バトル/【ランダムエンカウント】

Last-modified: 2022-05-05 (木) 23:07:48

敵との戦闘に入る形式の一つ。
移動画面と戦闘画面が切り替わるエンカウント形式の一つ。
フィールド上をテクテク歩くとランダムで敵と出会いバトルへと突入する。


対義語としてシンボルエンカウント、強制エンカウントがある。
エンカウント形式の対義語に、エンカウントが無いシームレスバトルがある。


なお、「エンカウント」という英単語は存在せず、和製の造語であることを付記しておく。

  • 「偶然会う」の意味をもつ英単語「encounter」は存在している。「エンカウント」はその造語か。

シリーズによってエンカウントの法則は様々で、
フロアによって出現率が設定されているものや、歩数によって定められているもの、
電源を入れてから電源を切るまで特定の出現法則があるものまで存在する。
(実際GBAシリーズやFF8では電源技が確認されている)


モルルのお守り」やアビリティ「エンカウントなし」は、
このランダムエンカウントに対してのみ効果を発揮する。


FFTの場合はA側とB側とC側から入った場合に位置が異なり、
章を経過することによってパターンが最大4まで増加する。
モンスターがメインである場合が多いが、人間系もしっかり出現する。
さらに、スペシャルバトルを加えて5パターン存在する場合がある。


ハード性能の進歩によってリアルなビジュアル・演出が重視される現在のRPGシーンにおいて、
ランダムエンカウントは何も無い所から突如敵が現れるという「リアルでない」手法とされ、
海外では既に廃れ、日本でも徐々に過去の形式となりつつある。
FFシリーズにおいてもそれは例外ではなく、ナンバリングでは11、12、14、15がシームレス形式、
13がシンボルエンカウント形式を採用している。
13-2になって変則的ではあるものの復活した。

  • 臨場感や迫力に欠けるというのも一つの理由だが、ユーザーのストレスの軽減も深く関係している。
    特にローディングが長くなったPS期以降は、プレイ時の快適さもユーザーの大きな関心事になった。
    またゲーム性の事情だけでなく、ハードや制作技術の進歩があり、
    マップ部分と戦闘部分を分割せず同時に処理することも可能になった。
    これがシームレスバトルだが、さすがにマップと戦闘の同時処理は12のように演出面が犠牲になる。
    13は分割処理にして演出面に力を注ぐためにエンカウント形式を採用した。
    • とは言ったものの、昔から慣れ親しんだこのシステムに愛着を示すものは多く、その他諸々の理由も含めランダムエンカウントでないRPGに拒否感を示すユーザーも未だに多い。斯く言う自分も。
    • クリエイターもある程度のデフォが必要と語っているが、海外ではある程度のリアリティが求められており、その一方でそのリアリティが色々と問題になっている部分も見られる。
      • リアリティ<<<越えてはいけない壁<<<伝統、お約束の保守ユーザーが多いのが原因かな、悪い事じゃないけどね
  • ある作品では、山に入ったりするとエンカウント率が上がったり
    ダンジョンで画面が切り替わると高確率でエンカウントする等の設定もある。
  • FF13はカメラが変な動きをして、周囲の確認がしにくいうえ、
    敵から逃げようとすると、キャラクターが余計な動きをして敵に触れてしまう。
    そのため、シンボルエンカウントに適さないフィールド画面となっている。
  • FF13-2はランダムエンカウントとシンボルエンカウントの併用といえるエンカウント方式である。
    敵が出現するかどうかはランダムだが、敵がフィールド上に出現した後、
    モンスターに触れるかモーグリクロックが時間切れになることで初めてエンカウントするようになっている。
    そのため、マップによってはエンカウントを避けていくことも可能となっている。

CCFF7では「出現する場所は固定だが、出現する敵はランダム」という変則的なエンカウント方式が
採用されている。


FF1のエンカウントはなんとリメイク版のほうが高い
ロードのある機種では結構な問題である。

  • 歩数の出るPS版で100戦闘ほど計測した所、FC版と比べて平地で1割強、森とミラージュの塔では6~7割ほども高く、明らかに計測誤差ではないレベルでエンカウントが激増している。
  • FF6のエンカウント率もSFC版よりPS版のほうが高い。退魔の腕輪を装備してSFC版と同程度。

FF零式だと、フィールド上ではランダムエンカウント方式をとっている。


冷静に考えれば一人称視点ならともかく、三人称視点がほとんどのRPGにおいて
物陰や背後の敵が見えてしまうというのはおかしな話ではある。
ある意味で見えないランダムエンカウント方式のほうがリアルであるともいえよう。

  • 妖怪、幽霊、おばけなど、「身近にいる見えないもの」の存在に慣れている日本人の方が、「見えないモンスター」を受け入れやすいのかもしれない。

FC版1~3ではランダムエンカウントではあるが、仕様的には1ループ256歩中何回エンカウントする(攻略サイトなどでは「危険度」と呼ばれる)、という実装になっており、実際に歩かないと乱数が動かないため何歩目にエンカウントするか、まで決まっている。実質的には「歩数エンカウント」と言っていい仕様。
完全なランダムエンカウントが多かったFC当時のRPGでは比較的珍しい仕様であり、他の作品と比べるとエンカウント周りに関してはかなり快適な仕様だったと言える。
また、FF2,3ではフィールド上での回復魔法・アイテムでの回復量決定にも同じ乱数を用いているため、エンカウント1歩手前で回復すると乱数を進めることができる(メニューから戻ってもエンカウントしない)。逆に、戦闘直後に慌てて回復しようとすると次のエンカウントが早まりやすい。
このテクニックは「エンカウント飛ばし」と呼ばれ、やりこみプレイ等で多用されている。

  • 出現する敵テーブルもエンカウント回数で決まっているため、リセットして所定の敵とのエンカウントを狙う電源技も知られている。うまく組み合わせればエンカウントをある程度プレイヤーの意のままに操作することも可能。
  • リメイク版でどうなっているかは作品によって異なる。
    FF1では完全なランダムエンカウントになっており、上記されている通りエンカウント率がオリジナル版より著しく上昇してしまっている。
    FF2では逆にFC版と同様の歩数エンカウントを引き続き採用しているが、エンカウント飛ばしはできなくなり、セーブ時に歩数の乱数まで保存されるためセーブ&リセットでエンカウントしないまま歩き続けることができなくなっている。
    FF3ではレベルが出現率に影響するが、FC版同様エンカウント率はやや低め。またメニュー開閉で乱数が動くためそれを用いたエンカウント飛ばしが可能になっているようだ。

世界観の没入感を特に重視する海外では最も嫌われている要素であり、7までFFがヒットしなかったのもそれが原因のひとつだと言われている。


フィールドマップ上のランダムエンカウントは通常ストーリー進行に応じた強さの敵が出現する。
が、港町プラボカの北東の半島の先っぽやアルテアの町の南等、ストーリー進行から明らかに外れた強敵が現れるエリアも存在する。
これはバグではなく、敵の出現テーブルをフィールドマップを一定の大きさの正方形の範囲ごとに決めており、その範囲がマップ上のエリアとズレた結果生じた仕様である。
(ただし開発者の意図したものとは限らず当時のシステム的な限界でしかないので、リメイク版では修正されている場合もある)
上記の場違いな強敵は、大体が海や山の向こうの敵の出現テーブルがはみ出してしまっているもの。
ちなみにFF1-6まで共通で参照するエンカウントテーブルは移動前のマスで判定されているらしく、例えば上記プラボカ北東の半島で海の向こうの敵が出現する範囲は先っぽの2×2マスだけなのだが、南からその範囲に入る瞬間にエンカウントすると南側のザコ敵が出現する。