Essex

効果： HP＋4%、 爆弾ダメージ＋4%、 航空魚雷ダメージ＋4%、 海面発見距離－4%、EXPアップ＋50%、シルバーアップ＋50%

　
ver.4.3で爆撃機散布界が7%減少。

エセックス級航空母艦は第二次世界大戦中期以降におけるアメリカ海軍機動部隊の主力を担った量産型正規空母である。事実上の軍縮条約撤廃、日本海軍のマル４計画、ドイツの快進撃を受けて太平洋戦争開始までに18隻ものが建造承認され太平洋戦争勃発による空母需要の増大で32隻が計画、内24隻が就役し正規空母においては史上最大の就役数となった(空母の就役数だけなら50隻でカサブランカ級が一番多い)
設計はヨークタウン級航空母艦を排水量制限撤廃に伴い改良した空母である。艦載機の搭載数においてはヨークタウン級の96機の想定からさらに増やし120機の予定であった。当初は飛行甲板も装甲化する予定であったが搭載機数が大幅に失われるためバイタルパート部分を15.5センチ砲弾に耐えられるだけの装甲化にしている。そのため有名な話であるが、装甲空母ではないため太平洋戦争末期の神風特攻隊によって多数の艦が前線から撤退したのに対し、イギリス空母は特攻機の被害を受けても任務を続行し前線に立ち続けている。よって、末期には計画よりも5倍以上の対空兵器を積んだためトップヘビー化し魚雷による転覆が懸念された。また戦闘機の搭載機数も増加し、一時期は戦闘機を100機以上搭載計150機という機数を格納した。アメリカ海軍がどれほど特攻機に悩まされたのが理解できるだろう。
多数の艦が甚大な損害を受けたが沈んだ艦はなかった。これは防火扉などの艦全体の細分化によるものであり、敵航空機による爆弾の直撃で格納庫に置いていた燃料や弾薬が誘爆し大火災が発生したにもかかわらずダメージコントロールに成功していることからアメリカ海軍の設計の優秀さが理解できる。
終戦後までに17隻が就役、ベトナム戦争まで戦い抜いた艦もあれば改装されアングルド・デッキ化された艦、宇宙開発に貢献した艦、練習空母化など多岐にわたってアメリカ海軍を支え続けた。1991年に2番艦レキシントンが退役したことにより全艦が退役した。今では記念艦としてヨークタウン、レキシントン、ホーネット、イントレピッドが現存している。特にイントレピッドは博物館となっている。

　
F4Uコルセア(Chance Vought F4U Corsair)は、アメリカ海軍と海兵隊が運用したレシプロ単発単座戦闘機である。それまで海軍の主力艦上戦闘機の１つだったF2Aバッファローの後継機として1938年2月より開発を開始した。当時の高速艦上戦闘機の仕様において2000馬力級のエンジンを搭載することは野心的であり、海軍も興味を示したことで6月に試作発注が行われた。約2年の歳月を経て1940年5月末に初飛行が成功し、時速650km/hを記録するなど、試作機として上々の評価を得た。そして翌1941年6月末に最初の量産型F4U-1の生産を開始し、怪物級のエンジンを持った海軍主力艦上戦闘機として活躍...する予定だった。確かに最高速こそ当時主力艦上戦闘機F6F-3やF6F-5より最大約+40~+60km/hも速かったが、最大の欠点は最悪な前下方視界による着艦の困難性や低速時の不安定が重なって現場から大不評。また、開発したヴォート社が開発を優先したためか全く生産性を考慮してなかったため複雑な機構で整備性も悪く、結局殆どの初期生産F4U-1は海兵隊に引き渡され、艦上ではなく陸上戦闘機としてデビューしてしまった。その後、なんとか米国非公式型番F4U-1Aで空母に着艦できるように再設計し、B型(英国モデル)とC型(D型の機関砲変更モデル)を経てD型(エンジンと主脚改良モデル)でようやく空母運用が可能となり、初期生産から3年後の1944年12月より本格的に空母での艦載機運用を開始。ただしD型は改修によって若干運動性が低下し、F6F-5と比較して制空戦に不利と判断されたため専ら対地支援の任務が多かった(が、それでも戦闘機としての能力は有したため制空も爆撃もできる、戦闘爆撃機として扱われている)ことが後々のF8Fの戦後での扱いで明暗が分かれた。

戦後、ジェット化の波に押されたことと爆撃可能な戦闘機の必要性が生まれたことで、米国最強艦上戦闘機F8Fは爆弾搭載量や航続距離の不足から急速に陳腐化。一方で、大戦末期頃から戦闘爆撃機として扱われたF4Uは1950年代まで生産が続けられ、朝鮮戦争の対地支援任務の主力攻撃機としてF4Uが使われたほど。そのころには戦闘機ナンバーの「F」ではなく、攻撃機ナンバーの「A」が付けられ、AU-1と名前を変えている。朝鮮戦争ではソ連のジェット戦闘機MiG-15を米軍機で初めて撃墜するなど大活躍したが、1955年を最後にアメリカの運用機から全機退役となった。

　
SB2Cヘルダイヴァー(Curtiss-Wright SB2C Helldiver)は、第二次世界大戦後半にアメリカ海軍が運用した偵察爆撃機である。ちなみに大戦時における米軍の軍用機の命名規則によって、SBはScout Bomber(偵察爆撃機)、実質的には急降下爆撃機を指し、2は開発社の通し番号(通常1番目は無しで今回は2番目の機体)、Cは開発社の記号(Curtiss-Wright)と続き、最後に改良型などの差異を示すモデル番号(SB2C-1など)となっている。SBCヘルダイヴァー艦上偵察爆撃機もあったけど、SBDドーントレス偵察爆撃機の後継機として開発され、海軍からの要求として基本性能の向上はもとより新型空母エセックス級のエレベーターの上に2機同時に乗せられることが含められた(1940年12月に初飛行)。しかし、エレベーターに乗せるために無理やり機体後部を切り詰めて、折り畳み翼の導入で耐久性を補強するために重量増加、しかし海軍は重量制限をかけた上で使用材料にまでいちゃもんをつけた結果、問題だらけの試作機と何故か量産機が完成。そして、初期生産型SB2C-1は急降下爆撃機なのに急降下すると安定性が著しく低下し、爆撃命中率がかなり低かった(≒急降下できない急降下爆撃機)。またエンジンの馬力不足で発艦するのに長い滑走路が必要かつ電気系も不安定、整備性も最悪で、とにかくトラブルが多かった。ようやくSB2C-3になって運用性が改善され、やっと爆撃機運用ができた...かもしれないが、相変わらず急降下時の不安定性が残っていたので急降下爆撃機なのに絨毯爆撃を専ら行っていた。悲しいことに、当時の指揮官は急降下できないなら爆撃もできるF4Uを希望するほど本機は嫌われていた。やっと安定運用が可能となったのはSB2C-4になってからであり、こちらは2000機以上も最多量産された。また最終的に海軍要求のエレベーターで2機同時昇降は叶わなかったが、幸いにも機体サイズの縮小化には成功したので空母の艦載数増加するメリットが生まれている。

ちなみに、なんだかんだ4型や最終5型になってようやく汎用性が高くなったので、初期型の不評は見ないし現場の評価も見ない海軍上層部は本機に高い評価をしている。4型からやっと急降下できるし、3型から一応安定して雷撃もできる多目的性から、最終生産機数は実に7,000機以上にも及んだ。

　
BTDデストロイヤー(Douglas BTD Destroyer)は、第二次世界大戦中にアメリカ海軍がわずか1年未満の超短期運用した艦上爆撃機である。BTはBomber Torpedo(爆撃雷撃機)のことで大戦末期に新設された機体。当初SBDドーントレスの後継機を欲した海軍は1941年にXSB2Dとしてダグラス社は発注を受けた。そこでダグラス社は従来の艦上機とは異なった新しい技術(層流翼など)を採用し、苦労しながらも1943年4月に初飛行した。これで不具合改善や量産化に向けて前進...するはずが、海軍上層部から突然の仕様変更の知らせが届く。なんと艦上爆撃機と艦上攻撃機を統合した、新しい艦上爆撃機(BT)の構想を打ち出し、XSB2Dをこの仕様に乗っ取った上でBTD-1として345機発注した。もちろん命令には逆らえないダグラス社は、製作中だったXSB2Dの2号機をそれに対応した仕様に改めると、更に1年もかかったけどなんとか1944年3月にBTD-1の1号機として初飛行。ようやく運用開始...だったが、すでに終戦が見えていたことや、無茶な仕様変更のせいで操縦性が不安視され、345機発注したが知らん顔の海軍から25機量産のみで残りはキャンセルされた。しかも、生産機は訓練や試験程度に細々と運用されただけである。

このように米海軍の無茶ぶりに翻弄された挙句、生産数は発注数の1/10以下、挙句には戦場で殆ど運用されずに終わった苦労機かつ迷機となってしまった。一応、同時期新開発だったBT2DデストロイヤーⅡ(のちのAD-1スカイレイダー)に繋がったため決して無駄ではなかった...と思いたい。
ちなみに、エセックスの搭載機24機と量産分ギリギリであり、次級ミッドウェイにいたっては量産機数オーバーの27機運用しており、Blitzの世界では高い評価を受けて増産した...のかもしれない...

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