い赤まで変化に富んでいる。普通、一つの種族の肌の色は同一色である。目は明るい赤からきらめくレモン色まで様々である。黒い皮の服を着ており、大地に近い鈍い色を好んで着用する。」と割と詳しく記述されている。
一方で「この弱で小さな人間型のクリーチャーは、大勢いなければ単なる害虫に過ぎない。」とひどい書かれ方もされていたりする。
気候/地形は陸上(極地を除く)、出現頻度は頻繁、社会構成は部族、活動時間は夜間、食性は肉食性、知能は低い~人間並み、アライメントはLE(ローフル・イービル)。
明るい太陽の光を嫌っており、直射日光下では命中判定にペナルティが付く。しかし暗い場所では光に敏感に反応するため、インフラヴィジョンの視覚を持つ。
ゴブリンの部族は僻地の廃墟や地下に居を構えることが多い。男女の区別があり、成体の男女比は5:3とされる。
部族の内部は階級社会であり、この階級を巡って常に争いがある。また食用と肉体労働のために奴隷を使役する。他の人間型種族を憎悪しているが、特にドワーフノームは根絶しようとする。
採掘や建築の作業員としての腕は相当らしい。
寿命は50歳程度とされている。
体格上、食料はそれほど多く必要というわけではない。しかしゴブリンの部族が住みついた地域の周辺は急速に環境が悪化し資源が枯渇していく。
様々な武器を使うが、比較的扱いやすい鎚矛あるいは小剣を使う事が多い。防具はレザーアーマーを着ることが多いが、リーダー格はより頑強な鎧を身に着けていることがある。
ゴブリンは臆病な性質のため、最初は接近戦を避けて待ち伏せなどの奇襲攻撃を多用する。
シャーマンと呼ばれるプリーストがいたり、ウォーグに騎乗する技術を修得している個体がいたり、バグベアを雇っていたりする場合があり、部族ごとの戦闘能力は大きく違う。

関連用語

ホブゴブリン】【バグベア】【オグル】【ウルフ】【ウォーグ