【組曲「トルネコの大冒険」~音楽の化学~】

Last-modified: 2021-02-14 (日) 14:40:08

解説

1993年にソニーミュージックより発売された【トルネコの大冒険 不思議のダンジョン】のオリジナル・サウンドトラック兼アレンジサントラ。
タイトルの「化学」には「バケガク」というルビが振ってある。

 
フル編成のオーケストラを使った【交響組曲ドラゴンクエストシリーズ】と違い小規模編成の室内管弦楽団による演奏が収録されている。
小規模とは言ってもその分、ドラムセットや女性のアカペラによる生声、オシャレなピアノなど、交響組曲シリーズとは一風変わったサウンドで彩られている為、聴き劣りすることのない違った味わいで楽しめる。
組曲の名の通り複数の楽曲がメドレー形式になって一曲になっており、それぞれのメドレーに一つのタイトルが付いている(例「トルネコ 冒険へ出発」等)

しかし、なんと言ってもこのアルバムで特徴的なところはアルバムのタイトルの「音楽の化学」を体現する「SFCのオリジナル音源からシームレスに生演奏に切り替わる」という試みである。
DQ本編でもゲーム音源に聞き馴染んだプレイヤーがオーケストラ演奏で生まれ変わった楽曲を聴いた時に感動したという話はよく聞くが、それを直接的に体験出来るような構成となっている。
激しめの曲で構成された「トルネコ 戦う!」内の【マグマのダンジョン】では、ゲーム音源にセッションする形で生演奏のパートが入ってきて切り替わっていくなど他のドラクエサントラでは例を見ない意欲的な内容になっている。
 
 
また、このアルバムに収録されている生演奏音源は後にPS版トルネコ2やPS2版トルネコ3でそのまま使われている為、シリーズファンには馴染み深い音源でもある。
余談であるが、DQナンバリング本編で生演奏音源が使われたのは2004年のPS2版DQ5が初だったが、PS版トルネコ2は1999年発売であるため、本編より5年先にドラクエシリーズ初の生演奏音源でプレイ出来るゲームとなった。
 
 
なお、アルバムの最後にはME集も収録されており、流石にこちらはゲーム音源のみの収録である。

長らく廃盤になっており、入手がやや難しかったが、2009年にキングレコードのすぎやま独自レーベルであるSUGIレーベルから再販された為普通に手に入るようになった。