ウラディミール・バレンティン(元ヤクルト→ソフトバンク)が自身のInstagramに投稿した言葉。
【目次】
概要
東京ヤクルトスワローズで2013年にプロ野球新記録の60本塁打を放つなど圧倒的な活躍を見せたバレンティンは、 2019年オフに2年総額10億円で福岡ソフトバンクホークスに移籍。尊敬する王貞治会長の下で全力プレーを誓い、ヤクルト時代の同僚だった川島慶三のサポート*1もあり、早くもチームに溶け込む。
2020年、新型コロナウイルス流行の影響でキューバから出国できなくなったデスパイネとグラシアルの穴を埋める役割を期待される中、3月のオープン戦で10試合に出場し打率.350、ops1.264と有言実行の活躍。走塁や守備でも積極性を見せ、やる気無いンティンの誕生を危惧するソフトバンクファンの不安を払拭した*2…………かのように見えた。
蓋を開けてみれば、コロナ禍でシーズン開幕が6月にずれ込んだ影響もあってか、バレンティンは開幕から深刻な打撃不振に陥ってしまった。それにともなって怠慢プレーも目立ち始め、8月には復調しかけたものの、結局キューバの助っ人勢が合流した8月21日に二軍落ちする*3。 選手層の厚いソフトバンクではレギュラーを勝ち取れず、次第にバレンティンは自身のSNSで移籍への後悔を見せ始める。
SNSでの主な投稿
2020年
9月15日
9月29日
ヤクルト時代の写真とともにソフトバンクへの批判、移籍への後悔ともとれるような発言。トレードやFA補償としての移籍ではなく、望んで移籍したにも関わらず移籍先の球団を批判するような投稿をしたということもあり、ソフトバンクファンからは名誉外様として扱われた。また、移籍の方法によりヤクルトはソフトバンクから金銭の補償や人的補償を得られなかった*5ため、投稿には厳しいコメントが多く寄せられた*6 。
9月30日、前日のインスタ投稿についてTwitterで、移籍との関連性を否定した上で謝罪。この投稿にはメヒア(元西武)、和田毅(ソフトバンク)らがいいねした。
2021年
7月23日(Twitter)
8月5日(Twitter)
「Should I retire as a swallows?」*8
「It’s time this will be my last season in japan hope I can make a memorial game to all fans at jingu」*9
この時点で現役引退を示唆するツイートを残していたが、その内容は上記の通りで、“ソフトバンクへの在籍は無かった事にしている”とも受け取られかねないものであった。
またツイートでの発信のみならず、移籍後もヤクルト球団公式やヤクルトファンの投稿に多数いいねしている。
2021年シーズン途中にソフトバンク退団が決定し、各球団が獲得調査をしたが、ヤクルトからは「戦力として考えることはできない」と復帰を否定されてしまい、古巣愛は届かないこととなった。残当。
2022年
1月23日(Twitter)
「Today I wanna announce to all my fans in Japan that Im retiring from japanis baseball wanna thank the swallows for the opportunity to play in Japan an make that opportunity a great baseball career an one of the greatest home run hitter in the japanis baseball hr king forever」*10
年が明けてからバレンティンは上記のツイートを投稿し、改めて日本球界からの引退を表明。ただし昨年のツイート同様、肝心の“プレーする機会を与えてくれた球団”については「スワローズ」の名前しか挙げていない。
前述の通り、元々ソフトバンクへの移籍を選んだのは他ならぬバレンティン自身であり、そこで目立った成績を残せないまま退団へと至ったにもかかわらず、肝心のソフトバンクについては何の言及も無かったため、このツイートに対して一部からは「あまりに恩知らず」「幻滅した」などといった批判を呼んでしまう*11。
また、そもそもバレンティンの素行面についてはヤクルト時代から既に明らかであったにもかかわらず獲得に名乗りを挙げたという事から、ソフトバンク球団に対しても「なぜ獲ったんだ」という批判が寄せられる事となり、結果としてお互いに何とも後味の悪い最後を迎える事となってしまった。
その後
NPBからの引退を表明した上記のツイートから1ヶ月後の2022年2月13日、メキシカンリーグのサルティーヨ・サラペメーカーズへの入団が発表された。しかし18試合出場で打率.231(65打数15安打)・4本塁打・11打点と全盛期とは程遠い成績で、5月に解雇となった事が判明した。
後に2023年に行われる第5回WBCを最後に現役引退すると表明していたが、同年秋に開幕するメキシコ・ウィンターリーグへの参加を表明し撤回している。