【オートセーブ】

Last-modified: 2025-10-05 (日) 07:53:10

概要

【おいのりをする】等に代表される手動の【セーブ】と違い、特別な操作をせずともセーブが自動で行われる機能。
クリアデータを記録するために行われるケース、不正を防止するためにメインのセーブデータを勝手に書き換えてくるケースや、スマホ版本編のようにバックアップの目的で行われるケースなどがある。
 
オートセーブとは異なるが、セーブを行わなければ特定のプレイを続行できない場面などもあり、こちらは「強制セーブ」と呼ばれる。詳しくはこちらを参照。
ちなみに強制セーブの亜種として、「セーブに関わっているかどうかをプレイヤーに全く説明せず、了承すると勝手にセーブする」という選択肢も存在する。
「FC版DQ3にて、【商人】スー東の草原に預けると勝手にセーブされる」という現象が有名。こちらも「強制セーブ」にて取り扱う。

開始時のオートセーブ

ROMカセットやゲームカード媒体、内部ストレージにデータを保存するハードでは、【ぼうけんのしょをつくる】で空きファイルを選択してから【主人公】の名前を入力し、名前入力と各種設定を終えた時点でそのファイルにオートセーブされる。ただし例外としてDQ9は作成時点ではセーブされない。
外部メモリーカードに保存するPSとPS2の作品では、まず名前を決めてから、プレイヤーの任意でスロットとファイルを選んでセーブできる。

プレイ中のオートセーブ

ここでは後述のバックアップのためのオートセーブとは異なり、使用中のセーブデータに対してオートセーブが行われる事例を解説する。
DQ10オンラインや各種ソーシャル作品といったオンライン前提の作品では、バックアップ兼不正防止のため常時オートセーブともいえる仕様が基本となっている。

テリワンSP、イルルカSP

戦闘、【配合】、マップ移動などの度に小まめにオートセーブが入る。そのうえ、イルルカSPでは「【ふしぎなかぎ】のクエストに失敗した場合はオートセーブされるが、クリアした場合はオートセーブされない」という意地悪な仕様まで存在する。
これにより3DS版ではできていた厳選ができなくなり(特にリセットにペナルティのないテリワン)、不評を買っている。

DQM3

テリワンSP・イルルカSPでの不評を鑑みてか、設定でオートセーブのON/OFFを切り替えられるようになった。

トルネコ1

ダンジョン内でのセーブは【中断】コマンドで行うが、実際はオートセーブが搭載されており、やられそうな時にリセットしても状況は変わらない。
「中断」はあくまで安全にゲームを終了する手段である。
これはトルネコ1が「入る度に形が変わるダンジョン」に代表されるランダム性の強いゲーム内容と、それらをプレイヤーのテクニックで乗り越えていくというコンセプトで成り立っているからである。
もしリセットが機能するのなら、良い状況を引くまでやり直し続けるという戦法が蔓延してしまい、そもそものランダム性に意味が無くなってしまうのだ。
 
もっとも、やり直してもあまり惜しくないような浅い階を、良い【アイテム】が拾えるまで何度も往復するという、広義のリセットプレイまでは防げないが、オートセーブのおかげで冒険自体を無かったことにはできない。
というより、そもそもやり直すためにはわざと死ぬ必要があり、結構面倒くさい。それならば結局はとりあえず進めるところまで進んだほうがよく、通常プレイをしているのと変わらない。
また、【ダンジョン】に入る度に冒険回数が増えるという形で結果は残ってしまうのだ。
 
ちなみに、オートセーブのタイミングは「コマンドの入力時」であり、ターン経過時とは微妙に異なる。
「一歩歩く」のと「長い通路をダッシュで抜ける」のでは後者の方が【ターン】がかかる行為だが、コマンドで表すとどちらも1回分でしかなく、データ内ではコマンドのみを記録しているのだ。
なぜそのような仕様になっているかというと、「未識別のアイテムに名前を付ける」等、ターン経過は無いがデータ内に記録しなければならないコマンドが存在するからだと思われる。
ちなみにトルネコが眠らされると行動不能になるため、眠らされた時点で目覚めるまでに起きることがあらかじめセーブされる。
つまり、眠らされた瞬間にリセットしても、目覚めるまでターン経過した状態で冒険が再開する。
 
そして「現在の階に降りた時の状況」と「現在の階での全てのコマンド」がセーブデータとなる。
中断からの再開時はこのデータを全て展開して再現する形になる。
「中断時の状況」自体は保存されておらず、また現在の階以外の情報も保存していない。
なので、同じ階に長く留まった状態で中断すると、再開するまでに時間がかかってしまう。
ちなみに、このセーブデータ展開を目に見える形にしたのが【リプレイ】機能である。
 
また、セーブデータが一定量に達すると【地震】が発生し、次の階に移ると同時にデータを処分する。
ゲーム中最もデリケートなのはこの瞬間であり、階を移る時にリセットするとデータが飛ぶ危険性がある。
もちろん、通常の【階段】【落とし穴】でも同様なので、絶対にリセットは押さないように。
 
このほか、ハイスコアを叩き出すとハイスコア画面のランキングが自動的に更新される。

余談

後述の「クリア時」のパターンを除いてトルネコ2以降の不思議のダンジョンシリーズはオートセーブを搭載していないが、それぞれの作品にてリセットが効かないように対策を取っている。
その対策として、大抵は「強制セーブ」と【コピーガード】を利用している。

剣神

ステージをクリアして戦闘結果と総合評価を見終えると「記録しますか?」という選択肢が入ることもなくセーブが始まる。

シアトリズム

ミュージックステージのクリア時や設定変更時にオートセーブされる。

クリア時のオートセーブ

DQ3以降の多くのROMカセット式ソフトでは、【エンディング】後にクリアデータが自動でセーブされる。
これはクリア特典が受けられるようになるだけで、状態は最後にセーブした時のものになる。
PS以降の作品では、クリア時のセーブはプレイヤーの任意となった。
 
モンスターズシリーズではオートセーブの作品と任意の作品が混在する。
ジョーカー3プロフェッショナルでエンディングまでストーリーをスキップしようとすると、「セーブする必要がありますがよろしいですか?」という警告が入る。
ナンバリング作品と違い状態はラスボス戦後のものになる。
エンディング後もシナリオがある都合上ラスボスとの再戦は出来ないので、もう一度ラスボスと戦いたいときや何度もエンディングが見たいときはオートセーブがはじまる前に電源を消す必要がある。
 
トルネコ2では、【邪悪な箱】を倒してスタッフロールが終わるとPS本体が勝手にスロット1のメモリーカードを参照してセーブを始める。

バックアップのためのオートセーブ

ナンバリングタイトルのスマホ移植版から搭載されるようになった機能。
スマートフォンではゲーム機と違ってパソコンのようにさまざまなアプリが裏で動いているうえ、ゲーム実行中に突然電話がかかってきたり、何らかの不具合などによってアプリが強制終了したり、OSが不安定になって強制的に再起動がかかったりする可能性がコンシューマゲーム機に比べて高い。
このようなケースを考慮し、画面の切り替え時や戦闘終了時に常にそのときの状態を自動的にセーブする機能としてオートセーブが追加された。このセーブは通常の【冒険の書】とも【中断の書】とも別の、オートセーブ専用のデータファイルにセーブされる。いわばバックアップデータのようなものである。
オートセーブデータが残っている場合、起動後のスタートメニューで「オートセーブから再開」を選ぶことで、前回オートセーブされた時点の状態から再開できる。
 
やがて、上記のような心配のあまり必要ないコンシューマゲーム機でも搭載されるようになり、【全滅】時のやり直し地点として指定できるようにもなった。
ただしその場合はオートセーブ時点に「時間を巻き戻す」ので、イベントやアイテム取得もやり直し、つまりゲームオーバーと同じ扱いとなる。もともとお金をあまり持っていない時などは無駄の方が多い。
 
基本的に中断の書と同じく、オートセーブデータはソフト・アプリ内に1つだけであり、一度オートセーブが行われると前回のデータは上書きされてしまう。したがってオートセーブではそれ以前からのやり直しは利かない。
また、開始時・再開時の冒険の書(中断の書)に関係なく共通で使用されるので、2つ以上冒険の書でプレイしている場合は注意。
これに頼ってばかりで冒険の書へのセーブを疎かにすると、別のデータをロードした時にその状態がセーブされ、それまでプレイしていた内容が逆に失われることがある点にも注意。
普通にプレイを終える場合は、通常のセーブや中断セーブを使った方が安全なのは言うまでもない。

DQ1~8(スマホ版等)

スマホ版では8作品すべてに搭載された。その移植であるPS4版・3DS版・Switch版(2019年版)のDQ1~3にも同じ仕様で継承されている。
マップの切り替えや戦闘終了時にオートセーブが行われる。ただしロトシリーズ・天空シリーズ・DQ7・DQ8とで細かい仕様は異なり、天空シリーズなど【アルテピアッツァ】が開発した作品では中断セーブができない場所(【中断】の頁を参照)ではオートセーブも行われない。
 
これによってこれらの各作品では、通常の冒険の書と中断の書、そしてこのオートセーブの3通りのセーブ方法が存在することになった。
これらの作品ではDQ11やDQ10オフライン、HD-2D版とは違い、他の方法でのセーブが行われたときや、移動中に「タイトルに戻る」で終了させた場合は、オートセーブデータは自動消去されるので注意。
メーカー側も、あくまでオートセーブ再開は非常用の手段であるとして、故意に使うことは推奨していない(iOS版DQ8のバージョンアップ情報より)。
セーブが行われるタイミングは前述のように作品(開発元)ごとにも違い、バージョンアップで仕様が変更されることもあるのでその点も注意。

DQ3(HD-2D版)

スマホ版と同じタイミングのほか、ストーリーに関わるイベントの後にもオートセーブが行われる。その際には画面右下に羽根ペンのアイコンが表示される。
他の手段でのセーブを行ってもオートセーブデータは消去されない。
【エンディング】中はオートセーブが行われない。

DQ10オフライン

PS4版DQ11と同仕様のオートセーブを搭載している。
今作では【さくせん】コマンドでオートセーブをオフにすることもできるようになった。

DQ11(PS4版)

セーブデータをロードしただけでもオートセーブされる他、マップ切り替え時や【ルーラ】での移動時に行われる。
セーブ中は、画面右下に羽ペンのアニメーションと「オートセーブしました」の一文が表示される。
セーブデータ選択画面ではオートセーブした主人公名と場所・日時も表示される。
ロードしても消えることはなく、普通のデータと違って削除はできない。また、他の手段でのセーブを行ってもオートセーブデータは消去されない。
 
3DS版にはオートセーブはないが、代わりに【中断セーブ】機能が搭載されている。

DQ11S

3DモードはPS4版DQ11と同じ仕様。
 
一方、2Dモードもオートセーブに対応し、3Dモードとは別に2Dモード専用のオートセーブ枠が用意されている。
ただし3Dモードとは仕様が違い、戦闘終了時にもオートセーブされる反面、町などではオートセーブが行われないなど、同じアルテピアッツァ開発のスマホ版天空シリーズと似た仕様である。
画面に「オートセーブしました」の表示はないので、スマホシリーズ同様にどこでオートセーブされたかがプレイヤーにはいまいち掴みづらい仕様である。

ヒーローズ1

ステージ中のイベント前や、ステージのクリア、撤退時などにオートセーブされる。
セーブ中は、画面の右下に【スライムベス】砂時計のアニメが表示される。
教会でのお祈りをせずにゲームを終了すると、冒険の書とは別のオートセーブデータに保存される。
ストレージに保存されるので、基本的にはそのままゲーム機の電源を切っても消えることはない。
再開時は冒険の書の選択時に一番上のオートセーブを選択することでそこから再開できる。

その他

FC版DQ3ではロトの称号以外にも、一部のフラグがバッテリーバックアップ対象、つまり自動(強制)セーブされるという仕様があり、【岩バグ】の原因になっている。
GBC版DQ3では【モンスターメダル】取得情報の際にオートセーブされる。