【住民】/“夜明けの太陽”アスラハ

Last-modified: 2023-10-30 (月) 03:46:52

アルファベット表記:“Soul of Sunrise” Asuraha
読み:“よあけのたいよう”あすらは
人種:真竜類-上古竜
性別:メス
年齢:7500歳程度(大陸秘境開拓時代
立場:七竜
属性:混沌にして善
発案者:tocoma110
Tag: 住民 七竜 真竜類 上古竜 危険度等級EX 発案:tocoma110


「余を知らぬとは面白い冗談よな? して、どう嗤ってほしい?」
「刮目するがいい、幽世の蛮神、魔生ども!
 余こそは真の竜の故郷の守り、すべからく世界を照らすもの!
 “夜明けの太陽”──アスラハである!」

概要

“獣王の庭”に玉座を頂く、大いなる朱金の大竜。
偉大なる七竜の一角を担うものにして、先代“暁の牙”ゲンザ?よりその地位と領域を引き継いでいる二世。絢爛豪華な竜として栄州の要と知られる一方、その細かな性格などはあまり知られておらず、謎多き竜でもある。

 

詳細

基本的には尊大にして高貴な竜として、“王”に相応の振る舞いを行なう。
しかし、前述の通り自らの領地から出てくることがほとんどなく、華南王はおろか、「天君」?ですら簡単には謁見することが出来ない。そのため知名度に反してどのような存在か、詳しい者は稀少。
唯一、実の父=“暁の牙”へ強く確かな敬意を抱いていることは知られている。過去に一度、華南之国の主が不用意な発言をした際は、その一睨みで灰に変えた記録が残っているほど。


しかしてその本質は……

唯我独尊でこそあるが、決して冷徹横暴な暴君・暗君ではない。
傲慢にして絢爛、明朗にして強欲、高貴にして奔放。
統治者としては危うい部分を持ち合わせながらも、良性の方向へそれらが働くことで、同胞を牽引し先頭に立つ「王」足りえている。

  • 相当な我儘気質であるが、そこに人好きする愛らしさと前向きさがあり、他者を巻き込み、事を成し遂げる不思議な魅力を備えている。それらは彼女と関わりを持てたものほどよく知っており、良くも悪くもそのパワーに振り回されることとなる。
    • 基本的には如何なるものも否定せず、「それはそれでよいではないか」と受け入れる度量を持つ。
      同時に自身についても絶対の自信を持っているので、何に於いても自分が一番……と考えているのだが、竜としてはややずれた感性を持っているようで、同族感では浮きがち。
  • その一方で真竜類独特の冷徹で割り切った考えもしており、また己の受け継いだ使命にも自覚的。
    そのため、それらに絡むことと平時とでは対応が一変する二面性もあり、そういった面から誤解を受けることもある。

実は雌なのだが、そのことを知っている人類種は非常に少ない。

  • 華南之国筆頭に人類種と関わることもあるが、大半を家老に当たる“賢仙”?に任せており、儀式などを除いてろくに姿を見せない。極稀に姿を見せても尊大な姿勢・態度を崩さぬため、あまり市井の間では彼女の本来の魅力は知られていない。
  • 一般には「偉大な竜の王様」であり、美しきオスの真竜と認識されている。

公言したことはないが、実は「上古竜まで至りながら己の守宝が何かを理解出来ていない」。
そのことで長年悩み続けており、空白の答えを求めて幾度か獣王の庭を抜け出しては外を彷徨っている。
何らかの手段をとって外界を巡る彼女は、そこで幾多もの出会いと別れを経験し、都度、何かを得て帰ってくる。そのため、短命な種族への理解では七竜の中でも一日の長がある。

 

外見

すらりと細長い、親譲りの蛇のような体型の真竜。
朱金の鱗が丹精に敷き詰められた身体を持ち、美しい黄金の鬣を持つ。また、後頭部へ伸びるものとは別に、額から弧を描いた細い一角が伸びている。
前足の手首近辺には独特の意匠を備えた白いヒレ*1、腰元からも類似した意匠の羽先を持つ飾り羽が折り重なるように生えているなど、派手な特徴が数多い。

  • 何より特徴的なのはその翼。
    真竜翼が発展を遂げたそれはまるで紅炎のオブジェであり、その周囲を常に炎状のオーラが纏う。加えて、翼そのものがまるで刃のように鋭利になっている。
    実際、翼を振るえば起こる風だけで山を断つことも可能。飛翔器官としては当然のこと、武器としても利用出来る強力な部位である。
    • これらすべてが重なり合い、美しい緑玉色の眼がはまることで、類稀な美しさを完成させる。

竜玉石は喉元に備わっている。

  • 七色の輝きを宿すそれは如何なる宝玉よりも美しく、彼女にとっても自慢のようである。また、内部に多数の相があり、万華鏡が如く見る角度でその色合いや輝きが変化する極めて珍しい竜玉石となっている。

竜紋鱗は炎ような揺らめきがあるのみならず、色合いも少々特殊。

  • 根元の方が朱色に近く、先に向かうにつれて金が強くなる。それに合わせるように、炎ような紋様も根元近くほど大きくうねり、先端に向かうにつれてその数が減る。

また、形態変化能力も獲得している。
前述の翼にその特徴が顕著に現れる形で変異を行ない、それぞれに異なった要素を備えているが……それを披露する場には一定の基準があるようで、観測数は極めてまばら。基本的には前述の姿以外を知る人類種は極めて少ない。
詳細は以下を確認。

  • 燃え上がる薔薇の姿
    基本となる姿。前述の形状・特性をそのまま備えている点が特徴と言える。
    当人曰く「これぞ我が玉体。人が見るべき竜の姿よ。美しいし。麗しいし。勇ましいし」とのこと。
    • 全長:150m 直立身長:40m 体重:非公開 翼長:片翼約40m

 

  • 誓いが結んだ白薔薇の姿
    とあるところで披露した、決戦形態。
    全身の鱗が純白の鱗に変じ*2、腰元にあった飾り羽が失せた代わりに、同質のものが後頭部からヴェールのように生えている。その他、爪も金からこげ茶に変わる他、掌が青く染まっている。
     
    何より目立つのは、その
    炎に似たそれがさらに白銀の剣じみた形になっており、その上を紅蓮の焔が駆けている。飛翔器官のみならず戦闘用の武器としても強化されており、近接戦の主力武装としては彼女の全形態で最強の威力を発揮する。
    火力筆頭にあらゆる能力が増大している一方、使用するにはいくつもの制約がある模様。そのため、この姿になることは極めて珍しい。
    「余一人では紡げなかった力──受けるがいい!」
    • 全長:154m 直立身長:44m 体重:非公開 翼長:片翼約50m

 

  • 水辺に咲く濡薔薇の姿
    優美な名前に反した殲滅形態。
    本体の基本的な形質は変わらない。
    特徴としては、後ろに伸びる角の内、最も長いもの二つが数倍の長さになっている。あとは、随所から薄布状の飾り羽が重なるように生えている程度。
     
    そして、相変わらず翼の変じ方が尋常ではない。
    一見するとかなり巨大な真竜翼に見えるが、そこから生える翼爪の形状に誰もが目を疑うだろう。無数のそれはまるで砲台か何かのような形状と化し、実際に砲台として機能する。いざ戦いとなれば、超熱の火力熱線が飛び出すのだ。
    なお、当人は「美しかろう? これが余が創る“美”の翼である!」と誇ったとか、何とか。どゆこと。
    • 全長:150m 直立身長:40m 体重:非公開 翼長:片翼約50m

 

来歴

約8000年前に卵として生まれ、500年ほどの時をかけて孵化する。そこから、偉大なる父の背中を見て奔放に育つ。
だが、長らく父は環境の平定や様々などに携わっていたほか、他の真竜の子らと同等に育てられたため、割と多様な経験を積む。この頃から独自路線を歩む性格の持ち主だったようで、同期の子供の間でも浮いたものはあった様子。
その後、齢5000歳を迎える頃に父が蘇った魔性の存在?と戦い敗死する。その中で跡を継ぎ、当時の栄州人(後に「天君」?へとつながる者たちを含む)と共に戦い、勝利をもぎ取る。


以降、父の守った故郷を守ることを誓う。
それからは栄州の発展に間接的に寄与しながら、華南竜騎士団?の設立を許可し、獣王の庭の一部を開放するなど行なう。
が、基本的にそれ以上の干渉を外界には行わず、領域内の自治に努めている。

  • 第一次魔北大戦には不参加。
    領地守護に徹した。
    もっとも、結果として栄州への侵攻を防ぎきったほか、大陸東部への人類種の被害を押さえることにも寄与している。

七竜として他の真竜個体と関わることは少ないが、それなりに敬意を払っている。

七竜との関係について
  • 特に、父すらも敬意を払った真実の竜王には、彼女もまた深い敬意を抱き、懐いている。彼もまた定期的に顔を見せていたことから、面識が深い。
    有名人の叔父上的存在。
  • “可憐なる太母”とは過去に数度来訪の経験があり、彼女の包容力に亡き母を想い起こさせられている。伝えたことこそないが、己の抱えるものを察してくれていることに彼女もまた感づいており、強い信頼を置く。
    学校の先生(お母さん)的存在。
  • “光の鍵”とは僅かな面識しかないが、その偉業に敬意を払い、慕っている。向こうの世話好きな性質も合わさってか、姉のような存在として甘えることが多い。
    親戚のバリキャリお姉さん。
  • 同年代の“海神”とは若干の方向性の違いはあれ、偉大な先達をリスペクトする者同士、多くを語らずとも何となく通じるものがある……らしい。
    何となく嫌いではない従弟。
  • “凶星”“妖賢”など年長者へは一定の敬意を払いつつも、それほど親しみは覚えていない。前者はその剣呑な性質から、後者は直感が告げる危険性から。
    堅気じゃない親戚のおじさん・おじいさんである。
    ただし、彼女の気ままさと“凶星”の勝手さは、似ているとする声もある。

獣王の庭に住む真竜たちからは敬意を以て迎えられる。
直属の部下である十伝竜を行使することで、様々な問題に対応している。

  • その中には敢えて国の概念を無視しての行動もあるようで、自らの地位(一国の領土に属する形で認識されながらも、竜は人のくくりに含まれない)を理解しての狡猾な顔ものぞかせる。決して傲岸不遜な態度だけの存在ではない、ということである。
  • また、特に“賢仙”トウリン?との付き合いは極めて古く、王とそれに長く仕える補佐役として強い絆を持っていることは、広く知られている。

 

能力

七竜の中では下の方の竜だが、真竜類全体でみるとかなりの手練。上古竜としても間違いなく最強クラス。
単純に戦うのであれば、危険度等級EXの恐ろしさを味わうこととなるだろう。

  • とはいえ、実際に自らが赴く機会はそうそうない。
    僅かに見たことがあるとある開拓者は、「華麗と豪快に精緻を混ぜ込んだ、爆炎で出来た花だった」という、何もわからない表現をしている。
    取り敢えず、派手なことは確かである。

それ以外においても意外と博識かつ、多彩な才能を持つ。
特に、芸術関連については造詣が深く、様々な手段を講じて国内外のあらゆる分野に手を伸ばしている。それ故に真竜としては非常に稀有なほど、人類種の文化形態・社会様式などに詳しく、知見もある。
ただし、作り出される物は同種は勿論、異種からしてもいまいち理解が及ばぬ理念・美学に基づいており、理解者は限りなく少ない。合掌。

得意技能・必殺技など

  • “竜の息吹”
    顕現は鮮やかな焔とされるが、実際に使ってみせた場面はあまり見られない。そのため、特性についても不明瞭。
    一部の事情通(誰?)からは「命を自在に操る炎」とも、「太陽に様に邪悪を打ち払う炎」とも噂されている。
    「切り札というのは使うべき時に見せるもの。ほいほい使っては締まるところも締まらぬであろう?」
  • 精術
    天才なので、割とあっさり使えてしまうらしい。天才なので。
    「何、この程度児戯よ児戯」
  • 陰謀
    実は得意らしい。幼い頃から人類や他の勢力と裏で渡り合ってきた経緯もあってか、そういう生臭い戦術が得意。
    ここら辺は師や父の教え以上に、様々な形で己が願望を貫く我の強さに由来するらしい。
    「流石に悪辣な老人どもにはちと見劣りするが、何、人類如きに遅れはとらぬ」
    などと豪語するも、出し抜かれることも間々ある。いささか詰めが甘い。
  • 炎熱操作
    どのような原理かは不明だが、無から焔を自在に生み出すことが出来る。当人曰く、他のことも出来るが炎との相性が一番いい。
    「五行を知り天地自然の“氣”を理解すれば、この程度造作もなかろうて」

  • 当人は否定しているのだが、極一部の伝承にその存在が記される。
    何でも、その一節を聞くだけで山一つが枯れるとか、嵐を呼ぶとか、何とか。
    なお、当人は芸術の中でも特に歌を愛しており、作詞作曲編曲歌唱すべてを自ら取り仕切るほどである。そのため、機会があるならばすぐさま披露しようとする。
    「“夢の世界”におわす歌の“龍”にすら並ぶだろう余の歌、とくと味わうが……
     誰だ、今余の歌を殺戮兵器などと言ったものは。殺すぞ」
    なお、声自体は極めて美声である。

 

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相談コメント欄


*1 花のようなフリル状。
*2 一部は焦げ茶色が縁どっている。