【中断の巻物】

Last-modified: 2024-03-31 (日) 12:04:46

トルネコ2(PS版)

PS版のトルネコ2にのみ登場する巻物。
名前の通り、これを読むとダンジョンの階層を降りるタイミングでセーブ・中断でき、【火吹き山】からは必ず一枚持ち物に入っている。
「つぎの階段をおりれば冒険が中断できるぞ!」と言われるが落とし穴でもセーブは可能。
基本的には中断ポイントが定期的に現れるものの、今作はこれがないと任意に中断が出来ない為、プレイスタイルによっていつ中断するかは人それぞれだというのに、中断できないまま延々とプレイし続けるような事態に陥ってしまう。
中断ポイントが絶対に自然発生しない【もっと不思議のダンジョン】におけるある意味一番の難敵と言っても過言ではない。
あるとアイテム欄が圧迫されるわ、ないと貴重な【白紙の巻物】を使うはめになるわと、あってもなくても扱いに困る代物。
 
「絶対に中断しない」「中断する時は家の電気代もPS本体の具合もかえりみずPSを放置する」というプレイヤーは、未識別のを判別するための生贄にしてみたり、売ったりする(売値:100G)のもありかもしれない。
放置する場合はディスクをPS本体から抜いておくと内部の熱やレンズとの擦れによる傷などから防ぐことができるが、これは非公式な手段であるため自己責任で。
 
PS2もっと不思議では【へんげの壺】を使って強引に作ることも出来るが、バクチ要素が強すぎる上にいらないものやミミックになる恐れがあるし、元のアイテムはロストしてしまう。
どう考えても有効な手段とはいえないだろう。
 
何故中断がこんな厄介なシステムになっているかと言うと、恐らくはPSというハードの問題。
それまでのトルネコ1やそこから派生したシレンシリーズは一歩ごとに【オートセーブ】で、やられる寸前にリセットしても運命は変えられないというのが一つの売りだったのだが、これはセーブデータを書き込むのが速いカートリッジROMだからできたことである。
しかしメモリーカードを使うPSではそんな高速セーブは不可能なので、階層ごとに中断して、ロードした時点で中断データは消えるというシステムにしたと思われる。
が、実は階層の合間にセーブするという発想は、『チョコボの不思議なダンジョン』(以下『チョコダン1』表記。『チョコダン2』共々、トルネコ2発売前のPSソフト)でも行われていたことである。この点からも技術的には決して不可能ではないはずなのだが、なぜ不思議なダンジョンシリーズの本家である本作において実現に至らなかったのかは不明。
ちなみにダンジョンの中でセーブする際、『チョコダン1』ではアイテムを要求しなかったが、『チョコダン2』では「記憶のしおり」というアイテムが必要になった。
この記憶のしおりは「アイテムとして持ち歩くと階段を降りるときにセーブのコマンドが表示される」「使うと何も効果もなく消滅するため、アイテム画面からは絶対に使ってはいけない」という、トルネコ2の中断の巻物とは異なった使い方である。それぞれの作品のダンジョンでセーブする際には、アイテムの使い方を間違えないようにすること。
 
さすがに不評だったのか、GBA版トルネコ2やその後の不思議のダンジョンシリーズでは、『チョコダン1』のように次の階層へ降りる前(一部の作品はトルネコ1のようにフロア探索中)にアイテムを使わずとも中断セーブという方式が採用されており、一度に長時間プレイできない人にもやさしいゲームに戻っている。

関連項目

【たびのしおり】