アルファベット表記:“Queen of the E'l Nes”
読み:“かれんなるたいぼ”
人種:真竜類
性別:メス
年齢:100万歳以上(大陸秘境開拓時代時点)
立場:七竜
活動時期:中立にして善
発案者:tocoma110
【Tag: 住民 伝聞のみ 竜 真竜類 神代竜 危険度等級EX 発案:tocoma110 】
「彼女より美しい竜を僕は知らないよ。まあ、君たちが知る由もないだろうけどね」
~“千境踏破” ハオ~
概要
七竜は勿論、確認されている限り最大級の真竜類である個体。
本個体の大きさは大抵の“帝”すらも上回り、大陸の外縁を回る島『彷徨う緑の島?』そのものがその肉体である。故に、この世界に住まう生物の中でも最大級の体躯を誇る。
その一方、七竜の中でも特に詳しいことが知られていない個体である。
詳細
性格は基本的に穏やかであり自ら率先して戦うことはない。
そのため、島=自身に近づくものに対しても寛容な態度を見せ、礼節を持ちなおかつ害を及ぼさなければ自らに上陸することも許すほど。自ら率先して近づくことこそないが、他者との交流も好み、来るものは基本拒まない。
- そのため、外界の知識がないわけでもない。
ただし、非常に偏っている。
また、幼いもの、ひたむきなものを好み、時にそういった存在をからかって楽しむ。少女性と母性を兼ね備えた性質の持ち主と評される。
しかし、島の一定領域(中央部を筆頭にいくつか存在)に近づくことは決して許さず、そうした場合は警告の後ないし無警告に無慈悲な攻撃を繰り出す。その際、日頃見せる優しい顔は欠片も存在しない。
- そのため、意外とその内情・詳細な性格は知られていない。
外見
巨大な島そのもの。
島そのものについては彷徨う緑の島?を参照してもらうが、竜としても異質。
その肉体はいわゆる血肉を備えた動物的なものではなく、どちらかといえば樹木に近い。そのため、多様な真竜類の中でも特異な性質を備えた個体の一つ。
- 真竜でも珍しい多頭竜。
樹木の根に似た質感の頭部が無数に存在し、それらが島の随所から出現する。単に首が複数なのではなく、体内を巡ることで自在に頭部が、それも多数現れる生体は真竜ですら稀な構造であり、他の個体ではまず見受けられない。
竜翼を広げた姿は見られないため、どのような形状をしているかは不明。
全長:約1万m 全高:不詳 体重:不詳
特異性について
七竜でも屈指の特殊な真竜であるが、それにはある秘密がある。
通常見えている島および巨大な無数の首は、彼女本体ではない。
そう、彼女本体はこの島の中枢に存在しており、それ以外のすべては無数の樹木系亜竜が絡み合って形成された、一種の義体である。
- その竜たちも個我はあるものも、人格形成を行なうほど強い自我ではない。
また、本体と無関係というわけでもなく、厳密に言えば彼女の竜の花弁によって生み出された亜竜とでもいうべき存在。
その実態は巨大な土壌を支配する、花のように可憐な真竜。
実際、従える亜竜に近しい植物質な肉体の持ち主であり、そういった意味でも真竜類としては稀有な資質の持ち主である。
本体自体は真竜類としては極めて小振りで、七竜は勿論、古竜級としても破格の小ささ。
五本の首を持つ色鮮やかな竜で、薄紅、白群青、山吹、若葉、雪白銀の首を持つ。それぞれが異なる表層人格を持つが、本質的な自我は一つ。自らの思考を分割することにより、多様な側面から物事を見ている。
- 基本的なフォルムは細長い鳥類を連想させ、既存生物としては鶴などに似る。
全身を包む鱗は古竜以上の真竜にしては珍しく、淡い色合いとなる。五色の首の鱗が川の流れのように混じり、独特の色彩を描く姿は非常に鮮やか。
真竜翼は一般的なものからほど遠く、花弁や草を連想させる独特の形状をしている。尾は三本、根はしっかりとしているが先に行くにつれて薄布のように変化する。*1 - 竜玉は喉元に存在し、その色合い・輝きは澄んだ水色の美しいもの。中には夜空の星のように無数の輝きがちりばめられている。
一方で、表面的な言動・意見はそれぞれの首で大きく異なる。
これはそれぞれの首が彼女の中にある一要素にフォーカスを当て、半独立しているため。
内訳は以下の通り。
【五つの頭】
- 薄紅の頭
「あらあら、元気いっぱいねえ」
最も母性的な性格が強いまとめ役。
優しくおっとりとした態度の平和主義者だが、根は真竜であるため一度脅威と見なせば容赦はない。また、必要とあらば残酷な決断を下すこともあるなど、頭目としての目は確か。優しくしたたかなお姉さん型。
- 白群青の頭
「ここから先への立ち入りはご遠慮願いましょう」
最も理性的な性格を見せる支え役。
冷静に意見を述べる一方、若干意固地になりやすい面がある。細かいことに煩いが最も情に厚く、冷徹な判断を出し渋ってしまうなど少々詰めが甘い、根の優しさを殺しきれない顔を持つ。心に眼鏡をかける風紀委員長型。
- 山吹の頭
「お客さんじゃん! どうおもてなしする? やっぱがぶっと一発?」
最も楽天的で享楽的な性格の頭。
自信に溢れ好奇心旺盛と人好きする面が強く表れている。考えなしなようでいて狡猾な面もあり、なめてかかると痛い目を見る。五つの人格の中でも最もおしゃべり。色褪せることない勢い系ガキんちょ型。
- 若葉の頭
「あ、あの、もうちょっと静かにお話しいただけないでしょうか……」
おどおどとした態度を見せる、人見知りする性格。
恥ずかしがり屋だが、物を見る眼は確かで他者の本質を見抜く。感受性が豊かで詩歌や絵画など芸術を好み、人類種が持つ「文化」という概念に長年興味を持ち続けている。放課後の図書委員型。
- 雪白銀の頭
「あら──随分と大きな口を利くのねぇ、“黒き焔”?」
最も可憐で気位の高い、「姫」と呼ばれる首。
凛とした態度を貫き、「守りしもの」としての矜持を口にするなど七竜としてのプライドが強い。その一方で来訪者を弄ぶ意地の悪さも備えた嗜虐趣味も持つ。あだ名の通り、尊貴なお嬢様型。
七竜に数えられる理由は、ストレートに彼女の守るものに由来する。
彼女守宝は「星の樹の種?」。
この世界でたった一つだけになってしまった、この星の歴史が詰まったものであり、それをあらゆる存在から守っている。星の命運を一身に背負う覚悟から、七竜として多くの真竜に敬意を表されている。
全長:50m 直立身長:30m 翼長:片翼24m 体重:8800t
来歴
いにしえの時代の戦争を経験している通り、その経歴は極めて長い。
が、守宝の関係上、そういった物事からはなるべく距離を置いて生きており、実は人類種の文明と関わる機会は少なかった。そのため、七竜に数えられながらもその実態どころか噂すら流れず、大陸秘境開拓時代が始まるまでは海の男の中で、細々と語られるにすぎなかった。
- この時点でも幾人かの優れた冒険家や、不慮の事故で辿り着いた者達が遭遇しているのだが、あまり噂が定着することがなかった。
これについては彼女自身の処置によるところが多い。
その後、大陸秘境開拓時代開幕後は造船技術の進歩などにより、ニアミスする機会は増えている。
しかし、一方で常に移動していることから二度以上遭遇する例は少ない。
“黒き焔”とは七竜内でも特に付き合いが長く、守宝の関係もあって定期的に会合している。
彼女にとっては馴染み深い相手であり、その使命と苦悩に理解を示す。また、彼と関連して“姫神”ともかかわりが深い。
彼女の転生に伴う産卵地を確保しており、定期的に彼女の来訪とその死・再生を見守っている。
- ほか、海を回遊する性質上、“海神”とは付き合いが古い。
現状生息する神代竜の中でも最高齢の一玉ゆえ、敬意を以て迎えられている。彼女も若くひたむきな彼には好意的。 - “妖賢”とは旧知の間柄。嫌悪感は持っていないものも、好意的かといわれると首をかしげてしまうらしく、他者に話す際はあまり関わることを勧めない。一方で、その知恵と知識には一目置いている。
- “凶星”に関しては粗暴な振る舞いの奥にあるものに気づいており、複雑な心境を持っている。
- “夜明けの太陽”とは過去数度会合し好意的な姿勢でいる。同時に、彼女が抱える問題も察しているようで、その件についてはあまり多くを語らない。
- “光の鍵”とは会う機会こそ少ないが、その力を頼りにしている。向こうからも慕われていることから、その仲は良好。
能力
前述の通り、その巨体はとてつもない力を秘めているが、それを振るうことはない。
一方、常に回遊する通りそのスタミナと方向感覚は抜群であり、真竜でも屈指の広域活動をみせる。
- “竜の息吹”その他は不明。
ただし、頑丈さについては折り紙付き。甲殻鯨?は勿論、それ以外の数多の海洋種相手の攻撃もものともせず、実体精素現象の干渉すらもやすやすと耐え忍んでしまう。嵐の中ですら悠々と流れる姿は実際壮大。
本体は数ある古参真竜の中ではかなり弱い。
肉体的な強さでは他の真竜と比べいささか膂力・頑強性に劣っており、単独で理造神・巨人機などと戦う場合、一撃の被弾が大きなダメージとなってしまう可能性が高い。
肉体の大きさに見合うだけの力はあるが、同胞の中では脆弱な方に分類される。
- しかし、身のこなしの軽やかさは素晴らしく、大仰な飾りも多い姿ながら、自在に五体を操り宙を舞うことが出来る。
その意味においても、「受けて耐え凌ぐ」戦い方ではなく、「躱し通り抜ける」戦い方を得意とする。
植物型亜竜を用いて島を作り制御する通り、土壌づくりや植物に絡む物事に強い。
島の環境自体もの彼女の日々たゆまぬ努力による調整によって支えられており、求められればその知識・知恵を授けてくれることもある。また、生物の状態を見抜くことにも優れ、特別な異能抜きでも相手の生体情報を把握出来る。
- そこからの発展で他者の真理を読み解くことにも優れており、反応こそ異なれど、五つの首は相手の心情を察した上での対応を見せる。
が、人格基盤による差異からその言動・行動は大きく変わってくる。
必殺技など
- “竜の息吹”
真竜類の切り札。
彼女の力は頭部によって異なるが、他の真竜と異なり戦闘用ではなく防御・支援用の能力に優れている。
児戯やレベルの劣る応用疑似再現技ではなく、自らの主体となる“竜の息吹”を複数種使える個体は稀有であり、彼女の特異性を表している。- 薄紅の頭の息吹
豊穣と芽吹きの力を司り、他者の傷や病毒を癒す力として現れる。薄紅に輝く風として顕現する。
真竜類としても非常に稀有な「守り、癒す」性質を発揮する。
なお、応用次第では「過剰回復による損壊」を誘発することも。 - 白群青の頭の息吹
状態を「固定」する青い光線状の顕現を起こす“竜の息吹”。
着弾物をその空間に固定したり、あるいは時間や状態を固定するなどを可能とする。 - 山吹の頭の息吹
他者の干渉阻害したり、暴発を誘発する。顕現体は黄色の煙。
物体・力学・精素的な問題を無力化することは勿論、概念レベルの干渉に対しても有効。 - 若草の息吹
成長や代謝の促進を促す力を発揮する、芽吹きの息吹。
鱗同様の色合いで輝く風のような形で顕現し、浴びたものの何らかの性質を活性化する。*2
薄紅の息吹と合わせることでその効果を増幅することも可能。 - 白銀の息吹
万物を両断する光の刃として顕現する、攻撃性が最も強い息吹。
物理的な性能のみならず概念的な領分としても機能するため、力ずくでの解呪・分離も可能とする。 - 五首統合の息吹
五首の息吹を統合し放つ、彼女本来の“竜の息吹”。
詳細不明。
- 薄紅の頭の息吹
- 環境制御
先の観察眼を用いての自然干渉。
土壌の状態や生息する動植物の直接的な状態のみならず、気候や重力・磁場などにまで至る、極めて広範囲の分野に対し手の事象掌握を実現する。
自身の手にによるものや亜竜を用いてのもの以外にも古い真竜類が見せる原理不詳の干渉能力*3などを介して自然環境を自在に作り変える。
同様の特性を持つものは理造神などにも存在するが、その中でも彼女の腕前は際立っており、非常に自然で繊細な操作を当たり前のようにこなす。彼女がその気になれば、大秘境の一つや二つは一昼夜で解消されてしまうという。- 本来、彼女が住まう『彷徨う緑の島』は回遊するため、季節の巡りは一定ではないはずである。
しかし、この秘境は彼女による環境制御により一定周期で四季が巡るようになっている。
真竜自体が環境に大きな影響を及ぼすことは広く知られているが、「四季を巡らせる」といった形で使用する例は少ない。
- 本来、彼女が住まう『彷徨う緑の島』は回遊するため、季節の巡りは一定ではないはずである。
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