「名誉生え抜き」の対義語。
解説
名誉生え抜きは「外様だが生え抜き同様に扱われる選手」を指す*1ので、対義語の名誉外様は本来「生え抜きだが外様同様に扱われる選手」のことである。
しかし実際には広い意味で使われ、実際に外様である選手がさらに名誉外様に認定されることもある。この場合は「外様選手だがさらに外様以下に扱われる選手(要するに在籍していないのも同然の扱い)」という意味になる。
認定の傾向
名誉生え抜きは当該球団に在籍中に認定されることがほとんどだが、名誉外様は在籍中の生え抜きとしての扱いを無効化するために退団後に遡って認定されることのほうが多い。
主なパターンについて以下に記述するが、そもそも名誉外様認定には明確な基準はない。これに限らず、そもそも選手評というもの自体がファンの気分や考え方次第でいかようにも斟酌されるのが常であるから、名誉外様認定の議論は意見が分かれるケースの方が多いと言ってもよい。
基本的なパターン
名誉外様認定の対象となる基本的なパターンは、
- 犯罪や重大なモラル違反など、球界の面汚しと言えるような著しく不法または不当な行為に及んだ選手・監督。
- 在籍歴のある全球団、もしくは球界そのものから名誉外様と認定され、NPB自体に在籍していなかったも同然の扱いとなる。
- 著しくチームの足を引っ張っている者。
- 他球団に移籍した選手。
- 特に、元は生え抜きの中心選手でありながらFAで移籍した場合*2。
- 前球団では鳴かず飛ばずだったのに移籍先で開花したか、前球団の悪口や問題点を証言した選手*3。
- 前球団所属時に特大のやらかしをしでかし、移籍後もなおヘイトを集めている選手。移籍後に開花もしくは前所属球団相手に強かったりやらかした場合は絶許扱いまでグレードアップされる。
- 移籍時の会見における発言や移籍そのものの経緯、その他何らかの理由で前所属球団のファンの逆鱗に触れさらに嫌われた選手。
などがある。
なお、上記以外にも
- 一度は本当にいなかった扱いにされながら、後に赦されて(名誉)生え抜き認定される*4。
- 一度移籍先で名誉生え抜き認定されながら、その後やらかして名誉外様に転落する。
- 名誉生え抜き認定されがちな出戻りでありながら、言動や年俸などに伴わないプレーで名誉外様認定される。
といった例もある。
外国人選手の場合
外国人選手に関しては海外球団からNPBのチームに入団している(元々外様である)ことがほとんどである。成績不振であれば即座に解雇して新たな選手を獲得する編成戦略*5が取られるのが基本であるため、ドラフトを通して日本球界に入ってくる選手と比較して成績面・人格面における期待度は高いとは言えない*6。
そのため、NPBに長期間在籍すること自体が稀であり悪い意味でのインパクトを残しづらいことから、「極めて年俸に釣り合わない低成績」「NPBないし日本への侮辱」「ファンの気持ちを逆撫でする言動」といったように、1人の選手どころか1人の人間としてかけられる最低限の期待やモラルすら破られた場合に限り名誉外様扱いされる。
その代表例がジョー・ペピトーンであり、彼は「NPB史上最悪のクソ助っ人」と呼ばれるほど酷く、その一例がこちら。
- MLB時代はヤンキースで4番を務めたことがあるほどの逸材だったが、その反面で金遣いが荒く、球団側に高額の請求書がくるのは日常茶飯事。
- 年々薄くなっていく髪が本人のプライドを傷つけ、カツラを常に着用していたが、当時のカツラは取れやすい為、外野へのヒットの当たりで帽子を脱いだ後に一緒にカツラまで取れたことで取りに戻り、それが原因でアウトになるという珍事を起こした。
- 暴力沙汰もよくあったらしく、ヤンキース側は成績が低迷するまでは見て見ぬふりをしていた。
- ヤクルトアトムズに超大型契約で入団しておりながら、元同僚のクリート・ボイヤー(のちに横浜大洋ホエールズに所属、こっちは優良外人)との電話代を請求。
- 日に日に欠場しており、その理由が「日本のマンションの玄関が小さすぎて頭ぶつけた」。三原脩監督はこの時は「一日も早く日本の鴨居の高さに慣れてもらうしかない」と寛容な態度を見せていたのだが、来れば来たで「スパイク忘れた」。
- 離婚調停のために無断帰国。本人曰く「2週間で戻って来る」とのことだったが、結局その2週間を過ぎても戻って来ず、約1ヶ月後に再来日。
- 「来日の遅れを取り戻すために練習しすぎて手にマメが出来た」と苦しい言い訳で練習をサボり、今度はその状況下で「アキレス腱が痛い」と言いつつ赤坂のクラブで遊んでいる所を目撃される。
- 2年目に「犬の空輸代金をくれ」。これがきっかけで契約解除となる。なのに、ニューヨーク・タイムズのインタビューで日本について「物価が高い」(アメリカでは安いマクドナルドのハンバーガーが1個5ドルにもなる、マンションの家賃が2000ドルもする等の発言)「言葉が通じない」(英語の喋れる人間はいなくて、タクシーに乗っても行く先を理解させるのは一苦労。)などと盛大に嘘をついて、日本をディスる。
こんな散々なことをやっておればブチギレる人間は多くおり、太平洋クラブライオンズ企画部長のマーティー・キーナート*7はニューヨーク・タイムズの記事を見て、「奴はアメリカ人の面汚しだ」と激怒。反論文をMLB24球団に送るかつ日本で何をやっていたのかを暴露。MLB時代から酷かったペピトーンのことを知っていた人間たちはマーティーのほうが正しいと分かっており、ペピトーンはアメリカで何処からもオファーを貰えずに野球選手としては引退した。
なお、当時に彼の通訳を担当していた後の海外スカウト担当の中島国章*8は「助っ人として扱われる彼らは神様ではない。だから、悪いことはなるべく言わないでくれ。」という言葉を残しておきながら、ペピトーンだけは「あいつが犯した悪行は嘘偽りない。今でも思い出したくない酷い奴だった。」と親の仇かの如く、盛大にディスっていた。