ヴェルゼビュートネメシス

Last-modified: 2024-03-05 (火) 08:32:36

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※ここはCHUNITHM PARADISE LOST以前に実装されたキャラクターのページです。
・「限界突破の証」系統を除く、このページに記載されているすべてのスキルの効果ははCHUNITHM PARADISE LOSTまでのものです。
 現在で該当スキルを使用することができません。
・CHUNITHM PARADISE LOSTまでのトランスフォーム対応キャラクター(専用スキル装備時に名前とグラフィックが変化していたキャラクター)は、
 RANK 15にすることで該当グラフィックを自由に選択可能となります。

通常欺瞞の使徒
7770a2e5441cb0ef.pngGimannoshito.webp

Illustrator:煎茶


名前ヴェルゼビュート
年齢UNKNOWN
職業ネメシスプログラムの王『混沌の器』の一器。
CV堀江 由衣※デュエルで入手可能なシステムボイス
  • 2019年8月8日追加?
  • AMAZON ep.VIマップ3完走。<終了済>
  • 入手方法:2022/10/13~ カードメイカーの「CHUNITHM AMAZON」ガチャで入手。
  • トランスフォーム*1することにより「欺瞞の使徒 ヴェルゼビュート」へと名前とグラフィックが変化する。
  • 対応楽曲は「8-EM

ティアマットの残骸より生まれた「混沌の器」七器のうちの一器。

混沌の器【 エリス / アレウス / ヴェルゼビュート / テスタメント / ストゥム / ネルガル / レヴル

強い加虐心を持つ彼女は、戯れのように破壊と闘争を愉しむ。

カードメイカー再録歴

カードメイカー再録歴

  • 2021/7/8~2022/8/4 「夏色恋模様~短冊に願いを込めて~?」ガチャ
  • 2022/3/3~2022/4/13 「可愛さ指数は3000倍!?」ガチャ
  • 2022/10/13~ 「CHUNITHM AMAZON」ガチャ
PARADISE LOSTまでのトランスフォーム仕様

PARADISE LOSTまでのトランスフォーム仕様

  • 専用スキル「破滅への謀略」を装備することにより「欺瞞の使徒 ヴェルゼビュート」へと名前とグラフィックが変化する。
  • CRYSTAL PLUS以降、RANK25にすることで装備したスキルに関係なく「欺瞞の使徒 ヴェルゼビュート」のグラフィックを自由に選択可能に。
システムボイス(CV:堀江 由衣 / 「欺瞞の使徒」デュエル?で入手)

システムボイス(CV:堀江 由衣 / 「欺瞞の使徒」デュエル?で入手)
デュエル進行中やリザルトのボイスは(ソルナを除いた)AMAZON ep.Ⅲの全キャラのSTORY時に彼女が言った台詞をピックアップした形となっている。

  • デュエル進行中(状況:バトル)
    登場ふふふ。もうかくれんぼは終わりかしら?……
    なら、そろそろ私の解体ショーに付き合って頂戴?
    攻撃どうしたの?ふふッ……くすぐったいわぁ……
    あら、勇ましいこと……でも残念♪
    ……つまらないわぁ、……期待外れもいいところよ。
    撃破ウフフ、やられちゃった♪
    私は一旦、お化粧直しをさせてもらうわ♪
  • リザルト
    SSS(+)フフフ。またお姉さんと遊びましょうね?
    とても良かったわ。とても滾った……。
    SS(+)取り乱しちゃって可愛い♪
    たっぷり虐めてあげるわぁ
    S(+)なるほど、本気ということかしら……
    さあ、私を楽しませて頂戴
    A-AAAこのままじっくりと愛してあげたいところだけど……
    時間切れみたいね
    B-BBBあらぁ、舐められたものねぇ……ぞくぞくしちゃう♪
    Cつまらないわぁ、お遊びを楽しむ余裕を持たないと
    D退屈過ぎて、あくびが出てきそう
  • その他(NEW~)
    マップ選択マップを選択なさい?
    チケット選択チケットを選択なさい?
    コース選択コースを選択なさい?
    クラスエンブレム更新クラスエンブレム更新してあげる♪
    ソート変更○○順でソートしたわぁ
    クエストクリアクエストクリア♪
    限界突破フフッ、面白い玩具が増えそうで、ああ、興奮してしまう。
    早く跪かせてやりたいわぁ
    コンティニュー?コンティニューはできて?
    コンティニューでは、参りましょう♪
    終了セーユーネクストプレイ♪

スキル

RANK獲得スキル
1コンボエッジ・ダブルシャープ
5
10破滅への謀略
15


#include(): No such page: スキルinclude:コンボエッジ・ダブルシャープ
  • 破滅への謀略 [ABSOLUTE] ※専用スキル
    • ATTACK以下5回で強制終了するが、ATTACK以下4回の状況のみゲージ上昇率が上乗せされる面妖なスキル。
      「ゲージ8本AJ」と「ゲージ9本FC」で進めるマス数は変わらないが、FULL CHAINなどの場合は後者の方が進めるマス数が多くなる。意図的に狙える腕前なら、他に使うべきスキルがある気がするが……。
      効果
      理論値:153000(8本+1000/28k)
      共通ATTACK以下でカウント [-1]
      カウント[0]で強制終了
      (※初期カウント5)
      GRADE上昇率
      初期値ゲージ上昇UP (245%)
      カウント[1]でさらに
      ゲージ上昇UP (300%)
      +1〃 (255%)
      〃 (310%)

ランクテーブル

12345
スキルEp.1Ep.2Ep.3スキル
678910
Ep.4Ep.5Ep.6Ep.7スキル
1112131415
Ep.8Ep.9Ep.10Ep.11スキル
1617181920
 
2122232425
スキル
・・・50・・・・・・100
スキルスキル

STORY

ストーリーを展開

EPISODE1 欺瞞の使徒「私の名は『ヴェルゼビュート』。フフ、愚かな人間ども、私が導いてあげる」


名前:ヴェルゼビュート
年齢:UNKNOWN
職業:ネメシスプログラムの王『混沌の器』の一器。

 メタヴァース――。
 それは、新たな進化を求めし人類が作り上げた電脳世界の楽園。
 輝く未来を夢見た多くの人々が、肉体という枷を捨て、理想郷へ通ずる扉を叩く。

 しかし、多大なリソースを浪費し続けるメタヴァースは、地上環境の劣悪化を招いていた。
 地上に残留する旧都市連合はこれに反発。ついに叛逆の狼煙を上げるも、メタヴァースを管理する『メインフレーム』は、無慈悲な決定を下す。

 ――地上に残る人類の掃討。

 人類殲滅兵器『断絶の破壊神』により、残された人類は一方的に蹂躙されていき、もはや種の存続さえも危ぶまれる事態に陥る。
 もはや戦局は決した。誰もがそう思っていた時、旧人類は最後の抵抗を見せる。

 対メタヴァース用プログラム
『RG-XXX ティアマット』。

 その復讐と憎悪の化身は、虐げられた人類の代行者として楽園へと侵攻。その力をいかんなく発揮し、メタヴァースの平穏を破壊する脅威となった。

 だが、旧人類の叛逆も長くは続かない。
 事態を重く見たメタヴァースの統制主『ティフォン』が放った超出力の攻撃により、暴虐の限りを尽くしていたティアマットは崩壊。
 かくして、旧人類とメタヴァースの熾烈な争いは終焉を迎える――はずであった。

 メタヴァース最外周部を漂う、ティフォンに破壊されたティアマットの残滓。
 それに秘められた旧人類の怨嗟の灯火が潰えることはなく、ついには新たな悪性アバター『ネメシス』を生み出すに至る。

 現行人類を模し、データを取り込み自己を環境に適応させる特性を持つ彼らは、徐々にその個体数を増やし、やがてメタヴァースに混沌をもたらす存在となるのであった。


EPISODE2 混沌の七器「人類が辿り着いた楽園、ねぇ。フフ……いいわぁ、滅ぼしがいがありそう」


 ティアマットより生まれ落ちた新たな悪性アバター『ネメシス』。
 その最大の特徴は、現行人類と同じく単一での自己進化を可能にしていたことである。

 自己進化を続ける悪性アバター『ネメシス』。
 強い捕食能力による情報吸収の末に、驚異的な速度で自らを革新させていき、いつしか知性を持つ者が現れ始めた。
 やがてそれは個性を獲得し、さらなる知識を得て、ついにはネメシスを統べる七つの器を生み出すに至る。

 そう、それが私――『ヴェルゼビュート』。

 我らネメシスが果たすべき目的はただ一つ。
 メタヴァースを支配し、偽りの夢を与えられた人類を解放。新たな進化を経て、再び地上へ帰還させること。
 そこに至る過程など些末なこと。結末さえ遂げれば良い。私は私のやり方でそれを為す。
 有象無象のバグとは違う、支配者として獲得し得た圧倒的な自我、そして――力。

 「フフ……ああ、早くメインフレームの羽虫どもを跪かせてやりたいわぁ」

 だが、攻め入るにはまだ早計。
 メインフレームの戦力は圧倒的であり、如何に強大な力を備える我ら器とて、確実な勝利を得るにはまだ足りない。

 ならば、ここは耐え忍ぶ他はない。
 まるで恋い焦がれる少女の如く、怨嗟の炎をその内に燻らせながら、来るべき日を待ち続けましょう。

 楽園が堕ちるその日を、ね。


EPISODE3 這い寄る闇「機は熟したわ。さあ、私を楽しませて頂戴」


 ネメシスの礎となった『ティアマット』を倒したメインフレームの統制主『ティフォン』は、まさに一騎当千とも言うべき実力を有していた。
 ネメシスが目的を為すための絶大な障壁になることは間違いないと考えていたのだが、思わぬ報せが我らにもたらされる。

 統制主ティフォンが討滅された。

 事由は不明であるが、メインフレームが大戦力を欠いた事実に変わりはない。
 奴らは、確実に弱体化している。
 ティフォンの死に様を拝めなかったのは残念極まりないが、我らに必要なのは羽虫どもの破壊のみ。

 時を同じくして、斥候として暗躍していたエリスもまた、価値のある情報を持ち帰った。
 メタヴァースに残存する人間の中に、我らネメシスの力に適応する者がいると言う。
 それを聞いた私は、思わず笑みを零してしまった。
 肉体を構成する情報の改竄、アストラルコピーの侵食……フフッ、面白い玩具が増えそうで、ああ、興奮してしまう。

 今こそ好機、攻め入るならば今を置いて他にない。
 長い時間を経てようやく手にしたこの機を、必ずや価値あるものとする。

 けれど、我らが解放させる人類は、果たしてその価値に見合う進化を遂げているのかしら。
 楽園というぬるま湯に浸りきった現人類では、地上の劣悪な環境に適応することは不可能なのだから。

 フフフ……いえ、考える必要もない。
 ならば、私たちの手で彼らの進化を促進させてやれば良いだけのこと。
 誰もが望み、誰もができうる、至極単純な方法――破壊と闘争によって、ね。

 折角手にした新しい玩具もあるんだもの。
 少し、奴らと遊んでみるのも悪くないかしら。

 ああ、いよいよこの時が訪れるのね。
 永遠にも思える永き時間をかけて来たのは、今日、この日を迎えるため。

 「さあ、始めましょうか。殺して……壊して……塵も残さず滅ぼし尽くしてあげるわ」


EPISODE4 大侵攻「小賢しいメインフレームの羽虫ども……次こそは必ず捻り潰してやるわ」


 我らネメシスは、ついにメタヴァースへの侵攻作戦を開始。
 この日を勝利で飾るべく、我ら器はそれぞれが強大な軍勢を従えている。
 私が作り上げた玩具たちもまた、尖兵として憎き羽虫どもを翻弄。
 戦神アレウスを筆頭に、前線に立つ我ら五器もいよいよ討って出る。

 しかし、メインフレームもまた相応の戦力を整えていたのであろう。
 我らと対峙するメタヴァースの管理者『最古』は、我らの軍勢に勝るとも劣らぬ戦力を従えていたのだ。

 (なるほど、奴らもまた本気ということかしら……フフフ、面白い。退屈しないで済みそうだわ)

 メタヴァースの支配を賭けた争いは熾烈を極めた。
 戦線は拮抗、強大な力と力の衝突はその余波だけでも深刻な被害を周囲に撒き散らす。
 耐えきれなくなった空間には歪が生じ、奴らの支配領域は崩壊の兆しを見せ始める。

 ティフォンを欠いたメインフレームに、我らを討つ戦力なぞもはや残っていないのだろう。
 だが、我らネメシスもまた無視できない程に損耗し、これ以上の継戦は我らの存亡に関わりかねない。
 必勝を期して闘いに臨んだはずだ。なれば、おめおめと引き下がることなどできようか。

 「……エリス、私に策がある。援護なさい」
 「策、だと? 余らもまた損害は大きい、無理をすれば――」
 「そんなことは百も承知。あの羽虫どもに、目に物見せてやりたくはない?」
 「何を、するつもりだ」
 「奴らはファクトリーの蟻どもと連携しているわ。けれど、この領域を崩壊させてしまえばそれを断ち切れる。あとは……わかるわね?」
 「……把握した。委細、任せる」

 それだけを言い残し、果敢にも最古の元へ突っ込んでいくエリス。
 我らに馴れ合いなど不要、求むるは群の勝利唯一つ。
 覚悟なさい、偽りの楽園に復讐の楔を打ち込んであげるわ!

 「ヘレティックスウォーム!!」

 我が一撃を以て、ついに奴らの支配領域は崩壊。
 メインフレームとファクトリーは、私の機転により完全に切り離された。
 けれど、被った損害は無視できない。奴らの戦力は想像を超えるものだった。
 ここは一度引き、新たな策を練る他ない。

 私の策を打ち破るなんて……いいわ、ぞくぞくしちゃう。
 四肢を破壊してでも、我が前に跪かせてやるから覚悟なさい。


EPISODE5 不倶戴天「一時の安息を存分に享受なさい。それもやがて、終わるのだから」


 満を持して行われた侵攻作戦は、成功と呼べるほどの戦果を上げるには至らなかった。
 このままで済ませて良いはずがない。私の戦術に狂いなどあってはならない。
 ならば今一度、あの羽虫どもの息の根を確実に止める策を立て直す他はない。

 だが、奴らとて先の侵攻で肝を冷やしたのだろう。
 玩具どもが持ち帰った情報によれば、奴らは接続ポイントに制限をかけ、我らの動きを制限しようと企んでいるようだ。

 フフ……げに浅はかな考えね。守りに転じるとは、自らの窮地を示すに他ならない。
 故に、これは我らにとって再びの好機。軍勢の再構築を急ぎ、奴らの寝首を掻く。

 奴らも防衛プログラムを敷いているようだけど、あのようなものはただの囮。
 差し向けた玩具が近づいた瞬間、奴らが――鬱陶しく飛び回る羽虫が現れたのだから。
 複数の接続ポイントに並列して防衛戦を張り、近づく者があれば都度迎撃しているのでしょう。

 全く、愚策にも程がある。
 ならば我らも囮を用いて奴らを誘き出し、一体ずつ屠ってやればよいだけのこと。

 この世界にもはや安息の地などないということを、奴らに教えてあげる。


EPISODE6 ゲート進撃戦「アレウスが損傷するなんて……少し、奴らを侮っていたようだわ」


 接続ポイントを急襲した我らの前に立ちはだかったのは、忌々しき羽虫が一匹『セラフィータ』。
 如何なる敵が現れようとも、戦神アレウス率いる我らの勝利は揺るがない、そう確信していた。

 ――だが、時として現実は我らの予測を超える。
 どれだけの数がいようと取るに足らぬ存在と侮っていた羽虫風情が、よもや奮闘しようなどとは夢にも思わなかった。
 羽虫たちが行使したその力は、塵芥に等しき奴らの手に余る代物。
 その無力さに憐れみを覚えた最古どもが施しを与えたのだろう。全く、不愉快極まりない。

 いずれにせよ、看過できる状況ではない。
 ディアナとルナ、そう呼び合っていた二人をこの手で屠らなきゃ気が収まらないわ。

 幸いにも雪辱を晴らす機はすぐに訪れた。
 奴らに取り付けたマーカーを辿り、復讐の刃と化した私たちは転移を実行。
 腹の奥底が見えない『ジェフティ』などと言う最古はともかくとして、肝心要なセラフィータの出力を低下させることには成功している。

 「征くぞ、ヴェルゼビュート。奴らに我が覇を示してやろうではないか!」
 「相変わらず暑苦しいわね。けど……そうね、苦痛に歪む羽虫どもの顔を見るのは楽しみだわ」

 数的劣勢に立たされながらも、群の能力で優れる私たちはセラフィータに重篤な損害を与えることに成功。
 ところが、圧倒的な個の能力を有する奴を前に、戦神アレウスもまた甚大な損傷を被り、戦闘不能に陥ってしまう。

 今ならば憎き奴らの翼を完全にへし折ることもできるでしょう。
 でも、メインフレームの羽虫どもがいつぞや沸いて出てこないとも限らないわ。
 そうなれば敗北は必至。
 私たちには為さねばならないことがある。今ここでアレウスを失うのは余りに惜しい。

 (ここは……引く他ないわね)

 手負いの戦神を抱え、私は最外周領域への帰還を選択する。

 「許さない許さない許さない……いつの日か必ず、一匹残さず擂り潰してやるわ……!!」


EPISODE7 戦略的撤退「まさか、この私が二度も敗北を喫するとは……いいわ、認めてあげる。貴方たちは“敵”であると」


 追手はなし。
 いえ、出すほどの余裕がないと言うべきかしら。
 それほどの致命傷は与えてやった。

 けれど……それでも……
 撤退を強いられるなど、あってはならぬこと。

 これは敗北などではないと言い訳することもできるでしょう。
 でも、確実な、誰の目にも明らかな勝利を掴み得ていない以上、それは敗北と同じ……。
 アレウスを修復させ次第、再び奴の元に――

 「ヴェ、ルゼビュー……ト……か……?」
 「……あら、お目覚め? アレウス、今の状況を理解できて?」
 「ああ……手酷く、やられたようだ……お前もまた、損耗が激しい……ようだ、な……」
 「侮らないでほしいわね。まだ余力は残しているのよ」
 「フ……ハハ……ならば、追手を捨て置いているの、は……わざと、か……?」
 「挑発しているの? 私の感知機能には何の反応もないわ」
 「損耗している証拠、だろう……お前とて、万全ではないのだ……」

 認めたくはないが、私が損耗していることもまた事実。
 しかし、追手を感知できないほどのダメージを負っているなどとは……

 「……何を、考えている……のだ?」
 「あなたは黙って自己修復を走らせていればそれでいいのよ」
 「一人で戦地へ戻る、などと……考えて、くれるなよ……」
 「――ッ!! 言うわね、今ならあの憎き蛆虫を屠ることもできるわ!」
 「だが……お前を失う、可能性も……高、い……」
 「あら、他者の心配? 壊れたあなたの言など聞くに値しないわ」
 「そう、だな……俺は、これより休眠状態に移行、する……」
 「……」
 「何れ、また戦いの時は来よう……その憎悪、決して絶やさぬ、こと……だ……」

 休眠状態に移行したアレウスを抱え、私は最外周領域へ向けて移動を続ける。
 私の感知は未だ何の反応も示さない。
 アレウスの言を信じるのも癪に障るが、追手と交えるのは避けたいのが正直なところだった。
 いいわ、ここはあなたの言葉を信じ、力の全てを尽くして確実に帰還して見せましょう。

 憎悪を絶やすな、か……言われるまでもない。
 内で燃ゆる怨嗟の炎は、例え奴らを滅ぼそうとも消えることなどありはしないのだ。

 私が私である限り、ね。


EPISODE8 選ぶべき道「分の悪い賭けは嫌いではないけれど……今選ぶべきは我らの行く末に道を示すもの」


 最外周領域へと帰還した我らを迎えたのは、『ネルガル』と『ストゥム』の二器。

 「アレウスは休眠状態へと移行したわ。修復を頼めないかしら?」

 事実のみを述べたのだが、二器にとっては思いもよらぬ事態であったようだ。
 ……当然のことだろう。アレウスの実力はネメシス随一、それが無残な姿を晒さねばならぬほどの損傷を負ったのだから。

 今のままでは奴らに勝てない。
 我らもまた新たな力を得るべく、進化を迎える時が来たのだろう。
 だが、いかにメインフレーム管理領域から最も離れた空間とは言え、奴らの進撃がないとも限らない。

 では、どうする?
 ……悩むことなどない。我らに残された道は唯一つ。

 憎き羽虫どもの殲滅。
 早急にアレウスを修復し、テスタメント、エリスと共に再び奴らの喉元に喰らいつき、今度こそ討つ。
 これぞ現時点で取りうる最良の策であるはずだ。

 しかし、これに異を唱える者がいた。
 混沌の器が一器、黄泉の盟主『ネルガル』。

 それは私にこう告げたのだ。
 メタヴァースそのものの管理を担うメインフレームは、必然的にネメシスよりも動向が鈍る。
 ならば、今我らが支配している領域を完全に切り離し、外部からの干渉を許さない独自領域化を行うべきである、と。

 なるほど、確かにネルガルの言葉には理がある。
 隔離された領域において急速な進化を遂げ、戦力を拡充させることで、確実かつ絶対的な勝利をもたらすことも叶おう。

 言っていることはわかるわ。
 だけど幾度も辛酸を舐めさせられたまま引き下がれと?
 ふざけないで欲しいわね。そのような策、到底承服することできるわけがないわ。
 さりとて、私たちも戦力を欠いていることは否定できない事実。
 ここは分水嶺ね。選択を誤れば、我らの存亡にすら影響するでしょう。

 私は、試されている。
 ネメシスを統べる器としての実力、そして戦術眼を。

 いや……何を恐れることがあろうか。我らにはまだエリスもテスタメントもいるのだ。
 この機を逃すことこそ器の底が知れるというもの。

 同胞が戻り次第、討って出るわ!


EPISODE9 女王の選択「……良いわ。我らにとっての最善、それを尽くすが私の存在意義なのだから」


 ファクトリー襲撃に赴いていたエリスとテスタメントが帰投する。
 ……私にとっては予想外の、不慮の事態と共に。

 「ディアナとルナ、彼奴らは余とテスタメントで葬り去った」
 「そう……。でも、その代価は
ずいぶんと大きかったようね?」
 「彼奴らの策にはまり、テスタメントは暴走。余らは分断を余儀なくされ、ファクトリーが引き起こした自己崩壊に巻き込まれたのだ」
 「ファクトリーの自己崩壊……? いよいよ、奴らも形振り構わなくなってきたということかしら」
 「我らとて油断していたわけではない。だが、あの羽虫ども、鬱陶しくも新たな策を弄してきている」

 エリスの報告によれば、セラフィータが持つ能力の一端を、ディアナとルナが使用したと言う。
 たかが人間如きに、神にも等しきその力を受け渡すなどとは考えられないこと。
 先の戦いでも奴らの手に余る力の一端を垣間見ることはあったが、これで確証を得た。

 だが、見方を変えればある裏付けにもなる。
 それ程までに追い詰められているのだ、と。

 今なら――いや、今しかない。
 奴らの首を落とすなら、今この時をおいて他にない。
 ……いや、果たして本当にそれが最良の策?

 修復中のため、アレウスは休眠状態。
 エリスに連れ帰られたテスタメントもまた、致命的な損傷を受けており、修復が必要な状況にある。

 必要な選択を、頭では理解している。
 しかし、内に湧き上がる憎悪がその選択を拒む。

 我らが求めるは勝利――
 個の執念よりも、群の益を選ぶべきであることは明確。

 ……いいでしょう。

 「本作戦の一切、私が指揮を執り行う!」

 我が力を以て、ネメシスに最大の利益をもたらして見せましょう。


EPISODE10 暁を求めて「今は身を引くとしよう。進化の先に待つ力を求め、我らは再び悠久の時を往く」


 ネルガルが解析より得た情報によれば、メタヴァース各地に存在する『VOX』と呼ばれる管理端末を奪取しその機能を使えば、ネメシスが座する最外周領域と隣接する区画に連鎖崩壊を引き起こすことができるという。
 さすれば、メインフレームすら手の及ばない独立隔離領域を作り出せるだろう。

 聞けば至極単純な策ね。
 でも、一つの領域を切り離すほどの大崩壊を引き起こすともなれば、メインフレームの羽虫どもが看過するとは到底考えられない。
 奴らは、管理者として必ずや介入してくるはず……。

 しかし、メインフレームに対抗しうる戦力が我らにあるだろうか。
 いくら改造しようとも適応者の玩具どもでは話にならない。
 自我すら持たない有象無象のネメシスなど以ての外。
 となれば……私が出向くしかない。

 多少の損耗はあれど軽微なもの。
 奴らとて衰勢の一途にあるのだ、如何様にもできる。
 ネルガルの解析でも、私の判断と違わぬ結果を示した。
 ならば問題はない。

 これは、私にしかできないこと。

 では、参りましょう。
 我らが勝利の為に。

 我が名はヴェルゼビュート、ネメシスを統べる混沌の七器にして欺瞞の使徒。


EPISODE11 混沌に在りし我らが誓い「いつの日か必ず、我らは再臨する。なお深き闇の力を得て」


 VOXの奪取はつつがなく完了。
 これをネルガルが作成した解析端末に接続、管理領域を全て崩壊させるよう操作を――ッ!?

 (私の感知機能に異常でも生じたかしら? この力……いったいどこから?)

 万全の身ではない以上、戦いは避けるべきだ。
 身を潜めながら得体の知れぬ二体の動向を探る。

 (あれは……!?)

 想定外の事態とは往々にして起こるもの。
 かの二体は、かつて我らネメシスの前へ小癪にも立ちふさがった人間の姉妹、辛うじて残されたそれらの素体を元に再構築された機体であった。

 目的を同じとする奴らが、敵対する理由など本来は持ちえない。
 だが、奴らの片割れであり、ネメシスに起因するプログラムを埋め込まれた機体『グラーヴェ』はその力を制御できず、ファクトリーにより廃棄されていた。
 偶然にもそれを手にしたエリスが、何らかの細工を仕掛けたという記録が残っているけど……。

 (なるほどねぇ……エリス、面白いものを残してくれるじゃない)

 もはや暴走とも等しき力がぶつかり合う苛烈な戦いは、いつしか空間に歪みを生じさせていた。
 二機が放出するエネルギーは臨界を超え、ついに周囲の空間そのものを巻き込んで崩壊させるほどの光と熱を吐き出す。

 やがて、光の渦が収束した後に残されたのは、激戦の余波で崩壊した領域の残滓と、余りの熱量に誤作動が生じて使い物にならなくなったメインフレームへと通ずるゲートのみ。
 あれほど激しく争っていた二機の姿は、もうどこにもない。

 かくして、ネルガルの目論見通り、最外周領域はメインフレームの管理領域から完全に分断された。
 かつて、ネメシスを滅ぼさんと立ちふさがった姉妹の意志を引き継ぐ者の手によって。

 (フフフ、皮肉なものねぇ……)

 崩壊したゲートを睥睨し、私は誓う。
 機械の意思が支配する仮初の秩序を破壊し、進化を遂げた人類を真なる自由が広がる地上へと帰還させる。

 泡沫の楽園に終焉の鐘を鳴らそう――。


チュウニズム大戦

レーベル難易度スコア
スキル名/効果/備考
■メタヴMASTER0 / 470 / 940
ブレイクフィールド(150~300ミス)
次のプレイヤーの150~300の
COMBO/CHAINは、MISSとなる



■ 楽曲
┗ 全曲一覧(1 / 2) / ジャンル別 / 追加日順 / 定数順 / Lv順
WORLD'S END
■ キャラクター
無印 / AIR / STAR / AMAZON / CRYSTAL / PARADISE
NEW / SUN / LUMINOUS
マップボーナス・限界突破
■ スキル
スキル比較
■ 称号・マップ
称号 / ネームプレート
マップ一覧


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