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夕張型軽巡洋艦　夕張

PC版とは異なり14cm連装砲と同単装砲を装備した夕張当初の装備である為火力不足は感じない。しかし、対空に関しては低下している。

性能諸元

基本性能

※アップグレード済み、装備、迷彩、エリートなし

・兵装

・艦艇スキル

ゲーム内説明

夕張は実験艦として使われた軽巡洋艦。最先端の2連装140mm砲を採用し、駆逐艦形式の中心線に兵装を搭載する設計で戦闘性能を向上させた。

解説

実験艦として建造された経緯より、単装砲と連装砲を併せ持つ特異な軽巡洋艦である。小柄な船体に重武装を施し、ティア4にして艦艇スキル「対空警戒Ⅰ」「エンジンブーストⅠ」を扱えるというロマンあふれる仕様となっている。癖は強いが、課金艦艇としては汎用性が高く比較的扱い易い部類に入る。

・主砲
三年式50口径14cm連装砲×2、三年式50口径14cm単装砲×2
　14cm単装砲と連装砲をそれぞれ2基づつ、計6門搭載。砲配置は前甲板に背負い式で2基3門、後甲板にも背負い式で2基3門である。砲門数6は同格巡洋艦内で最低の数だが、日本巡洋艦として見ると同格の球磨の単装砲7基(片舷指向数6門)よりは砲配置の進歩が見て取れ、片舷指向数は同数なので瞬間火力やDPMは変わらない。しかし、球磨の搭載砲よりも射程が若干短くなっており、かつ砲旋回速度も遅い(9度/秒)ので扱う際には注意して欲しい。
　AP弾ダメージは470と口径相応、瞬間火力も2820と特筆すべきものは無い。かつては初速が非常に速く、至近距離であれば重装甲艦を貫通する事もあったが…最近のアップデートで球磨と同レベルに落とされてしまった。それでも駆逐艦の処理や軽巡洋艦に対するVP貫通狙いであれば十分実用範囲であろう。しかし、中・遠距離で重装甲艦を狙うには貫通力が不足しているのと、砲門数の関係でDPM自体は低めなので正面切っての火力勝負は得意ではない。HE弾ダメージは459と並の150mmクラスを凌駕する威力を持つ。発火率も5%と平均的であるため、駆逐艦から戦艦まで相手を選ばずに使用できるので非常に扱い易い。弾種変更に慣れないうちは最初から最後までHE弾オンリーでも問題ないと言えよう。ただし、こちらも例によって砲門数の関係でDPM自体は低めなので、相手が重装甲艦である場合は後述する魚雷の使用と織り交ぜて行かないと十分な火力が出ないと心得よう。

・魚雷
九三式61cm連装魚雷×2
　TierⅣにしてTieⅥ以降の日巡、駆逐が所有する脅威の61cm連装魚雷を装備している。単発は3808と他国同格と比べてトップクラスの威力(次点は伊巡の3024)、雷速も66.69ノットと最速、そして浸水率も19%と非常に優秀。射程も8.4kmと非常に長く、近距離であれば広角、遠距離に向けては挟角で発射するといった使い分けをすることで、命中率を上げることが可能(挟角だと遠距離においても広がりにくく、他国艦の魚雷よりは狙撃がし易い)。
　片舷2基4射線分をフルヒットさせた場合の瞬間火力は15232と優秀で、同格巡洋艦であれば瀕死、戦艦であっても体力を半減させることが可能。しかし、DPMとして観ると21000台と突出して強い訳ではないので、砲火力と組み合わせて使って行きたい。また、射線数の少なさによる面制圧力の無さや、装填時間が42秒とやや長めである事、魚雷発射管の位置が艦中央部にあるせいでほぼ側面にしか撃てず、射角も非常に狭いといった明確な弱点もある。とはいえ、この射角制限に関しては艦本体の旋回能力の高さと、魚雷発射管旋回速度が標準的である事、魚雷発射管自体が全周する事を加味すると、扱い易くはないものの慣れればカバーできる範疇と言える。ただし、発射時に隙が大きいのは事実であり、被発見状態で使用する際は敵の斉射や魚雷を受けないように操艦を十分注意した上で運用して欲しい。
尚ヒストリカル迷彩を用いることによって、魚雷射程と海面発見距離を向上させることができる。(tier4である為に安価であり)隠蔽雷撃がしやすくなるので、塗装をお薦めする。

・対空
素の対空値113は同格トップクラスであり、対空防御が乏しい傾向のある日巡としては大変珍しい。ところが大口径対空砲のダメージは22しかなく、射程こそ3.6kmと優れているものの素の状態では何の役にも立たない。小口径対空砲のダメージ91は優秀だがこちらは自衛にしか使えず、隊列を組んでいても艦隊防衛に寄与する事はできない*1。しかし敵機が確実に本艦を狙っている状況下であれば、艦艇スキルの「対空警戒Ｉ」を使用する事で運が良ければ頭上の敵機を1機落としてくれる。

・装甲
装甲6%、防郭防御7.5%は他国同格と横並びであり、特筆すべきものは無い。軽巡洋艦にとって「装甲はあって無いようなもの」であり戦艦や格上巡洋艦に側面を晒してしまうと、斉射を食らってあっという間にHPが減ってしまうだろう。あくまで、駆逐艦からの砲撃に対しては艦を立てていれば弾ける場合がある、といった程度に捉えよう。また、火災浸水耐性10%、対水雷防御4.5%も他国同格と横並びである。被弾および被雷については極力避けるつもりで操船しないと、すぐに海底とお友達になってしまうだろう(ちなみに体力がデバフされ、戦艦に腹見せしたり下手に巡洋艦と撃ち合うと一瞬で溶ける点には要注意)。

・機動性
最高速は33.20ノットと駆逐艦よりは遅いが、何とか追従できるレベルである。また本艦は後述する艦艇スキル「エンジンブーストⅠ」を2回使えるため、一時的に増速が可能。この艦艇スキルを活かすならば、推力改良Ⅱを装備しても良いだろう。
舵の効きも素で8.6度/秒と本艦の重武装を考えれば十分優秀で、加速も12秒台と平均からさほど乖離していない。転舵所要時間も4.2秒と短いので概ね優秀と言えるだろう。
軽巡洋艦という艦種は防御を装甲に頼れないので、装備品等で自身の手に馴染むようにチューニングを施しておこう。

・隠蔽性
素の被発見距離は6.24kmと同格内では最優である(同格駆逐艦の被発見距離は5km台なので流石に比較するのは酷である)。長大な魚雷射程(8.4km)との差より、素の状態でも十分隠蔽魚雷を発射し、悠々と離脱する事も可能。必要に応じて消耗品や迷彩等で補強してやることで、格上駆逐と同程度までは隠蔽を向上させることが可能なので、検討してみるのも良いだろう。

・生存性
素のHPは14000台とかなり虚弱である。また、軽巡洋艦という艦種は装甲や耐性に優れる訳ではないので、素の生存性は高いとは言えない。そのかわり、優れた速度や隠蔽といった艦の基本性能が高く、艦艇スキル「エンジンブーストⅠ」を使用して逃げる事も可能であり、適切に扱えば最終局面まで生き残ったり、技量次第では回避盾をこなす事も出来るだろう。

・消耗品
高品質石炭、高級船員食糧、改良型ディーゼルエンジンを推奨。追加対空弾の搭載は効用が薄いので推奨しない。

・艦艇スキル/艦長スキル
このティア帯の艦艇としては珍しく艦艇スキルを2つも持っている。「エンジンブーストⅠ」を2回「対空警戒Ⅰ」を2回使用可能。
ツリー艦とは艦艇スキルの構成が異なるため、本艦の性能を十分に引き出すためには、専用艦長(若しくは矢矧との兼任艦長)を配属することが必要になる。

・装備
・兵装　「主砲改良Ⅰ」を推奨。
・防御　「操舵装置改良Ⅰ」「推力改良Ⅰ」
・適正　「推力改良Ⅱ」「操舵装置改良Ⅱ」
これらについては巡洋艦としての能力を向上させたいのか、駆逐艦に近い運用をしたいのかによって候補となる選択肢が変わってくる*2。各人の戦い方や目指す方向性を考慮した上で選択して欲しい。

・エリート特性
巡洋艦近代化改修:HP+2%、対空火力+5%、主砲旋回速度+7%
新型魚雷:魚雷ダメージ+3%、浸水率+7%
勲功:EXPアップ+10%
※魚雷の扱いによってどちらを取得すべきかが変わって来る。駆逐艦に近い運用で雷撃を重視するなら「新型魚雷」がお勧め。それ以外の場合は巡洋艦としての能力をマイルドに上昇させる「巡洋艦近代化改修」が無難だろう。

・総論
　一言で言うなら日本巡洋艦第2ツリーを先取りしたような性能の艦である。駆逐艦にも何とか追従可能な速度と並みの軽巡を凌駕する隠蔽、そして世界水準を凌駕する強力な魚雷とその間隙を補うためのかなり貧相な主砲。走(速度と旋回)に優れ、攻(高火力な魚雷)を戦場のあらゆる場所に提供できる上に日巡にしては珍しく対空にも気を配っている。この性能の割り振り方はツリー艦の「阿賀野」及びそれ以降の艦を扱った事のある艦長にとってお馴染みの構成であり、これから日本巡洋艦第2ツリーを進めたいと考えている艦長にとっては大変お勧めの艦と言える*3。
　とはいえ日本巡洋艦第2ツリーの弱点である魚雷射角の問題や、日本巡洋艦共通の課題でもある側面の弱さといった部分はしっかりと受け継いでいるので巡洋艦にしては優秀な速度・隠蔽・舵といった特性を活かしつつ、艦そのものの防御に頼らない操船・位置取りを意識しないとあっという間にHPが尽きてしまう*4。しかし逆に言えば本艦を手に入れる事で一足早くその特性に触れる事ができるので練習艦として最適であり、機会があれば是非とも手に取ってあげて欲しい。

戦闘名誉章

史実

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